第190 通常国会 2016/1/4~2016/6/1 日付:2016-04-26 |
地球温暖化対策推進法案を採決し、与党などの賛成多数で可決。共産党は反対した。
反対討論で▽日本の削減目標は1990年比で18%減にすぎず、「2度を下回る」とのパリ協定の合意目標達成には不十分。▽日本の温室効果ガス総排出量の4割を占める電力部門で、石炭火力発電と原発を推進する一方、家庭部門には4割の削減を求め、石炭依存のツケを国民に押し付けるものだ。
討論に先立つ質疑で、二国間クレジット(JCM)の問題について質問。JCMとは相手国に製品やサービスを提供し、その結果削減された温室効果ガスの一部をクレジットとして取得し自国の削減分にカウントする仕組み。
JCMには原発や石炭火力発電も含まれるのか――との質問に、環境省は「二国間の合意内容による」と述べ、含まれることを認めた。
国内で石炭火力を新増設し温室効果ガス排出量を増やす。海外に石炭火力を輸出しJCMでクレジットを獲得する。そしてそのクレジットで国内分の穴埋めをする。国内でも海外でも石炭火力拡大では地球温暖化対策に逆行するものだ。
丸川環境大臣は「電気事業については、エネルギーミックスと整合性のある基準を設定し、火力発電の高効率化を促進していく」と述べ、石炭火力発電を推進する姿勢を示した。