日々、みなさんとともに イラスト
活動日誌


2004年12月
■群馬・八ツ場ダム計画の質問主意書で「しんぶん赤旗」のインタビューに答える (2004年12月25日)

 群馬県長野原町に国が計画している八ツ場(やんば)ダムは来年度予算財務省原案で280億円が計上される一方、1都5県で建設反対の住民訴訟が起きるなど、焦点となっています。この計画をただす質問主意書を出し、国の答弁書を踏まえて「しんぶん赤旗」のインタビューに答えました。

ダムサイト予定地で説明を受ける=9月24日、群馬・長野原町
ダムサイト予定地で説明を受ける=9月24日、群馬・長野原町

住民の意見聞かず推進の無謀
 第1は、「公共事業に住民の声を反映すべきだ」ということです。
 近畿では、有識者らがダム見直しなどを話し合う淀川水系流域委員会が設けられています。今年3月、工業用水を供給する大阪臨海工業用水道企業団から大手製鉄所が撤退し、水余りになりました。同委員会で、既存水源の活用やダムの新規参入抑制などの意見が出され、大阪府は、国土交通省などが滋賀県内に計画中のダム事業から撤退する方針を固めました。

 八ツ場ダム建設にあたって国は、受益者とされる首都圏1都5県の住民の声を聞く場をつくっていません。改正河川法は、学識経験者や住民の意見を「河川整備計画」に反映することを原則にしています。50年以上前の計画を住民の意見を聞くことなく推進するなど、とんでもない話です。

 答弁書では、河川法付則第二条の規定(経過措置)に基づき現行の「工事実施基本計画」を「河川整備計画とみなす」として、八ツ場ダムは必要だと強弁しています。同時に「河川整備計画」そのものについては「引き続き、その策定に向けて取り組んでいく」とのべている点は、ただちに住民、有識者の声を聞け、と要求していく根拠となるものです。

ズサンな事業費の見積
 第2は、事業費の問題です。昨年末、事業費が倍増の4600億円と示されましたが、さらに膨らむ可能性があります。10月の群馬県議会で日本共産党の伊藤祐司県議が質問で明らかにしました。ダムでせき止められる予定の吾妻川流域には現在、東京電力の水力発電所があり、ほぼ全量が取水され発電に使われています。八ツ場のダム湖に水をためるには、水利権を所有している東京電力に水利権を補償する必要があり、支払う補償額は30年間で500億円に達するとみられます。4600億円と算定された数字に含まれるとする補償費は工事期間中しか想定していないのではないか。ダム完成後の補償費を見込んでいないなら、4600億円の根拠も怪しくなります。

 答弁書では、補償額は4600億円に含まれているといいますが、これから契約するもので個別企業の契約にもかかわるので具体的数字は出せないというのです。契約も結んでおらず金額も示せないというのでは何の説得力もありません。引き続き追及していきたい。

地質的にも地滑り危険地帯
 第3は、火山性堆積物でおおわれた地すべりが起きやすい地帯にダムをつくる危険性の問題です。建設予定地は1971年の衆院予算委員会で政府が「地質的にダムサイト(ダム建設用地)には適当ではない」と答弁した場所です。工事による森林破壊に加え、ダムに貯水した場合、地すべりが起きダム周辺も崩落することが危ぐされます。ダムができることで新たな災害を招く危険性が増すと専門家も指摘していますが、答弁書ではまともな回答はありませんでした。

 八ツ場ダムは利水・治水の両面で必要ない上、見積もりもずさん、危険でさえあります。住民のみなさんとともに、なんとしてもストップさせる決意です。
■米軍所沢通信基地の東西道路問題で所沢市に申入れ――早期全面返還の立場で国と交渉を (2004年12月24日)

 埼玉県所沢市の米軍所沢通信基地内を横断する東西道路建設と引き換えに送信施設などの移転・新築費用の地元負担を国が求めている問題で24日、「市民の願いである基地の早期全面返還の立場で国と交渉に臨むべきだ」と所沢市に申し入れました。

 道路建設にあたり防衛施設庁は、わたしの問い合わせにたいし@車両通行による電磁波の影響を避けるため送信アンテナ、同管理局舎の移転が必要A道路建設に伴う移転の場合、費用は原因者(地元)負担となる――との意向を22日に示していました。

移転・新築は機能強化の道、地元負担など筋違い
 わたしは、基地問題の原点は早期全面返還であり、当面の問題として基地が障害となって発生している交通渋滞などの解消のために横断道路を求めてきたことを指摘。「国は道路建設と引き換えに老朽化した施設の移転・新築を検討しているが、これは基地機能の固定化につながり、しかも地元負担というのは容認できるものではない」として、基地全面返還の原点を踏まえて国と交渉すべきではないか、と求めました。

 応対した深田武正助役は「市も早期全面返還が遅れるような措置はまずいという立場。(地元負担で)いいということではない」とのべました。

 この申し入れには柳下礼子前県議、党市議団が同席しました。

米軍所沢通信基地の東西道路問題で所沢市に申入れ――早期全面返還の立場で国と交渉を
■水害問題で現地視察――埼玉・岩槻市 (12月22日)

 山岸昭子県議、党市議らと一緒に、長年水害に悩まされている埼玉県岩槻市の西徳力地域を視察、住民や市・県の担当者に話を聞きました。

 西徳力地域は1970年代から宅地化が進んだ地域。地域の雨水は「上院落(おとし)」と呼ばれる排水路から古隅田川に流れます。台風などで大量の雨が降ると、古隅田川に流す水量が決められているために十分に排水できず、床上・床下浸水被害は過去五年間だけでも8回にのぼります。今年10月の台風22号では23軒が床上まで浸水、床下浸水も30軒。冠水は3日間続いたとのことです。

 県の中川・綾瀬川総合治水事務所の担当者は「緊急対策として、徳力地区そばに建設中の上院調節池の容量を、岩槻市に応分の負担をしてもらって増やし、そこに雨水を流すようにする方法もあると、市に話している。さいたま市との合併もあり、結論はまだ聞いていない」と話しました。

 住民らは「家具はすべて2階に置いている。水が出るたびに、市外の娘に会社を休んでもらって片付けを手伝ってもらっている。台風22号のときは床上45センチまで水がきて、家の中をドジョウや魚が泳いでいた」「水につかって自動車がだめになるし、郵便ポストの中まで水が入ってしまう」「自治会でボートを用意してあり、水が出たときは学校までボートで送り迎えする」などの深刻な実態を訴えました。

 わたしは「住民の運動を大きく盛り上げ、岩槻市にも、合併先の、さいたま市にも働きかけていきましょう」と呼びかけました。

水害問題で現地視察――埼玉・岩槻市
■党茨城県委員会の県党会議であいさつ (12月19日)

党茨城県委員会の県党会議であいさつ
■さいたま市南区市議補選を応援 (12月17日)

さいたま市南区市議補選を応援
■第3・4種郵便存続の集会であいさつ (12月15日)

 「第3種・第4種郵便を完全に存続させよう12・15緊急集会」(主催:よわいものいじめの第3種・第4種郵便廃止反対連絡会議)が各団体の代表ら50人が参加して国会内で開かれました。
 郵政民営化にともない、第3種・第4種郵便制度の廃止問題が急浮上しています。同連絡会議の参加団体は「郵便制度存続」で一致して、郵政民営化準備室へ要請。これまでに、郵便制度の継続、制度義務付けの法案への明記――などを求める約4千の団体の要請署名を提出しています
 わたしは、この集会で「第3・4種郵便制度の果たす役割を広く知らせ、国会論戦や国民の運動の輪を力を合わせて広げていきましょう」と激励しました。

第3・4種郵便存続の集会であいさつ
■鬼怒川温泉の地域経済再生などで町長と懇談――栃木・藤原町 (12月13日)

鬼怒川温泉の地域経済再生などで町長と懇談――栃木・藤原町
■民間金融機関のない栃木・栗山村で郵政民営化問題の調査 (12月13日)

 郵政民営化問題にかんする調査で、栃木県内で唯一、民間金融機関の店舗がない栗山村を訪れ、山越梯一村長、大類源夫郵便局長と会い、懇談しました。

 わたしは、民間金融機関の店舗がない自治体が全国約3千の自治体中17あることを資料で示し、「住民の貯金などで中心的な役割を担う郵便局が民営化されたら影響は大きい。実情を聞かせてほしい」と山越村長に質問しました。

 山越村長は「体の不自由な人の買い物を手伝うなど郵便局員は、山村になくてはならない人たちです。効率だけを求める民営化は、村の過疎化をすすめ、村を壊すものです。絶対反対です」と明言。「共産党は住民の声を届けてくれる。頑張ってほしい」とのべました。

 栗山郵便局では、郵政民営化問題を特集した「しんぶん赤旗日曜版」で党の政策を手渡し、郵政民営化に反対している党の政策を説明しました。

 大類局長は「郵便局を残すため、民間業者に住民の面でサービス負けまいど努力しています。国民のサービスを低下させる政治にストップをかけてください」と話していました。

栗山村の山越村長と懇談 栗山郵便局の大類局長と懇談
栗山村の山越村長と懇談 栗山郵便局の大類局長と懇談
■党埼玉県委員会の県党会議であいさつ (12月12日)

党埼玉県委員会の県党会議であいさつ
■沖縄・八重山群島で郵政民営化問題を調査――「しんぶん赤旗」のインタビューに答えて (12月8日〜10日)

 小泉内閣が強行しようとしている郵政事業の民営化に対し、全国各地で不安や怒りの声が広がっています。多くの離島を抱える沖縄県でも、大きな懸念が渦巻いています。12月8日から10日まで、同県石垣市、与那国、竹富両町で調査した内容を「しんぶん赤旗」のインタビューに答えました。

民間サービスの穴″埋める郵便局/離島は誰もが民営化反対

――日本南西端の八重山列島には有人・無人の離島がたくさんあります。

塩川― 12月でも最低気温は21度でした。末踏の自然が残る竹富町の西表(いりおもて)島には、西表大原、西表島の二つの郵便局(いずれも集配局)があります。

 島の西側を担当している西表島局の那根操局長の話では、島内でも道が通じていない24世帯の舟浮(ふなうき)地区や、少し離れた30世帯の鳩間(はとま)島も管轄に入るとのこと。毎日、船で郵便物を届けています。

 局の管轄地域までやって来る民間宅配の下請け業者は2人しかおらず、舟浮や鳩間島までは足を伸ばさない。民間の宅配便も局で預かり、届けているという話でした。

竹富郵便局長と
竹富郵便局長と

――民間ネットワークの穴を郵便局が補っているわけですね。

塩川― 島の西側地区にあった農協支所がなくなり、利用者は四十キロ離れた島の東側まで出掛けなければならなくなりました。農協が全県一つに統合された影響です。唯一残る金融機関である郵便局の利用率が高まりました。

 局員は絶滅の危険があるイリオモテヤマネコの生存情報も集め、環境保護に協力しています。

西表島のマングローブ
西表島のマングローブ

●実情顧みない

――民営化に対する島の人たちの反応は?

塩川― 沖縄本島から500キロ離れているのに台湾まで110キロという最西端の島、与那国町の尾辻吉兼町長は「民営化には断固反対だ」と強い調子で語っていました。島には高校がなく、子どもが大きくなればみんな島外に進学します

与那国町長と 日本最西端の郵便局前で
与那国町長と 日本最西端の郵便局前で

 石垣市の大濱長照市長も「反対する立場から運動している。民営化は国民の声ではない。郵便局が地域で果たしている役割を無視し、離島の実情を顧みないやり方だ」と言っていました。

石垣市長と
石垣市長と

――民営化賛成の声は皆無だと……。

塩川― 調査に行き、離島における郵便局の存在の大きさを実感しました。

 全国ではこの5年間、民間金融機関の営業所数が18%も減りました。特に農協の減り方が大きい。郵便局は、撤退した民間の肩代わりをしているのです。

 民営化で、料金面でも地方と都会の格差が広がるのではという懸念もあります。

 八重山毎日新聞によると、「民間より割安」にするとのうたい文句で郵便小包「ゆうパック」の料金が10月1日から改定されたものの、沖縄が同一料金帯の九州から切り離され、従来より割高感が生まれているそうです。民営化で「離島料金」が設定されないとも限りません。

●きずなを結ぶ

――印象に残った話は何でしょう?

塩川― 離島では、子どもを含め家族が別れて暮らしていることが多いのです。年金の受け取り、仕送り、授業料の支払い…。すべて郵便局を使います。竹富町の大盛武町長は「家族のきずなを結ぶ役割を果たしているのが郵便局なんです」と強調していました。

竹富町長と
竹富町長と

 地域社会・経済を支え、家族の生活を支えている郵便局網やサービスを破壊する民営化をやめさせるため、国会で奮闘するつもりです。
■建設国保の育成・強化を――厚労、財務省に要請 (12月7日)

 日本共産党国会議員団・建設国保対策委員会として7日、「建設国保の育成・強化」についての申し入れを厚生労働省、財務省両省におこないました。申し入れには、穀田、山口の各衆院議員、小池、大門、井上、仁比の各参院議員も一緒に参加しました。

 同日朝には、全国建設労働組合連合会(全建総連)役員と党国会議員団との懇談会が行われ、国保組合に対する厚生労働省の概算要求額(279億6千万円)満額確保等の要望を受けました。

 申し入れでは、国民医療の拡充、建設国保組合の育成・強化と、2005年度予算における国保組合に対する特別助成は厚生労働省の概算要求額を確保すること――を求めました。

 これに対し、厚生労働省の森岡正宏政務官は、「建設国保が、建設関係の家族の生活を支えるうえで大事なものであることを十分承知している。厚生労働省として、要求額の満額回答を要求している」と答えました。

 財務省の杉本和行主計局次長は、「組合が建設国保の運営に真剣に努力していることを評価している。それを踏まえて、最終的に調整させてもらう。厚労省が、強く満額回答を求めていることは頭に入れてある。予算の最終編成段階で、全体をみて要望を検討している」とのべました。

建設国保の育成・強化を――厚労、財務省に要請
■八ッ場ダム住民訴訟スタート集会で連帯のあいさつ (12月5日)

 「ストップ!八ツ場(やんば)ダム・――住民訴訟スタート集会」が5日、東京・渋谷区で開かれました。八ツ場ダムをストップさせる市民連絡会の主催。群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京の各都県から250人が参加しました。群馬県長野原町に計画中の八ツ場ダムは治水・利水の両面で必要ないムダな公共事業であり、負担金支出は違法として先月、1都5県の住民が相次いで知事らを相手取り住民訴訟を起こしています。

 治水問題にくわしい新潟大学の大熊孝教授、水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表、土木技術者の矢部俊介さんが八ツ場ダムの問題点などについて発言しました。

 民主、社民、共産の野党各党が参加。わたしは、八ツ場ダム計画を中止に追いこむためともにたたかう決意を述べました。

八ッ場ダム住民訴訟スタート集会で連帯のあいさつ
■埼玉県の日本共産党所沢市後援会総会であいさつ (12月5日)

埼玉県の日本共産党所沢市後援会総会であいさつ
■街頭から国会報告――埼玉・大井町 (12月5日)

街頭から国会報告――埼玉・大井町
■臨時国会閉会――さいたま市で街頭報告 (12月3日)

 臨時国会が閉幕した3日夕方、JR南浦和駅前で斉藤まき前さいたま市議とともに国会報告の街頭演説をしました。

 わたしは台風や新潟県中越地震の被災地調査を踏まえ、7回にわたる国会質問で被災地の声を届け、仮設住宅の自宅庭先での建設など被災者応援の施策を前進させたことを報告。日歯連からのヤミ献金問題では「橋本元首相は『事実だと思うが記憶にない』と弁明しましたが、誰が納得するでしょうか。政倫審という密室ではなく証人喚問に応じて真相を明らかにすべきです」と批判しました。

臨時国会閉会――さいたま市で街頭報告
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