【「しんぶん赤旗」掲載】新春随想/家族のんびり散策

「しんぶん赤旗」2018年1月9日付・首都圏版より
 
 毎年、お正月には、家族で近所を散策しています。今年は、川越市から和光市へと流れ、荒川に注ぐ新河岸(しんがし)川周辺を歩きました。
 
 寒風の中、秩父や奥多摩の山並みを眺め、水辺に集まる野鳥を目で追いかけます。
 
 武蔵野台地を削り、新河岸川に流れ込む小河川沿いには、3万年前の石器も出土します。水辺に集まるシカやイノシシの狩りの場所だったのでしょうか。
 
 「河岸(かし)」という名前にあるとおり、新河岸川は江戸時代から20世紀初頭にかけて、川越と江戸(東京)を結ぶ舟運で栄えました。この地方の特産品であるサツマイモやお茶も運ばれました。往時を偲ばせる舟問屋が残されています。
 
 この数年、新河岸川流域では水害が相次ぎ、防災に対する行政の責任が問われています。安全で暮らしやすいまちづくりが課題です。
 
 川越喜多院に初詣して、サツマイモを使ったスイーツを食べて、歴史散策は終わり。今年もがんばります。