住民と塩川議員らの要望実る
栃木県日光市足尾町で、渋川砂防堰堤(えんてい)建築の着工が決まりました。日本共産党の塩川鉄也衆院議員と日光市議団や足尾支部、すのこ橋ダム安全対策協議会らが求めていたもの。
日光市足尾町には古河鉱業(現・古河機械金属)による足尾銅山操業によって出た大量の鉱滓(こうさい)が13の堆積場に残されています。最大の「すのこ橋堆積場」(約700万立方メートル)は、旧足尾町の中心部から約1キロの山間に土砂を積み上げたもの。
足尾支部の藤井豊支部長は「すのこ橋堆積塲は安全と言い切れないと古河機械金属も認めている。町の上にあり、水がたまっている状態は鉱山保安法にも違反している。いつ大きな地震や大雨によって崩れてくるかわからない。2日深夜に震度4の地震があり、13日にも大きな揺れがあった。住民の不安は強まっている。今回の堰堤によって、わずかでも避難の時間を稼げれば、命の分かれ目になる。堆積場の操業停止と地山化による安全対策を求めていく」と話しました。
同町では東日本大震災で源五郎沢堆積場(約16万立方メートル・1959年閉鎖)が崩れ、わたらせ渓谷鉄道が21日間不遖となる被害が出ています。