岸田首相の所信表明演説を聞いて

 岸田首相は、コロナ対応について「国民の命と健康を守り抜く」というが、原則自宅療養の方針こそ撤回すべきだ。医療機関に対して病床確保を求めるが、関係者の力を最大限発揮してもらうには、医療機関への減収補てんこそ必要だ。コロナで経済的に困難となった人への支援が行き届いていない。事業者向けも不十分。抜本的な支援策の拡充を。

 岸田首相は、「新自由主義の弊害」として、「格差や貧困が拡大」し、「気候変動問題が深刻化」したと述べている。しかし、一度は掲げた金融所得課税の見直しは棚上げし、石炭火力発電にはしがみつくというように、新自由主義の路線を改めるつもりがないことは明らかだ。

岸田首相は、辺野古米軍基地建設に固執し、憲法違反の敵基地攻撃能力の検討を指示し、核兵器禁止条約には全く言及しない。米国言いなりの政治の転換こそ求められている。9条改憲を許さず、憲法を生かした平和外交を推進するために全力を挙げたい。