高額療養費制度と社会保障を考える議員連盟の設立総会に参加

 患者団体が声を上げ、世論と運動の力で高額療養費上限額引き上げを撤回させ、議連の発足につながった。

 高額療養費制度の発展のために力を尽くしたい。


高額療養費巡り議連発足/「患者の声聞き十分に議論を」/がん患者団体などが訴え/共産党からは田村・小池氏ら

「しんぶん赤旗」3月25日・3面より

 高額療養費制度や社会保障のあり方を議論する「高額療養費制度と社会保障を考える議員連盟」の設立総会が24日、国会内で開かれました。日本共産党など各党の国会議員85人が参加しました。

 政府は今月、制度改悪で影響を受ける患者らの声や世論に押され、高額療養費の自己負担上限額引き上げの見送りを決めました。政府は秋にも再検討する方針です。

 議連設立を呼びかけた全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は「当事者の意見を十分に聞かないまま短期間で審議されてしまった。保険の根幹である大きなリスクに備える議論を優先してほしい。患者の可処分所得のなかでどの程度の負担感がでるか十分に議論してほしい」と訴えました。

 日本難病・疾病団体協議会(JPA)の吉川祐一代表理事はメッセージを寄せ「根治療法がない難病患者にとっては大きな負担になる。負担額の再検討に当たっては、患者やさまざまな立場の人たちから客観的なデータを取り、丁寧かつ慎重な議論を行ってほしい」と呼びかけました。

 議連会長の武見敬三前厚生労働相は「高額療養費制度をより発展させるために議連の中で熟慮して役割を果たしていきたい」とあいさつしました。

 日本共産党から田村智子委員長、小池晃書記局長らが出席。小池氏は「超党派議連が設立できたのは、全がん連やJPAのみなさんが声を上げたたまものだ。ともに知恵を出し合いたい」と表明しました。