テレビは/アンテナは/地デジ見るには
地上波テレビ放送がデジタルに完全移行する2011年7月24日まであと3年に迫りました。これまでのアナログテレビは映らなくなります。地デジ放送を見るためには、どんな準備が必要なのでしょうか。
2011年7月アナログ放送終了/いまのままでは混乱必至
地デジ移行まであと3年。大きな課題が山積しています。
現在、地デジ受信機の世帯普及率は44%になりました。しかし、政府の支援策の対象が「生活保護世帯」だけでは、期限までに地デジ受信機を全世帯に普及させることは困難です。
全世帯の3割が利用している共聴施設のデジタル改修も大きく遅れています。そもそも、公共施設の地デジ化すら「これから実態調査を始める」という段階。準備が整わないままアナログ波を止めてしまったら、大混乱は必至です。
日本共産党は、国会や地方議会で弱者対策や共聴施設改修への助成などを求めてきました。アナログ停波時期についても、テレビの普及状況や、買い替えサイクルに見合った時期に延期するよう要求しています。
![]() |
![]() |
![]() |
Q1:地デジの電波は届いていますか
現在、全国の9割を超える世帯をデジタル波がカバーしています。しかし、一部山間地や中継局の整備が終了していない地域では、まだデジタル波が届いていません。地デジ放送エリアや放送開始時期はデジタル放送推進協議会のホームページで確認できます。
Q2:どんな機材が必要ですか
地上デジタルテレビに買い替える必要があります。アナログテレビを使い続けたい場合は、デジタルチューナーかデジタルチューナー内蔵録画機器を接続すれば視聴可能です。ただし、高画質・高音質など一部デジタル機能が使えません。
Q3:一軒家の場合は
地デジ用のUHFアンテナの設置が必要です。すでに設置されていても、向きの調整が必要な場合もあります。テレビを複数台持つ場合はデジタル対応のブースターが必要です。
Q4:マンションや集合住宅の場合は
集合住宅では、屋上に設置してある共同受信アンテナの地デジ改修が必要な場合があります。デジタル放送に対応しているかは管理会社等に確認してください。
Q5:ケーブルテレビを利用したいのですが
ケーブルテレビ会社によって専用のSTB(セットボックス)、工事料金などの初期料金がかかります。毎月の視聴料金も、基本タイプからCS放送やインターネットを含んだ高額のタイプまでさまざまです。自分の視聴スタイルに合った選択をしましょう。
Q6:ビル陰などの受信障害対策設備を利用している場合は
地デジ波で受信障害は大幅に解消すると言われます。受信が可能になった場合は、自分でアンテナを設置するか、ケーブルテレビに加入しなければなりません。障害が残った場合の対策施設の地デジ改修方法や費用負担は、当事者間で協議して決めることを総務省は指導しています。
Q7:国の補助はありますか
地デジ化は国策ですが、諸費用は個人負担が原則とされています。一方、生活保護世帯へのチューナー支給や、辺地共聴施設の改修費の補助などが決まりました。
地デジに関する国のおもな支援・対策
◆生活保護世帯に地デジ受信用チューナーを支給。必要によって室内アンテナ設置や屋外アンテナの改修も支援。(約107万世帯)。
◆辺地共聴施設の改修・新設費用の2分の1を補助。
◆アナログ放送終了後も地デジ放送が受信できない世帯を対象に、衛星を使って放送を受信するBSチューナーとパラボラアンテナを支援
◆全都道府県に「テレビ受信者支援センター」を設置。