イタリアの議会制度及び政治経済事情調査を予定/衆議院議院運営委員会

 衆議院議院運営委員会の一員として、議会制度及び政治経済事情調査のため、8月23日から29日までイタリアへ。

 主な調査内容は①議会制度調査、議会要人表敬訪問及び議会交流②政治経済等の課題について政府要人等との意見交換③公文書の保存及び展示に関する実情調査です。

 イタリアでは、コンテ首相が辞意表明を行い、昨年の総選挙で躍進した「五つ星運動」と「同盟」による連立政権が岐路にあります。「反緊縮」を掲げる「五つ星運動」と移民・難民規制の強化を掲げる「同盟」との間で政策を巡る矛盾が深まり、「同盟」党首のサルビー二副首相が内閣不信任決議案を提出し、解散総選挙か新内閣発足かという事態に至っています。

 「政局」をめぐる実情把握とともに、派遣労働、有期雇用の規制強化をはかる「尊厳法」や移民・難民問題の現状と課題など主要な政策についてヒアリングをしていきたいと思います。

 また、昨年8月、イタリア北部のジェノヴァで高架橋が崩落し、43人が死亡するという大事故がありました。緊縮政策の下で、道路公団の民営化や民間企業に運営を委任するPFI事業(コンセッション方式)が進み、「インフラ投資が減少したのではないか」「民間企業が儲けすぎではないか」という批判が広がっています。公共インフラの安全対策、PFI事業の課題について学んできたい。

 日本の国会では、衆議院が運営する議会資料館である憲政記念館と国立公文書館の合築による建設が計画されています。また国立図書館は国会の下に置かれています。長い歴史を持つイタリアにおける公文書管理、図書館行政について知見を得たいと考えています。