第183 通常国会 2013/1/28~2013/6/26 日付:2013-05-23 |
西武鉄道の一部廃止問題/路線存続に力尽くして
外資系投資会社が西武鉄道一部路線の廃止を打ち出している問題で、路線存続に力を尽くすよう求めた。
西武鉄道の親会社西武ホールディングスの筆頭株主、米投資会社サーベラスグループが路線廃止と駅員のリストラを要求している。沿線自治体、住民から反対の声があがっている。どのように受け止めているのか。
沿線住民でもある柴山昌彦総務副相は、「一住民として懸念を持っている」と答えた。
外国為替法では、外国投資家に対し、「鉄道業」など「公の秩序の維持」を妨げる恐れのある株式の買い増しに対して財務相や国交相が中止を求めることができることになっている。1999年に鉄道事業法を改定し、路線廃止が「原則自由」に緩和された。これがなければ地元自治体無視の路線廃止要求はできなかった。
路線存続に手段を尽くすよう求めたのに対して、新藤義孝総務相は、「社会性・公共性に害する要素がある。悪影響の出ないような対応を会社に期待したい」と述べた。
オスプレイのキャンプ富士派遣/訓練は危険
米軍がオスプレイの分遣隊をキャンプ富士(静岡県御殿場市)に派遣する計画。人口密集地上空での危険な飛行はやめるべきだと追及した。
防衛省発行の「航空路図誌」の滝が原飛行場(キャンプ富士)の記載では、ヘリによる有視界飛行の場周経路が御殿場市街地上空に設定されている。自衛隊機と米軍機がこの経路を飛行するのかと質問。
防衛省の黒江哲郎運用企画局長は自衛隊機の使用について認め、米軍機について真部朗防衛政策局次長は「詳細は承知していない」と答弁。
自衛隊は米軍に合わせて行っており、米軍機も当然想定される。人口密集地を欠陥機のオスプレイが飛行する危険性があり極めて重大だ。キャンプ富士には米軍機の整備・補給機能がない。首都圏の厚木基地も使用されるのではないか。
真部次長は「広く飛来する可能性があり、厚木も含まれる」とのべ、「合同委員会の合意にしたがって、住民の影響が最小になるよう徹底する」と答弁した。
沖縄では日米合意が破られており、何の担保にもならない。
首都圏上空で米軍訓練/危険、見直しを
さらに、首都圏上空で米軍輸送機が編隊飛行訓練を繰り返している問題を取り上げ、訓練を見直すよう求めた。
航空機の空中衝突事故防止を目的とした米軍横田基地主催の「関東航空機空中衝突事故防止会議」(4月21日)。自衛隊も参加した同会議で提示された、首都圏上空のC130輸送機の経路を示した資料について、政府は知っていたかとただした。
防衛省の黒江哲郎運用企画局長は「そのような空域については承知しているが、具体的な飛行経路の詳細は承知していない」と答弁。
自衛隊が参加しているのに、わからないというのはない。C130が300m以下の低高度飛行訓練や、物資・人員投下訓練を含む編隊飛行訓練などを人口密集地の首都圏上空で繰り返している。航空安全上、障害をもたらしているのではないかと。
国交省の高橋和弘航空局安全部長は、何の根拠も示さず「安全上の問題は生じていない」と答えた。
危険な訓練飛行を繰り返す米軍が広大な空域を占有している上に、ドクターヘリ運行の強化やスカイレジャーの普及もあり、首都圏上空の航空交通網は過密状態である。首都圏上空の広大な空域を占有する安保条約と日米地位協定、航空特例法による米軍特権と人口密集地上空での訓練を見直すよう求めた。