▼2018年通常国会の取り組み▼【7】セクハラ問題(1)財務省のセクハラ調査は異常(4月18日、内閣委員会)(2)麻生氏は謝罪・辞任を/セクハラ暴言をただす(5月9日、内閣委員会)

【7】セクハラ問題
(1)財務省のセクハラ調査は異常(4月18日、内閣委員会)
 福田淳一財務事務次官のセクハラ疑惑について、個人の尊厳を傷つける重大な人権侵害の問題だとし、財務省の調査手法の異常さを批判した。

 財務省が顧問契約を結び国が顧問料を支払っている弁護士事務所に調査を依頼するやり方は、客観性を確保できない。被害者に名乗り出るよう「協力」を迫ることは二次的被害を招くと批判した。

 調査に「違和感がある」と述べた野田聖子男女共同参画担当相は、「そちら(財務省)側の立場に立った弁護士に話をするハードルは大変高い」と答弁しました。

 松山政司少子化担当相や小此木八郎国家公安委員長も野田氏と同じ趣旨の発言をしている。菅義偉官房長官に「調査手法に違和感はないのか」と質問。

 菅氏は「心配をしたが財務省の責任で行うこと」と述べた。

 幹部人事の一元管理のもとで(事務次官)人事に同意してきた責任が問われている。

 セクハラ防止に関し、人事院規則は被害者が「不利益を受けることがないように」と定め、財務省の指針も職務で接する「職員以外」の人へのセクハラにも注意すべきだとしている。同省の調査はこれらに反する。国民の納得いく調査を行うべきだ。

(2)麻生氏は謝罪・辞任を/セクハラ暴言をただす(5月9日、内閣委員会)
 福田淳一前財務事務次官のセクハラをめぐる麻生太郎財務相の「男の番(記者)に代えればいい」「セクハラ罪はない」などの暴言についてただしました。

 麻生氏はセクハラが人権侵害だという認識が欠落しているのではないか――と政府の認識をただした。

 野田聖子・男女共同参画担当相は「発言の真意は本人に確認を」などと答えました。

 取材担当記者を男性のみにすればいいとの麻生氏の発言は「妥当ではない」とする答弁書が4月27日に閣議決定されている。政府の認識を改めて尋ねたのに対し、野田氏は「妥当ではない」と答えました。

 財務省が4月27日にセクハラを認定したものの、麻生氏は同日午前の記者会見で「セクハラ行為は断定できない」と述べていた。麻生氏は、福田氏のセクハラ行為を認めていない。麻生氏の発言は二次三次の被害を生じさせるもので、閣僚として不適格だ。麻生氏は謝罪して辞任すべきで、安倍首相の任命責任も問われる。