私は、解散から投開票まで戦後最短となった今年2月の総選挙について「高市総理の解散により、国民の参政権を侵害したのではないか」と批判しました。
私は「雪や短期間などにより、ポスター掲示場の削減や選挙公報の発送遅滞や未達などがあり、有権者に候補者・政党の政策が行きわたったのか」と質問。
林芳正総務大臣は「公職選挙法では、特別な事情がある場合にはポスター掲示場を削減、選挙公報を他の手段での配付に代替できる」と答弁。
私は「特別な事情をまねいたのは、短期間の選挙を行ったためだ」と指摘しました。
また、私が、投票所数や閉鎖時間を繰り上げた投票所数を確認。
総務省は、今年2月の総選挙の投票所総数が1996年と比べ8572か所減少し、前回2024年総選挙と比べても787カ所減少していることを明らかにしました。さらに、投票時間を繰り上げ時間短縮した投票所が全体の41.9%だったことを答弁。
私は「投票所が遠くなった方が大勢いたということだ。投票人の投票機会を奪うことにつながっている」と政府の姿勢をただしました。
林総務大臣は「地域の実情を検討した上で厳正に対応し、選挙人に対して丁寧に説明するよう周知する」と述べるにとどまりました。
私は「周知すればよいという問題ではない」と投票権行使を制約していることを批判しました。
さらに、私は、国際的にも稀である選挙運動ができる期間を定める制限について「そもそも選挙期間を設定していることに問題がある」と指摘し、「本来、選挙運動は政治活動の一部であり、日常的に行うものだ」とし、見直しが必要だと主張しました。
2月選挙は参政権侵害/衆院特委/塩川氏が批判
日本共産党の塩川鉄也議員は15日、衆院政治改革特別委員会で、解散から投票まで戦後最短となった2月の総選挙は、「高市早苗首相の国会解散により国民の参政権を侵害したのではないか」と批判しました。
塩川氏は「雪や短期間の選挙によりポスター掲示場の削減や選挙公報の発送遅滞・未達があり、有権者に候補者・政党の政策が行き届かなかったのでは」と追及。林芳正総務相は「特別な事情がある場合には掲示場・選挙公報を削減・他手段で代替することができる」と答弁。塩川氏は「特別な事情をまねいたのは短期間の選挙を行ったためだ」と批判しました。
塩川氏が投票所削減の実態を質問すると、総務省の長谷川孝自治行政局選挙部長は、2月の総選挙の投票所総数は1996年比で8572カ所減少し、前回比でも約800カ所減少したほか、閉鎖時間繰り上げで投票時間を短縮した投票所が全体の41・9%あったと答弁。塩川氏は「投票所が遠くなった人がいるということだ。投票人の機会を奪うことにつながっている」と政府の姿勢をただしました。
「地域の実情を検討した上で厳正に対応し、選挙人に対して丁寧に説明するよう周知する」と述べるにとどめた林総務相に塩川氏は「周知すればよいという問題ではない」と投票権行使の制約を批判しました。
塩川氏は1950年の公選法制定時は30日間だった選挙期間が現在は12日間にすぎず、「選挙運動は本来政治活動の一部で、日常的に行うもの」だとして見直すべきだと主張しました。
「議事録」
第221回特別国会 令和8年6月15日(月曜日)政治改革に関する特別委員会 第3号
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
今日は、国民の参政権の保障に関わる投票環境の整備の課題や、また選挙日数についてお尋ねをいたします。
高市総理は、解散を考えている暇はないと繰り返し言明しながら、一転、今年に入り、衆議院の解散・総選挙を表明をし、一月二十三日の通常国会冒頭に解散をしました。国民不在の、いわば自分勝手な解散と言わざるを得ないものであります。
施政方針演説も、代表質問も、予算委員会の審議も、一切放棄をし、国政の争点を明らかにしないまま解散をし、短期間で真冬の選挙、実務的にも極めて困難を伴う選挙となりました。これで国民の選挙権、参政権を保障できたのか。憲法を踏みにじり、国民主権、議会制民主主義の根幹を成す国民の選挙権、参政権を侵害するものではなかったのか、この点も問われているところであります。
今年二月の総選挙は、解散から投開票まで十六日間と戦後最短で、三十六年ぶりの二月、真冬、受験シーズンの選挙となりました。短期間で雪の中での選挙では、各選管始め選挙執行の関係者に大変な苦労を強いるものとなりました。投開票所の場所の確保、寒さ対策、除雪作業、投票案内などの発送の遅れ、一部の自治体では、地方選などとの同時選挙による投票箱の不足、さらに人員不足などなど、準備が間に合わないとして、立候補予定者向けの説明会を開催しない県選管もありました。
総務省にお尋ねしますが、今回の総選挙で特に対応が必要だったことは何か、総務省としてどのような対応を行ったのか、お聞きします。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
各選挙管理委員会におきましては、投票所の確保や選挙物資の調達など、選挙の管理執行に必要な準備を迅速に行っていただき、また、除排雪などの対応を含めまして、選挙の管理執行に万全を期していただいたものと承知をいたしております。
特に、今回の総選挙におきましては降雪の時期に当たっていたことから、総務省においては選挙部に降積雪対策対応チームを設置をいたしまして、ポスター掲示場の設置、期日前投票所等における除雪、悪天候時の投票箱の送致といった課題に対しまして、関係省庁とも連携を図り、真摯に対応してきたところでございます。
また、投票所入場券を持参しない場合におきましても、本人確認により投票できる旨の周知を、政府広報、SNS、ポスターなど各種媒体を用いて幅広く行うとともに、各選挙管理委員会に対しましても同様の周知を行っていただくよう要請を行いました。
そのほか、選挙人の方々の投票の機会を幅広く確保するために、人の往来が多く利便性の高い商業施設等への期日前投票所の設置、巡回、送迎バスの運行などの移動支援や移動期日前投票所の開設などの施策につきまして、選挙の公正を確保しつつ積極的な対応を行うことなどの要請を行ったところでございます。
様々ございますが、こういった内容を行ってまいりました。
○塩川委員 でも、実際にはなかなか困難があったという実態があります。
ポスター掲示場は雪の影響で、札幌市では約四割となり、弘前市は六分の一以下に減りました。大阪市長と大阪知事の出直し選でトリプル選となった大阪市では、短期間で資材確保困難のため、約三分の一に減りました。ほかにも、短期間であることや雪を理由にポスター掲示板を削減した選管がかなりあったわけであります。
また、選挙公報の発送が遅れたこと、特に点字版の選挙公報は投票日直前ぎりぎりとなり、視覚障害者の方は選挙情報を得ることの困難さが増したわけであります。
今回の選挙では、投票所や期日前投票所の場所が変わったのに点字のお知らせがなかったとも聞いております。京都市では、昨年の参院選から選挙公報の配布方法について課題があったわけですが、今回の選挙日程が決まると、見つかっていた業者から辞退をされて新聞折り込みとなり、約三割の世帯にしか配布されなかった、こういったこともありました。
大臣にお尋ねします。
ポスター掲示場を減らしたとか、選挙公報が届かなかったという例もあり、このような短期間で選挙を行うことで、有権者に、候補者、政党の政策が行き渡ったと言えるのか、この点についてお答えください。
○林国務大臣 ポスター掲示場につきまして、公職選挙法及び同法施行令では、一投票区当たりのポスター掲示場について、選挙人名簿登録者数や面積に応じ、五か所から十か所設置するとされているところでございます。特別の事情がある場合には、市区町村の選挙管理委員会は、あらかじめ都道府県の選挙管理委員会と協議の上、その総数を減らすことができる、こういうふうになっております。
また、選挙公報ですが、公職選挙法において、市町村の選挙管理委員会が、選挙期日の二日前までに、原則として各世帯に配布することなどが規定をされておりますが、各世帯への配布が困難であると認められる特別の事情があるときは、新聞折り込みその他これに準ずる方法による配布に代えることができ、その場合には、選挙公報の配布を補完する措置を講ずることとされております。
また、選挙公報の配布について、業者等に委託する場合には、その配布を確実に行うことができる業者等の選定に十分留意するとともに、確実に配布が行われるよう指導することを各選挙管理委員会に対して要請をしているところでございます。
今回の衆議院選におきましても、ポスター掲示場の設置、また選挙公報の配布につきまして、各市区町村の選挙管理委員会において、今申し上げました公職選挙法等の規定に基づき適切に対応いただいたものと承知をしております。
総務省としては、法令の規定にのっとり、ポスター掲示場の設置や選挙公報の配布が適切に行われますように、引き続き各選挙管理委員会に対して要請をしてまいります。
○塩川委員 掲示板ができない、公報が届かないという特別な事情を招くようなこういう短期間の選挙をやったことこそが問題だということが問われなければなりません。これで有権者が十分に政策比較できるとは言えません。高市総理による解散権の濫用が、国民の選挙権、参政権を保障しないものになっている、この点が問われたところであります。
その上で、日本は、選挙運動を行える期間が定められております。それぞれ定められた期間以外は選挙運動が禁止をされておりますが、国際的に見てもまれな制限であります。
衆議院選挙では、一九五〇年、公選法制定時は三十日間でしたが、今では十二日間、選挙期間中の週末は一回しかありません。
大臣にお聞きしますが、そもそも選挙期間を設定しているそのことに問題がありはしないのか。
○林国務大臣 公職選挙法第百二十九条におきまして、選挙運動は、公職の候補者の届出があった日から当該選挙の期日の前日まででなければ、することができないと規定をされております。
選挙運動期間を定めて事前運動を禁止しておりますのは、選挙運動の開始の時期を特定することにより、各候補者等の選挙運動を可能な限り同時にスタートさせて無用の競争を避けるとともに、選挙運動費用の増加を抑制しようとするものと承知をしております。
いずれにいたしましても、事前運動の禁止を含めた選挙運動の在り方につきましては、各党各会派において御議論いただくべき事柄である、そういうふうに考えております。
○塩川委員 選挙運動というのは政治活動の一環ですから、本来日常的に行われるものであります。見直しが必要だと考えます。期日前投票が始まって、そういう意味では、選挙期間に入ると毎日が投票日になっているわけですよ。そうすると、やはり有権者が選択をするという時間そのものが限られるような事態にもなっている。こういう点でも、選挙期間そのものの見直しが必要だということを言わなければなりません。
次に、投票所についてお聞きします。
一九九六年の総選挙、二〇二四年の総選挙、二〇二六年総選挙において、投票所の総数はそれぞれ幾つか。一九九六年時と比べて、二〇二四年時と比べて、それぞれ二〇二六年には何か所減少したかについて、御説明ください。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
平成八年、一九九六年の衆議院議員総選挙における投票所総数は五万三千二百十四か所、また、令和六年、二〇二四年の衆議院議員総選挙における投票所総数は四万五千四百二十九か所でございました。
一方、令和八年、二〇二六年の衆議院議員総選挙における投票所総数は四万四千六百四十二か所であり、平成八年からは八千五百七十二か所、令和六年からは七百八十七か所、それぞれ減少しております。
○塩川委員 三十年間で約八千か所減少し、二年前と比べても八百か所近くも減少しているということであります。投票所がどんどん遠くなっているという実態があり、これが投票参加率の低下にもつながっていることは、アンケートなどを見ても明らかであります。
一九九七年に投票時間が二十時までと延長されたにもかかわらず、投票期間を繰り上げる、投票時間を短縮する投票所が増加をしております。今回の総選挙では、この点はどうだったんでしょうか。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
令和八年、今年の衆議院議員総選挙におきまして、投票所の閉鎖時間を繰り上げている投票所は一万八千六百八十六か所でございまして、投票所総数に占める割合は約四一・九%となっております。
○塩川委員 九六年の総選挙で初めて二十時までの投票時間になりましたけれども、そのときの繰上げの投票所というのは五%程度でしたが、どんどん増えて今では四割ということで、閉鎖時間の繰上げが大幅に増えているところであります。やはり、国民の基本的な権利である投票権の行使を制約することになるということで、何度も指摘をしてきたところであります。
林大臣にお尋ねしますが、投票時間の繰上げというのは、投票人の投票機会を奪うことにつながります。繰上げ投票所の増加を食い止め、投票権を制限しないためにどのような対策を行ったのか、この点についてお答えください。
○林国務大臣 投票所の開始時刻の繰下げ又は閉鎖時刻の繰上げにつきましては、公職選挙法第四十条第一項ただし書におきまして、各市町村の選挙管理委員会の判断で、選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情がある場合などに限り行うことができることになっております。
こうした中、地域の実情により、大半の選挙人が早めに投票を済ませていることなどを理由に繰り上げることがあると承知をしております。
今回の衆議院選においても、総務省では、投票所の閉鎖時刻の繰上げなどについては、地域の実情等を十分に検討した上で、厳正に対応していただくとともに、選挙人に対して丁寧に説明を行っていただくよう、各選挙管理委員会へ要請を行ったところでございます。
引き続き、適切な周知に努めてまいります。
○塩川委員 周知の問題ではなくて、県庁所在地でも繰上げを行っているというところがあった場合に、若者などの行動を考えた場合には、やはり、夜間における投票環境を整えていく、そういう点でも、繰上げというのが投票環境を後退させるものとなる、こういう点での是正が求められているところであります。
それから、選挙におけるミスの問題ですが、選挙は民主主義の根幹であり、主権者である国民の参政権の問題であり、不正があれば、選挙の公正性、正当性が失われることになるということで、極めて重大な問題であります。
この間の管理執行上問題となった行為について、二〇二二年の参院選、二〇二四年の総選挙にどのくらいの件数があったのか、この間の推移について併せて御説明をいただきたい。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
総務省では、国政選挙や統一地方選挙の際に、各都道府県選挙管理委員会より、管理執行上問題となった事項につきまして報告をいただいているところでございます。令和四年、二〇二二年の参議院議員通常選挙及び令和六年、二〇二四年衆議院議員総選挙におきまして、管理執行上問題となった事項として報告のあった件数は、令和四年が二百二十五件、令和六年が二百四十三件でございました。
また、報告事項として主なものを御紹介いたしますと、投票用紙の交付誤りが、令和四年が七十五件、令和六年が八十三件、本人確認誤りが、令和四年が二十七件、令和六年が三十八件といったような内容となっております。
○塩川委員 この間で急増しているということが明らかであります。選挙執行に当たって最も重要なのは公正であって、間違いがあってはなりません。
この間、特に二〇一〇年代では、国政選挙における選管の開票不正が三回もありました。昨年の参院選でも、東京大田区で選管による無効票の水増しが発覚をしました。開票時間の短縮を求める、そういうプレッシャーが背景にあったことが問われております。
選挙執行事務は膨大であり、選管の役割はますます大きくなっている中で、選管の人員や、また選挙の日を十分に確保することが必要だ、このことを求めて、質問を終わります。


