▼2020通常国会の取組み▼【10】立法府の公文書管理 (1)立法府における公文書管理・情報公開の推進を

【10】立法府の公文書管理
(1)立法府における公文書管理・情報公開の推進を決算行政監視委員会、4月6日
 この間、立法府(=国会)の公文書管理・情報公開のルールをつくることを提案してきた。

 公文書管理法では、各府省が行政文書ファイル等の管理を適切に行うため、行政文書ファイル等の分類、名称、保存期間、保存期間の満了する日、保存期間が満了したときの措置(移管又は廃棄)、保存場所その他の必要な事項を帳簿(行政文書ファイル管理簿)に記載し、一般の閲覧に供するとともに、インターネット等により公表しなければならないとしている。

 これに準じて、衆議院における「衆議院事務局文書取扱規程」の改正やガイドラインの策定がどうなっているか質問。

 岡田衆議院事務総長は、これまで行政府の行政文書ファイル管理簿に相当する文書ファイル管理簿は作成していなかったと述べ、「最近の文書管理をめぐる諸情勢を踏まえ、文書ファイル管理簿を作成することによって、総括文書管理者が組織全体の文書管理の状況を把握しやすくなり、より適切な指導監督等を行うことができる」として、昨年9月に規程を改定し文書ファイル管理簿を作成することとなったこと、「文書管理のルールの細目となるガイドラインの作成に向けて、現在、鋭意準備を進めている」と述べた。

 私が、今年1月の議院運営委員会庶務小委員会において、議院行政文書ファイル管理簿のインターネット公開を求めた件については、「御指摘を踏まえ、本年2月から、衆議院ホームページの情報公開のコーナーに掲載をしている」と答えた。

 また、規程で対象となっている文書について質問。

 岡田事務総長は、「衆議院における人事、予算、設備等についての庶務的、管理的な事務に関する文書は、内規に基づき、事務局限りの判断で開示」しているが、「立法や国政調査を始めとする衆議院の有するさまざまな権能や諸活動に関する文書は、事務局が議員や会派を補佐する立場で保有するもので、事務局限りの判断で開示することになじまないことから、あらかじめ対象から除いている」と答えた。

 私は、衆議院法制局において立法や調査に関わる資料が、永久保存の文書、現用文書として適切に管理・保存していると確認したうえで、「議員活動は、まさに国民的には情報公開の対象として求められているところ。議員立法の立案過程や議員調査に係る立法調査文書についても、文書の管理、公開を図る必要がある」と強調。岡田事務総長は各会派間の議論にゆだねると述べた。

 議運委の公文書館小委員会において立法府の公文書の取り扱いについても検討することになっており、ぜひ国会において、立法府の公文書管理、情報公開の議論を前に進めていきたい。