ドローン飛行禁止法改正案が、自民と維新、中道、国民民主、参政、みらいの各党などの賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。
改正案はドローン飛行禁止区域を自衛隊・米軍施設など対象施設の周囲1キロに拡大し、そこでドローンを飛行させただけで、直ちに拘禁刑などの処罰=直罰を課すものです。
私は質疑で「実際の飛行による危険や被害がない行為まで処罰の対象とするものだ」と追及。赤間二郎国家公安委員長が「ドローンの性能の向上」による攻撃の脅威などをあげて正当化したのに対し私は「性能向上を口実に、広範囲に市民の自由・権利を不当に制限することは許されない」と批判。改正案では自衛隊施設・区域2405か所(11億㎡)、米軍施設・区域131か所(陸上だけで10億㎡)に加え、その周囲1キロが処罰対象になると指摘。沖縄県では辺野古新基地建設の埋め立て区域も飛行が禁止されており、改正案によって伊江島のほぼ全域、本島中部地域の半分近くで飛行が禁止されると告発。日本新聞協会は「ドローン取材が事実上困難になる」「報道は民主社会の基盤を支え、国民の知る権利にこたえる公益的な活動」として直罰範囲の拡大に反対しているとして「自衛隊、米軍施設、原発などの周辺での市民や報道機関の取材活動などが大きく制約され、国民の知る権利、報道の自由が侵害される」と強調しました。
私は、改正案で、自衛官が施設外で警察権を持ち危険防止のためにドローンの飛行妨害・破壊ができる範囲が拡大すると指摘。「自衛隊の基地外の1キロという市街地を含む広大な地域まで自衛隊の権限を拡大することは認められない」と主張しました。
以下、反対討論です。
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私は、日本共産党を代表して、いわゆるドローン飛行禁止法改正案に反対の討論を行います。
政府は、重要施設に対する危険を未然に防止するため、周辺地域の上空でのドローン飛行を禁止するといいますが、2019年改正で法の目的に「防衛の基盤の維持」の追加によって、飛行禁止区域の大きな部分を「防衛関連施設周辺地域」が占め、その実態は米軍・自衛隊基地に対する報道や国民の知る権利を制限するための法律に他なりません。
本改正案は、対象施設の敷地・区域の周囲1キロメートルに及ぶ広大な地域をレッドゾーンとし、その上空でドローンを飛行させただけで直ちに処罰するものです。飛行による危険や被害の内容を一切問わず、法益侵害の危険性がない行為を処罰の対象とすることは、刑罰法規の前提を欠くものです。刑事罰によって不当に市民の自由・権利を侵害する本案は到底認められるものではありません。
重大なことは、在日米軍・自衛隊基地の区域・敷地の周囲1キロメートルにレッドゾーンを拡大することです。
自衛隊施設は2405カ所11億平方メートル、米軍施設・区域は131カ所、陸上だけで10億平方メートルに上りますが、さらにその外、周囲1キロに及ぶ地域を処罰対象にするものです。沖縄では現行でも広大な米軍の施設・区域、訓練海域や空域までもが対象とされ、新基地建設工事中の辺野古沖の埋立区域も飛行禁止区域に指定されています。本案の拡大によって伊江島のほぼ全域、本島中部地域の半分近くで、直罰をもってドローン飛行が禁止されます。ドローンの性能向上を口実にして、際限なく飛行禁止区域を拡大し、市民の自由と権利を制限することは、許されません。
さらに、自衛隊基地の周辺地域の上空を飛行するドローンに対して、自衛隊が飛行妨害・機器破壊の措置をとることになります。基地外の周辺1キロメートルという市街地を含む広大な地域にまで自衛隊の権限を拡大・強化することは認められません。また、自衛隊法により米軍基地の警護任務についている自衛隊が米軍の施設・区域の周辺地域のドローンを破壊することにつながる可能も否定できません。
日本新聞協会は「報道機関が運用するドローンは、災害現場や重大事故現場など、迅速かつ客観的な情報を国民に届けるための不可欠な取材手段」「報道は民主社会の基盤を支え、国民の知る権利にこたえる公益的な活動」として懸念を表明し、イエローゾーンの直罰化に反対しています。本案は報道の自由・国民の知る権利をさらに制限するものであり容認できません。
以上指摘し、反対討論を終わります。

