国立国会図書館/開館70周年記念展示

 国立国会図書館の「開館70周年記念展示」を見学。

 国立国会図書館は、その前文に「真理がわれらを自由にするという確信に立って、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命として、ここに設立される」とある通り、日本国憲法の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義に寄与することを使命として設立されました。

 官僚、軍閥に屈した戦前の議会の反省に立って、日本国憲法の下、国権の最高機関である国会が、立法の基礎となる調査機関として設置したのが国立国会図書館です。

 納本制度も活用し、国立図書館としての機能も果たしています。

 憲政資料など資料収集方針を定めて、貴重な刊行物の収集に努めおり、今回の展示物で、その一端が紹介されています。


国会図書館/開館70周年記念展示/「真理がわれらを自由にする」

「しんぶん赤旗」10月29日付・2面より

 「真理がわれらを自由にする」――。この言葉を正面玄関に掲げた国立国会図書館(東京都千代田区)が開館70周年を記念した展示会を開いています。同図書館の歩みを示す年表や資料、「美しい本・珍しい本」などを紹介し、同図書館の歴史と役割を学ぶことができます。(東京本館での展示は11月24日まで。関西館は11月30日~12月22日。入場無料)

 国会図書館は国会に設置された機関で、国内で発行されたすべての出版物の納入が法律で義務づけられています。他の図書館と同様の図書や資料・情報の収集、閲覧機能に加え、国会活動の補佐という独自の役割があり、日本国憲法の三権分立原則のもと、国権の最高機関である国会=立法府が行政府を監視し、官僚に対抗する立法機能を発揮するため、国会に必要な調査報告や資料提供を行っています。

 国会図書館法の前文には、「真理がわれらを自由にするという確信に立つて、憲法が誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与すること」を「使命」とするとあります。

 同図書館利用者サービス部の遊佐啓之副部長は、この前文には日本の過去の侵略戦争が国民や議会にうその情報を伝えて遂行されたことへの反省が込められていると語り、「戦争の反省に立って民主的な国家を樹立するには、国民と議会に正しい情報が提供されなければならない。その基礎として国会図書館の果たす役割は大きい」と強調します。

 安倍政権が改ざん、隠ぺい、虚偽答弁など国民と国会にうそをつき続け、国会や自衛隊にまで9条改憲の号令をかけている今、憲法の理念を実現する国会の役割は一層増しています。冒頭の言葉は設立当時にも増して強く輝いています。