【「しんぶん赤旗」掲載】「一桁ちがう」賃上げ

「しんぶん赤旗」3月5日・首都圏版より

塩川鉄也 衆院議員/駆けある記

 日本共産党の国会論戦か反響を呼んでいます。医療や介護、保育、福祉分野の職員の賃金は「公的価格」と言って、国が大枠を決めます。このようなケア労働者の賃上げを掲げたのが岸田文雄首相。でも保育士は、全産業平均に比べて月額9万円も低いのに、賃上げは最大でも9千円。「一桁ちがう!」という声があがるのは当然です。

 岸田首相の「女性保育士の賃金は全産業の女性の平均並みまで引きあがる」という男女賃金格差を容認する答弁には厳しい声が。私が公立保育所の保育士が賃上げの対象外となっている実態を告発すると、「本当にその通り。現状を公にしてほしい」と激励か寄せられました。

 共産党の連続した追及を受けて、内閣府は通知を再発出し、公立施設も賃金改善の対象であり、申請期限の遅れにも柔軟に対応すると自治体に周知しました。党埼玉県委員会は、公立施設の賃上げを進めるため、保育士などの賃金改善に関するアンケート活動に取り組んでいます。

 そもそも岸田首相は、最大の「公的価格」である人事院勧告に基づく公務員賃金を引き下げようとしています。これが公立施設の賃上げを妨げています。マイナス人勧は撤回し、労働者全体の負上げを実現しましょう。