すのこ橋堆積場の直下です。
土石流危険渓流であり、すぐ下に足尾町の主要施設が集中しているために建設したと国交省が説明。
日本共産党やすのこ橋ダム安全対策協議会が求めて実現したものです。
昨日の豪雨で周辺の山腹から雨水が流れ込み、水が濁っています。
日光市など地元は、安全性を高めるため、場内水を溜めない対策を求めています。
山腹からダム湖内への雨水流入を回避する山腹排水路の建設を求めてきましたが、古河側は「検討を重ねている」との回答でした。
すのこ橋ダム安全対策協議会は、1987年の設立以来、すのこ橋堆積場の現況を確認できる監視カメラの設置を要望してきました。
日本共産党も古河や経産省に要請。
やっと昨年12月に設置されました。
カメラ映像を地元に提供するなど、より一層の安全対策が求められます。
2011年の東日本大震災で、足尾の源五郎沢堆積場はじめ3箇所の内盛式堆積場が崩落したのを機に、経産省が技術指針を改定。
これを受け、足尾事業所では、宇都野·源五郎沢·原·桧平の4箇所の安定化対策工事を実施。
打ち込んだ円柱をコンクリート固化し、アンカーで固定しています。
すのこ橋堆積場について、古河側は外盛式だと説明していますが、科学者会議の報告書では「完全な外盛式とは言い難く、むしろ内盛式に近い構造である」と指摘しています。
他の内盛式堆積場で安定化対策工事を行ったのと対比しても、地元が求める安全対策に積極的に向き合って対応することを求めたい。
すのこ橋堆積場の震災対策について、古河側は、技術指針に適合した150ガルに対応した対策を取っていると説明。
150ガルは震度5クラスに相当します。
5月の現地見学会で古河は「すのこ橋堆積場は震度6までなら耐えられる」と述べていたことが間違いだということを認めました。
誠実な回答が求められます。
大規模地震や線状降水帯による集中豪雨など、想定外の災害が起きる危険性は拭えません。
しかし今なお古河は、足尾町の中心市街地の直上に、鉱山排出物のスライムを充填し続けています。
すのこ橋堆積場にスライムを上げるのはやめ、水抜きし、地山化をはかるべきです。
堆積場は操業停止を/栃木/足尾銅山跡地/塩川・梅村氏ら調査
日本共産党の塩川鉄也衆院議員、梅村さえ子衆院北関東比例候補は26日、栃木県日光市の足尾銅山跡地の安全対策について現地調査しました。野村節子栃木県議、酒井宏明・大沢綾子の両群馬県議、関口直久桐生市議、藤井豊足尾支部長らも参加しました。
日光市足尾町には、古河鉱業(現・古河機械金属)の足尾銅山操業で出た大量の鉱滓(こうさい)が13の堆積場に残されています。最大の「簀子(すのこ)橋堆積場」(約700万立方メートル)は、旧足尾町の中心部から約1キロの山間に坑内廃石などを積み上げたものです。
大雨や地震などで堆積場が崩壊すれば、下流域にある行政センターや学校、住宅などに甚大な被害が生じます。また、隣接する群馬県などの水源でもある渡良瀬川も汚染されます。堆積場の安全対策の強化と操業停止を求める住民運動が続けられてきました。
昨年2月、堆積場の下流部に、直下の町の被害防止のための砂防堰堤(えんてい)が建設されました。12月には、堆積場の堤頂に監視カメラが設置されました。日本共産党調査団に対し、国土交通省と古河機械金属は「住民からの要望を受けて」と説明しました。
一方で古河機械金属は、今年の春の説明会で「(堆積場は)震度6程度に耐えられる」と述べていました。今回の説明では「150ガル(震度5クラスに相当)を想定したものだ」と説明を訂正。塩川氏は「事実と異なる説明では住民の理解は得られない」と指摘。「想定外の災害は起こり得る。簀子橋堆積場は操業停止し、安全な手段での鉱滓処理を行うべきだ」と強調しました。