○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也でございます。 きょうは、参考人の方から貴重な御意見を伺いました。何よりも、行政に対する国民の信頼を回復するための取り組み、御尽力に心から敬意を表するものであります。 この年金問題についての国民の不信を解消する上では、皆さんと御一緒に取り組みを進めていきたいと思っております。その点で、第三者委員会の取り組みについて何点かお伺いをさせていただきます。 最初に、梶谷参考人にお伺いをいたします。 この間、梶谷参考人は全国の地方の委員会にも足を運んで実情をお聞きになる、こういうことに取り組んできたというふうにお聞きをしております。そういった中で、地方ごとのばらつきもあるということをお聞きしているわけですけれども、回ってこられまして、具体的にどのようなばらつきがあるとお感じなのか。そういう点で、何らか国として対応が必要なこともあれば、国に対する要望ということでも、この機会にお聞かせいただければと思っておりますが、よろしくお願いいたします。 |
○塩川委員 都道府県別の受け付け件数と委員の数にかなりアンバランスがあるのではないかということ、これは事務室の方からの資料もいただいて、都道府県別の受け付けの件数の資料がないということで、新聞報道でしか私も把握のしようがないんですけれども、委員数で割ってみますと、一番少ないところと多いところでは三倍以上の開きが出てきているわけですね。そういった点でも、体制の強化ということが求められていると思います。 さらに五十チームふやすとかという話がありますけれども、その際でも、予定されている一年間でほぼこの五万件をやろうと思いますと、一チームで大体三百件ぐらい扱わなくちゃいかぬ。その数で割り戻しますと、例えば大阪などでは委員の数を二倍以上にふやさなくちゃいけないんじゃないかとか、出てくるわけですね。 そういう点で、現状の体制で本当にいけるのかなという懸念を覚えるわけですが、その体制の強化の点についてはどのようにお考えでしょうか。 |
○塩川委員 委員で、チームで審査をする、その作業そのものも、より前に進めていかなければいけないわけです。その点、前さばきでの事務局、事務方の作業というのは当然必要なわけで、その強化もこの間されてきているわけですけれども、一部の指摘では、もちろんそれぞれ事務局の方にも専門の方もいらっしゃるわけですが、国から出向で来られるような方も一定数いらっしゃる。その出向が、かなり短期間でころころ入れかわっているんじゃないのかということなども指摘があるんですけれども、そういう実情というのはどうなんでしょうか。 その点でも、委員の数をふやすと同時に、前さばきの事務局体制のあり方の問題について何かお感じの点があれば、お聞かせいただけますか。 |
○塩川委員 次に、小澤参考人に伺います。 委員の方がそれぞれの専門性を生かして、国民、訴えの皆さんの要望をしっかり受けとめて対応されておられると思うわけですけれども、中には必要以上に記憶の正確さを求めるような委員もいるんだというような報道の指摘などもございます。その辺について、特に地方の委員会などでの委員の方の取り組みの姿勢、その点でお感じのこと、あるいは、こういう改善があったらよいのではないかというお考えがありましたら、お聞かせいただけないでしょうか。 |
○塩川委員 続けて小澤参考人に伺います。 厚生年金の場合、標準報酬月額の記録が改ざんをされていた、年金が減っている事例というのがあって、この点、第三者委員会としても取りまとめをされたというふうにお聞きしているんですが、こういった、一部の報道などでは、大体七〇年代と九〇年代の不況の時期に集中しているんじゃないかとか、かつては全部抹消するという形から、一部引き下げる、減額をするという形で、なかなか巧妙で実態が被保険者にわからないというようなことなども紹介されていました。 こういう事例というのは、これからの相談の案件としてふえていくとお考えか。その点について、何らか対策なり、第三者委員会としてお考えのことがありましたら、御紹介いただけないでしょうか。 |
○塩川委員 最後に、梶谷参考人に伺います。 先ほど長妻委員も指摘をされ、過日の委員会で原口委員もこの問題を指摘しましたヒアリングのお話ですけれども、非あっせん事案のうち、ヒアリングが行われていないケースがかなりの数に上る。私も、もともとの対応の基本方針でも、国民の立場に立って対応するということがあるものですから、やはり実情についてきちんとまずは聞いてもらいたいというのが訴えた方のお気持ちでもあるでしょうし、この第三者委員会に国民が期待するところでもあるのかなと思います。 先ほどのお話でも、非常に時間がかかる、結果として結論が変わらないという場合もあるんだと。それはそういう事情もあるのかもしれませんけれども、やはりその趣旨を酌み取るという点で、きちんとヒアリングをするような機会というのを設けていただきたい。そういう点で、体制上の問題ということであれば、その体制の強化ということを第三者委員会のお立場から政府に対しても要請をするということで対応することが必要なのではないかと率直に感じるんですが、お考えのほどをお聞かせください。 |
○塩川委員 ありがとうございました。 |