日付:2017-06-07 |
衆院環境委員会で、日光国立公園における自然環境の保全状況等に関する実情調査。 ①訪日外国人の増加をはかる「国立公園満喫プロジェクト」 ②シカなどの鳥獣被害の実態と対策 ③原発事故に伴う中禅寺湖の漁業の実情 ―――について、福田富一栃木県知事、湯澤光明日光副市長、福田政行中禅寺湖漁業協同組合代表理事組合長らのお話をお聞きしました。 |
男体山と中禅寺湖。「ます釣りの聖地」として108年の歴史がある中禅寺湖。漁協組合長は「原発事故による放射能拡散できれいな湖水が汚染された。湖底には基準値上回る汚染が沈澱している」と訴えていました。 モニタリングでは数値は下がってきていますが、まだ持ち帰りができない魚もあるといいます。原発事故で観光業も大きな打撃を被りました。 |
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中禅寺湖畔にある旧英国大使館別荘を活用した記念公園。もともと英国外交官アーネスト・サトウの個人別荘として、1896(明治29)年に建てられたもの。中禅寺湖畔には明治時代から外国人の別荘や保養施設が立地していました。 安倍政権は、訪日外国人旅行者数を2020年までに4000万人にすることを目標として、訪日外国人の国立公園利用者数を現在の年間430万人から2020年までに1000万人に増やすことを目指す「国立公園満喫プロジェクト」を実施しています。 日光国立公園では、環境省を実施主体として「富裕層向け宿泊施設の誘致の検討」をすることになっています。「金持ち優遇策ではないか」「自然保護の規制緩和になりはしないか」という声もあがっています。 大事なことは、観光客の数を目標とするのではなく、自然環境の保全に必要な措置をしっかりとることであり、誰もが国立公園の魅力を実感できる対策=ユニバーサルデザイン化を進めることではないでしょうか。 |