▼2019年通常国会の取組み▼【4】米軍・自衛隊基地強化問題

【4】米軍・自衛隊基地強化問題

【内閣委員会】航空自衛隊基地内に米軍への提供施設/目的を追及/進む米軍と自衛隊の一体化(2019/04/24)
 航空自衛隊入間基地や那覇基地で進む日米軍事一体化について質問。

 埼玉県にある空自入間基地内に、日米地位協定に基づき米軍に提供されている「FAC3013横田飛行場」と「FAC3050入間飛行場」という二つの施設及び区域がある。

 「FAC3013横田飛行場」のうち、日米地位協定2条1項a(米軍が専用で使用する施設及び区域)に基づいて米軍に提供されている7平方メートルについて、その使用目的と置かれている場所を質問。

 防衛省は「日米間において情報共有を図る目的で、米軍の通信機器を設置するため。置かれている場所は防空指令所(DC)」と答えた。

 さらに、設置された米軍の通信機器は、JADGEシステム(空自の自動警戒管制システム。防空及び弾道ミサイル対処における一元的な指揮統制を行う中核的なシステム)の運用開始と関連があるのか、と質問。防衛省は「その通りだ」と答えた。

 また、入間基地以外で防空指令所(DC)がある三沢、春日、那覇基地では、米側に通信機器の設置場所を提供しているのか、と質問。

 防衛省は「通信機器を設置する目的で提供しているものはないが、那覇基地において、2-1-aに基づいて事務室として60平方メートルを提供している」と答えた。

 60平方メートルの利用目的について質問すると、防衛省は「細部については承知していない」と答えなかった。

 2-1-aというのは常時使用だ。自衛隊基地内で米軍との一体的な運用がなされているのに、明らかにしない。日米地位協定の在り方そのものが問われている。

 JADGEシステムは、弾道ミサイル対処のためイージスアショアとも連接される。イージスアショアの配備が予定されている秋田県と山口県では、地元から配備反対の声が挙がっている。米太平洋軍のハリス司令官が「イージスアショアは米海軍や太平洋艦隊の負荷の一部を軽減する」と述べている。

 アメリカの軍事戦略に日本が組み込まれる形で、米軍と自衛隊が一体化をしている点でも、一連の動きは看過できない。

【内閣委員会】所沢通信基地土砂搬入計画/中止撤回を/日米地位協定見直せ(2019/03/13)
 米軍横田基地の外周道路工事で発生する土砂(3万7000立法メートル)を埼玉県の所沢通信基地に搬入する計画の即時中止を求めた。 

 所沢市議会などで作る基地対策協議会が2回に渡って「即時中止」を要請している。政府として米軍に計画撤回を求めるべきだ。

 防衛省は「安全等に配慮がなされるよう調整している」と述べるに留まった。

 所沢通信基地をめぐっては、横田基地の車両用のカーポート建設計画や、CV22オスプレイの訓練飛行、今回の土砂搬入計画など、基地全面返還に逆行する米軍、防衛省に対して市民は怒っているのが分からないのか――と防衛省に迫った。

 私は、搬入される土砂の土壌汚染の懸念があり、工事に埼玉県土砂条例は適用されるのかと質問。防衛省は「原則適用されない」と答弁した。

 私は、米軍の横暴勝手を許している日米地位協定の抜本改定が必要だ――と強調。

 菅義偉官房長官は「日米同盟は重要だ。米軍の円滑な駐留のためには国民の理解と協力を得ることが大事だ」と述べた。

 ドイツ、イタリアでは、米軍にも国内法の適用や米軍基地立ち入り権が明記されている。所沢市議会で「土砂搬入の中止を求める意見書」が月末の本会議で採択される見込みである。土砂搬入中止を米軍に申し入れよ――と求めた。

【内閣委員会】所沢通信基地への横田基地工事残土搬入について(2019/4/17)
 横田基地から所沢通信基地への工事残土搬入については、汚染土壌である懸念がある。そんな土を学校や病院がある所沢通信基地に持っていくことを容認した日本政府の責任が問われる。防衛省は「日米地位協定で認められている措置だ」と答弁。

 日米地位協定で米軍の特権を認めているのが問題の大本だ。抜本改定を行うべきだ。日本政府として土砂搬入をやめるよう米軍に伝えよと強く求めた。