衆議院は本会議で、れいわ新選組の櫛渕万里議員を「登院停止10日間」とする懲罰を、自民・公明・維新・国民などの賛成多数で議決しました。
櫛渕氏は、5月18日の本会議で財務大臣不信任決議案を採決した際、「与党も野党も茶番」と書いた紙を壇上で広げ、議長の許可なく発言しました。この言動が「院の秩序を乱した」として、自民・公明・立憲・維新・国民の5党が、櫛渕氏への懲罰動議を提出。5月31日の懲罰委員会で、自民・公明・維新の賛成多数で「登院停止10日間」とする懲罰案を決定しました。立憲は「戒告」を求めました。
私は議院運営員会で、櫛渕氏の行動は許されるものではないが懲罰に相当する「不穏当な言動」に当たるとは言えず、「国民の評価と批判にこそ委ねるべきだ」と述べ、登院停止10日間に反対しました。
同時に、大軍拡のための財源化確保法案を推し進める財務大臣に対する不信任案が、なぜ「茶番」なのか、櫛渕氏から弁明も謝罪もないのは「きわめて遺憾だ」と指摘しました。
その上で、財源確保法案の審議では、れいわから発言を求める要請もなかったと指摘。
議事運営を協議する理事会への出席についても、内閣委員会や決算行政監視委員会の理事会に当初は出席してたのに、いまは取りやめており、予算委員会の理事会には一度も出席していないと指摘。
「できることさえ行っていないのでは、自ら権利行使を放棄していると言わざるを得ない」と苦言を述べました。
発言は以下のとおり
18日の本会議における財務大臣不信任決議案の採決において、れいわ新選組の櫛渕万里議員が投票のため壇上に登った際に「与党も野党も茶番」と書かれた紙を広げた行為は、許されるものではありません。壇上は議論と表決の場であることを踏まえるべきです。
しかし、これは懲罰に相当する「不穏当な言動」に当たるとまでは言えず、登院停止10日間の懲罰に付すことには反対であります。
櫛渕議員の行動は、広く国民の評価と批判にこそ委ねるべきであります。
櫛渕議員は、25日の身上弁明において、「防衛財源確保法案」など、「政治が暴走するその危機に対して、やむにやまれず今回の行動に至った」と述べましたが、なぜ大軍拡のための財源法案を推し進める財務大臣に対する不信任決議案が茶番なのか、この点についての弁明もなければ、謝罪もありません。極めて遺憾です。しかも、この法案審議において、れいわ新選組から、委員外発言など、委員会での質疑を求める要請は全くありませんでした。
また、議事運営を協議する理事会への出席についても、内閣委員会や決算行政監視委員会の理事会に当初出席していたのに、いつの間にか参加を取りやめています。予算委員会では、一度も理事会に出席していません。「小さな力でも、諦めずに、できることは何か」と言いながら、できることさえ行っていないのでは、自ら権利行使を放棄していると言わざるを得ません。
議員の発言権を保障する不断の努力によって、国会が立法機能と行政監視機能を発揮できるように努めることが、国民の代表である国会議員の責務であることを強調し、発言を終わります。