【内閣・経済産業連合審査会】建設資材の不足・高騰/企業規模によって資材確保に大きな差/国の責任で対策を

 経済安保推進法等改正案の質疑を行いました。私は、米国・イスラエルによるイラン攻撃に伴うナフサショック、建設資材不足への対策を国の責任で行うよう質しました。

 私は、町場の工務店、一人親方など規模の小さい事業者から寄せられた「資材価格が2倍3倍になっている」「どこを探しても見つからない」との切実な声を紹介し「資材供給の実態把握、情報公開が必要だ。ここに行けば資材があると示すのが国の責任だ」と迫りました。国土交通省は「規模の小さい事業者において資材確保の懸念が大きいと認識している」と認めつつ、具体策については「目詰まりの解消に取り組んでいく」と述べるに留まりました。私は「実際に届いていない事業者がいるのだから、これを放置したら意味がない」と強調。コロナの時のような特別な支援制度の創設とともに、ただちに補正予算を編成し、消費税を5%へ減税するなど緊急対策を実施するよう求めました。

 私は、米国が国連憲章、国際法を踏みにじるイランへの無法な先制攻撃を行ったことが物資の供給不足などの混乱を引き起こしているとして「経済安全保障の連携先としている米国が最大のリスクとなっているのではないか」と追及。小野田内閣府担当大臣は「米国との連携を推し進めていく」と答えました。

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「議事録」

第221回特別国会 令和8年5月14日(木曜日)内閣委員会 第11号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 四人の参考人の皆様には、貴重な御意見を賜り、ありがとうございます。

 最初に、植松参考人にお尋ねをいたします。

 海底ケーブル、お話しいただきました。この海底ケーブルの市場規模は、変動幅はありながらも拡大傾向にある、特にハイパースケーラーが市場を牽引しているというお話がありました。同時に、植松参考人のメディア等での御発言などを拝見していますと、将来、例えばエッジコンピューティングやデータ圧縮といった大容量通信を必要としない技術革新が進めば、海底ケーブルの需要も変わる可能性があると述べておられます。

 このような、海底ケーブルの需要が大きく変わる可能性について、具体的に少し教えていただけないでしょうか。

○植松参考人 御質問ありがとうございます。

 可能性としては、その二つ、三つに限らずほかにもあると思うんですけれども、海底ケーブルに代わる何か、技術について申し上げると、十年、二十年、三十年、五十年先は分かりませんけれども当面の間はないと思います。

 一つは、衛星通信が現時点でも挙げられますけれども、通信速度が明らかに違うんですね。ですので、ここまでデータ通信に依存する社会に、スマホ一つ取っても、企業のソフト、何にしろ、なってしまうと、この通信容量に代わるものというのはそう簡単には出てこないと思うんですね。

 ただし、二〇〇〇年代の前半、一年、二年ぐらいでしょうか、ITバブルなんて言われたときがあって、海底ケーブルの需要がどんと落ちたときがあったんですね。今後も、別の言い方をするのであれば、今はAIクラウドでどんとハイパースケーラーを中心に伸びていますけれども、AIバブルが崩壊というようなところというのももちろん想定はしなくてはならないんですけれども。

 一方で、海底ケーブルは一般的には二十五年運用するんですけれども、最初に敷いたケーブルがもう既に運用期間を過ぎた年を迎えつつありますので、新たに敷き直すというような需要も、市場もまたそこに入ってきますので、突然下がるということはないのかあるのかというと、今、調査会社等のデータ、様々なものを基に分析はしていますけれども、向こう五、六年までは見えても、その先というのはなかなか見えないので、頻繁に各所からデータを取って、予測しながら事業計画を立てていくかなというようなところで考えています。

○塩川委員 ありがとうございます。

 今、衛星通信の話もありましたけれども、植松参考人は航空宇宙関係の事業も担当されておられたということで、今回、重要な海外事業の促進に関する支援措置が法改正で設けられる中で、支援対象として衛星通信システムの地上設備も挙げられているところであります。

 NECとして、光通信衛星コンステレーションの実現に向けた取組を行っておられるということで、現行、NECの取り組んでいる事業に対してどのような国の支援が行われてきたのか、また、今回の法改正によって支援対象となるような事業はどのようなケースが想定されるのか、この点について、衛星通信システムの話ではあるんですけれども、お考えのところを教えていただけないでしょうか。

○植松参考人 大変恐縮ではございますけれども、私、海底ケーブルの分野で本日参考人として参っておりますので、当然弊社の中では今おっしゃったような内容も事業としては持っております、必要とあれば担当の部署の者が対応させていただきたいと思いますので、本日、詳細については御容赦いただければと思います。

○塩川委員 ありがとうございます。

 もう一問、戻りまして、今回の海底ケーブルの件で、政府への支援要望を冒頭の陳述のところでも述べておられました。技術開発への支援についての継続ということで書かれておりまして、これまで受けてきたということであります。

 これまでどのような開発費用補助を受けてきたのかについて、御説明いただけますか。

○植松参考人 ここ数年でありますと、先ほども少し申し上げましたかね、深海用の外装ケーブルの開発費用であるとか、あとは、これも触れましたけれども、切断箇所の早期探知、そういったところで支援をいただいております。

○塩川委員 ありがとうございます。

 次に、原参考人と布施参考人に官民協議会の関係でお尋ねいたします。

 原参考人は冒頭の陳述の中で、官民協議会において、民間人の守秘義務の規定も盛り込んだ官民協議会についての必要な措置というお話をされました。同時に、資料提供義務については、よく理解できるような、そういう、基本指針で示していただきたいというお話がございました。

 やはり、官民協議会で情報、資料提供義務、これは義務ということなので拒めない、拒むということであれば協議会に入れないとか、そういう問題、矛盾もあるのかなと思うんですが、その点で、民間サイド、事業者サイドとして官民協議会に係る問題について困ることというのはないのだろうかということをお聞きしたいのと、布施参考人につきましても、シナリオベースの話として官民協議会を挙げておられたと承知をしております。民間側にとっての官民協議会に係る課題等について、お考えがあれば教えていただけないでしょうか。

○原参考人 まず、官民協議会を新たに設置するわけでございますが、これは私が度々申し上げております官民の連携、これを強化する、まさに形にするものだと思いますので、これは大いに進めていただきたいというふうに思います。

 それから、今先生が御指摘のとおり、私も申し上げましたが、入ってから、あれ、これは想定と違ったということにならないように、事前に基本指針の段階で、入った場合に何が求められるのか、義務づけられるのか、それから、どういうことが期待されているのか、よく理解した上で判断できるような材料を基本指針の中で提供していただきたいということでありまして、それ以上は、新しく設置されるものでございますので、その後の協議会のありようを逐次フォローしていきながら、また必要に応じて御意見を申し上げたいというふうに思います。

 以上です。

○布施参考人 御質問ありがとうございます。

 官民協議会についてですけれども、リスク対応や様々なシナリオを官民で議論する場ということであるのであれば、脆弱性の情報も含めて、脆弱性の情報や技術を持っているのは企業の側ですので、いかに企業の側が安心して機微な情報も含めて官民協議会においてシェアできるのか、あるいはシェアをしようと思えるのかというところの保護措置、仕組みづくりが重要なのではないかなというふうに考えております。自社のシステムの脆弱性の情報だったりとか、あるいはサプライチェーン上の課題、最新の技術ロードマップみたいな議論を、自社の情報を共有する形で議論が進むということになるとすれば、そういった情報がきちっと保護されて、不必要に外部にさらされるようなことがないような仕組みづくりなんかも必要になってくる。

 そういった仕組みづくりがあって初めて企業は任意で参加をしたいというようなインセンティブが働いてくるということになると思いますので、保護の仕組みづくり、非常に重要だと考えております。

○塩川委員 ありがとうございます。

 次に、鈴木参考人にお尋ねいたします。

 鈴木参考人がこの間メディア等で発言しておられるのを拝見しておりまして、例えば、経済安全保障と産業政策は、一歩間違えれば自国の利益や選挙目的を含む政治的な目的のために濫用される可能性を含んでおり、保護主義の手段として使われるリスクを抱えていると述べておられます。

 このような経済安全保障に係る措置というのが、具体的にどのような濫用というのが問題となっているか、又は今後想定されるのか、この点について、お考えのところを教えてください。

○鈴木参考人 御質問ありがとうございます。

 経済安全保障という概念は、自国の自律性を高めるということが一つの、メインの柱になっております。自国の自律性を高めるということは、すなわち自国の中に産業を置いておくというか自国の産業を守るということになりますので、ともすると保護主義ですとか競争力の弱い産業を守る、こういうことになりかねないということだと思います。その点では、冒頭のお話もありましたし、また、最初、長谷川議員の方からの御質問にもありましたけれども、バランス、つまり、どこまでを守って、どこまでは自由で開かれたものにするのかということのバランスが大事なんだと思います。

 経済安全保障推進法の優れたところは、特定戦略物資というある一定の物資を法律の中できちんと明記し、そしてそれを限定することによって、この部分は一定の保護ないしは自律性を高めるということを目指しつつ、この自律性も、必ずしも全て国産、内製化をするというわけではなく、友好国、同志国との間の信頼できるパートナーとの間の戦略的自律性というふうに規定されています。その意味では、可能な限り開かれた貿易体制を維持しながら、部分的には戦略的なものを守るという、いわゆるスモールヤード・ハイフェンスの仕組みをこの経済安全保障推進法は体現しているのではないかというふうに考えていますので、その意味では、保護主義に陥らない様々な仕掛け、これが当初からこの法律の中には埋め込まれているというふうに理解をしております。

○塩川委員 ありがとうございます。

 続けて、鈴木参考人にお尋ねいたします。

 新聞報道のインタビューにおきまして、CPTPPを例に挙げまして、経済を武器にするのはやめようという取決めであり、この枠組みの中に入る国をできるだけ増やすことが国際秩序の安定に寄与するのではないかと述べておられました。

 経済を武器にするのはやめようという働きかけを日本としてどのように行っていくことが必要なのか、この点についてのお考えをお聞かせください。

○鈴木参考人 ありがとうございます。

 CPTPPは、自由貿易の関税を下げる、いわゆる最恵国待遇の度合いが九〇%を超えるという極めて高い水準の自由貿易体制であるということでありますので、他国に対して経済を武器化する、つまり、そのための手段である例えば関税ですとか投資規制、そういったものは、ルールによって支配されるというか、ルールによって規定をされているので、武器化するための手段がCPTPPの加盟国内では実施されないということがこのルールを守っている限り約束されているというふうに私は理解をしています。

 逆に、こうしたルールに属さない、そういった国々がこうしたルールを飛び越えた形で、今、特に、WTO等もルールがあるにもかかわらず、それを実施しない国というのが出てきて、それがまさに経済の武器化と言われる状況を生み出していますので、CPTPPがしっかりと機能し、そして、日本を含む主要国のリーダーシップによって、ルールがきちんと参加国によって守られることによって、こうした武器化をするための手段というものが実施されないということが約束されるのではないかというふうに考えております。

○塩川委員 最後にもう一問、鈴木参考人にお尋ねいたします。

 同じインタビュー記事の中で、中国との関係について述べておられました。最初からけんか腰で向き合う必要はない、互いに大事な相手であることを認め、うまくつき合っていくことが本来あるべき姿だと述べておられます。

 日中間に、互いに大事な相手であることを認め合うような外交的な資産など、共通の土台というものというのは何らかあるのか、その点について教えていただけますでしょうか。

○鈴木参考人 ありがとうございます。

 日中関係、現在かなり厳しい状況であることは確かだと思うんですけれども、日中の間には四つの文書と言われる日中友好条約も含めた外交的な資産はこれまでもございますし、また、戦略的互恵関係というコンセプトで、お互いに互恵関係にあるということは相互に確認されるべきだというふうに考えております。

 このところ、残念ながら、中国とのハイレベルの接触がなかなか難しいので、それを確認するという機会はなかなか得られておりませんけれども、こうした戦略的互恵関係のような外交的資産はまだ十分生きていると思いますし、また、これを基に、日本は今後、中国との関係をまた再構築していくということが望ましいというふうに考えております。

 経済安全保障の観点からも、やはり日本と中国の相互依存関係、これは非常に深いものがありますので、これを損なうことなく戦略的にまさに互恵関係でいられるという状況を、日中間のハイレベルのコンタクトを通じて一刻も早くそれが再構築されることを望んでおります。

○塩川委員 終わります。ありがとうございました。