<第173臨時国会 2009年11月20日 内閣委員会 3号>


○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也でございます。
 きょうは平野官房長官に、内閣官房報償費、いわゆる内閣官房機密費についての質問をさせていただきます。
 このいわゆる官房機密費をめぐっては、これまでも国会でたびたび問題となってまいりました。新政権になっても改めて注目をされております。この官房機密費の使途には重大な疑惑がこれまでも指摘をされてまいりました。我が党も、二〇〇二年の四月に、機密費の重要な部分について使途を詳細に明らかにした政府の内部文書を独自に入手し、志位委員長が公表してきたところでございます。
 これは、一九九一年の十一月から九二年の十二月、宮沢内閣で加藤紘一氏が官房長官を務めていた時期の内閣官房機密費の会計記録の一部で、それを見ると、この期間に、国会対策費という分類で三千五百七十四万円支出されている。政治家に高級服を仕立てて贈ったり、政治家のパーティーなどへの支出が記載をされています。自民党の中曽根康弘元首相の出版記念に三十万円とか、江田五月参議院議員、現参議院議長のパーティーに五十万円などが記載をされています。
 使途を明かさない官房機密費を使って、国会対策やせんべつ、パーティー券などに使うのは国民の理解を得られないと思います。平野長官、伺いますけれども、この内閣官房機密費を国会対策費やせんべつ、パーティー券に使ってきた前政権のあり方は国民の理解が得られないのではないかと思いますが、大臣の御認識をお伺いします。

○平野国務大臣 議員の指摘が事実なのかどうかということも私確認をいたしておりませんので、それに対するコメントは控えたい、かように思っております。
 ただ、国民の皆さんから見たときに、本当に疑念、疑惑を抱くような支出は私はすべきでない、このように考えております。

○塩川委員 事実かは確認していないという話でしたけれども、これは、当時それぞれの関係者の証言でも裏づけられている中身であります。
 先ほど紹介しました江田五月参議院議員につきましても、江田議長のホームページで、江田五月パーティーについてのコメントというのが載せられておりまして、この中に「一九九一年十一月二十六日、「全国江田五月会設立総会」というパーティーを開催したことはある。」「加藤氏がパーティー券購入かお祝いかの形で、協力をしてくれたことはあると思う。その金額は、五十万円と言われれば、それを否定する根拠はない。江田本人は記憶していないが、事務担当者は五十万円との記憶がある。」このように述べておられます。事実上認めておられるわけですし、江田氏は「官房機密費は廃止すべきものと思っている。」このようにも述べておられるわけであります。
 そこで、重ねて伺いますけれども、当時、二〇〇一年、二〇〇二年、国会で随分議論がございました。その際に、民主党の岡田克也議員、現外務大臣が、二〇〇二年二月の予算委員会で、村山総理のときの野坂浩賢官房長官のインタビューを引いて、次のように質問をしています。「常時金庫には八千万の現金が入っていた、百万ずつ封筒に入っていて、一日で五百万から一千万ずつ配った、翌朝には減った分が自然に補てんされる、最も多い使い道はせんべつだ、国会議員が海外に行く場合に渡した、そして、国会対策委員会幹部に渡したこともあった、領収書はもちろんない、こういうことを述べているわけですが、今も同じような状況ですか。」と機密費の不透明な使途をただしておられます。過去、民主党としても、官房機密費の使い道について明らかにすべきではないかと求めております。
 自民党政権下の官房機密費の使用実態を現政権で徹底的に調査すべきではありませんか。

○平野国務大臣 そもそも、官房機密費という言葉は私は報償費というふうに認識をいたしておりまして、それについての使途については、使い方というのは、やはり国益のために、国家、官邸を運営していくために必要な情報収集、必要な支出、こういうものがあると。
 私、官房長官を拝命して以来まだ二カ月そこそこでございますが、いま一度、そういう状態の中で、今の点については検証していきたいと思いますし、過去のことについてどういう状況であるかということについては私はコメントを控えたい、このように思います。

○塩川委員 過去の政権の官房機密費の使い方については検証される、その中身についてはどういう状況かというのは現段階では申し上げられないと。
 検証されるということでよろしいですね。

○平野国務大臣 過去の、どういう状態までできるかどうかということについても、今、現時点で、検証する、こういうことについては私は申し上げておりません。コメントを控えたいと思います。

○塩川委員 当時、岡田議員が質問したときにも福田官房長官が同じようなあいまいな答弁をされて、岡田議員は「結局、機密費について私がこれだけ言うのは、これは税金なんですよね、国民の払った税金。それに対して、幾ら多少必要があるからといって、領収書もとらずにそれを配分しているということは異常だという、そういう認識にやはり立たないとおかしい」と。これは当然の発言であります。
 自公政権時代の官房機密費について、それぞれその当時の内閣官房長官が取扱責任者となっている官房機密費の分がございます。そこで、確認でお伺いしますけれども、官房長官が取扱責任者となっている官房機密費というのは、この間年間およそ何億円で、これがそれぞれ一回当たり引き出される請求額というのがおよそどのぐらいか、その点についてお聞かせください。

○平野国務大臣 年間の予算が計上されておりますから、年間の予算の幅の中で出されていたものだ、過去のことについてはそう思っております。したがって、どれだけ出されているかということは、これは情報公開法によって、請求されればおのずと、支出について、どれだけ国庫から出されているかということについてはわかるはずでございます。
 いま一つは、その当時の岡田議員が中身について云々と。全く恣意的に使っている、全くその中身をブラックボックスにしているということではなくて、国会で同意をいただいた方々によって、この中身について開示すべきか不開示かということについては、不開示でよい、こういう結論のもとに今執行、運営をしているということも付記をしておきたいと思います。

○塩川委員 御質問は、官房長官が取扱責任者となっている官房機密費についての年間の予算額、それと、それぞれ毎回のいわば引き出し額、請求額ですね、それが幾らかという点なんですけれども。
 お手元に資料をお配りしました。これは、内閣官房からいただいた資料に基づいて、支出負担行為即支出決定決議書というものの写しをもとにつくったものであります。ここで見ていただいてもわかりますように、例えば二〇〇四年度以降二〇〇八年度までを見ますと、年度末に当たる二月で若干の数字のずれはありますけれども、基本は毎月一億円引き出されている、そして年間は約十二億円、こういう現状だと思うんですが、これでよろしいでしょうか。

○平野国務大臣 今この資料を見せていただきまして、年度予算としてはおおむねその金額だと私は認識をいたしました。
 これだけ詳細におとりになっていることは、私きょう初めて見せていただきましたし、過去の政権において月々ほぼ一億円ずつ出している、こういう数字だと思いますが、今初めてこの数字は知りました。

○塩川委員 これは、情報公開請求に基づいて、かつて読売新聞が二〇〇三年の段階で、一九九七年から〇一年にかけての機密費の毎月の引き出し額を明らかにしております。
 こういう中で、当時、通常一回五千万円ぐらいの引き出しであったのに対して、二〇〇〇年十一月の二十日には二億円が福田官房長官に引き出されている。読売新聞は「同月二十日から二十一日未明には、自民党の加藤紘一元幹事長が、野党の提出した森内閣への不信任決議案に同調する構えを見せ不発に終わった「加藤の乱」があった。」と指摘をしています。つまり、二億円が引き出されたときに加藤の乱があったと読売新聞は指摘をしています。「また、額賀福志郎・元防衛長官の問責決議が参院で可決された一九九八年十月」、このときにも「通常の月より多い二億円の官房機密費が引き出された。」と指摘をしています。
 読売新聞の指摘は、二億円を引き出されたのが、それぞれ、加藤の乱や、あるいは元防衛庁長官の問責決議が参議院で可決をされた、そういう政局の局面で多額の金額が請求されているということを指摘しております。
 そうしますと、この間、二〇〇四年度以降で見ますと、このような詳しい資料は長官初めてごらんになったということだと思うんですけれども、これをごらんになっていただいて、二億円を上回る、そういう金額が出ているのは二〇〇九年度の九月の一日に二億五千万円ということになると思いますが、そういうことでよろしいでしょうね。

○平野国務大臣 これは、今私数字を見ましたが、九月に二億五千万を支出しているということについては今初めて承知をいたしましたが、これは私が担当したときではございません。

○塩川委員 九月一日、二億五千万円が引き出されています。これは、この間ずっと一億円が引き出されていたものが、九月の一日に二億五千万円が引き出されている。一回の引き出し額では最高の額になります。
 二〇〇九年九月一日というのはどういう日付か、それは総選挙の投票日の翌々日であります。しかも、その時点では麻生総理は退陣を表明しておられます。これからやめていく内閣がどうして通常引き出し額の二・五倍もの機密費を必要とするのか。九月一日以降のための引き出しではなくて、八月までに使ったものの後払いのために二億五千万円を充てているのではないのか。
 河村前官房長官が九月一日に引き出したこの二億五千万円の使途も解明していただきたいと思いますが、長官、いかがですか。

○平野国務大臣 どういうふうに使われたかというのは前官房長官にお聞きいただきたいと思います。

○塩川委員 この機密費問題を取り上げている著作のある評論家の方は、歴代の政権によって官房機密費が選挙対策に使われてきたことは永田町ではいわば公然の秘密だ、ここで一発ぶち込めば圏内に滑り込めるというときは、官邸にSOSを送れば三百万円、五百万円の金を出してもらえる、重点選挙区ともなれば官邸から出る金は億単位だと自民党のベテラン議員が言うと書いております。
 こういった二億五千万円の使途を解明すべき、これこそ国民の声にこたえるべきではありませんか。このように答えられないと言うのではなくて、しっかりと使途について明らかにすべきだ、改めて申し上げます。
 長官、そもそも、政権を引き継いだときに、金庫の中は幾ら残っていたんですか。

○平野国務大臣 コメントはしたくありませんが、全くございませんでした。

○塩川委員 前政権の官房機密費使用に関する記録というのは、つまり、麻生政権を含む旧政権の官房機密費の使い道、使途、使用について、記録は残されていませんでしたか。

○平野国務大臣 過去の記録については引き継ぎをいたしておりませんから、承知いたしておりません。

○塩川委員 今、民主党中心の政権のもとで、例えば、外交問題で、核密約の解明のチームを立ち上げる、そういう点でも、過去の、旧政権によどんださまざまなうみを明らかにしていく、これこそ新しい政権が行うべき仕事として国民の期待があります。そういう点でも、この官房機密費の問題についても、こういう核密約解明チームと同様な解明チームをつくって、歴代自民党政権の官房長官ですとか、あるいは首席内閣参事官や関係する事務職員など官房機密費に関連する人から聞き取りをして使途を解明する、そういうお考えはありませんか。

○平野国務大臣 私は、そういうことよりも、どうしても必要なものは必要である。ある意味では、やはり、官邸として、あるいは国益のために必要な情報をとらなきゃならない。相手様がいる。そういうことがもしオープンになるということであれば本当に日本にとって重大な影響が出る、こういうことも多々あるのではないか。
 ただ、私はまだ二カ月しか担当しておりません。したがいまして、私は、本当にこの問題、今委員が指摘される、あるいは国民の皆さんからのお声もある、そういうことですから、この時点でとかこういうことじゃなくて、年度の考え方のもとに政権を運営していく、あるいは官邸の中でどんなものが起こってくるのか、一度このことをしっかり私は見きわめた上でこの問題については対処したい、このように考えているところでございます。

○塩川委員 今後の問題についてはこの後またお尋ねしますけれども、過去の政権が行ってきたことについてしっかりとした調査も行い、解明をする、国民の疑念、疑惑にこたえるということが必要だ、まともな調査検証も行わないで、自民党政権のやみを葬るようなことがあってはならない、二億五千万円の使途も含めて解明すべきだということを改めて申し上げます。
 その上で、長官、お尋ねしますが、この官房機密費の額、十二億円でございますけれども、今年度十二億円でございますが、来年度、官房長官が取扱責任者となる官房機密費については、概算要求で幾らを要求されておられるんですか。

○平野国務大臣 どういう使途でどういう云々ということが、年度として通して私担当しておりませんから、従前と同じ考え方での概算要求をさせていただきました。
 しかし、やはり国民の皆さんの目線で私はこの問題を取り上げたいと思っておりますし、支出についてもそういう考え方で対応したい、こういうことでございます。したがって、次年度におきましては、これは必要なかったということであれば、次の予算、概算についてはそういう対応を検討するかもわかりません。

○塩川委員 従前と同じ考え方で対応して同額を要求されたということですけれども、従前と同じ考え方といいましても、先ほどのお話のありますように、記録は引き継ぎをしていない、また金庫は空だという状況の中で、同じ金額を請求するという妥当性というのが問われるのではありませんか。どのような従前と同じ考え方で対応されたのか、その中身を教えていただけますか。

○平野国務大臣 したがいまして、新しい年度当初から一年間通じて、本当に必要なのかどうかということを、支出の対応の中を十分にみずから踏まえて、国民の信頼を得る支出を踏まえた結果として改めてこの問題について対応したい、こう申し上げているところでございます。

○塩川委員 今後のことについてはまた後でお尋ねしますけれども、まずは、概算要求の積算根拠は何なのかということをお聞きしているわけですけれども、それが、先ほど長官自身がおっしゃったように、従前と同じような考え方で対応されるとおっしゃったので、その中身を聞いたんでしたけれども、お答えがありませんでした。
 前政権の官房機密費の使途も不明で、そのまともな調査や公表も行わない、調査や検証も行わないのに前年度と同額を要求するという、その根拠そのものが問われてくる。

○平野国務大臣 当然、前年がこうだから数字だけを載せているということでやっているわけではございません。今までのできる限りの範囲の中で、そのことを、私の判断のもとに積算をして、概算をしたところでございます。

○塩川委員 しっかりとした検証もなしに同額を請求した、その妥当性そのものを国民はよく見ていると思っております。
 その上で、平野長官自身の官房機密費の使い方のお話をお聞きしますけれども、この資料で確認していただければわかりますように、平野長官となってからは、九月の二十四日に六千万円、十月の十五日に六千万円、このように請求をされておられる、支払われている、これでよろしいですね。

○平野国務大臣 間違いございません。

○塩川委員 何にお使いになったでしょうか。

○平野国務大臣 これは先ほど申し上げましたように、相手様のあることでございますし、適切に、かつ厳正に対応しております。

○塩川委員 過去、問題となりましたように、これは民主党としても、当時、この官房機密費の中身の使途の問題として、国会対策費ですとか、あるいはせんべつとかパーティー券とか、こういったものに使われているということを重大な問題だということで、こういうのは官房機密費としてあってはならないことだということは、批判をされておられたのは長官もよく御存じのことだと思いますけれども、では長官自身、この使い道として、官房機密費を国会対策や議員の海外視察などのせんべつ、こういうのに使わないとはっきり言えるんでしょうか。

○平野国務大臣 せんべつでありますとかそういうところに使う、こういう考え方はございません。あくまでも、やはり国益のために、あるいは官邸を運営していくために必要なものとして支出をしたい、このように考えています。

○塩川委員 せんべつには使わないということですね。
 その他はどうなのか。例えば手当という項目で、長官室手当とかSP手当とか県議手当、地元の県会議員さんでしょうか、そういう手当とか、そういった形での不正常な支出、あるいは国会対策費という名目で背広代とか商品券、こういうものにも使わないということは約束できますね。

○平野国務大臣 そういうのには使っていたんですか。

○塩川委員 これは、江田議長も当時お認めになった、その資料に掲載をされている項目でございます。
 その点で、今後の話ですから長官自身の対応をお聞きしているわけですけれども、このような背広代だとか、こういうお金の使い方はしないということはお約束できますか。

○平野国務大臣 先ほども申し上げましたように、国益のため、官邸を維持していくための必要経費という中に背広代が入っているとは私は思いません。

○塩川委員 その必要な経費にパーティー券購入も入っていないということでよろしいですね。

○平野国務大臣 私は、先ほど来何回も申し上げておりますが、パーティー券がどうだとか云々というよりも、国益のために、より官邸主導の政治を実現していくために必要な経費については支出をしたいと思っております。

○塩川委員 必要な経費について支出をするということですけれども、それが妥当なものかということについて、支払い記録がなければ証明もできません。
 平野長官になってから、この機密費の使用に関する記録というのは、何に使ったか、そういう費目、金額、記録は残されているんでしょうか。

○平野国務大臣 私の頭の中にございます。

○塩川委員 その頭というのは、ほかの人が見ることができるんでしょうか。
 民主党は、二〇〇一年の六月に、機密費の使用に係る文書の作成、公表等に関する法律案を議員立法で国会に提出をいたしました。そこでは、機密費の支払い記録の作成と保存を義務づけ、機密の程度の高い文書は二十五年、それ以外は十年後には公表しなければならないとしています。
 この法案の立場で、機密費の支払い記録の作成や保存、公表をする考えはございますか。

○平野国務大臣 そもそも、民主党が過去そういう法案を準備したことも、これは事実でございます。当然これは、その当時いろいろな事件、案件が起こって、これでは国民の皆さんの不満、政治に対する不信が高まる、こういうことからのお考えのことだと思っております。
 私は改めて、官房長官を拝命し、この報償費という問題については、途中からの政権交代でございますから、新しい年度を踏まえて、本当に必要なものなのか、このことをしっかり検証した上でこれからの報償費のあり方については対応してまいりたいし、また皆さん方にも問いたい、このように思っているところでございます。
 私が、自分ひとりが、官房長官ひとりがこの使い方の使途云々ということでありますが、先ほど来何回も申し上げますが、報償費の具体的使途が明らかにできない、このことについては、国会の同意を得て選ばれている情報公開審査会の中においても、その不開示について決定処分というのは妥当である、それだけ機密性の高いものである、こういう御判断のもとでの報償費であるという考え方のもとに、適切に、なおかつ、されど私は国民の目線に立って支出対応をしている、こういうことでございます。

○塩川委員 来年度一年間を通じて実際の支出状況を見て、検証を行って、しかるべく対処していきたいという話でございました。
 その点について、そもそもそういう目安となる法案というのは出しておられるわけです、十年とか二十年後には公表しましょう、そのためにもしっかりと記録、保存を行いましょう、記録作成、保存を行うと。でも、今の長官のお話ですと、頭の中にあるだけですから、これは記録の作成、保存に当たらないですね。この記録作成、保存ということも行わないんですか。

○平野国務大臣 当然、年度がかわって新しくなったときに、そんなことも含めて、自分でしっかりそのことが検証でき得る対応は検討したいと思います。情報というのは、非常にインテリジェンスの高いものと、共産党さんが情報をよく収集されますので、しっかりと守らなきゃならない情報は守っていかなきゃならない、このように考えているところであります。

○塩川委員 民主党は、八月の選挙のマニフェストで「税金の使い途をすべて明らかにして、国民のチェックを受ける。」「決算に関する情報公開を徹底する」と掲げています。前政権時代の官房機密費の使途を明らかにし、新政権においても公表することがこれまでの民主党の主張からも当然で、それをお聞きしたところ、自民党政権下の使途を解明、公表もしない、新政権になっても公表の明確な約束も現段階でできない。これでは国民のマニフェストに対する期待を裏切るものになる。
 官房機密費については、行政刷新会議ではありませんけれども、一たん御破算にして、その上で必要なものを積み上げていくという立場で臨んでこそ国民の声にこたえることになる。そういう公表ルールなど、国民の納得するものをしっかりとつくることを強く求めて、質問を終わります。

○平野国務大臣 今の御発言だけでいきますと、私があたかも何もしない、こういうことになるわけであります。
 したがって、来年度、年度でもって、そのことを含めて、しっかり国民の皆さんから御理解のいただける、ただ、官房報償費というのは、国会の中においても、必要な経費である、こういう認識は御理解いただいていると私は思っております。その上で適切に対応する、これが私の使命、責任者としての役割だと認識をいたしております。

○塩川委員 鳩山総理大臣が当時、官房機密費は一たん廃止すべきだと言っていたことを改めて申し上げて、質問を終わります。