【しんぶん赤旗掲載】ジェンダー平等後退に/衆院本会議/男女共同参画機構法案等/反対討論

「しんぶん赤旗」6月13日・2面より

 「国立女性教育会館」(ヌエック、埼玉県嵐山町)を廃止し、新たな組織をつくる独立行政法人男女共同参画機構法案・整備法案が12日の衆院本会議で、自民、公明、立憲民主、国民民主など各党の賛成多数で可決されました。日本共産党、日本維新の会、れいわ新選組などは反対しました。

 同法案は、ヌエックの研修、宿泊、体育施設撤去を目指す国の方針を具体化。研修施設の設置を義務付ける国立女性教育会館法を廃止し、新設する男女共同参画機構には研修施設の設置は義務づけません。

 私は反対討論で「市民運動によってつくられ、守られてきた国立女性教育会館の研修施設をなくすことは容認できない」と強調。女性の権利拡充を求める市民運動に押され、1977年に女性教育を担う唯一の国立施設として設置されたのがヌエックで、その研修・宿泊施設は、全国からジェンダー平等に携わる人びとの学習と交流の場になってきたと指摘し、「研修棟を設置する法的義務の廃止は、市民運動と行政活動の両面から、ジェンダー平等を進めるという機能を後退させる」と批判しました。

 政府は財政問題を理由に研修棟等の廃止を主張するが、国からのヌエックへの運営費交付金は2001年度比で、24年度は3割も削減されたと反論。予算削減こそ改め、ジェンダー平等を進めるナショナルセンターとしての機能を発揮できるよう十分な財政措置を行うことこそ国の責任だと強調しました。


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