【内閣委員会】下水道事業の広域化・独立採算化を批判/八潮市道路陥没事故/国の責任を追及

 私は、埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転倒した事故について、下水道事業の広域化と独立採算を推進してきた国の責任を追及しました。

 陥没事故現場のすぐ下流にある中川流域の下水道処理施設は、全国に約2200ある下水道事業の中で9番目に大規模で、現場の八潮市の下水管は口径4.75メートルと巨大です。下水管を利用する120万人の住民生活に影響が出ています。

 私は、「大規模施設で下水管の破損が起きれば住民に多大な負担がかかることが明らかになった」と指摘し、「国が下水道事業の広域化を推進してきたのではないか」と質問。総務省は広域化・共同化を要請してきたと認めました。

 私は「国は、大規模施設に着目した点検基準を定めていたのか」と質問。国土交通省は「点検については地方公共団体の判断で、適切に行うこととされている」と答弁。私は「国の責任は重大だ」と批判しました。

 また、国が下水道事業への「公営企業会計の適用」を推進した結果、受益者負担の原則に基づく独立採算で下水道事業を運営することとなったのではないかと質問。総務省は、公営企業会計の適用を要請してきたと認め、独立採算が原則だと答えました。

 私は「事故の復旧工事の費用を、下水道料金という形で迷惑をこうむっている住民に負担を転嫁することがあってはならない」と迫りました。

 復旧工事にかかる費用負担について、総務省と国交省は明確な答弁を避け、赤澤亮正経済財政担当大臣は「まずは事業主体が検討するもの」と述べるに留まりました。

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下水道 広域化・独立採算推進/八潮陥没 国に責任/衆院委で塩川議員

「しんぶん赤旗」2月13日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は12日の衆院内閣委員会で、埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故について、下水道事業の広域化と独立採算を推進してきた国の責任を追及しました。

 陥没事故現場のすぐ下流にある中川流域の下水道処理施設は、全国に2200ある下水道事業の中で9番目に大規模で、現場の八潮市の下水道管は口径4・75メートルと巨大。下水道を利用する120万人の住民生活に影響が出ています。

 塩川氏は「大規模施設で下水道管の破損が起きれば住民に多大な負担がかかることが明らかになった」と強調し、国が下水道事業の広域化を推進してきたことを確認しました。

 塩川氏が「国交省は大規模施設に着目した点検基準を定めていたのか」とただすと、国交省の松原英憲官房審議官は「点検については地方公共団体の判断で適切に行うこととされている」と答弁。塩川氏は「国の責任は重大だ」と批判しました。

 また、国が下水道事業への「公営企業会計の適用」を推進したため、下水道事業は住民による受益者負担の原則に基づき、独立採算で運営されていると指摘。「事故の復旧工事の費用を、下水道料金という形で迷惑を被っている住民に負担を転嫁することがあってはならない」と迫りました。

 復旧工事にかかる費用負担について、国交省と総務省は明確な答弁を避け、赤沢亮正経済財政担当相は「まずは事業主体が検討するものだ」と述べるにとどめました。