記事一覧
日付:2011-12-20
足尾銅山廃石の堆積場/安全強化を/国への要請
栃木県日光市の簀子橋(すのこばし)堆積場(旧足尾町地域)崩壊の危険性に不安が高まっている問題で、住民らの国に対する安全対策の強化要請に同席した。
鉱山の廃石などを貯留した簀子橋堆積場は、足尾銅山(現在は閉鎖)の開発のため古河鉱業(現古河機械金属)が建設し、旧足尾町中心部の上部に近接している。東日本大震災では、同市内の源五郎沢堆積場が崩落し、「わたらせ渓谷鉄道」が21日間にわたって不通となった。
要請で住民らは砂防施設の設置を要求。国土交通省の担当者は「状況は認識している」と述べ、検討を約束。
また、住民らは同堆積場の液状化の不安を訴え、使用停止を要求。経済産業省の担当者らは、古河側からの報告を基に「唯積場は安定している」「使用停止の必要はない」などと答えた。
原発事故以来、企業任せの安全管理の不十分さが問われている。住民の安全を守るという国の責任が後退している。