第189 通常国会 2015/1/26~2015/9/27 日付:2015-07-08 |
ドローン(小型無人機)を総理官邸周辺などで飛行を禁止する法案が、衆院内閣委員会で日本共産党を除く賛成多数で修正し可決された。
この法案は、国会議事堂、総理官邸などをレッドゾーンに設定し、その区域で「小型無人機」の飛行を禁止し、懲役刑を含む刑罰で処罰するもの。
いま必要なのは、国民生活への具体的な被害に対応し、国民の安全対策の観点からのルールづくりだ。
法案が、飛行による危険や被害の内容を問わず、規制する対象が不明瞭な「小型無人機」を飛ばしただけで、直ちに懲役刑をふくむ刑罰を科すことは、刑罰法規としての合理性を欠く。
これに対し法案提出者の土屋正忠議員(自民党)は、「(法案は)抑止効果として適切」と答え、総理官邸周辺の警備強化のために刑事罰規定を導入することに突出した法案であることがあらわになった。
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ドローン法案を可決した衆院内閣委員会。 手前で反対して座るのは私(右)と池内さおり議員(左) |
国会・官邸周辺での国民の請願行動や集会等に影響を及ぼす可能性も否定できない。さらに、日本民間放送連盟が憂慮を示していることにも触れ、国民の集会の自由、言論の自由、表現の自由が脅かされる懸念がある。
これに対し、土屋氏は「報道の自由は、個別法で決めるものではなく、もともと憲法の基本的な権利から発するもの」「我が党は、報道の自由を最大限尊重することを党是としている」とのべ、法案が国民の権利侵害につながる可能性があるとの指摘にはあいまいな答弁に終始した。
→「議事録へ」(質疑)
→「議事録へ」(反対討論)