私は、高市早苗首相が策定を指示した総合経済対策の3つの柱の1つに「防衛力の強化」が位置付けられている問題を追及しました。
私は「これまで政府が経済対策の柱として『防衛力の強化』を掲げたことはあるか」と質問。城内実経済財政担当大臣は「柱として掲げたことはない」と答えました。
私が「防衛力の強化がなぜ経済対策なのか」と追及したのに対し、城内大臣は、その理由として、自衛官の所得向上による生産消費の活性化、デュアルユース(軍民両用技術)の民生転用の波及効果、などを挙げました。
私は「GDP比2%の大軍拡を前倒しで達成するために1.1兆円が必要となる。それを積む補正予算の理屈なのではないか」と指摘し「大軍拡を具体化する口実として、経済対策の柱の1つとしていることが問われる」と批判。
また、デュアルユースの問題点として「デュアルユースの名の下にAI技術の軍事利用が進んでいる」と指摘。すでに日米が2023年末に、次期戦闘機と連動する無人機の共同研究に合意しているとして「憲法9条を持つ国として断じて認められない」と強調しました。
さらに、防衛装備の海外移転についても追及。自民と維新の連立合意に盛り込まれた「防衛装備移転三原則」の運用指針の撤廃について、「殺傷能力のある武器の輸出が経済対策として推進されることになるのではないか」と質問。防衛装備庁は「経済対策の中身について現時点で答えることは控える」としつつ「22年に決定された防衛力整備計画では、『防衛装備品の海外移転は、販路拡大を通じた防衛産業の成長性の確保にも効果的』とある」と答えました。
私は、政府の日本成長戦略会議でも、同盟・同志国との防衛産業サプライチェーンの協力推進について議論が行われているとして、どのようなことを検討しているのか追及。防衛装備庁は、日米両政府の「日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)」などを通じ協力を進めたいと答弁しました。
私は、トランプ大統領が大軍拡を要求する下で、「(日本の軍需産業が)世界各地の紛争国に兵器を提供している米国の下請けになるのではないか」と批判しました。
大軍拡 どこが経済対策/衆院内閣委/塩川氏“憲法9条に反する”
日本共産党の塩川鉄也議員は19日、衆院内閣委員会で、高市早苗首相が策定を指示した総合経済対策の柱に「防衛力の強化」が位置づけられている問題を追及しました。
塩川氏は「これまで経済対策の柱として『防衛力の強化』を掲げたことはあるか」と質問。城内実経済財政相はないことを認めました。塩川氏の「防衛力の強化がなぜ経済対策なのか」との追及に対し、城内氏は▽自衛官の所得向上による生産消費の活性化▽デュアルユース(軍民両用技術)の民生転用の波及効果―などを挙げました。
塩川氏は「GDP(国内総生産)比2%の大軍拡の前倒しを達成するために1・1兆円必要になる。それを積む補正予算の理屈なのではないか」と指摘。デュアルユースの名の下にAI(人工知能)技術の軍事利用が進み、日米が2023年末に次期戦闘機と連動する無人機の共同研究に合意したとして「憲法9条をもつ国として断じて認められない」と強調しました。
さらに、自民と維新の連立合意書に盛り込まれた「防衛装備移転三原則」の運用指針の撤廃を巡り、「殺傷能力のある武器の輸出が経済対策として推進されることになる」と告発。政府の日本成長戦略会議が議論している、同盟・同志国との防衛産業サプライチェーン(供給網)での協力推進とは何かと追及しました。
防衛装備庁の小杉裕一装備政策部長は、日米両政府の「日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)」などを通じ協力を進めたいと答弁。塩川氏は、トランプ政権が大軍拡を要求する下で「(日本の軍需産業が)世界各地の紛争国に兵器を提供している米国の下請けになる」と批判しました。
「議事録」
第219回臨時国会 令和7年11月19日(水曜日)内閣委員会 第2号
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
最初に、障害者施策担当の黄川田大臣にお尋ねをいたします。
東京デフリンピックが十五日から開催をされております。選手の皆さんの活躍や、また、この大会を支えるスタッフの皆さんの本当に様々な活動も紹介をされているところであります。大きく成功することを願うものであります。
このようなデフリンピックに先立ちまして、さきの通常国会におきましては、手話施策推進法が全会一致で成立をいたしました。手話使用者の手話習得や使用、手話通訳者確保などの合理的配慮が行われるための環境整備や、手話文化の保存、継承、発展に関する施策、手話に関する国民の理解増進を図ることを目的とし、手話の更なる普及を目指すものであります。全日本ろうあ連盟の皆さんが、聞こえない、聞こえにくい人が手話言語を用いて聞こえる人と対等に社会参加をしていくためにも必要と制定を求めてきたものであります。
この手話施策推進法に基づく取組の具体化が求められております。大臣の記者会見など、政府として重要な様々な情報を伝えていく際に手話通訳を配置している例があります。
六月のこの内閣委員会の質疑におきまして、障害者施策所管の三原大臣の記者会見において手話通訳者の配置を求めたところ、三原大臣は、記者会見の際に手話通訳者を配置する、対応するということを述べておられましたが、この点について三原大臣がどのように対応されたのか、そして、それを受けて黄川田大臣としてはどのように対応されたのか、この点についてお答えください。
○黄川田国務大臣 まず、塩川先生におかれましては、さきの通常国会でも同じ内閣委で御指導いただきまして、ありがとうございました。
御質問でございますが、塩川先生の御質問と御指導のおかげで、障害者施策を担当する大臣の定例記者会見については、本年九月十九日の三原前大臣の会見から手話通訳をつけた会見動画のウェブ配信を始めたと承知しております。また、十月二十一日の高市内閣発足以降、私の記者会見についても手話通訳をつけた動画配信を行っているところでございます。
○塩川委員 早速具体的な対応を取っていただいたこと、本当によかったと思っております。こういう取組を霞が関全体でも広げていく、こういう点で、是非、黄川田大臣の方からの呼びかけもお願いしたいと思っております。
行政府における審議会など、国民の皆さんの傍聴の機会が設けられている場合がありますし、憲法にも保障されている請願権、これに基づく政府への要請などの場合に、やはりこの手話通訳者の手配を政府がお金を負担する形で実施するということを私は六月の質疑でも求めたわけですが、その際、三原大臣は、手話施策推進法の趣旨も踏まえて、各府省庁に対して通知を発出して各種審議会での取組を促していきたいと答弁をされました。
その後、このような答弁に基づいて、事務連絡文書など、どのように対応されたのか、実際に各府省において審議会や傍聴等の手話の実施状況がどうなっているのか、この点について御説明をいただけますか。
○黄川田国務大臣 障害者差別解消法におきまして、行政機関等は、障害のある方から社会的障壁の除去についての申出があった際は過重な負担とならない場合に合理的配慮を提供すること、また、合理的配慮を的確に行うため、行政機関は、多数の障害者が感じる社会的障壁をあらかじめなくすための環境整備に努めることとされております。その上で、各府省庁は、これらについて対応要領を定め、適切に対応することとされております。
審議会等における障害のある傍聴者への手話通訳等の情報保障については、手話施策推進法の施行を踏まえ、本年六月二十五日に各府省庁に対して事務連絡を発出し、情報保障の具体例を示しつつ、合理的配慮の提供や環境の整備を行い、傍聴への情報アクセシビリティーの向上に取り組むよう依頼したところであります。
各審議会等における具体的な取組については、各府省庁が対応要領を定め、適切に対応するべきものでありまして、六月二十五日の事務連絡等も踏まえ、各府省庁において検討がなされるものと承知をしております。
そういうことで、今、各府省庁にしっかりやるようにということをお伝えしたというところでございます。
○塩川委員 事務連絡文書を六月二十五日に発出していただいた。その際に、事務連絡の文書に参考資料として私と三原大臣の質疑の議事録もつけていただいたというのは本当にありがたかったんですが、そういうことでの趣旨の周知徹底を図るという取組をされておられるということです。
ただ、じゃ、実際にそれぞれの各府省でどんなふうになっているのというのが、それはそれぞれの各府省庁で対応されることなんだという答弁でしたけれども、是非、実態の把握をして改善を図るということが必要ではないのかと思っております。
私の方で各府省に問合せをしました。そうしましたら、もちろん障害者政策委員会のように内閣府の関わるような審議会などで手話通訳の対応をしているようなところというのがありますけれども、全体としてはまだまだこれからで、そういう問合せがないのでまだそういう対応はできていませんということなものですから、その際に、いや、聴覚障害の方などが手話通訳を必要とするような場合に、このような審議会を行うというのであれば事前にアナウンスをしておく。つまり、各府省のホームページなどにおいて、審議会の傍聴を希望される場合については、事前に連絡をしていただければ手話通訳者などの配置を行います、こういう掲示というのを是非各府省でやっていただきたいと思っているんですね。
これは、通常国会のときには、衆議院と参議院において、こういう対応について、院の負担で手話通訳者の配置を行うということをホームページ上に記載をしているわけなんです。ですから、事前の連絡があればちゃんと対応できますよと。
こういったことを是非各府省において行っていただく。審議会などにおいて聴覚障害者が傍聴を希望する際に、手話通訳者等の配置を国の負担で行うということ、その旨をホームページに掲示をして周知を図ること、このことを是非求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○黄川田国務大臣 傍聴を認めている審議会等におきましては、審議会等の公開の原則に基づきまして、障害者差別解消法の趣旨を踏まえ、障害のある傍聴者に対する合理的配慮が行われる必要がございます。現在、既に傍聴者への合理的配慮に取り組んでいる審議会等も見受けられるところでございます。
先生御指摘のこの通知について、聴覚障害のある方が傍聴を希望する際に、手話通訳を含む配慮について希望を伝えやすいよう、ホームページ等で案内することも重要と考えております。
通知をしておりますが、改めて、具体的なホームページの記載例なども示すなどして、更に分かりやすいように通知するよう、各省庁に周知してまいりたいと考えております。
○塩川委員 大事な点だと思っております。
やはり、今私が把握している範囲で、ホームページ上で事前に連絡があれば手話通訳者の方などを配置しますよというのを掲げているのは障害者政策委員会ぐらいの感じなんですよ。そういう点でも、今言った趣旨で、ホームページの記載例なども促すような形で各府省がしっかり対応する、こういう取組のために是非力を尽くしていただきたいと思っておりますので、そのような具体化を改めて求めておくものです。
では、黄川田大臣はここまでということで結構であります。
○山下委員長 黄川田大臣は退席されて結構です。
○塩川委員 続きまして、城内大臣にお尋ねをいたします。
城内大臣は、総合経済対策の取りまとめを総理から指示をされているということで承知をしております。高市総理が総合経済対策の策定を指示したその中身についてですけれども、三つの柱を掲げております。一つは、生活の安全保障、物価高への対応、二つは、危機管理投資、成長投資による強い経済の実現、三つ目が、防衛力と外交力の強化であります。
外交力とともに防衛力の強化が経済対策の柱として掲げられているというのは非常に違和感を覚えたわけですけれども、過去、経済対策の柱として防衛力の強化を掲げたことというのはあるんでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
これまで、経済対策において、項目の一つとして防衛力の強化に資する取組について掲載されたことはありますが、私が承知する限り、これまで経済対策の柱として防衛力の強化が掲げられたことはない、そのように認識しております。
○塩川委員 経済対策の柱として防衛力の強化を掲げられたことはないということであります。
昨年の十一月に総合経済対策が策定されましたけれども、そこも三本柱だったわけですが、一つが日本経済、地方経済の成長、二つが物価高の克服、三つが国民の安心、安全の確保ということであって、防衛力の強化という言葉自体がそもそもありません。総合経済対策の中、どこを見ても防衛力の強化という言葉自身がありませんでした。
この間、高市総理が安保三文書に基づく防衛関係費について、GDP比二%にする、十一兆円にする、これを二年前倒しをするということを表明をされましたけれども、このようなGDP比二%の大軍拡を行う、そのための二年前倒しで行う、これを実施することが経済対策ということで柱の一つに防衛力の強化が入っているということですか。
○城内国務大臣 塩川委員の防衛力の強化がなぜ経済対策なのかという御質問にお答えしたいと思います。
アジア太平洋の安全保障環境、そして日本を取り巻く安全保障環境は大変厳しくなっておりまして、我々が親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序は、パワーバランスの歴史的変化と地政学的な競争の激化に伴い大きく揺らいでいるというふうに認識しております。
このような現状認識の下で、今般の経済対策では、防衛力と外交力の強化で、我が国の平和を守ることといった重要課題に速やかに対応することを目的として、防衛力、外交力の強化が三つ目の柱として高市総理から示されたところでございます。防衛力と外交力の強化を図り、国民の安全と繁栄を支える強い日本を実現していく考えであります。
また、経済対策の取りまとめを担当する私としては、総理から御指示のありましたこの三つの柱、これにふさわしい効果的な施策を盛り込んだ経済対策について、速やかに取りまとめに努めてまいります。
○塩川委員 我が国の平和を守るというのが経済対策という説明になるんですけれども、我々としては、やはり平和を守るというのであれば軍事ではなくて外交力、それそのものを大きく強めていくということを強調しているわけですけれども。
その理屈でいうと、防衛力の強化が我が国の平和を守るということは、政府としてのそういう見解はあったとしても、それが何で経済対策なのかという説明になっていないんですけれども、改めて、いかがですか。
○城内国務大臣 お答えしたいと思います。
経済対策については、今申し上げましたように、総理の御指示で三つ目の柱として防衛力、外交力、これを柱として、外交、安全保障環境の変化に対応するために、具体的には防衛力の整備あるいは自衛隊員の処遇改善が示されたところでございます。
その具体的な内容につきましては、現在、関係省庁、そして与党との調整を進めているところであり、この場で具体的な中身について申し上げることは差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げますと、防衛力整備は、自衛官の処遇改善も含めまして、当然、処遇が改善され所得がアップしますと生産、消費の活性化による需要の拡大が見込まれます。また、防衛装備品の研究開発によりまして、必要な装備品の調達、取得だけでなく、その先端技術をデュアルユースという形で民生分野に転用することで様々な製品やサービスの創出へと波及することが見込まれ、結果としてこれが経済対策となるということであります。
○塩川委員 自衛官の処遇改善で需要拡大、また、デュアルユース、民生転用、これで経済対策という話なんですけれども、いや、そういう意味では、国家公務員の賃上げをすれば経済効果があるわけで、何で防衛力の強化だけなんですか、そこは。
国民全体の賃上げも当然行うことが必要なわけですけれども、まさに総合経済対策の柱として防衛力の強化があるというのを自衛官の処遇改善だけで説明されても、それは通らない話だと思いますが。
○城内国務大臣 お答えします。
先ほど申しましたように、アジア太平洋地域の安全保障環境は大変厳しくなっておりまして、日本を取り巻く状況も例年になく厳しい状況でありますので、この日本を取り巻く安全保障環境をしっかり維持するためにはやはり外交力、防衛力の強化が大事でありまして、やはりこういった国民の、あるいは企業の経済活動の礎となるのは、国民の安心、安全、外交力、防衛力を通じた安心、安全が確保されることだというふうに認識しております。
○塩川委員 いやいや、だから、それでは経済対策の説明になっていないわけですよ。
要は、今回、高市総理が、GDP比二%の大軍拡、十一兆円となると、そこに二年前倒しのために到達するとしたら一・一兆円は必要ですよねという話ですから、それを積むような補正予算になる。こういった大軍拡の補正予算になるから、その理屈づけとして防衛力の強化というのを経済対策として入れた、そういうことなんじゃないですか。
○城内国務大臣 経済対策の中身については、今まさに、関係省庁、防衛省も含めて、あるいは外務省とも、この外交力、防衛力の三つ目の柱について中身を詰めているところでありますので、委員御指摘のような、何か大軍拡を通じて経済対策をするということではないというふうに認識しております。
○塩川委員 でも、流れはそういう話として来ているわけですし、デュアルユースの話もちょっとありましたけれども、予算委員会の質疑の中で高市総理が答弁で述べていた中に、防衛力の整備が経済成長に資する二つの理由として述べておりました。
一つが、今御紹介もあったような、デュアルユースの技術、実装化が製品やサービスになることによって経済効果が生まれるということと、二つが、防衛費増額で需要が生まれるということですから、経済対策としての防衛力の強化、防衛力整備とは、こういうことを具体化をするというのを指しているということなんですか。
○城内国務大臣 塩川委員御指摘のとおり、十一月十日の予算委員会で高市総理がそのような答弁をしたというふうに承知しておりますが、繰り返しになりますけれども、一般論として申し上げたとおり、防衛力の整備、これは自衛隊の処遇改善、そして防衛装備品の研究開発により、必要な装備品の調達や取得だけでなく、先端技術を民生分野にデュアルユースという形で転用することで様々な製品やサービスの需要が新たに生まれること、こういうことを通じて経済効果、経済対策になる、そういうような認識であります。
○塩川委員 納得できるものではありません。
デュアルユースの話がありましたけれども、この前の国会でAI推進法の議論を城内大臣と行ったわけですけれども、あのときにも、法案は基本理念で、AI技術は安全保障の観点から重要な技術だと明記をしておりました。政府の答弁でも、AI技術はデュアルユースなので、その技術が経済社会のためになるし、安全保障のためにもなるということを挙げていることを踏まえ、私は、日米における共同研究の例を紹介しました。
二〇二三年十二月に、次期戦闘機と連動する無人機のAI技術の共同開発に日米が合意をしました。三菱重工が公開をした無人機のコンセプトでは兵器を搭載可能としているとして、戦闘機と連動する無人機は殺傷兵器そのものだということを指摘したわけであります。
米空軍が二五年三月に史上初めて正式な型式名を与えた無人戦闘機は、AIによる半自律が特徴で、人による大まかな指示の下、攻撃対象などをAIが決めるというものであります。このようなAIを日米で共同開発するということは、憲法九条を持つ日本として断じて認めることはできません。
結局、デュアルユースの名の下にAIの軍事利用を推進する、こういうことになるのではないのか、こういうことはきっぱりとやめるべきではないのか。いかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
私も、前職、AI担当大臣で、AI法の審議のときに、そのようなAI搭載型の自律型殺傷兵器の御質問をいただいたことは今でも覚えておりますが。
ただ、繰り返しになりますけれども、そういった御懸念がございましたとしても、繰り返しになりますけれども、あくまでも、総理が十一月十日の予算委員会で答弁されたとおり、防衛力整備あるいは防衛装備品の調達を通じて需要が生まれることによって経済効果が生じる、そしてまた防衛装備品の研究開発を通じて新たに生まれた技術、例えば、よく言われているのは、スマホに搭載されているGPSなどは、これは軍事技術であるということは誰もが知っていることでありますけれども、そういった技術が民生面で活用されることによって、ある種の経済効果が生まれる、有効需要が生まれるということ、あるいは、場合によっては、雇用、所得の向上、そういう好循環が生まれるということでありますので、決して何か殺傷能力のある兵器を、世界一の兵器を開発するためにやるのだということではないというふうに理解しております。
○塩川委員 でも、AIの軍事利用というのはそういう側面を持つんだといったところについても、憲法九条を持つ日本として、こういった軍事技術へのAIの利用、デュアルユースというのは認めることができないということは指摘をし、防衛力の強化で需要の拡大になるという話なんですけれども、過去の答弁で、例えば、総理を務められた宮沢喜一外務大臣が、一九七六年のときですけれども、経済政策的に言えば、兵器の生産や兵器の購入というものはいわゆる非生産的なものでありますから、本当はそのような姿では経済発展というものには寄与しないと述べておりました。
兵器の生産や兵器の購入などの防衛力の強化は、このような経済発展に寄与しないのではありませんか。
○城内国務大臣 先ほど申し上げました十一月十日の予算委員会の高市総理の答弁にもありますように、ここで高市総理は、この防衛費を増額する、何かを発注する、そこにまた需要が生まれるというふうに述べられておりますが、続けて、私は、これはとにかく使うだけのマイナスの経費だという考え方は持っておりません、そこから派生して経済成長につながっている、まさに、税率を上げずとも税収が増えるような対策を取っていきたいというふうに述べられておりますが、私自身も全く同じ考えであります。
○塩川委員 いや、こういった宮沢外務大臣の指摘に答えるものではありませんでした。やはり、このような非生産的な兵器の生産、購入というのが経済発展には寄与しないといったことこそ今問われてくると思います。
それから、自民、維新の連立政権合意書に、防衛生産・技術基盤を強化する観点から、令和八年通常国会において防衛装備移転三原則の運用指針の五類型を撤廃するとあります。防衛産業の強化に資する武器輸出の拡大というのも、これは経済対策ということになるんでしょうか。
○小杉政府参考人 御指摘の経済対策の内容につきましては、防衛省の立場で現時点でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
その上で申し上げますと、令和四年十二月に策定されました防衛力整備計画には、防衛装備移転については、同盟国、同志国との実効的な連携を構築し、力による一方的な現状変更や我が国への侵攻を抑止するための外交防衛政策の戦略的な手段となるのみならず、防衛装備品の販路拡大を通じた、防衛産業の成長性の確保にも効果的なものとして記載させていただいているところでございます。
○塩川委員 防衛力整備計画において「防衛装備品の販路拡大を通じた、防衛産業の成長性の確保にも効果的」とあるということで、武器輸出の拡大も経済対策と位置づけるということになります。
報道では、武器の完成品全般を輸出可能にする案などが浮上しているなどとあります。殺傷能力のある武器の輸出が経済対策として推進されることになりはしないかという危惧が浮かぶわけであります。
先ほど紹介した宮沢外務大臣の答弁では、何がしかの外貨が稼げるとしても、我が国は兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれてはおりませんと答弁しておりましたが、このような武器輸出を進めるということは、そこまで落ちぶれたということになりはしませんか。
○城内国務大臣 大分これはもう時代も変遷しておりまして、宮沢当時外務大臣ですかの時代と今とは非常に、まさに科学技術の進歩著しく、その当時は恐らくAIを搭載したドローンなどというようなものはなかったでしょうし。
落ちぶれた云々ではなくて、先ほども申しましたように、あと、また、今防衛省の政府参考人が答弁しましたように、一般論として申し上げますと、防衛装備の調達あるいは移転、防衛装備の移転については、防衛装備品の販路拡大を通じ、防衛産業の成長にも資するということで、その結果、経済対策、まあ経済対策の具体的内容は、先ほど申しましたように、この場で具体的に述べることについては差し控えさせていただきたいと思いますが、そういう形で、防衛産業の成長に資するということは事実であると申し上げたいと思います。
○塩川委員 大軍拡を合理化するための口実としての経済対策の柱の一つということがやはり一番問われてくることだろうなと思います。
政府の日本成長戦略会議において、総合経済対策に盛り込むべき重点施策の案に、その一つとして防衛産業が挙げられております。この中に、「同盟国・同志国との防衛産業サプライチェーンにおける協力の推進など、防衛産業を更に強化するための施策について検討し、具体化。」とありますけれども、サプライチェーンに関してどのようなことを行うということにしているんでしょうか。
○小杉政府参考人 御指摘のサプライチェーンについてでございますけれども、装備品等を安定的に製造するためには、強靱なサプライチェーンを各国と連携して構築することが必要となってまいります。
この点も踏まえまして、防衛省としましては、日米間の協力枠組みであるDICASなども通じながら、同盟国、同志国との間で防衛装備協力を進めてまいりたいと考えてございます。
○塩川委員 DICAS、日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議ということですけれども、これについての報道では、アメリカ主導で開発、生産される防衛装備品の供給に日本企業がどれだけ参加できるかがこの話合いの焦点となる、生産数が多いアメリカ製防衛装備品のサプライチェーンへの参入は福音となる、その一方で、日本企業家がアメリカ企業の下請になってしまうのではないかという懸念の声もあるということですので、世界各地の紛争国に兵器を提供している米国軍需産業の下請になるようなことになりはしないのか。
こういったことがトランプ政権の軍拡要求の下で起こっているということは極めて重大だということを指摘をして、質問を終わります。


