【政治倫理審査会】裏金問題を追及/自民の組織的違法行為/逃げの姿勢に終始

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、衆院の政治倫理審査会が29日に開かれ、二階派の武田良太氏が出席しました。

 私は、二階派の派閥パーティーについて政治資金規正法違反の虚偽記入を行っていたことを「組織ぐるみの違法行為だ」と追及しました。

 私は40人以上いる二階派の中で、派閥幹部のノルマ超過分は政治資金収支報告書に不記載だった点を確認して明らかにすべきだと追及。

 武田氏は「事務局長がすべてを把握している」などと繰り返しました。

 収支報告書の訂正の増減額をみると、二階派ではパーティー収入が2億6500万円に対して、支出が1億600万円と大きく食い違っています。

 私がこの点をただすと、武田氏は「そこを知っているのは事務局長だけだ」と逃げに終始しました。

 私は「派閥の違法行為が問われている」と指摘し、武田氏の答弁では「国民は納得していない」と批判しました。

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政倫審/形ばかりの弁明/証人喚問しかない

「しんぶん赤旗」3月1日・3面より
※塩川議員部分を抜粋

 自民党派閥の裏金問題をめぐって29日に開かれた衆院政治倫理審査会は、岸田文雄首相が出席して行われたものの、自民党が組織的に裏金づくりをしてきた違法行為の実態解明にはほど遠いものとなりました。・・・・・・塩川鉄也議員は「組織ぐるみの違法行為であり、全容解明が求められる」と二階派(志帥会)の武田良太事務総長に迫りました。

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二階派/武田氏は…/「事務局任せ」繰り返す

武田良太元総務相に質問する塩川鉄也議員(右)=29日、衆院政倫審

 二階派の事務総長の武田良太元総務相は趣旨弁明で、「虚偽記載は全く知らなかった」「ノルマを超える額について、秘書の判断で事業収入として計上していた」などと述べ、すべて「事務方」の責任として組織的な裏金づくりの実態について一切語りませんでした。

 二階派は、2022年までの5年間で約2億6500万円の政治資金パーティー収入を政治資金収支報告書に記載していませんでした。武田氏自身も5年間で1926万円の不記載があったと述べました。また、自民党の全所属国会議員アンケートの調査結果で二階派は「少なくとも10年前からは今の仕組みや処理になっていた」と裏金づくりが長期にわたり、組織的に行われていた実態を認めています。

 ところが、武田氏は「私や二階(俊博)会長がノルマを決めたり、制度を決めたりしていない」「還付金(キックバック)の制度も知らなかった」などと答弁。事務総長であるにもかかわらず、裏金事件に無関係だとの姿勢を押し通しました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は、「政治資金規正法違反の虚偽記載を志帥会が組織ぐるみで行っていた。全容解明が求められる」と追及。塩川氏が「派閥としての違法行為が問われており、武田議員は全容解明を行う責任がある」と迫ると、武田氏は「経理は事務局長に全て任せていた」と繰り返しました。塩川氏は「国民の疑念が晴れるものではない」と批判し、二階議員などの関係者の国会出席を求めました。


国民の願いに応えず/政倫審/穀田・塩川氏が会見

「しんぶん赤旗」3月1日・2面より

 日本共産党の穀田恵二国対委員長と塩川鉄也衆院議員は29日、衆院倫理審査会での質疑後に記者会見しました。穀田氏は岸田文雄首相の弁明について「自民党が行った聞き取り調査の結果をなぞるものでしかなかった」と批判し、「裏金づくりの真相解明という国民の願いに全く応えない内容だった。関係者の証人喚問が必要だといよいよ明らかになった」と述べました。

 政倫審での二階派の武田良太事務総長の説明について、穀田氏は「事務局長に聞かなければ分からないと連発するのみで、国民の疑念は払しょくされなかった」と指摘しました。

 塩川氏は武田氏に対し、自民党の聞き取り調査をふまえて裏金の還流方式などをただしたものの、全く答えられなかったとして「ポカンとした反応で、報告書そのものを読んでいないのではと疑わざるを得ない」と指摘。二階派の政治資金パーティー収入と支出で大きな乖離(かいり)があるとして「派閥としての裏金になっていた疑念は一層強まった。関係者に国会できちんとした説明を求めたい」と述べました。


「議事録」