【内閣委員会】事業者要望と一致の改定案/「個人情報保護が後退」と批判 

 私は、個人情報保護法・デジタル行政推進法改定案が、IT関連を含む事業者団体などの要望内容とほぼ一致しているとして「事業者優先の個人情報の利活用推進では国民の権利利益は守れない」と批判しました。

 現在衆議院で審議中の個人情報保護法は、AI開発推進のためとして第三者提供・目的外利用・要配慮個人情報の取得の際「本人同意」を得るという保護の原則を大きく後退させる改悪がなされます。消費者団体などが求めてきた違法行為を抑止する課徴金制度が導入されたものの、対象となる範囲が狭く、被害者救済につながる団体訴訟制度の導入は見送られました。この背景には、データ利活用を押し進める事業者団体と自民党の圧力があります。

 私は、今回の改定に関して経団連や新経済連盟、日本IT団体連盟など8団体が2024年4月に個人情報保護委員会へ提出した要望内容を質問。同委員会の佐脇紀代志事務局長は▽課徴金・団体訴訟制度に反対▽本人同意原則の緩和▽個人情報漏えい報告など事業者負担の軽減、などが含まれていると説明しました。この意見書は、自民党の「デジタル社会推進本部」の会合に際しても提出されたものです。

 私は、これらの要望に沿う形で改定案がまとめられていると批判し、「個人情報保護が後退している」と指摘しましたが、松本尚デジタル相は「データ利活用と個人情報保護のバランスに配慮した」などと強弁しました。

 さらに私は、事業者がAI(人工知能)開発業者に個人データを渡す際に「匿名化されるのか」と質したところ、佐脇氏は「必須ではない」と認めました。企業や国が持つ氏名や顔写真など個人データがそのまま提供され、個人を特定できる危険性が明らかになった形です。
 
 同時に、デジタル行政推進法(審議中)は、事業者が国や自治体にもデータ提供を求めることができる仕組みとなっています。これに対し、私は「事業者の要求を国が特別いしている」とし、個人報保護が骨抜きになっていると重ねて批判しました。 

 

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事業者優先で利活用推進/衆院内閣委/個人情報保護法改定案/塩川氏批判

「しんぶん赤旗」5月21日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は20日の衆院内閣委員会で、個人情報保護法・デジタル行政推進法改定案が、IT関連を含む事業者団体などの要望内容とほぼ一致しているとして、「事業者優先の個人情報の利活用推進では国民の権利利益は守れない」と批判しました。

 現在衆議院で審議中の個人情報保護法は、AI(人工知能)開発推進のためとして第三者提供・目的外利用・要配慮個人情報の取得の際「本人同意」を得るという保護の原則を大きく後退させる改悪がなされます。消費者団体などが求めてきた違法行為を抑止する課徴金制度が導入されたものの対象範囲が狭く、被害者救済につながる団体訴訟制度の導入は見送られました。背景には、データ利活用を推し進める事業者団体と自民党の圧力があります。

 塩川氏は、今回の改定に関して経団連や新経済連盟、日本IT団体連盟など8団体が2024年4月に個人情報保護委員会へ提出した要望内容を質問。同委員会の佐脇紀代志事務局長は▽課徴金・団体訴訟制度に反対▽本人同意原則の緩和▽個人情報漏えい報告など事業者負担の軽減、などが含まれていると説明しました。

 塩川氏は、これらの要望に沿う形で改定案がまとめられていると批判し、「個人情報保護が後退している」と指摘しましたが、松本尚デジタル相は「データ利活用と個人情報保護のバランスに配慮した」などと強弁しました。

 さらに塩川氏は、事業者がAI開発業者に個人データを渡す際に「匿名化されるのか」とただしたところ、佐脇氏は「必須ではない」と認めました。企業や国が持つ氏名や顔写真など個人データがそのまま提供され、個人を特定できる危険性が明らかになった形です。

 同時に、デジタル行政推進法(審議中)は、事業者が国や自治体にもデータ提供を求めることができる仕組みとなっています。これに対し、塩川氏は「事業者の要求を国が特別扱いしている」とし、個人情報保護が骨抜きになっていると重ねて批判しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年5月20日(水曜日)内閣委員会 第13号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 個人情報保護法、それからデジタル行政推進法の見直しについて質問をいたします。

 昨年の十二月のデジタル行財政改革会議におきまして、高市総理は、世界で最もAIを開発、活用しやすい国とするために個人情報保護法改正案の提出を指示したということであります。

 個人情報保護委員会にお尋ねしますが、今回の見直しは二三年十一月頃から委員会において検討が始まりましたが、その過程で事業者団体から様々な要求が突きつけられたところであります。二四年四月二十四日の委員会において、事業者八団体が合同で、個人情報保護法の三年ごと見直しに対する意見という文書をヒアリングの資料として提出しております。八団体というのは、日本経済団体連合会、日本商工会議所、経済同友会、新経済連盟、日本IT団体連盟、Fintech協会、シェアリングエコノミー協会、プライバシーテック協会であります。

 これはどのような要望が出されたのか、簡単で結構ですが、御説明ください。

○佐脇政府参考人 お答え申し上げます。

 具体的な項目は五つございまして、個人データ等の複数の定義の整理、明確化、二つ目は、法改正ありきで、機械的に三年ごと見直しを行うことについての再検討、三つ目に、漏えい等報告等の負担の軽減、四つ目に、本人同意によらない方法での第三者提供等の在り方の検討、そして五つ目は、課徴金制度及び団体訴訟制度の導入反対でございまして、これらに加えまして、個人情報保護法の見直しに当たって、広範なステークホルダーとの双方向かつ丁寧なコミュニケーションを行うべき旨も併せて要望いただいております。

○塩川委員 主に五つの項目での要望があったということで、今回の反映におきましては、その中で、漏えい等報告等の負担軽減ですとか、本人同意によらない第三者提供、利活用などについてが盛り込まれ、団体訴訟についても導入はしなかったということであります。

 重ねてお尋ねしますが、この事業者団体の意見、本人同意を要しない第三者提供、利活用に基づき、今回の法改正では、個人データの第三者提供及び公開されている要配慮個人情報の取得について、統計情報等の作成、AI開発を含む、にのみ利用される場合は本人同意を不要とするとしたところです。しかしながら、個人情報保護において、第三者提供、目的外利用、要配慮個人情報の取得の際には本人同意を得るというのは、大原則ではありませんか。

○佐脇政府参考人 お答えいたします。

 個人情報保護法では、個人データの第三者提供などの場合には原則として本人同意を求めることとされておりまして、本法案成立後におきましても、この基本的な考え方に変更はございません。他方、現行法におきましても、一定の公益性が認められる場合などには、その例外として同意が不要となるケースも定められております。

 一方で、現行法で定められておりますこれらの原則や例外につきましては、基本的に、個人データを個人との対応関係を残しながら取り扱うことを前提として定めているところでございますが、本法案で提案する統計作成等の場合の特例につきましては、この前提とは異なりまして、個人との対応関係が残らない取扱いに着目し、そのリスクに見合った新たな規律を導入しようとするものでございます。

 すなわち、統計作成等におきましては、大量のデータを個人との対応関係が排斥された形に加工する場合であって、かつ、それ以外の目的に利用されないことや安全管理措置等が講じられることが担保されている場合であれば、個人の権利利益を害するおそれが少ないことから、第三者提供等の場合に本人同意を不要とするということとして提案しているところでございます。

○塩川委員 個人の権利利益を害するおそれが少ない、そういうことで説明がありましたけれども、しかし、この大本の原則を曲げるものとなっているところであります。

 お尋ねしますが、今回の法案において、AI開発のための学習用の個人データというのは、提供されるときに匿名化がされているものなんでしょうか。

    〔委員長退席、鳩山委員長代理着席〕

○佐脇政府参考人 お答え申します。

 AI開発等におきましては、大量の文書を学習する場合など、個人情報が氏名や住所などの項目ごとに整理されていなくて、個人情報を抽出することが困難な場合も想定されるわけでございます。また、大量のデータに含まれる個々の項目が、提供先が行おうとするAI開発等との関係で必要か否かについて、必ずしも提供元が判断することが容易でない場合も想定されるものでございますから、今回の特例におきましては、提供に際しては、匿名化することや特定の項目を削除することを要件とはしてございません。

 もっとも、特例の対象となります統計作成等におきましては、法律上、改正法案上、個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして規則で定めるものに限定しておりまして、その規則におきまして、提供先では不要なデータ項目を削除するというために必要かつ適切な措置を講ずることを要件として求めることとしてございます。

 また、提供先が漏えいした場合のリスクなどが大きい場合におきましては、そのリスクに応じて、不要な氏名などを削除することが元々安全管理措置義務として求められておりますので、本特例におきましては、提供先においては氏名や詳細な住所等の不要なデータがいたずらに保持し続けられることもなかろうかと思ってございます。

 匿名化して提供することはございませんが、提供先ではしっかり、リスクの少ない形で利用、管理がされます。

○塩川委員 提供元で匿名化されていないということですと、提供先には、氏名ですとか生年月日とか顔写真などの個人情報に目を通すことができるという形になるわけであります。個人を特定できる形でのデータの提供ということが前提だというのは、よく見ておく必要があると思います。

 次に、内閣官房の方にデジタル行政推進法についてお尋ねします。

 認定国等データ活用事業者は、国の行政機関等に対し、自らが必要とするデータの提供を求めることができ、それに対し国が必ず回答しなければならないという応答義務がかけられております。このような、国等に応答義務を課している他の法律というのは、具体的にはどんなものがあるんでしょうか。

○山澄政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、国から認定を受けた事業主体が国の行政機関等に対してデータの提供を求めることができて、当該求めに対する国の行政機関等の対応が規定されている法律といたしましては、国家戦略特別区域法があると承知してございます。この法律は、同法に基づく認定を受けた区域計画における事業の実施主体が、当該区域に関するデータの提供を求めることができると規定されていると承知してございます。

 また、このほか、生産性向上特措法にもこのような制度がございましたが、同法は令和三年に廃止されていると承知しております。

○塩川委員 ですから、こういった事業者側が国にデータ提供を求める、それに対して国が必ず回答しなければならないという応答義務を課しているというのは、ほかには国家戦略特区法しかないと。極めて特別扱いの、そういう法律の仕組みになっているということでよろしいですか。

○山澄政府参考人 お答え申し上げます。

 重ねての答弁になりますが、前例として承知しておりますのは、先ほど申し上げたとおりでございます。

○塩川委員 極めて事業者側にとっては都合のいい、特別扱いの法律となっているところです。

 そして、法案では、国のデータに個人情報が含まれるときは個人情報保護委員会と協議しなければならないとあります。ですから、国が保有する個人情報の提供を念頭に置いている、こういう取組、スキームのものということでよろしいでしょうか。

    〔鳩山委員長代理退席、委員長着席〕

○山澄政府参考人 お答え申し上げます。

 改正法案におきましては、国等データ活用事業計画を認定しようとする場合におきまして、当該事業において用いられるデータに個人情報が含まれるときには、個人情報保護法の観点から、個人情報保護委員会に協議を行わなければならないということを規定されております。

 また、国が保有するデータの提供に当たりましては、個人情報保護法を始めとする他の法令に違反する場合や公益を害する場合などにはデータ提供をしないこととしており、個別の事案に応じて適切に判断するというふうに規定してございます。

○塩川委員 このように、国の持っている個人情報を事業者に提供する、それについて、こういう情報があるのかということに対してきちっと応答義務を課している、その上で、個情委もかみながらということではあるんですが、個人情報を出しますよといったスキーム、そこまでやるというのはほかにはほとんど例がないということでもありますので、何でそこまでやるのかということについて御説明いただけますか。

○山澄政府参考人 お答え申し上げます。

 データ利活用を推進するという観点から、このような制度を前例も見ながらつくったところでございますが、先ほど、必ずという委員の御指摘がございましたが、答弁でも申し上げましたように、個人情報保護法を含めました他法令に違反する場合、あるいはその他公益を害するおそれがある場合等々には提供しないということとしてございます。

○塩川委員 スキームとして、AI開発に必要な個人情報を含む国のデータを効率的に集める、そういうものになっているわけです。政府のデジタル社会構想会議、昨年の十二月の会議の場で、事業者団体の新経済連盟は、政府や国の機関が保有する日本語データも広く日本企業が学習用に使えるようにすべきと述べているように、事業者の求めるそういった中身に対応しているということであります。

 重ねて内閣官房にお尋ねしますが、事業者は、地方自治体に対しても個人情報を含むデータの提供を求めることができるんでしょうか。

○山澄政府参考人 お答え申し上げます。

 改正法案におきましては、認定された国等データ活用事業の実施に関しまして必要があると認められるときには、活用事業者は、地方公共団体等の長に対し、当該地方公共団体等の保有するデータの提供を含め、必要な協力を求めることができるとされております。

○塩川委員 これは、具体的に自治体にどういうことを求めていくということを想定しているものなんでしょうか。

○山澄政府参考人 お答え申し上げます。

 重ねてで恐縮でございますが、当該地方公共団体等の保有するデータの提供を含む必要な協力ということでございます。

○塩川委員 自治体が保有する膨大な個人情報も視野に入れている、そういう取組と考えてよろしいんでしょうか。

○山澄政府参考人 地方公共団体がそのような求めを受けた場合におきましては、データを実際に提供するか否かについては、当該地方公共団体において総合的に判断されるというふうに承知してございます。

○塩川委員 自治体の判断ということでありますけれども、そういった自治体の保有する膨大な個人情報についても視野に入れているということになると思います。

 それで、AI開発という個人情報の利活用のために、第三者提供や、また目的外利用、要配慮個人情報の取得の際、本人同意を得るという個人情報保護の大原則が大きく後退するという点と、それに加えて、デジタル行政推進法において、事業者の要求を国が特別扱いする仕組みまで入れ込もうとしております。

 一方で、個人情報保護の強化策は骨抜きという状況で、二〇二四年の十二月の取りまとめ、個人情報保護法のいわゆる三年ごと見直しに関する検討会報告書では、課徴金や団体訴訟の検討が掲げられていたわけであります。

 個人情報保護委員会にお尋ねしますが、この検討会報告書では、課徴金納付命令の対象となる違反行為の範囲について、第三者提供規制等違反だけでなく、安全管理措置義務違反も対象となっていたのではありませんか。

○佐脇政府参考人 お答え申し上げます。

 課徴金制度の検討の過程におきましては、議員御指摘の安全管理措置義務違反につきましても対象として、検討を重ねてまいりました。

○塩川委員 検討会報告では第三者提供規制等違反だけじゃなくて安全管理措置義務違反も対象だったのに、何で安全管理措置義務違反は落ちてしまったんでしょうか。

○佐脇政府参考人 お答え申し上げます。

 今回導入する課徴金制度におきましては、違反行為の抑止の必要性がより高い事案に対しまして迅速、機動的な対応を確保する観点から、現行法上の緊急命令の対象となっている重要な規律に違反する行為類型のうち、個人情報保護委員会において勧告、命令の実績のある規律の違反行為類型を対象とするという整理を最終的に行いました。議員御指摘の第三者提供違反でございますとか、今回導入する統計作成等特例の義務違反などについて想定してございます。

 一方、議論になっております安全管理措置義務違反につきましては、検討しました結果、これらの不正取得あるいは第三者提供違反のような積極的な行為がなくても違反する可能性があるため、事業者の予見可能性を十分に確保するべく、より慎重な検討が必要であること、そして、安全管理措置を怠ったことにより削減したコスト、これは課徴金の算定基礎になるわけでございますが、その具体的な額の算定方法についてより慎重な検討が必要であることなどの課題があると認識に至ったために、対象外とすることとしたわけでございますが、引き続き、我々の措置命令その他の執行を続けていく中で、その状況を見ながら、課徴金制度の対象の範囲につきましては、当然ながら不断の検討を深めていく所存でございます。

○塩川委員 要配慮個人情報を含む個人情報を大きく提供を拡大するような仕組みになっていくときに、やはり、事業者に対して、問題がある際に、こういった安全管理措置義務違反をかけるというのは、一方で個人情報を大量に出すということを前提にしたときに、こういった対応でいいのかというのが問われるところであります。

 あと、団体訴訟についてはどうなったんでしょうか。

○佐脇政府参考人 お答え申し上げます。

 個人情報保護委員会におきましては、既存の適格消費者団体の活用を念頭に、団体訴訟の導入を検討してまいりました。

 検討の結果、個人情報保護法は個人の権利利益を保護するものである一方で、既存の適格消費者団体が利益を擁護するのは消費者でございまして、団体訴訟制度の対象となり得る違法な個人情報の取扱いの範囲につきまして引き続き法制的な整理が必要であること、それから、消費者団体などからは、個人情報の取扱いの態様などが消費者契約その他を扱う消費者問題との比較におきまして外部から明らかではないため、事実関係の把握が容易でない場合も多いといった実務上の課題に対処する必要性を指摘する意見もございました。

 これらを踏まえまして、団体訴訟制度の導入については見送ることといたしましたが、個人の権利利益の保護を図る上では、委員会におきまして、消費者団体などとの連携の強化、それから、一般の個人からの相談を受け付ける窓口の活用の促進、そして、適正な監視、監督の行使ということを通じまして、権利利益の救済には抜かりなきよう対応する所存でございます。

○塩川委員 見送りになったというのは極めて残念ですけれども、この法案を審議している地こデジにおける参考人質疑の場で、弁護士の森参考人は、個人情報保護法のいわゆる三年ごと見直しに関する検討会報告書を引用して、委員会の体制面や人的資源等にも限界はあり、必ずしも全ての違反行為に迅速かつ網羅的に対応できるとは限らない、個情委の今の体制では対応し切れないと。こうした既存の本人の権利行使による対応や委員会の権限行使による対応の限界を考えると、個人情報の違法な取扱いが行われている場合に適切に権利救済を受ける手段を多様化し、より確実に救済を受けられる環境を整えていくことは重要であると強調したところです。確実に救済を受けられる環境を整えていくことの重要性を、改めて認識すべきだと思います。

 大臣にお尋ねいたします。

 つらつら法案の議論をしてまいりましたけれども、このように、当初の検討状況から、個人情報保護の取組については残念ながら後退していると言わざるを得ません。そういった事業者団体の、課徴金及び団体訴訟制度の導入に強く反対という要求に沿ったものとなっております。個人情報保護法というのは、国民の重要な個人情報を保護するためにあります。それを業界団体、財界の要求によって曲げられているのではないのか、大臣の受け止めを伺います。

○松本(尚)国務大臣 ありがとうございます。

 この法案の審議に当たっては、個人情報保護が十分かどうかというようなことを、再三にわたって、いろいろなところから御意見を伺っております。

 今委員御指摘のように、一部の業界団体等の要求でねじ曲げられているのかと言われれば、そんなことはございませんと答えることになるんですけれども、この見直しに向けた検討に当たっては、令和六年六月に中間整理を出したときに、まずパブリックコメントを取っています。そのパブリックコメントについては、七十二者の団体、事業者、それから個人では千六百五十九者から御意見を伺ったところ。課徴金や団体訴訟については、有識者や関係団体を構成とする検討会を開きました。この検討会では、関係団体、主婦連合会、新経済連盟、消費者団体連絡会、消費者生活相談員協会など六団体からお話を伺っています。そして、制度の基本的な在り方に立ち返った議論を行うため、個情委員会の事務局によるヒアリングを実施したところではございます。

 このように、経済団体は当然なんですけれども、消費者団体の皆さんからも幅広く御意見を伺った上で、十分にバランス、データの利活用と個人情報のバランスを十分に配慮しながら、この法律の改正にまで持ってきたということでございます。確かに、一方の圧力があったのではないかというような御指摘があろうかとは思いますけれども、我々としては可能な限りバランスを取った法律の改正になっているというふうに思っておりますので、その点については予断を持たずに、是非御理解をいただきたいというふうに思います。

 ありがとうございます。

○塩川委員 冒頭紹介した事業者八団体の要望というのは、その中身がそっくり自民党の要望項目として政府に出されているという経緯の中を見ても、率直に言って、やはり、個人情報の利活用推進を求める事業者サイドの改定では国民の権利利益を保護することはできないということを申し上げて、質問を終わります。