那須特別支援学校寄宿舎の存続を/シンポジウムに参加

 那須特別支援学校寄宿舎の存続を求める会主催のシンポジウム「教育と福祉をつなぐ学校の役割─特別支援学校寄宿舎から考える─」に参加。

 障害児の自立と社会参加に資すると文科省も評価する寄宿舎の教育的入舎の役割が共通認識に。「歯みがきできるようになった」「自分の水筒を洗えるようになった」

 「寄宿舎に子どもを送り出すときの淋しさで流した涙が、成長して帰ってきた子どもの姿を見た嬉し涙に」と保護者の発言。

 シンポジストは「片道1時間以上でないと通学困難と認めないのは障害者差別」「福祉サービスでは寄宿舎の役割は代替できない」「寄宿舎廃止の狙いは人件費削減」と。

 寄宿舎存続を!


寄宿舎存続へ協力を/栃木/支援学校巡り会がシンポ/塩川氏あいさつ

「しんぶん赤旗」8月25日・首都圏版より

 栃木県の「那須特別支援学校寄宿舎の存続を求める会」が23日、シンポジウム「教育と福祉をつなぐ学校の役割―特別支援学校寄宿舎から考える―」を開きました。

 櫻井宣子代表が寄宿舎閉舎をめぐるこれまでの経過を説明。寄宿舎存続へひきつづく協力を求めました。

 北海道教育大学の小野川文子教授は、小中高生の平均通学時間は26分であることを示したうえで、特別支援学校の生徒の多くがそれより長い時間をかけていることや保護者による送迎の負担が多いことなどを指摘。「障害児と家族には当たり前になっている通学実態は障害者差別と言える」と批判し、寄宿舎は特別支援教育における「基礎的環境整備」の一つとして位置づけ、広げていくことが求められるとしました。

 東京都の矢口直寄宿舎指導員は「寄宿舎を減らすのは予算削減のためだ」と批判。人員削減しても身分保障が不要な非正規職員が増やされていることも閉舎を容易にさせると話しました。

 那須特別支援学校在校生の保護者は、子どもが寄宿舎で成長した様子を伝え、教育的入舎の意義を強く訴えました。

 あいのかわ福祉会の荒居和栄主任相談支援専門員は「福祉サービスが寄宿舎の代わりになることはできない」と話しました。

 日本共産党の塩川鉄也衆院議員、野村せつ子県議があいさつ。それぞれ「政策をつくる大本は当事者の声を聞くこと。寄宿舎の意義を受け止めるのが教育委員会の役割だ」「長年積み重ねてきた障害者教育の宝とも言える寄宿舎。手放すのは愚かな行為。県に存続を求めていく」と話しました。

 民主市民クラブの山田みや子、土屋晃子両県議もあいさつしました。