国葬反対大集会であいさつ

 国葬反対大集会であいさつ。

 法の下の平等、思想・良心の自由に反し、弔意を強制する国葬は中止を。

 国葬は、安倍元首相に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式。安倍氏の評価と切り離せない。

 今行うべきは、臨時国会を開くことであり、安倍政治の総括こそ必要。国葬、統一協会問題の徹底審議を。


法的根拠も国会議決もない/学者・野党議員ら集会

「しんぶん赤旗」9月27日・15面より

 国民の多数が反対する安倍晋三元首相の「国葬」が、岸田文雄首相によって強行される前日の26日、学者や野党国会議員などが衆院第1議員会館で「国葬反対大集会」を行いました。集会では、憲法に違反し法的根拠のない「国葬」は中止だと声を上げました。主催は「安倍元首相の国葬を許さない会」。約300人が参加しました。

 慶応大学の小林節名誉教授が特別講演し、今回の国葬は国会の議決がなく、憲法19条の「思想及び良心の自由」に反して弔意が強制されるなどの問題点を指摘しました。また、内閣府設置法は法的根拠にならないと批判し「法的根拠のない国葬を行うのは法治主義に反する。(また)法の支配を全部無視するのは典型的な安倍政治だ」と強調しました。

 小林氏は「主権者は国民であり、国民の意思の最高機関である国会の意思を問わずに、内閣が勝手に私たちの葬式と言っていることに怒っている。この怒りを今日から安倍政治を倒し、自公政権を退場させるスタートの日にすればいい」と述べ、野党共闘で政権交代をしようと述べました。

 各界からの発言で、山口大学の纐纈厚名誉教授は安倍元首相について「戦後の平和憲法を忌み嫌い、憲法を守り生かして築いた平和大国日本をズタズタにした人。その人物に国葬をするのは大変問題だ」と批判しました。

 各党の国会議員が参加し、日本共産党の塩川鉄也衆院議員は「国葬中止の声を広げるために全力でがんばる」と語りました。立憲民主党の阿部知子、吉田はるみ両衆院議員、社民党の新垣邦男衆院議員、福島瑞穂参院議員もあいさつしました。

 参加した女性(69)=東京都大田区=は、「国葬が決まった事とあきらめるのではなく、反対の声を上げることが大事。今後、この問題を追及する運動などあれば参加したい」と話しました。