米軍と一体/自衛隊病院に負傷者搬送訓練の中止を

 日米共同統合演習(キーンソード)の一環として、空自入間基地を使った訓練が行われます。ストップ入間基地拡張!市民の会や党入間・狭山市議団の皆さんと、演習の中止を求める申し入れを防衛省に行いました。

 自衛隊輸送機C130により岩国基地から入間基地まで米軍患者を搬送する統合後方補給(衛生)訓練が行われます。現在、入間基地では、海外の戦場と結ぶ「輸送」と「衛生(軍事医療)」の兵站拠点として、C2大型輸送機の配備や自衛隊病院建設計画が進められています。今回の訓練は、その具体化です。

 一昨年入間基地では、日米共同統合演習の一環として、自衛隊中央病院への患者搬送訓練が行われました。昨年は自衛隊統合演習の一環として、那覇基地から入間基地まで機動衛生ユニット(空飛ぶ集中治療室)を使って患者を輸送する訓練が行われました。今年はやはり機動衛生ユニットを使って米軍患者を輸送するものです。

 「衛生」とは「人的戦闘力を維持増進」するもの。戦場への「補給」の一環です。海外での活動を想定したC2輸送機が入間基地に配備され、隣接して自衛隊病院が建設されることを見ても、米軍と一体になって、自衛隊が海外の戦場で戦い、戦闘力を維持増進するため、国内の自衛隊病院に負傷者を搬送するための訓練となっています。海外で戦争する自衛隊にしないため、訓練の中止、入間基地拡張強化計画の撤回、安保法制廃止を求めるものです。


日米共同演習中止求める/入間基地/兵たん拠点化進む/塩川衆院議員ら防衛省に聞き取り

「しんぶん赤旗」11月3日付・首都圏版より

 日本共産党の塩川鉄也衆院議員、安道佳子入間市議、猪股嘉直狭山市議と、入間市平和委員会、「ストップ入間基地拡張!市民の会」のメンバーは1日、今月の8日まで行われる日米共同統合演習(キーン・ソード)の内容について防衛省に聞き取り、同演習の中止を求めました。

 同演習は、武力攻撃事態などに対し、日米共同対処能力の向上を図るため、全国各地、海外での演習が行われています。

 同省は塩川氏らに、5日には、米軍岩国基地(山口県)から、航空自衛隊入間基地(埼玉県入間市・狭山市)まで、航空機動衛生隊の隊員10人が、米兵(模擬患者)を自衛隊輸送機C-130で運ぶ衛生訓練を行うと説明しました。自衡隊における「衛生」とは「人的戦闘力の維持増進をはかる」ことです。

 入間基地では、隣接する留保地への自衛隊病院の建設と、海外派遣用の大型輸送機C2の配備が計画されています。一昨年と昨年も、同基地を経由した衛生訓練が行われています。

 塩川氏は、一連の動きは、戦争法(安保法制)のもと海外での戦争を想定して、同基地を輸送と軍事医療の兵たん拠点とするものだと指摘し、「米軍と一体に、海外で戦争する国づくりにつながる訓練はやめるべきだ」と同省に要請しました。

 「市民の会」から同省に対し、同演習に抗議し中止を求める岩屋毅防衛相宛ての要請書が渡されました。