内閣委員会理事懇談会でカジノ問題について協議。政府からは「捜査内容は言えない。IRは計画通り進める」と全く不誠実な対応。
野党は、収賄等の不正行為防止を求めるカジノ法附帯決議に基づいて、関係資料の国会提出を政府与党に求め、カジノ問題の集中審議を要求。
全容解明もされないのに、カジノを予定通り進めるのはおかしい。立ち止まって真相究明を最優先で行え。
カジノ管理委中止が筋/衆参内閣委理事懇/野党が主張
「しんぶん赤旗」1月9日付・2面より
衆参両院の内閣委員会は8日、それぞれの理事懇談会でカジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業に絡む汚職事件について法務省から報告を受け、質疑応答が行われました。「捜査中なので具体的なことは述べられない」とする法務省(小山太士刑事局長)に対し、野党は捜査中で真実が明らかになっていない状況であり、昨日設置されたカジノ管理委員会は止めるのが筋だと主張しました。
野党側は、カジノ整備法の審議の際、「収賄等の不正行為を防止し、公正性・透明性を確保すること」とした国会での付帯決議を踏まえ、収賄容疑で逮捕されたカジノ担当の内閣府副大臣だった秋元司容疑者(自民党を離党)、歴代の所管大臣ら政務三役の面談・出張記録や、問題となっているIR設置箇所数やカジノ事業者による貸付業務の容認の経緯、今回の事案以外にも事業者からの接触の有無の調査等を要求しました。政府は、「捜査に支障がない限り」としつつも、できる限り対応すると回答しました。
野党議員は理事懇後、衆参それぞれで共同会見し、日本共産党の塩川鉄也衆院議員は、IR整備に際して与党内で行われたワーキングチームの会議の概要を記した資料などの提出を要求したと述べ、「選定箇所数も与党協議により決まっており、その政策決定過程を与党は責任をもって出すべきだ」と強調しました。田村智子参院議員は、カジノ事業者による利権争奪戦のチェック体制の不備を指摘し、「(IR整備を)このまま粛々と進めさせるわけにはいかない」と述べました。