日付:2013-07-03 |
「週間金曜日」が、陸自大宮駐屯地の「化学学校」において、サリン製造及び敷地内の毒物遺棄疑惑について報道、その事実関係について防衛省・外務省から聞き取りをした。その場では化学学校が現在サリンを製造していることを確認できただけで、後日回答を求めることとした。
明らかにすべき主な問題点は以下のとおり。「週間金曜日」は、元化学学校長及び元化学学校関係者の証言などを踏まえ記事を掲載している。
1)1960年代からサリンを製造していたという元化学学校長の証言がある。しかし国会においては、1970年に中曽根防衛庁長官が「残念ながらサリンそのものを作り出すことは現在の段階ではできない」と、自衛隊におけるサリン製造を否定していた。国会で虚偽の答弁をしたのか、この点を解明することが必要だ。
2)大宮駐屯地内への毒物遺棄疑惑。化学学校の元関係者によると「1979年2月か3月、大宮駐屯地西側の訓練場とグラウンドの境にある樹木の根っこ近くに三ヵ所、深さ1メートルほどの穴を掘って、薬品ビンを入れた一斗缶を10缶ぐらい埋めた」。その内容物は「シアン化カリウム(青酸カリ)。砒素化合物」などだったという。防衛省は「当時の関係者に聞き取りをしたが、そのような事実は確認できなかった」と回答したが、聞き取りをした関係者が誰かは明らかにしなかった。当時の学校長は誰か、など事実関係を明らかにしていきたい。
3)「化学兵器禁止条約」(95年9月批准)及び「化学兵器禁止法」(95年4月施行)に基づき、毒ガス製造、保有は禁止されているが、その例外が認められる「特定施設」に指定されているのが「陸上自衛隊化学学校」だ。化学学校は住宅地の中にある。災害時の安全対策を考えても、どのような毒物を保有しているのか、地元自治体や住民に明らかにする必要がある。開示を求めていきたい。