10年過ぎてもこれまでと同様の支援を/東電事故で復興庁申し入れ

 日本共産党国会議員団は、東電事故からの復興と被災者支援の対策について、復興庁に申し入れました。

 被災地・被災者には、来年度の復興期間10年で、支援が縮小されるのではないかと不安があります。参加者から「10年過ぎても支援を続けると言ってほしい」と訴え。

 復興庁は「10年で打ち切ることありきではない。地元の意見を聞きながら、必要な施策を行っていきたい」と回答。

 参加者は、これまでと同様の支援を行うことを強く求めました。

 高橋・藤野衆院議員、岩渕・吉良・山添参院議員、福島から神山県議団長が参加しました。


被災者支援7項目要請/福島原発事故/共産党が復興庁に

「しんぶん赤旗」9月25日付・14面より

 日本共産党国会議員団は24日、復興庁に対し、東京電力福島第1原発事故からの「復興と被災者支援について」の7項目の内容を申し入れました。塩川鉄也、高橋千鶴子、藤野保史の各衆院議員と岩渕友、吉良よし子、山添拓の各参院議員、神山えつこ福島県議団長が参加しました。

 党国会議員団は、全議員参加の福島チームを結成し、毎年、被災地を訪れ、被災者や首長などと懇談を重ねています。今年は、東京電力福島第1原発事故の影響で町内のほとんどが帰還困難区域となっている福島県双葉町、同大熊町などを訪問。町長や被災者らと懇談しました。

 申し入れたのは、この間の要望、課題をうけて(1)帰還困難区域全てを除染することを基本に、年次を示して進める(2)自治体によりバラバラな帰還率の基準を国で定めて実態をつかむ(3)避難先で住宅再建した人も、ふるさととつながりを持つための支援の検討(4)医療・介護の減免、固定資産税の免除などの継続(5)復興公営住宅の家賃低減事業への支援継続(6)これから避難指示を解除する自治体への復興交付金による補助メニューへの配慮(7)多核種除去施設(ALPS)の処理水を海洋放出しない――の7項目。

 高橋氏は、帰還率など被災者の実態について、「(自治体によって)基準が違うということで発表ができていない。実態が分かるように整理すべきだ」と指摘しました。対応した復興庁の石田優統括官は「自治体がそれぞれの判断でカウントしていたが、実態把握は重要なことなので検討したい」と述べました。

 岩渕氏は、帰還困難区域の除染について「時間軸を示してほしい。復興を進めていく上で、どうしても必要なこと」と強調しました。