日付:2012-10-17 |
福島第1原発事故の放射性指定廃棄物最終処分場の候補地に栃木県矢板市を選定した問題で、日本共産党栃木県委員会が、園田康博環境副大臣に、選定の白紙撤回を申し入れた。衆院比例北関東ブロックの梅村早江子さん、衆院栃木2区の藤井ゆたかさん、3区の秋山ゆきこさんとともに同席した。
国と環境省は9月3日、矢板市の国有林を最終処分場の候補地に選定したと発表。この方針に矢板市と近隣市町の議会は受け入れ反対を決議し、住民の反対運動も強まっている。
申し入れで、野村せつ子党県副委員長・知事候補は、候補地の選定について「開かれた形で住民合意のもとに議論を進めるという姿勢が国からは感じられず、住民は怒りを強めている」と指摘し、選定の白紙撤回と選考方法の見直しを要求。さらに、「放射性物質汚染対処特別措置法」を見直して8000ベクレル以下の放射性廃棄物の処理も、自治体に負わせるのではなく、国の責任で処理するよう迫った。
申し入れに対して、園田副大臣は「選定過程を県民に説明する機会があれば、その場を設けさせていただきたい」と述べるにとどまった。
栃木は、原発事故の被害が福島に次いで大きい。県民は国の進め方に不信感を強めており、一度リセットしてほしい気持ちだということを受け止めるべきだ。