日付:2014-07-22 |
群馬県各地の公共事業で使われた鉄鋼スラグから基準値を上回る有害物質のフッ素や六価クロムが検出された問題で、環境省や国土交通省、経済産業省から聞き取りを行なった。
国の対応を問われた3省の担当者は、「群馬県の報告を待つ」などと繰り返し、国の消極的な姿勢が浮き彫りになった。
鉄鋼スラグは大同特殊鋼の渋川工場(群馬県渋川市)が道路資材として販売。渋川市で使用されたスラグを調査したところ、38力所中35力所でフッ素の含有量が基準値超え。こうしたスラグが保育所や公園の駐車場に砂利で使われていた。
角田喜和・渋川市議は「大同特殊鋼は、産業廃棄物として処分すべきスラグだと把握しながら、路盤材として出していた。国は指導しないのか」とただしたのに対し、環境省の担当者は「県の報告で把握したい」と発言。
長谷川薫・前橋市議は「周辺住民からは、飛散したスラグを吸い込むことを心配する声があがっている」と、対応を求め。伊藤祐司県議は、八ツ場(やんば)ダム予定地の工事でのスラグの使用場所を明らかにするよう求めました。
国交省発注の群馬県内の道路で、スラグが見つかっている。自然石のみを使うという工事の仕様書に違反して、スラグが交じっていた場合、どう対応するのか――と私の追及にたいし、国交省の担当者は「現場がどうなっているか調べて検討したい」とのべた。国交省と事業者の信頼に関わる大問題。調査を求めた。
当面の実態把握のポイントは二つ。
1)簡易舗装のように露出した状態で道路に敷かれた鉄鋼スラグがある。前橋市内ですでに10箇所確認されている。全県的にどうなっているか。
2)国交省工事の上武道路では、盛土部分の材料に鉄鋼スラグが使われていた。前橋市内の小神明交差点付近には露出した状態になっている。本来自然砕石の使用が決められていたのに、スラグが使われていた。国交省の工事仕様に違反するもの。徹底調査が必要。
このような露出したままとなっている部分は直ちに除去すべきだ。