国会での奮闘をご紹介します |
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国会質問 | ||
●第179臨時国会● | |||||||||||||
2011年12月5日 | 震災復興特別委員会 | 被災地のハローワーク職員増を | |||||||||||
![]() 津田弥太郎厚生労働政務官は、ハローワーク等への応援について、岩手3784人、宮城8125人、福島4136人と答弁。 被災地で継続的に業務を行うためにも職員の増員が必要だ。 津田政務官は「原発災害に対応するため福島県で20人増員した」と述べた。 岩手、宮城も増員が当然だ。この間の定員合理化計画によって、大震災後も岩手局、宮城局では職員数がマイナスになっている。 川端達夫総務相は「国全体としては定数削減目標をもっている」と答弁。 復興で大切なのは被災者の生活再建であり生業(なりわい)再建。その根幹が雇用問題だ。増員しないことが復興を遅らせている。人減らしの枠を定める国家公務員総人件費2割削減計画の撤回を求めた。 自治体からの応援職員の人件費の2割を被災自治体が負担している問題について、全額特別交付税で措置するよう要求。 平野復興担当相は「今の制度では自治体の負担が重い。総務相にお願いしている」と述べ、川端総務相は「特別交付税の算定作業をしている。いろいろなところからの意見をふまえ検討している」と答えた。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 | |||||||||||||
2011年12月1日 | 総務委員会 | 生活支援員の拡充/避難者の実態把握を | |||||||||||
![]() 政府の復興対策本部はこれまで避難者戸数をつかんでいるだけで、避難者数はつかめていなかった。11月17日、岩手、宮城、福島の被災3県の把握ができることになり、全国の避難者が約33万人(11月17日時点)と発表している。 こうした前進は評価するが、雇用促進住宅の避難者は含まれておらず、また、3県以外の被災県では自県民の避難者が把握されていない。自治体と連携した国の取り組みを求めた。郡和子内閣府政務官は「各県に確認したい」と答えた。 避難者支援では、とりわけ広域に点在して避難する民間借り上げ住宅の避難者への情報提供や巡回相談などきめ細かい支援が必要だ。約8000戸が民間借り上げ住宅に避難し、そのうち2割超が市外からの避難者である仙台市。生活支援相談員や予算をさらに拡充するべきだ。 牧義夫厚生労働副大臣は「必ずしも十分ではない。今後いっそう充実させたい」と答えた。 また、原発事故の避難者約2万人を受け入れている福島県いわき市では、避難先で教育や福祉の行政サービスを受けられる行政処理特例法の実施に努めているが、増大する業務量の予測もできないなど対応に困難を極めている。国の支援が必要だ。 川端達夫総務相は「できるかぎりの相談とサポートをしたい」と答えた。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 |
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2011年11月25日 | 質問主意書に対する答弁書 | 八ツ場ダム報告書の想定額/洪水被害を27倍水増し/答弁書で判明 | |||||||||||
八ツ場ダム建設で得られる便益を国土交通省関東地方整備局が過大に想定しているとした質問主意書にたいする答弁書が25日、内閣から送付されてきた。 過大な想定を指摘したのは、同整備局が10月に作成した同ダムの「検討報告書」。報告書は、同ダムがある場合となかった場合の便益を比較し、建設継続が「妥当」と結論づけている。 質問主意書が同ダムがなかった場合の洪水被害の想定額を質問したところ、答弁書は毎年約4820億円と回答している。 一方で、答弁書は1961年からの49年に利根川水系で起きた洪水被害額は、約8642億円(年平均176億円)と回答。実際に起きた被害を27倍も水増しした被害想定であることがわかった。 また報告書は、利根川や江戸川の本川が破堤した想定となっている。しかし答弁書は「最近60年間、本川において破堤した箇所はない」と認めており、ここでも実態とかけ離れていた。 質問主意書では、利根川の治水安全度も質問。これに答弁書は30年から40年に1度の大雨に対応できると答えている。ところが報告書の想定では、5年に1回規模の大雨でも洪水被害が起きることになっていた。 過大な洪水被害額や架空の破堤を前提にした八ツ場ダム建設事業の問題点が浮き彫りになった。国は建設を中止し、建設予定地域の再建に全力をあげるべきだ。 →答弁書全文(PDF) |
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2011年11月24日 | 総務委員会 | 国家公務員給与引き下げ特例法案/「違憲」撤回を | |||||||||||
同特例法案は、人事院勧告を見送り、国家公務員の給与を3年にわたって平均7・8%引き下げるもの。人勧の見送りは1982年以来、29年ぶり。 人事院による給与勧告は、憲法で保障された労働基本権の制約に対する代償措置。82年度の人勧見送りを合憲とした最高裁判決が、その根拠として単年度限りの見送りであるとしている。来年の勧告は尊重するのかと質問。 川端達夫総務相は「尊重する立場で検討する」と答弁。 特例法案は3年にわたって給与引き下げを行うものであり、3年間にわたって人勧を無視するもの。代償措置が画餅に等しくなる。 総務相は「複数年実施しないと決まっていない」と釈明。 給与の引き下げに国公労連は同意していない。救済措置があるのかと質問すると、川端氏は「ない」と答弁。 代償措置が機能しておらず、救済措置もない。労働基本権の回復もないままでの一方的な賃金の切り下げとなっており、憲法違反といわざるをえない。法案の撤回を求めた。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 |
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2011年11月22日 | 総務委員会 | 復興財源案/個人住民税の均等割引き上げ/年収100万でも課税 | |||||||||||
総務省は、試算として就業者数6282万人のうち均等割の納税義務者が5936万人、非納税義務者346万人と説明している。 圧倒的多数が課税される。所得税も払えない低所得者にも負担を求めるやり方はおかしい。年収100万円程度の人からも取り立てることになる。引き上げは被災者も対象となるし、被災者に負担増を押し付けることが復興につながるのか。 川端達夫総務相が「自治体が減免することもできる」としたのに対し、減収分は補てんされるのかと質問。川端総務相は「そういう方向でやりたい」とのべるだけで担保はないと認めた。 財源というなら証券優遇税制による配当割や株式等譲渡所得割の軽減をやめるべきだ。 川端総務相は、軽減税率を本則に戻せば年ベースで1000億円の増収となる試算を示した。 10年間で1兆円の増収となる。庶民に増税を押し付けるのではなく、大企業、大資産家減税を見直して復興財源に充てるべきだ。 100キロ圏外のストロンチウム測定を 横浜市内の堆積物からストロンチウムが検出されたことを受けて埼玉県などから調査範囲を福島第1原発から100キロ圏外に拡大を求める要望が出されている。ストロンチウムに着目した測定を広範囲で行うよう求めた。 神本美恵子文部科学政務官は、1次調査で100キロ圏内の採取・調査をしており、「3次補正予算で調査に必要な経費を計上している。そのなかで新たに100キロ圏外で採取する土壌等を含めた方向性を示し、検討会で検討している」と答えた。 100キロ圏外調査は、年間1ミリ・シーベルトの空間線量の地域に対応する形で行うとも聞いているとして方向性は不十分だ。空間線量と土壌汚染は一致していないことから「広く調べてほしい」という声が住民から出されている。国の責任で広範囲の測定と除染を行うべきだ。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 「質疑」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> 「反対討論」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> |
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2011年11月21日 | 質問主意書 | 八ツ場ダムの費用対効果は過大推計/4年で倍に | |||||||||||
事業継続の是非が検討されている八ツ場ダム(群馬県長野原町)について国土交通省関東地方整備局が10月に作成した「検討報告書」の内容に「信頼性に疑問」があるとして、質問主意書を提出した。 質問主意書でただしたのは、八ツ場ダムの「費用対効果」の記述。同整備局の報告書によると、ダムで得られる治水や利水の利益について、同ダム建設にかかる費用(総事業費)の「6・3倍」もあるとしている。 同整備局が2007年12月に示した費用対効果は「2・9」。09年2月では「3・4」となっていた。今回の「6・3」は、4年で2倍以上の増加となる。 この急増について、質問主意書は、洪水調節や観光で得られる便益の水増しを指摘している。 さらに、報告書で国交省は、八ツ場ダムがない現状では毎年6788億円の洪水被害を想定していることが分かった。 しかし、過去48年間の利根川流域での被害額を調査したところ、年平均179億円の被害にすぎない。38倍となる国交省の想定は、実際の洪水被害発生額とかけ離れた架空の数字だと疑問をつきつけた。 こうした過大な想定額の根拠と野田内閣の認識を質問主意書でただしている。 →質問主意書全文(PDF) |
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2011年11月9日 | 予算委員会 | 住宅の液状化被害対策や被災自治体への職員支援体制を | |||||||||||
住宅の液状化被害/地域再建へ公的支援を
7月20日の予算委員会で菅直人首相(当時)が、個人宅地の救済策の検討を表明している。「液状化対策推進事業」はそれにふさわしいものとなっているか。 平野達男復興担当相は、「道路などの公共施設は公費で負担し、民間家屋部分の宅地は所有者が負担する。個人宅地は公共施設対策の延長線上で費用が軽減される」と答弁。 平野復興相は、「個人財産に対し補助金を出すのは慎重であるべきだ」というが、費用を考えると身動きがとれないのが被災者の実情であり、『効果促進事業』を役立てて、個人の宅地支援の効果をあげるためにも液状化対策推進事業の『民間家屋部分は所有者負担』とする制度設計をさらに踏み込んで見直すべきだ。 住宅再建が地域再建であり、最大の公共性を持つものだ。液状化被害対策などの復興交付金事業を見直し、被災者への公的支援を抜本的に拡充するよう求めた。 被災自治体へ職員派遣/国の責任で また、被災自治体へ専門職など長期の応援派遣の支援体制を国の責任でつくるよう求めた。 岩手県陸前高田市や大槌町などからの聞き取り調査では、自治体が被災者支援と通常業務に追われ、復興事務にも対応するという「三重の業務」を抱え、過重労働で退職や病休に追い込まれている。職員派遣の要望に国はどう応えているのか。 川端達夫総務相は「全国に応援派遣のマッチング支援をお願いしている」と答弁。 宮城県石巻市では応援派遣職員35人のうち約半数は市独自で確保している。派遣職員の確保を被災自治体まかせにせず、応援派遣の体制を国が責任を持って行うよう求めた。 応援派遣職員の給与は被災自治体の負担とされ、国が特別交付税で8割しか負担していない。被災自治体の負担をゼロとするよう要求。 川端氏は、「財政状況をよくうかがい、運営に支障がないよう対応したい」と答えた。 国がこれまで押し付けてきた自治体職員の削減が防災力を弱めているとの声が上がっている。応援派遣を強化すると同時に正規職員の確保が必要だ。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 | |||||||||||||
2011年10月27日 | 総務委員会 | 被災者と自治体の負担軽減を | |||||||||||
黄川田徹総務副大臣は、第1次から第3次補正の復旧・復興事業の自治体負担に加え、条例減免を含む地方税の減免による減収分についても復興特別交付税で措置すると答弁。 盛土造成地の地盤被害で宅地被害に対する被災者負担はどうなるのか。 国交省は、復興交付金の事業では宅地部分の費用は被災者負担がないと答えた。しかし、被災家屋の改修は被災者負担となっている。 さらに液状化対策推進事業について、道路などの公共施設の液状化対策を隣接宅地と一体的に行う場合、公共施設分は自治体負担はないが、個人宅地の液状化対策は所有者負担であり、被災者の負担なしには事業が始まらない仕組みだ。「効果促進事業」を活用して、被災者の負担を軽減するよう提案。 国土交通省は「個人の資産形成に関する負担軽減は慎重な検討が必要」と答弁。 住宅の再建なしに地域の再建はできないというのがこの間の議論だ。こういう方向で制度を拡大すべきだ。 地域の実情に応じて使える「取り崩し型復興基金」を個人住宅再建支援に活用できるのかと質問。 川端達夫総務相は「交付税は一般財源であり、各県の判断だ」と述べた。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 | |||||||||||||
2011年10月26日 | 内閣委員会 | 国交天下り/深まる疑惑/全部で7ルート/事務次官の関与で新証拠 | |||||||||||
三つの特徴 国交省の官僚OBが所管法人を渡り歩き、高額の報酬や退職金を受け取る“わたり”の実態。内部告発をもとに小型船舶検査機構を皮切りにした二つの天下りルートを7月に告発したが、新たな5ルートには三つの特徴がある。(下表) 第一は民主党政権が解禁した官僚の現役出向を利用して公益法人に押し込む“現役出向型”。第二は天下りできず民間会社顧問などをしているOBを送り込む“顧問就職型”。第三は法人の都合でポストがなくなり、あぶれたOBを押し込む“ポスト消滅型”だ。 軽自動車検査協会への現役出向を皮切りにした天下りでは、OB6人が数珠つなぎに交代する“玉突き”人事になっている。これだけ法則的な“わたり”人事は誰かがシナリオを書かないとできない。役所ぐるみの天下りだ。 同省の調査委員会は8月に“あっせんはない”との調査結果を発表しているが、藤村修官房長官は「調べてみなければいけない。おかしいなと思えるところは排除していきたい」と答えた。
審議官時代 さらに問題なのは、天下りを主導したとされる現役官僚が、今年9月に官僚組織トップの事務次官に就任したこと。それは宿利正史・国交省事務次官。前述の天下り人事はすべて、同氏が審議官時代に行われていた。同氏の主導を示す新たな証拠は―― 一つは日本民営鉄道協会の役員人事。同協会の前理事長が「(宿利審議官から)後進に道を譲ってほしいといわれた」と証言しているもの。もう一つは、6月に天下り先を辞めた内部告発者の後任人事。天下り先の副会長が「会長が(国交省の)担当課長にかねてから交代要員を打診してあった」などと、同省のあっせんを認める証言をしている。限りなくクロといわざるをえない。再調査を求めた。 藤村官房長官は「(天下り先の法人の)新たな点は私が受け取り、(再調査を含めて)検討したい」と答えた。 民主党政権は各省による“あっせん”を禁止すれば、「天下り」「わたり」はなくなるといっていた。しかし、その足元で最高幹部自身が、あっせんを繰り返しているという重大な疑惑。事務次官昇格を承認した野田政権自身の責任が問われている。天下りを全面禁止すべきだ。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 なお、『東京新聞』10月27日付に「国交省天下り疑惑“新証拠”」というタイトルで、「新証拠を突きつけたのは、この疑惑を追及してきた共産党の塩川鉄也議員。‥‥‥」と紹介された。
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2011年10月25日 | 郵政改革特別委員会 | 仮設近くに郵便局を/被災3県98局が閉鎖中 | |||||||||||
郵便局会社側は、岩手、宮城、福島3県で閉鎖中の郵便局が98カ所と説明。 郵便、ゆうちょ、かんぽの3事業を提供する郵便局ネットワークの維持は、ユニバーサルサービス保障の根幹だ。宮城県石巻市や岩手県山田町の事例であきらかなように、長期の閉鎖は廃止と変わらない。市町村の復興計画ができるまで放置せず、被災者が生活している仮設住宅付近に直ちにつくるべきだ。 郵便局会社側は「大規模な仮設住宅付近に仮設の郵便局を3局設置する計画」と表明。川端達夫総務相は「(サービス提供について)前にすすめるように最大限督促し指導したい」と答えた。 金融の窓口サービスを提供する郵便局の再開が必要だ。 また、多くの郵便ポストが流失したが、仮設住宅の敷地内に新たに設置することを求めた。 郵便事業会社側は「住民・自治体からの要望があれば検討していきたい」と答弁。川端総務相は「適切な場所に設置されるように(郵便会社へ)要請したい」と述べた。 「衆議院TV・ビデオライブラリから見る」 <Windows Media Player型式> <RealPlayer型式> →「議事録へ」 |
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