防衛省集計の「航空機騒音苦情件数」の2018年7~9月分を入手

 このほど防衛省集計の「地方防衛局に寄せられた航空機騒音苦情件数」について、2018年7~9月分の苦情が明らかになりました。その特徴を紹介します。この期間の苦情件数は、19都県121件になります。

●内訳は、山形県5、宮城県1、東京都5、埼玉県14、群馬県10、長野県3、栃木県9、神奈川県2、静岡県1、山梨県1、島根県17、広島県5、徳島県2、愛媛県14、高知県1、熊本県2、大分県8、宮崎県1、鹿児島県20です。

●埼玉県、長野県、群馬県、栃木県で、オスプレイに関する苦情事例が増えています。同じ地域でC130輸送機の苦情も寄せられています。

 群馬県、山形県では、低空飛行訓練ルート沿いの苦情がありました。
多数に上る島根県の苦情は、米軍機の対地上攻撃訓練エリアの「エリア567」に対応する地域です。

 愛媛県四国中央市において、ヘリコプターに関する苦情が多数あがっています。「谷に沿って国道192号が走っており、その上空を航空機(又はヘリコプター)が東から西へ山頂より低い高度を飛行した。国道沿いに住宅があるため、ヘリ等が飛行すると直接の音、反響等により家が揺れて恐怖及び墜落の危険を感じる」と訴えています。

 大分県、熊本県、鹿児島県では、MC130特殊作戦機と思われる輸送機の低空飛行が多数目撃されています。

●苦情の詳細は、近日中に塩川鉄也ホームページ「米軍・自衛隊資料集/全国が米軍機の訓練エリア」に掲載しますので、ご覧ください。

●(注記)この「地方防衛局に寄せられた航空機騒音苦情件数」は、2017年7月までの「米軍機の飛行に係る苦情受付状況表」とは違い、防衛省は苦情について、自衛隊機かどうかの確認はするが、米軍への問い合わせをせず、米軍機かどうかの確認を行わなくなりました。

 米軍機の訓練飛行を隠ぺいするものであり、従来通り開示を行うよう求めていくものです。

 米軍機という特定がされない苦情集計表ではありますが、苦情被害の多数は米軍機によるものであり、全国的な被害状況の把握という意味もあるので掲載を続けます。