【選挙制度協議会】定数削減は「地方の声切り捨て」地方3団体から反対・懸念の表明

 選挙制度の在り方について、地方3団体から意見を聴取し、質疑を行いました。

 地方3団体からは「地方の声の切り捨てになる」などと、衆院議員定数の削減に反対や懸念を示す意見が出されました。

 全国知事会の平井伸治副会長(鳥取県知事)は、人口約27万人あたり衆院議員1議席の日本に対し、欧州は人口約10万人に下院議員1議席だとして「諸外国と比べ衆院議員の数が多すぎるわけではない」と指摘。「反対」「懸念がある」との知事が多数だった「共同通信」のアンケートを示し「大切な国会議員というパイプを安易に減らしていいのか」という懸念の表れではないかと述べました。

 全国市長会・地方創生対策特別委員会の水谷洋一委員長(北海道網走市長)は、「定数削減は、地方の声の切り捨て」、人口が減少したところから定数が削減されるとして「地方の立場から言うと、多様な院委、地方の声は非常に届きにくくなっていく」と批判しました。

 全国町村会の星學副会長(福島県下郷町長)は、「定数削減は地方の切り捨てになる。あってはならない」「地方から議員がいなくなる。地方の声をきいてくれる定数に」と訴えました。

 また、平井知事は、小選挙区制の弊害について「死票と議席のふり幅が大きい」と指摘。

 私は、今年2月の総選挙で全国289小選挙区の得票のうち、死票の割合が5割以上となった小選挙区が全国の半数に近い133に及んだことを示し、「死票が多く、多様なミニを切り捨て、民意と議席に乖離を生み出し、民意を歪める制度だ」として小選挙区制の廃止を主張しました。


定数削減は「地方切り捨て」/選挙制度協議会/地方団体から批判

「しんぶん赤旗」5月13日・2面より

 衆院選挙制度協議会は12日、選挙制度のあり方について地方3団体から意見を聞き、質疑を行いました。地方3団体からは「地方の切り捨てになる」など、衆院議員定数の削減への反対や懸念が示されました。

 全国知事会の平井伸治副会長(鳥取県知事)は、人口約27万人あたり衆院議員1議席の日本に対し、欧州は人口約10万人に下院議員1議席だとして「諸外国と比べ衆院議員の数が多すぎるわけではない」と指摘。定数削減に賛成の知事が5人の一方、反対が2人、「懸念がある」が12人だとする共同通信のアンケート結果を示し、「大切な国会議員というパイプを安易に減らしていいのか」との懸念の表れではないかと述べました。

 全国市長会・地方創生対策特別委員会の水谷洋一委員長(北海道網走市長)は、人口が減少したところから定数が削減されるとして「地方の立場から言うと、多様な民意、地方の声は非常に届きにくくなっていくのでは」と批判しました。

 全国町村会の星学副会長(福島県下郷町長)は「定数削減は地方の切り捨てになる。これはあってはならない」と訴えました。

 小選挙区制の弊害を巡り平井氏は、死票が多く、議席の振れ幅が大きいと指摘しました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は、2月の衆院選で死票の割合が5割以上となった小選挙区が全国289のうち半数近い133に及んだと強調。「多様な民意を切り捨て、多くの死票を生み、民意と議席に乖離(かいり)を生みだし、民意をゆがめる制度だ」として小選挙区制の廃止を主張しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年5月12日(火曜日) 第2回衆議院選挙制度に関する協議会

○塩川協議員 日本共産党の塩川鉄也です。貴重な御意見をいただき、本当にありがとうございます。

 衆議院の選挙制度協議会ですので、小選挙区制についてお三方にお尋ねいたします。  

 この二月の総選挙を見ましても、二百八十九の小選挙区で、候補者の得票のうち、議席に結びつかなかった死票の割合が五割以上となった小選挙区が全体の半数近い百三十三に及んでおります。比較第一党に有利な仕組みということもありまして、自民党は、小選挙区で得票率四九・二%で八六・二%もの議席となっております。

 私は、小選挙区制は、多様な民意を切り捨て、多くの死票を生み出し、民意と議席に著しい乖離を生み出す民意をゆがめる制度ではないかと考えておりますし、また、小選挙区制では、頻繁な区割り変更が当然一票の較差是正の下で行われることによって、それ自身が、現行の市町村の区画を尊重と言いながらも、度々の区画変更が結局地域分断にもつながっていく。

 そういう問題もあるという点で、このような小選挙区制の課題、弊害についてどのようにお考えか。先ほど平井知事から若干お話もいただいたんですが、平井知事も含めてお三方にお尋ねいたします。 

○平井伸治君 塩川議員から小選挙区制についてお話がありました。

 これは、アングロサクソン系の国で主に生まれてきた制度でございます。そのポジティブな面を言えば、国民がノーというふうに政権に突きつけることができる制度だということでありまして、選ぶという意味で分かりやすい制度であります。ただ、とても昔からある選挙制度でありまして、これ自体は、いわば人間社会において自然な選び方ということもあるのだと思います。

 ただ、そこで失われる民意があるのではないかということで、比例代表選挙というものを併用しているのが今の衆議院、あるいは参議院もそうかもしれません。そういうようなことが現に起きているということでありまして、その辺の弊害を是正するということも現行制度の中であり、それをどういうふうに評価するかということでないかと思っております。

○水谷洋一君 ありがとうございます。

 全国市長会として意見をまとめているわけではございませんので、市長会としての意見ではないのですが、今お聞かせいただいた範囲でお答えするとするならば、小選挙区における死票の問題が先生から御指摘がありましたけれども、このことは、地方として思うことは、政治の安定が必要だというふうに切実に感じております。そうした観点からいうと、小選挙区制における政権交代選挙であったり、政治の安定、議席の安定というものが必要であるならば、小選挙区制というのは私は一定の評価がなされるべきものだ、このように思います。

 そこのデメリットがあるとする、その一つのクリアの形として比例代表の並立制があるもの、このように私は思っておりますので、この件につきましては、是非先生方で御協議いただいて、あるべき姿を御議論いただければと思います。  政治の安定ということをいかにして選挙制度として求められるかということを地方としては求めたい、私はこのように思うところでございます。

○星學君 ありがとうございます。

 小選挙区制度についての関係は、先生方が協議会でお話しすることが必要かと思いますが、私は、いずれにしても、政治が安定するためには、議員の数が減ることは安定につながらないと思っています。ですから、制度そのものを検討していただかなければならないんですけれども、是非とも地方の切捨てにならない制度をつくっていただきたいということが町村会としての意見、私の意見でもあります。