東海第2原発はきっぱり廃炉に/茨城県原発を考える会と規制委申し入れ

 東海第2原発の再稼働問題について、茨城県原発を考える会とともに、原子力規制委員会に申し入れ、説明を求めました。

 原子力規制委員会が東海第2原発について新規制基準適合の審査書案を決定したことは、新たな安全神話をつくりだすものであり、許せません。

 東日本大震災の被災原発であるにもかかわらず、地震の影響の検証も行っていません。日本原電は東電からの財政支援なしには安全対策の経費もまかなうことはできません。老朽原発の延命に手を貸す原子力規制委員会のあり方が問われています。

 東海第2原発はきっぱり廃炉にすべきです。


「しんぶん赤旗」9月28日付・4面より

「被災原発」の検証必要/規制委に塩川氏と茨城の市民団体

 東日本大震災で津波に襲われ浸水した「被災原発」である日本原子力発電(日本原電)の東海第2原発(茨城県東海村)の被災の検証をめぐり、日本共産党の塩川鉄也衆院議員と「茨城原発を考える会」は27日、原子力規制委員会(規制委)に説明を求めました。

 塩川氏は、東海第2の再稼働と、20年運転延長に向けた設置変更申請を規制委が「適合」と判断したことについて「被災原発を検証なしに動かし、新たな安全神話をつくることで、国民の命を危険にさらすことは許されない」と厳しく批判しました。

 「考える会」事務局長で元日立製作所労働者の小林栄次さんは、「3・11の地震発生時に東海第2の従業員が構外のグラウンドに大勢で避難するのを見て、住民は異様な雰囲気と恐怖を感じた。原電はいまだに被災の検証結果を公表していない」と告発しました。

 原子炉の覆いに、亀裂(表と裏で貫通している傷)があると日本原電が公表していたことについて、亀裂は3・11後にどうなったかの質問に対して、規制委の担当者は「3・11前は、ひび割れが40力所あったと認識している。3・11後の報告はまだない」と述べ、検証していないことを認めました。