【しんぶん赤旗掲載】学術会議法案修正を/会員有志ら国会内で集会

「しんぶん赤旗」5月9日・4面より

 日本学術会議の会員と連携会員の有志が8日、国会内で「日本学術会議法案の修正を求める院内集会」を開きました。

 学術会議法学委員会委員長の川嶋四郎同志社大教授は、学術会議総会が示した同法案に対する考え方を説明。活動面での政府からの独立や会員選考での自主性・独立性などナショナル・アカデミーの5要件を満たすための修正を求めました。

 法案の問題点について、6氏が発言。広渡清吾学術会議元会長は「最も致命的な問題点は、(現行の学術会議法前文を削除し)『科学者の総意の下に』を削除することだ。『科学者の総意の下に』という言葉が、日本学術会議の自律性と自主性を根本から支えている」と主張しました。

 藤田祐子日本弁護士連合会副会長は「日弁連は日本最大の人権団体だ」として、「法案は、憲法の『学問の自由』に反する恐れ、ひいては人権を損なう恐れがある。非常に懸念を持っており、反対している」と述べました。

 青木美希日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長は、日本で原子力発電を始めたとき、学術会議が原発に慎重な考えを示していたにもかかわらず、「それを無視した政治主導の結果、福島第1原発事故が起きた。科学が独立していることは、人々の命を守ることにつながる」と主張。「法案を何としても、現状のまま通すことがないように声を上げていきたい」と述べました。

 私や立憲民主党の杉尾秀哉参院議員らが集会に出席し、あいさつしました。