【内閣委員会】五輪中止を/集団免疫間に合わず/専門家が警鐘

 五輪・パラリンピック開催に専門家から感染拡大の強い懸念が出されていることをあげ、開催中止を求めました。

 私は、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が、五輪関係者の感染対策の重要性を指摘し、感染リスクなどに関する見解を国際オリンピック委員会(IOC)に伝えたいと述べていることをあげ、IOCは、専門家の見解を受け止める用意があるかと質問。

 内閣官房十時(ととき)内閣官房審議官は「提言が出されれば、IOCと共有する可能性はある」などと明確には答えませんでした。

 私は、五輪開催が国内外でコロナウイルスを広げることになりかねない。政府として五輪開催の判断基準を示すべきだと強調。尾身会長は、ワクチンによる集団免疫について、7月8月の段階では感染レベルが抑えられるという考えは早すぎると警鐘を鳴らしていると指摘し、政府の認識を質しました。

 河野太郎ワクチン接種担当大臣は「専門家が判断することだ」と答弁しなかったのに対し、私は、政府としての考えを持っていないのかと批判。オリパラ中止の決断をせよ、と主張しました。


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「議事録」

<第204通常国会 2021年6月9日 内閣委員会 第31号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 オリンピック・パラリンピックとコロナ対策について質問いたします。
 大臣は最後の質問になりますので、よろしくお願いします。
 オリンピック・パラリンピックの事務局の方にお尋ねしますが、大会関係者の行動管理の問題です。
 海外から来る大会関係者は、陰性証明書さえあれば入国後の待機はありません。検疫所が確保する宿泊施設での待機について、インドなど六か国については十日間の待機ですとか、また、その他の国でも、六日間の待機が三か国、三日間の待機が三十二か国ありますが、大会関係者については待機がありません。大丈夫でしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 東京大会に参加する大会関係者の出入国に係る措置の在り方につきましては、四月二十八日に開催いたしましたコロナ調整会議において対策を取りまとめております。
 この中で、大会関係者につきましては、原則、入国後十四日間、宿泊施設で待機することとしておりますが、入国前の予定や入国後の活動内容などによって、入国後十四日以内に活動を開始しなければ大会の運営に支障がある場合には、定期的な検査、用務先の限定、受入れ責任者による監督などの厳格な行動管理、そして公共交通機関の不使用等を条件といたしまして、国内の方々と接触しないという措置を十分取って、防疫措置を講じた上で待機緩和を認めることとしております。
○塩川委員 ホテルの問題なんですけれども、大会組織委員会は、大会関係者の宿泊については、組織委員会のあっせんしたホテルのみならず、メディアを含めて、入国者が自己手配したホテルも全て組織委員会が把握をするとしています。
 組織委員会のあっせんしたホテル数、また入国者が自己手配したホテル数というのはどのぐらいなんですか。
○十時政府参考人 大会関係者の宿泊、ホテルについての御質問でございますが、現在、組織委員会において、引き続き、大会関係者の来日者数、人数を精査しておりまして、組織委員会があっせんするホテルについては調整中と承知をしております。また、関係者が自己手配しているホテルというのもございましたけれども、これらについても、情報の集約を図っているところでございまして、現時点では確定していないものと承知をしております。
○塩川委員 情報集約して、現時点で確定していないということですが、大会組織委員会は、これらのホテルについては全て、自治体とも連携した上で、組織委員会が監督者を置くなどして関係者の行動を管理するとしています。
 しかしながら、熊谷千葉県知事は、幕張とかに組織委員会が大量にホテルを予約をしているが、それが誰なのか、情報が共有されていないと報道で述べておられました。自治体と連携できていないんじゃないでしょうか。
○十時政府参考人 大会組織委員会と自治体の連携ということでございますが、様々な場面で事務的にも連絡を取るようにしていただいていると思いますが、大会関係者の宿泊につきましては、現在、組織委員会において、選手そして大会関係者のために会場周辺でホテルの手配を進めていると承知をしております。
 まだ、宿泊する関係者の数や配宿、宿の配分等について変動しているという状況だということで、組織委員会において具体的な情報を関係自治体に提供するため準備を進めているという段階だということでございまして、自治体の方とその点について十分情報が共有できていなかったということかと存じます。よろしくお願いいたします。
○塩川委員 ですから、おおよそどのホテルにどんな人が入るのかというのは既に示しているわけですよね。そういうことについて、千葉県だったら千葉県にしっかりとした説明が必要だと思うんですが、今後はどうされるんですか。
○十時政府参考人 今ほど申し上げましたように、現在、具体的な情報を整理しておりますので、早急に組織委員会と関係自治体で情報提供、情報共有を進めるように促してまいりたいと存じます。
○塩川委員 自己手配ホテルの入国者の方について、本当に行動の管理ができるのかという疑問があるんですが、この点はどうでしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 選手や大会関係者につきましては、国内にお住まいの方々と交わらないようにするため、用務先については、大会運営に必要不可欠な用務先に限って、本邦活動計画書に事前に登録し訪問することができるということとしておりまして、この計画書に登録のない場所には外出することは禁止されております。
 また、宿泊施設は、組織委員会が管理するホテル又は地元自治体と協議の上で組織委員会が防疫措置が講じられているということを確認し登録したホテルに限定をいたしまして、組織委員会が管理者を置くなど、宿泊する関係者の行動を管理することとしております。
 こうした方針は、大会の主催者であるIOC、IPC、組織委員会が作成する、全ての大会関係者が遵守すべきルールを記したプレーブック第二版にも反映されておりまして、これらの実効性を担保するため、受入れ責任者が管理を行い、ルールに違反した場合には大会参加資格を剥奪することもあり得るとしております。
 政府としては、引き続き、安全、安心を最優先といたしまして、内外の感染状況等を注視しながら、東京都、大会組織委員会、IOCなどと緊密に連携いたしまして、大会に向けた準備を着実に進めてまいります。
○塩川委員 報道では、メディアですとかオリンピックファミリーについても入国後十四日間はGPSによる行動管理を行うというのがありましたが、これはそういうことなんでしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 昨日開催されました大会組織委員会の理事会におきまして、橋本会長の方から、GPS等も活用しながら行動管理を図っていくという御発言があったということは承知しております。
○塩川委員 本当にできるのかというのもありますし、やる場合については非常に窮屈な話だなということも改めて思っております。
 尾身分科会会長は、バブルの中の関係者の感染対策も必要で、IOCや日本の組織委員会、政府、自治体が同じ目線、方向性で実施していくことが大事だ、IOCにも日本の状況を知ってもらい、理解してもらうことが大事だと、感染リスクなどに関する見解をIOCにも伝えたいと述べておられます。
 IOCには、このような専門家の見解を受け止める用意はあるんでしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 大会組織委員会におきまして、コロナ対策、こちらはもちろん最優先の課題として取り組んでいただいております。IOC、IPCとも常日頃から、事務的、実務的に、コロナ対策の検討状況、準備状況について情報交換、情報共有をしておりまして、そういったタスクフォースといったものも設置をして、専門家も交えながら議論、検討しているところと承知をしておりまして、我が国における検討、準備の状況については、IOCともしっかり共有をしながら、準備に向けて着実に進めてまいりたいと考えております。
○塩川委員 いや、私がお聞きしたのは、コロナの対策の分科会の会長でもある尾身会長などが取りまとめる提言、見解について、IOCにはそういった見解を受け止める用意があるのかということなんですが。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の提言につきましては、そういった報道があることは承知をしておりますけれども、まだ具体的に出されているものではないと承知をしておりまして、その内容も明らかになっておりませんので、コロナ対策の検討に当たっては、従来から、政府、東京都、組織委員会と、様々な専門家の方々の知見も踏まえながら検討を進めさせていただいておりまして、そうした提言が出されるとなりましたら、その知見も活用しということで、IOCの方にも何らかの形で共有をしながら検討が進められるものと理解をしております。
○塩川委員 ですから、尾身会長などの提言が出された場合には、それはきちっとIOCに伝えますか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいまも申し上げましたとおり、現時点におきまして、報道は承知しておりますけれども、提言なるものの具体的な内容について承知をしておりませんので、その中の具体的な知見として活用すべきものがあれば、組織委員会そして組織委員会を通じてIOCとも共有し、検討していくという可能性があると考えてございます。
○塩川委員 IOCの委員などが利用するホテルですけれども、この間、オリンピックファミリーについて、五つ星、四つ星ホテルのスイートルームを含む専用客室の提供を大会組織委員会として行っているということも示されているところであります。
 こういったIOC関係者が宿泊するホテルについては、大会特別料金で一括して契約しており、組織委員会がIOCとの契約に基づきその一部を負担しているということですが、この分担について見直しが進んで、IOCが全額負担する方向で調整されているという国会でのやり取りも承知しておりますが、IOCが全額負担することにはなったんでしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 大会関係者用の宿泊施設については、大会の一年延期に伴う簡素化によってホテルの契約の見直しが行われるとともに、来日するIOC関係者の削減によって、当初予定していたIOC関係者向けの部屋数からは減少する見込みと聞いているところでございます。
 失礼いたしました。ちょっと御説明を間違えました。
 全額負担という御質問でございました。
 全額負担の件につきましては、先日の衆議院の厚生労働委員会で御答弁申し上げたところですけれども、組織委員会に確認いたしましたところ、IOC委員及び職員が宿泊するホテルについては大会特別料金で一括で契約をしておりまして、組織委員会はIOCとの契約に基づきその一部を負担することとなっておりましたけれども、その分担について見直しが進みまして、現在IOCが全額負担する方向で引き続き調整がなされていると伺っているところでございます。
○塩川委員 特段その後進展はないということですね。
 大会関係者に陽性者が出た場合、感染症対策センターと東京都の保健所が連携して対応するということですが、今でも大変な保健所業務に更に負担をかけることになりはしないか。
○十時政府参考人 アスリート等に感染者、疑い例が発生した場合の対応の仕組みといたしまして、コロナ対策調整会議で取りまとめました中間整理においては、地域の保健衛生機能を強化し、大会運営側との緊密な連携の下で対応できるよう、保健衛生の拠点を構築することが示されておりまして、さらに、四月二十八日に公表した追加的な対策におきましては、七月からの本格稼働に向けて、感染症対策センター、そして東京二〇二〇大会保健衛生支援東京拠点を設置し、その連携を図るというイメージが示されたところでございます。
 選手村等におけるアスリート等への積極的疫学調査については同拠点が対応いたしまして、アスリート等の健康観察や入院、搬送調整等は感染症対策センターと連携して対応するなど、地域の保健所に御負担をかけないように配慮されているものと伺っております。
 また、同拠点に配置される医師、保健師等のスタッフにつきましても、地域の保健所職員ではなく、主に東京都の職員が派遣されるものと伺っているところでございます。
 地域の保健衛生に支障を生じさせず、必要な体制を確保することは極めて重要でありまして、引き続き、東京都、組織委員会等と緊密に連携を図りながら、安全、安心な東京大会の実現に向けて準備を進めてまいります。
○塩川委員 オリンピック開催が国内外でのコロナウイルスを広げることになりかねません。オリンピック開催に当たっての判断基準を示すべきではありませんか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 国民の命と健康を守ることが政府としての責務であり、まずは緊急事態宣言を解除できるように政府として対策を徹底しているところと承知をしております。
 その上で、この夏の東京大会の開催に当たりましては、選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じるとともに、国民の命と健康を守っていく、これが大会開催の前提であると考えているところでございます。
 こうした中で、具体的な感染対策といたしまして、アスリートや大会関係者については、アスリート等への毎日検査を始め、定期的な検査や厳格な行動管理、健康管理などの防疫上の措置を徹底するとともに、国内にお住まいの方々との接触を厳に回避することにより、大会関係者の感染を防止し、安全、安心な大会運営を確保することとしております。
 こうした方針はIOC、IPC、組織委員会が作成するプレーブック第二版にもしっかりと反映されておりますが、引き続き、本年七月の大会本番における具体的な運用も含めて、今後の感染状況等も踏まえつつ、更なる具体化、精緻化に向けた検討を進め、六月にも第三版を公表する予定で作業が進められております。
 いずれにいたしましても、政府としては、引き続き、安全、安心を確保することを最優先として、内外の感染状況等を注視しつつ、様々なスポーツイベントにおける感染対策の取組や専門的知見も踏まえながら、東京都や大会組織委員会、IOCなどと緊密に連携して、準備を着実に進めてまいります。
○塩川委員 判断基準を示さないまま突き進むということでは、国民の皆さんの不安を解消することはできないということを申し上げます。
 大臣にお尋ねします。
 尾身分科会会長は、七月とか八月の段階でワクチンの接種率が少し上がったとしても、個人のプロテクションはできるけれども、それによって感染のレベルが抑えられる、集団免疫みたいな考え方はとても早過ぎると、夏までに集団免疫の達成は困難との見通しを示しておりましたが、大臣も同じ認識でしょうか。
○河野国務大臣 私が命ぜられているのは、このワクチン接種に関する総合調整を担当せよということでございますので、いわば運び屋でございます。一月十八日に任命されてから今日まで、ワクチンのスケジュールにオリンピックは入っておりません、これは別ですということを繰り返し申し上げてまいりました。
 オリンピックについては、こうしたコロナ禍で安全にオリンピックを開催するためには、どういう条件で、どうやったら開催できるのかというところを組織委員会やIOCが検討されているというふうに思いますので、そこをしっかり見極めて、しっかり開催をしていただきたいというふうに思っております。
○塩川委員 オリパラの話はちょっとおいておいても、集団免疫の話です。ワクチンの接種がこの七月、八月とか進んだとしても、この夏の段階で集団免疫みたいな考え方はとても早過ぎると。つまり、夏までの集団免疫は難しいのではないのかという尾身会長のこういう認識については、大臣はどのように受け止めておられますか。
○河野国務大臣 集団免疫その他については、これは専門家が科学的に御判断されることだと思いますので、私から申し上げるべきものではないと思っております。
○塩川委員 ただ、運び屋といっても、まさに現場で取り組んでおられるお話ですから、そういった問題について、集団免疫の考え方などについて、当然、政府としての共通認識なりがおありなのではないのかと思うんですが、そういう点では、政府としては、そういうのを、そもそも集団免疫についての考え方を持っていないということなんでしょうか。
○河野国務大臣 そういうことについては、厚労大臣から恐らく御発言があるものと思います。
○塩川委員 現状はそういうふうになっていないというのが率直なところであります。
 感染拡大のリスクですとか医療提供体制への大きな負荷を考慮して、オリパラ中止の決断を是非とも総理に進言していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

【政治倫理・選挙特別委員会】特例郵便投票法案を可決/公正性に疑念/共産・立民反対

 自民・公明と維新が提出した新型コロナ感染の宿泊・自宅療養者に特例の郵便投票を認める法案を賛成多数で可決。日本共産党、立憲民主党は反対しました。

 質疑で、野党各党から郵便投票の公正性や濃厚接触者への対応がないことなど、懸念が相次ぎました。

 私は、この「特例郵便投票」が、現行の郵便投票とは前提が異なり、コロナ患者から請求あるまで選管は対象者を特定できず、突然感染し対象となった人が実際に投票できるのか、懸念があると指摘。

 投票者側からの2回のポスト投函を誰が行うのかただすと、日本維新の会の浦野靖人議員は、一人暮らしの自宅療養者であっても「家族・知人に依頼」するなどありえない答弁に終始。

 私は、知っている者だけが得をする制度にならないか疑念が残ると強調。また、この制度の根幹にかかわる「外出自粛証明書」の即時発行ができるのかと質問。

 感染症法上、証明書は後日発行することを認めており、保健所がひっ迫している中、厚生労働省が「即時発行は、外部委託も含め、全庁体制がなければ難しい」と述べていることを示し、証明書の即日発行が、保健所に更なる負担をかけることは明白だと批判しました。

 立憲民主党は、周知期間を3カ月にする修正案を提出しましたが、否決されました。

 私は、感染症リスクを減らし、投票権を保障するため、現行制度で、入院患者はその病院等での不在者投票、宿泊療養者は宿泊施設での期日前・不在者投票が、現に実施されていると指摘。自宅療養者も宿泊療養に切り替えれば投票することができ、コロナ対応としても、これがベストだと主張。この方法であれば、その時間その場にいれば投票でき、点字投票や代理記載も可能だと指摘し、この選挙執行にカネとヒトを手当てすることこそ、政治の責任だと強調しました。

※8日の朝、この法案の条文に誤りがあったことが報告され、予定していた衆院本会議での採決は見送られました。


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「議事録」<質疑>

<第204通常国会 2021年6月7日 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第3号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 特例郵便投票法案について質問をいたします。
 コロナ感染者を含めて、全ての有権者の投票権を保障することは極めて重要であります。感染症のリスクを減らし投票権を保障するためにはどうしたらいいのか。入院の方は、その病院等での不在者投票があります。宿泊療養者は、宿泊療養施設での期日前投票、不在者投票が、実際、現に行われている対応であります。自宅療養者も、宿泊療養へ切り替えれば投票することは可能であります。このことを我が党は主張してまいりました。
 現に、四月の三つの国政選挙におきまして、宿泊療養施設では、期日前投票所と不在者投票記載所が設置をされ、投票が行われました。この方法を取れば、そのときその場にいれば投票が可能です。視覚障害者の方の点字投票や障害者への代理記載も可能です。また、投票日ぎりぎりに期日前、不在者投票を設置することで、投票日直前に感染した場合も投票が可能となります。
 総務省に確認しますが、このような宿泊療養施設での投票方式については今後も継続をすること、また、国政選挙は国負担で、地方選挙においても地方創生臨時交付金などで自治体に金の手当てもしっかりと行うということについて確認をしたい。
○森政府参考人 お答えをいたします。
 宿泊療養者につきましては、これまで、宿泊療養施設に期日前投票所や不在者投票記載場所を設置するなどして選管に対応していただいているわけでございますが、感染対応などにつきまして大変工夫して十分行っていただいてはおりますものの、それでもやはり、自治体の方からは、従事者等の感染の懸念のほか、総選挙などの大規模な選挙が行われる場合には、必要な従事者を確保しつつ、これまで以上の数の有権者や投票に対応することは困難である、こういった声が上がっておりまして、コロナ禍での選挙が実施された地域の一部の選管から、郵便等投票の導入要望が届いている、こういったところでございます。
 こうした実情も考慮されまして、本法案においては、宿泊療養者についても、自宅療養者と同様、特例郵便等投票の対象とすることとされていると理解をしておりまして、今後、本法案が成立した場合には、各選管の判断により、御指摘の宿泊療養施設への期日前投票所等の設置も、これは従前の財源手当ても含めまして可能ではございますけれども、ただ、宿泊療養者への対応は、特例郵便等投票による対応の方にシフトしていくのではないかというふうに考えているところでございます。
○塩川委員 それは、現在やっている仕組みそのものも後退させることになるという点では、今言いましたように、投票日ぎりぎりに期日前や不在者投票を設置をすることで、投票日直前に感染した場合も投票が可能なんです。こういう現行の制度をではもう後退させますというのは、本来取る方法じゃないということを言わざるを得ません。
 総務省の事務連絡が出されたことで、北海道やさいたま、長野は、実際に宿泊療養施設での期日前、不在者投票を行っています。六月二十日投票の静岡県知事選挙でも、宿泊療養施設内に期日前、不在者投票を設置をするという方針であります。
 現場での不安の声というのはよく分かるところであります。ですからこそ、総務省の事務連絡の文書の中では、選管事務の従事者は宿泊療養施設の現地スタッフでも可能だ、併任が可能だ、こういうことを既に事務連絡文書で出しているわけですよね。
 では、実際、そういうことで現場で使われているかといったら、そういう状況についても、そうはなっていないということも含めて、こういう取組について、まともに総括もしていない、検証もしていないという中で、この郵便投票にだけ切り替えるというのでは、かえって、感染者の皆さんの投票機会を後退させることにもなりかねないということを言わざるを得ません。
 現場ではグリーンゾーンとレッドゾーンの仕分などもしっかり既に行われているわけですから、こういう取組、努力の上に投票機会を確保するということは十分にできるということを言わざるを得ません。
 本案は、宿泊療養者にまで特例郵便投票を認める、宿泊療養施設での期日前投票、不在者投票の方法を投げ捨ててしまいかねない、これでは、投票権を保障できていた人にまで実害が及んでしまうということを言わざるを得ません。
 この現行制度での対応をやることこそが、感染リスクを減らし、感染者の投票権を保障する現実的な方法だ、この選挙管理に関わる金と人を手当てすることこそ、国の仕事、政治の仕事だということを強く申し上げておきます。
 提出者にお尋ねいたしますが、この特例郵便投票の公正の問題ですけれども、本案で重要な役割を持つ外出自粛要請の証明書の発行について、偽造などの規制、罰則というのはあるんでしょうか。
○佐藤(茂)議員 塩川委員の御質問にお答えをいたします。
 この外出自粛要請の証明書の発行について、偽造などの規制あるいは罰則はあるのかという御質問でございますが、ある行為にいかなる罰則が適用されるかは、証拠に基づき、個別具体の事案に応じて判断されるべきものでございます。
 その上で、今お尋ねの外出自粛要請の書面が偽造されたような場合には、例えば、公務所又は公務員の作成すべき文書を偽造したときに該当するとして刑法百五十五条の公文書偽造罪が適用されると考えております。これは罰則を伴います。
 また、偽造された外出自粛要請の書面を提示して投票用紙等を請求し、投票したような場合には、「詐偽の方法をもつて投票し又は投票しようとした」に該当するとして、公職選挙法二百三十七条二項の詐偽投票罪が適用されると考えております。これも、先ほど答弁もありましたので具体的に申し上げますと、二年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する、そういう罰則が伴っておりまして、このように罰則の適用もあり得ることから、不正に対するおそれは払拭できるものと私どもは考えております。
○塩川委員 今回のは特例法ですから、公選法の改正ではありません。そういう点でも、きちっと手当てがされているのかというのが問われるわけであります。
 現行の郵便投票は、事前に該当者であることの書類を添付をし、申請を行い、郵便投票証明書の交付を受けます。実際の選挙になって、この証明書を提示して、投票用紙、封筒を請求するという仕組みであり、このような複雑、厳格な手続をもって投票の公正性を担保しております。
 一方、本案の特例郵便投票は、コロナ患者等になるのも回復するのも日時が特定されているわけではないために、事前の郵便投票証明書の交付は必要ないとしています。そのため、選管側は、あらかじめ特例郵便投票者が誰であるのか、請求が来るまで判明せず、前提がそもそも異なるものです。
 だからこそ、本案の新たな仕組みの部分にはこの法律での規制が必要であるにもかかわらず、不正の規制がこの特例法で手当てをされておりません。不正の懸念が拭えないと言わざるを得ません。
 次に、特例郵便投票は、選管があらかじめ誰が投票対象者か特定できないため、事前に請求用紙を送付するといった方法はできません。投票者本人も、突如患者等になった際、特例郵便投票の制度を知っていなければ利用できない。
 提出者にお尋ねしますが、知っている人しか使えない制度にならないのか、この点についてお答えいただきたい。
○岩屋議員 塩川委員御指摘のとおり、十分な周知を行うことが極めて重要だと考えております。
 具体的には、選管と保健所が連携をいたしまして、特例郵便等投票の対象者に対して、つまり感染をした人に対しては、これから、保健所からもあるいは検疫からも外出自粛要請をするという文書がしっかり発行されることになるわけですけれども、その際に、この特例郵便投票の制度、そしてその手続を周知するチラシをその段階でお渡しをする、あるいは、各都道府県の宿泊、自宅療養者向けのホームページあるいは選挙の案内に関するホームページにおける周知などの対応によりまして、周知を図るものと考えております。
 都議選が近づいてきているわけでございますけれども、そこへ向かって、東京都の選管あるいは保健所から、そういう対応をしっかり行っていただくことによってこの制度を周知させることはできるというふうに考えているところでございます。
○塩川委員 ホームページでの周知といっても、自分がこの郵便投票を使える立場にあるのかということが、そもそも前提として分からないんですから、ホームページも確認しようがないわけであります。
 ですから、本案の施行期日が公布から五日と極めて短いというのも、こういった選挙制度においては極めて異例の話でありまして、お尋ねしますが、投票に関わる法改正で、例えば十八歳選挙権あるいは洋上投票、その際の施行日というのはどのぐらいだったんでしょうか。
○岩屋議員 御指摘の十八歳の選挙権につきましては、施行期日は公布の日から起算して一年を経過した日、そしてこれは、平成二十七年六月十九日に公布されて、平成二十八年六月十九日に施行されております。
 また、もう一つの洋上投票につきましては、施行期日は公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日とされておりまして、平成十一年八月十三日に公布され、平成十二年五月一日に施行されております。
 ただ、都議選は、言うまでもなく、有権者数一千百五十万人、このままいけば、コロナに感染したことによって投票ができないという人が少なからず出てくるということが想定をされているわけでございますから、この方々の投票権を確保するというのは立法府の責務ではないか、これを行わなければやはり立法府の不作為が問われることになるのではないかと我々は考えておりまして、短い期間ではありますが、しっかりと周知を行って、投票をできるような環境を整備していくことが責務ではないかと考えております。
○塩川委員 ですから、普通は一年なんですよ、周知期間というのは。それはやはり選挙権行使に関わる問題ですから、まさに選挙人、有権者、その立場に立って、必要なこういった周知の期間を設けるのは大前提、当然のことであります。都議選前提にやっているということ自身がおかしいということを言わざるを得ません。
 選挙権の行使の保障と選挙の公正の確保、これは両輪であって、この両方を追求する必要があります。同時に行わなければ、選挙そのものの正当性が揺らぐことになります。直前に迫った都議選でコロナ患者らの投票権を保障するというのなら、現行制度でできる対応を全力で工夫して、改善して行うことこそ、やるべきことではありませんか。
 実際に、自宅療養の方の対応についても、これまでの三つの国政選挙で取り組んだように、二つの療養施設があった場合には、ほかの施設からもう一つの、投票場所を設置したところに車の送迎移動なんかもやっているんですよ。その延長線上で考えれば、自宅療養者の方を宿泊療養施設の投票所に案内をする、こういう対応でも可能であるわけで、目の前に迫った都議選、既に実践例、具体例、取り組んでいるわけですから、こういう対応でこそ行うべきだ、そういうことで、都議選における選挙の公正の確保と同時に選挙権行使の保障をしっかりと行うことが必要だということを求めておくものであります。
 こういった特例郵便投票をめぐっては、保健所の負担の問題もあります。外出自粛証明書の即時発行が特例郵便投票においては必要となります。現状では、リアルタイムで発行できておりません。検疫所では証明書は発行していないということでありました。
 そもそも、現在リアルタイムで発行していないというのは、別にこれは保健所がやるべきことをやっていないということじゃないんです。つまり、この前の法改正のときに、後での発行でもいいというただし書がわざわざ条文にも盛り込まれる、保健所の業務の逼迫状況から、こういったリアルタイムで発行しなくてもいいという配慮まで入っていたのがこれまでの経緯だったわけであります。
 提出者にお尋ねしますが、厚生労働省は、外出自粛証明書の即時発行は外部委託も含めた全庁体制がなければ難しいと述べており、証明書発行が保健所業務に負担をかけることを認めておりました。証明書がない場合の情報提供も対応を迫られる保健所に更なる負担をかけることになる本案が保健所の負荷になるという認識は、お持ちではありませんか。
○佐藤(茂)議員 塩川委員の御質問にお答えをいたします。
 地域の最前線で、この現下のコロナ禍において住民の命と健康を守る仕事に従事されている保健所の皆様に敬意を表しますとともに、今お尋ねの保健所の業務が逼迫しているのは、私ども提出者としても承知をしております。
 しかし、特例郵便等投票制度を創設することによって、保健所に新たな種類の事務を課すものではございません。すなわち、特例郵便等投票においては、保健所が出す外出自粛要請等に係る書面を提示して投票用紙等を請求することとされております。もっとも、新型コロナの患者に対しては、既に、感染症法施行規則により、文書で外出自粛要請等の通知をすることとされておりまして、今後も法令にのっとった対処をお願いするというものでございます。
 また、緊急事態宣言下のような緊急の対応が求められる場合には、保健所においてタイムリーに文書による通知をすることが困難なことも御指摘のとおり考えられます。その場合であっても、保健所においては患者に関する情報はリスト化されていることから、保健所から選管に対し、その情報を提供することで確認するという方法も今回の特例法案では用意をしているところでございます。
 いずれにせよ、本法案の実施によって保健所における事務負担が増大するということにならないように、政府においてできる限りの支援を行うように提出者としては求めてまいりたいと思っております。
○塩川委員 事務負担が増えることははっきりしているんですよ。そもそも、リアルタイムで発行しなくていいと法改正の中で入っているわけですから、それを、リアルタイムの対応を求めれば当然負担が増えることになりますし、情報提供もあるんだと言いますけれども、そのこと自身が保健所へ負担をかけることになるわけです。
 実際に今、保健所の現場が本当に大変だというのは、五月の七日付で、全国保健所長会が全国衛生部長会と連名で、厚労省に指定難病の更新申請事務に関する緊急要望を出しております。
 この中では、コロナ対応を優先して他の業務を大幅に縮小した業務運営を余儀なくされている、指定難病の更新申請事務については、六月の実施を延期して、コロナの確実な終息を待って再開することを要望するというように、指定難病の更新申請事務という重要なそういった保健所の事務そのものも先に延ばしてくれ、こういう対応を求めるように、保健所の業務が逼迫をしていることは明らかじゃありませんか。
 逼迫している保健所に負担をかけるということは、コロナ対応に支障をもたらすことになるのは明らかだということを言わざるを得ません。
 特例郵便投票では、投票者側から二回のポスト投函が必要となります。提出者にお尋ねします。ポストの投函は誰が行うんでしょうか。宿泊療養者は宿泊療養施設のスタッフが行うのか、独り暮らしの自宅療養者の方は選管が回収するのか。依頼された人がポスト投函をしなかった場合の罰則とかはあるんでしょうか。
○浦野議員 お答えいたします。
 自宅療養者は、患者であることから、感染症法上、感染拡大防止、病状急変リスクの観点から、ポストまでであっても外出しないことを求められており、自宅療養者の投票については、感染防止策を講じた上で、同居人や知人等に依頼してポストまで投函してもらうことを考えております。
 なお、当該同居人が濃厚接触者である場合であっても、ポストへの投票の投函は不要不急の外出には当たらず、同居人がマスク等の感染防止策を講じた上で投函することは可能と考えています。
 また、宿泊療養者については、宿泊療養施設の職員等に代わりに投函いただくように、都道府県の保健福祉部局等と選挙管理委員会との間で調整されることを期待をしております。
 なお、独居の自宅療養者は、同居人に投函してもらうことができないため、家族、知人などに依頼して投函してもらうことが考えられます。
 依頼された人がポストに投函をしなかった場合についてということですけれども、証拠に基づき、個別具体の事案に即して判断されるところではありますが、その行為が故意に行われたと認められれば、投票、その他関係書類を抑留し、毀壊し又は奪取したに該当するとして、公職選挙法二百二十九条の罰則が適用されると考えております。
○塩川委員 独り暮らしの方に、家族、知人に頼むといっても、そもそもそういうことが可能なのかどうかということが問われているんですよ。そういう何らの担保もないような格好でこれを進めるということ自身がおかしいということを言わざるを得ません。
 この法案そのものについては、濃厚接触者はどうするのかということについても、その保障が示されていないということがあります。公的な外出自粛要請という点では自宅療養者と同じであるにもかかわらず、一線を引かざるを得ないということであります。
 もう時間が終わってしまいましたけれども、問題点は多々あります。こういった問題について、一時間十五分の審議で終わりにするということ自身がおかしいということを言わざるを得ません。こういった問題について、徹底解明を更に行うべきだということを強く申し上げて、質問を終わります。


***反対討論の要旨は、以下の通りです***

 最初に、民主主義の根幹である選挙制度に関わる法案を、わずか1時間15分の委員会審議で採決しようなど、言語道断です。
 
コロナ感染者を含め、すべての有権者の投票権を保障することは、大原則です。感染症のリスクを減らし、投票権を保障する方法を考えなければなりません。

 現行制度により、入院者はその病院等での不在者投票、宿泊療養者は宿泊施設での期日前投票・不在者投票が、総務省の事務連絡に基づき、実際に行われています。この対応がベストな方法であり、こうした現行制度での選挙執行にカネとヒトを手当てすることこそ、政治の責任だと考えます。

 自宅療養者も宿泊療養へ切り替えれば投票することができ、コロナ対応としても、ベストです。

 濃厚接触者は、現行制度での工夫した対応が現実的ですが、新たな制度の設置も視野に入れることは理解できます。しかし、本案は、公的な外出自粛要請という点では同じである濃厚接触者への対応が全くなく放置しており、無責任と言わざるを得ません。

 本案は、問題点が山積しています。

 第1に、本案の「特例郵便投票」は、現行の郵便投票が「身体に重度の障害がある」という明確な理由であらかじめ登録しておくのとは、まったく前提が異なる制度です。

 選管は感染者から請求があるまで対象者を特定できず、突然感染し対象となった方が実際に投票できるのか、懸念があります。また、投票者側から2回のポスト投函を、誰が行うのか明確になっていません。これでは、知っている者だけが得をする制度にならないかと疑念が残ります。

 さらに、「外出自粛要請の証明書」の偽造などの規制がないことが明らかになり、不正の恐れが払しょくできない制度です。

 第2に、保健所への負担の問題です。外出自粛証明書の即時発行は、特例郵便投票の対象者の特定、投票用紙請求の期限という、この制度の根幹に関わるものです。しかし、現状は即時発行しておらず、証明書がない場合の情報提供も含めて、保健所にさらなる負担をかけることは明白です。

 ひっ迫している保健所に、これ以上負担をかけることは、コロナ対応に支障をもたらすことになります。

 第3に、施行日を「公布から5日」とし、周知期間があまりにも短いという問題です。投票に関わる新しい制度には、一定の周知期間が不可欠です。

 これらの問題を払拭せず、拙速に特例郵便投票を推し進め、現に行われている方法を投げ捨てることは許されません。現行では、その時間その場にいれば投票でき、点字投票や代理記載も可能であり、現行制度で投票できていた方たちが投票できなくなる実害が及ぶことは看過できません。

 選挙権行使の保障と選挙の公正は両輪であり、同時に確保されなければ、選挙そのものの正当性が揺らぐことになります。

埼玉・志木市長選挙告示で応援に

 志木市長選挙告示。みんなの志木市をつくる会の中山ともみ候補の応援に!

 全国に先駆け、市独自で行ってきた小学校25人学級を廃止し、税金を完納していない世帯を子ども医療費無料化制度の対象外にするなど、市民に冷たい市政。こんな市政を変えたいと、立候補を決意した中山ともみさんを市長に押し上げたい!

 コロナ対策に全力をあげるとき。生活困窮者への給付金の支給を!国内外の感染拡大が危惧されるオリパラは中止を!

 違憲立法の土地利用規制法案は廃案に!

【内閣委員会】警察の交通事故負傷者数統計/実態と乖離/交通安全政策の信頼性損なう

 警察の交通事故統計の負傷者数が実態と乖離している問題を追及しました。

 交通事故に関する統計は、警察庁による交通事故統計と、損害保険料率算出機構による自賠責保険の統計の二つがあります。(下図・クリックで拡大)

 死亡者数は継続してほぼ一致していますが、負傷者数は06年以降乖離が大きくなり、19年には自賠責保険約106万に対し、警察統計は約46万と半分以下になっています。

 乖離が生じているのはなぜかと質問。

 警察庁高木勇人交通局長は「自賠責保険では、人身事故として警察に届出がなされなかったものでも、実際に負傷したことが確認できれば支払いを行うため」と答弁。

 私は、負傷者数の実態を反映しているのは警察の統計ではなく、自賠責の統計だと事実上認めるものだと追及。

 内閣府難波健太大臣官房審議官は「指摘は承知している」として、最新の交通安全基本計画では、目標を「死傷者数」から「重症者数」に変更したと答えました。

 私は、これまでの警察統計の検証が必要だと強調。交通安全基本計画で初めて死傷者数の目標を立てて以降乖離が生じており、交通事故犯罪に詳しい青野渉弁護士が「警察が人身事故扱いを回避しようとしている」と告発していることに触れ、政府目標達成のために交通事故統計を意図的に操作したのではないかという疑念がある。これに基づいて作成された交通安全政策の信頼性を損なうものだと批判しました。

 小此木八郎国家公安委員長は、乖離が生じている背景について「把握に努めるよう警察を指導する」と検証する考えを示しました。

 私の質問に対し、交通安全問題に取り組む市民団体からは「取り上げていただき感謝申し上げる。現実と乖離すると、科学的な評価や政策提言に大きな負の影響を与える」との声がよせられました。


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「議事録」

<第204通常国会 2021年6月4日 内閣委員会 第30号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 銃刀法改正案について質問します。
 法令改正に基づくクロスボウの所持禁止や許可制の導入、経過期間における措置等については、是非積極的な広報啓発に努めていただきたいと思いますし、国民の皆さんに十分に周知することが非常に重要だと考えております。どのように取り組むお考えか、この点についてお聞かせください。
○小此木国務大臣 改めまして、改正法において、クロスボウによる危害の防止を図るため、クロスボウの所持許可制の導入等の措置を講ずることとしておりますが、改正法の円滑な施行を図るためには、まずもって国民の方々への改正内容の周知を図ることが必要と認識しております。
 警察においては、改正法の公布後速やかに、広く国民に対し、ホームページ、SNS、ポスター等により、今回の法改正によってクロスボウの所持が原則禁止され許可制となること等を周知すること、現にクロスボウを所持している方に対し、業界団体等からも協力を得て、施行日から六か月以内に許可の申請や廃棄等の処分をするよう呼びかけることとしており、円滑な施行に向け警察を指導してまいりたいと存じます。
 また、クロスボウの廃棄に当たっては、警察に持ち込んでいただければ無償で廃棄を行うこととする予定であり、この点もしっかり周知するよう警察を指導してまいります。
○塩川委員 クロスボウを実際に入手する経路というのは、多くはインターネット上とされております。このインターネット上の取引の取締り、監視をどうしていくのか、クロスボウの輸入に係る審査、検査体制の強化が必要ではないか、この点について御説明をいただきたい。
○小此木国務大臣 インターネットを通じたクロスボウの入手が多い中、インターネット上の不正流通をいかに防ぐかは重要な点であると考えています。
 まず、今回の改正においては、クロスボウの不正な流通を防止するため、クロスボウを販売する者は、クロスボウを購入しようとする者から所持許可証の提示を受けた後でなければクロスボウを譲り渡してはならないとしております。警察としては、このような規制の実効性を確保するため、サイバーパトロールあるいは一般の方々からの情報提供を通じ、インターネット上で違法な取引が行われていないか、不断の状況把握に努め、違法な取引が認められれば厳正な取締りを行うこととしております。
 また、クロスボウの輸入に関しては、改正法の施行後、クロスボウを輸入しようとする者は、関税法により、税関に対し所持許可証等クロスボウを適法に所持することができる者であることを証明する書類を提示しなければ輸入が許可されないこととなります。
 クロスボウの違法な流通の阻止を図るため、税関等の関係機関との連携を一層強化するよう警察を指導してまいります。
○塩川委員 しっかりとした対応を求めたいと思います。
 関連して、警察行政の信頼性の問題についてお尋ねをいたします。道路交通の人身事故統計の負傷者数が実態と大きく乖離しているのではないかという問題であります。
 資料をお配りいたしました。警察と自賠責の交通事故統計ということで、死亡の場合と負傷の場合とのグラフを出してあります。
 交通事故統計について見た場合に、青が自賠責で、赤が警察庁の統計ですけれども、左側の死亡の方を御覧いただきますように、ほぼ一致しています。左下に注記があるように、警察庁と損害保険料率算出機構のそれぞれの数字というのは、暦年、会計年度の違いも含めて若干の差異は当然ありますけれども、死亡の例を見ていただきますように、ほぼ対応しているわけです。ですから、同じようなカウントをされているということはここで見ていただけると思うんです。
 一方、右側の負傷の事例を見ますと、二〇〇六年ぐらいまでは大体同じような傾向であったわけです。二〇〇六年では、自賠責の百十九万に対して警察の方は百十万、九万の開きだったのが、二〇〇七年以降大きく乖離をして、二〇一三年ぐらいですと、自賠責が百二十六万に対して警察が七十八万、四十八万の開きがあります。さらに、直近の二〇一九年で見ると、自賠責が百六万で警察の方が四十六万、その差が六十万にも開いております。
 このように、交通事故統計の負傷者数は大幅に減少し五十万人以下にもなっておりますが、一方で自賠責の数字は百十万前後ということで、このような統計数値の大きな乖離が生じているのはなぜなのかについて御説明いただきたい。
○高木政府参考人 警察庁の交通事故統計では、令和元年度中の自動車等による交通事故負傷者数は四十三万一千四十六人でありました。
 一方、自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責保険は、自動車等の運行によって人の生命又は身体が害された場合に交通事故の被害者等に支払われる保険であると承知しておりますけれども、令和元年度中の傷害による損害への自賠責保険支払い件数は、損害保険料率算出機構が公表している統計によれば、百一万八千二百七十四件となっております。
 警察の交通事故統計におきましては、交通事故によって被害者が負傷したことが認定できたものを負傷者数として計上しているのに対し、自賠責保険の支払い件数については、損害保険料率算出機構の資料によれば、人身事故だけでなく物件事故として警察に届出がなされたものなどを含め、保険金を支払った件数が集計されているものと承知をしております。
 また、同資料によれば、交通事故が発生した場合、基本的には、人身事故又は物件事故として警察に届出がなされるところ、自賠責保険では、人身事故として警察に届出がなされなかったものであっても、実際に負傷が確認された場合には支払いを行うことが必要であり、近年、このような支払いの占める割合が増加しているとのことでありまして、このような統計数値の集計上の違い及び自賠責保険の支払いの動向のため、統計数値の差が大きくなっているものと考えております。
○塩川委員 ですから、自賠責の場合であれば、実際に負傷していればこういった形での請求も行う、それで支払いが出るわけですから、実質的にはこちらの方が負傷者に対応する数字として見て取る数字だろうと思うんです。それが警察の場合には、人身事故として届け出られればそうだけれども、物件事故のところは含まないとなっていますから、今の答弁にあったように、自賠責の場合には、物件事故の場合であっても、負傷している場合については支払いを行うわけですから、負傷者数をカウントするのであれば、その実態は自賠責の支払い件数で見るのが実態に近い、実態を反映をしているということが言えると思います。
 こういうのは、政府の第十一次交通安全基本計画の策定に当たってのパブリックコメントでも、加藤久道氏の著作なども紹介をして、政府統計が、二〇〇七年以降、実際の人身事故の一部を統計に加えず、隠れ人身事故をもたらしているのではないかと指摘をしております。
 今回の、四月からスタートしています新しい基本計画についての専門委員会議が昨年も行われておりますけれども、その資料でも、「軽傷者数について、自動車損害賠償責任保険審議会において、人身事故として警察に届出がなされなかったものであっても、実際負傷したことが確認された場合、自賠責の保険金支払いを行っており、近年、このような支払いが増加している、との指摘がある。」今答弁した中身と同じですけれども、という指摘であります。
 つまり、負傷者数については、自賠責保険の支払い件数の方が実態を反映しており、警察の交通事故統計は実態を反映していないのではないのか。ですから、本当は負傷者数はこんなに大きく減っていないんじゃないのか。この点についてはどうですか。
○高木政府参考人 警察におきましては、交通事故発生時に負傷が認められず物件事故として届出があったものにつきましても、事故当事者に対して、後日負傷が判明した場合には警察に届け出るよう必要に応じて教示するなど、適正な交通事故の取扱いに努めているところでございます。
 また、人身事故として認定するに当たっては、医師の診断に基づいて傷害の程度を判断するなど、正確性の確保に努めているところでございます。
○塩川委員 診断書のあるなしという話をするんですけれども、実際に、自賠責での支払いというのは、そういう実態を反映して、負傷しているということで行われているわけですから、こんなに開きがあるのはどう考えてもおかしいんですよ。大臣はそれをおかしいと思いませんか。こういったことについて大きな乖離がある。
 現状は、この警察の統計を使って、基本計画に基づく死傷者数の減少とかの目標をカウントしているわけです。そうしますと、こういう乖離を承知しながら政府の目標が達成していると本当に言えるのか、こういったことも問われるわけで、率直にこういったことについて何らの検証もしないでいいのかということが問われるんですが。
 この点、じゃ、内閣府、まずどうですか。
○難波政府参考人 お答えします。
 人身事故として警察に届出がなされなかったものであっても、実際に負傷したことが確認された場合、自賠責の保険金が支払われている、近年このような支払い件数が増加しているという御指摘については承知をしております。
 交通安全基本計画を策定するに当たりまして、内閣府では、道路交通分野の統計としては、これまで警察庁のものを用いております。
 本年三月に決定した第十一次計画における目標値の設定におきましては、従来用いておりました死傷者数に代えまして、命に関わり優先度が高いと考えられます重傷者数に関する目標値を設定することとしたところでございます。
 新しい交通安全基本計画の下で、関係省庁と緊密に連携を図りながらしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○塩川委員 人身事故でなくても、実際に負傷している場合については自賠責の支払いをしているということですから、負傷者数のカウントは自賠責の方が実態に合っているということを認めているということですよね。そういう延長線上で、今度の計画は目標そのものを変えちゃったわけですよ。死者と負傷者を足した死傷者数はもうやめちゃって、重傷者数ということに置き換えるということなんです。
 これはこれで、もちろん障害を残すような場合も当然ありますから、こういうのを少なくしていくというのを目標で掲げるというのは道理のあることだと思いますけれども、これまでのこの死傷者数の削減という政府の目標の基礎的な統計となっている警察の負傷者数が余りにも実態と乖離しているのでないかという問題については、これはしっかりと検証することが必要だと思います。
 その点で、警察庁として、警察官が被害者に診断書を提出しないように勧め、人身事故扱いしないケースが増えているんじゃないのか、こういう指摘もあるんですが、この点についてはどうですか。
○高木政府参考人 警察におきましては、交通事故発生時において、交通事故当事者の身体に交通事故に起因する明らかな負傷が認められた場合はもとよりでありますけれども、明らかな負傷はないものの、事故の状況や当事者の言動等から負傷のおそれがあると認められる場合には、人身事故としての捜査を行うべく、当事者に対して負傷の有無を確認を行い、診断書の提出の協力を求めるなど、適正な捜査による事案の解明に努めているところでございます。
○塩川委員 実態をお聞きすると、交通犯罪に詳しい弁護士の青野渉氏によりますと、警察署の交通事故対応として、被害者から警察に診断書が提出されると人身事故の扱いになるが、診断書が提出されなければ物件事故として扱われるということで、最近は、警察官が診断書を提出しないように被害者に促すことが多いという。負傷した被害者に対し、診断書を出すなら事情聴取があるので、警察署に来て事情聴取に対応してもらいますとか、警察で人身事故扱いしなくても交通事故証明書は出ますし、自動車保険は出ますよとか、相手を処罰したいわけではないでしょうとか、診断書を出すとデメリットがあり、診断書を出さなくてもデメリットがないかのような説明をしているということであります。
 小此木国家公安委員長にお尋ねします。
 被害者は、軽傷であれば、わざわざ仕事を休んで警察署まで出向きたいと思う被害者は少ないし、自動車保険も支払われることが通常ですから、あえて人身事故扱いしなくてもデメリットはないことが多い。その結果、警察統計上の人身事故の負傷者数が激減している。しかし、こういう数字をもって政府の計画の政策目標の基本的な統計に使っているということは大きな問題があったということではありませんか。
○小此木国務大臣 警察において適正な捜査による事案の解明に努めているところでありまして、交通安全基本計画における死傷者数の削減目標に合わせるために人身事故としての取扱いを回避するなどということはありません。
 もとより、交通事故を認知した場合には、適切に捜査を行って事案を解明し、その結果を交通事故統計に正確に反映させるべきことは当然であると考えています。
 一方で、自賠責保険の支払いに当たっては、例えば、軽微な負傷が後日判明したような場合には、保険会社等において、交通事故に遭われた方の手続的な負担にも配慮して、警察への人身事故の届出がなされていなくても保険の支払いが行われるケースが増えているとも聞いております。警察の交通事故統計と自賠責保険の支払い件数に差が生じてきた理由については、このような自賠責保険の支払いの動向によるものと考えられますが、具体的にはどのような背景があるのか、関係省庁とも連携して把握に努めるよう警察には指導してまいります。
 いずれにしても、交通事故捜査を適正に行うとともに、交通事故の実態をしっかりと把握、分析し、交通事故のない社会を目指してまいりたいと存じます。
○塩川委員 是非検証してもらいたいと思います。
 そういう点で、何で人身事故扱いを警察が回避しようとするのかという点について、青野弁護士は、一つは、人身事故に係る膨大な書類作成事務を軽減したいんじゃないか、二つ目には、検察庁が軽傷の事案は不起訴にするため、わざわざ労力をかけて捜査する手間を省きたいとか、三つ目には、統計上の数値を下げることが政府目標達成につながるからではないかと指摘をしております。
 これまで交通安全基本計画では、以前から死者数削減の目標を立ててきましたが、二〇〇六年の第八次交通安全基本計画で初めて死傷者数の削減目標を立てました。死傷者数を百万人以下にするということだった。その目標の立て方自身は必要なことだと思いますけれども、この死傷者数の目標を立てたのが二〇〇六年で、そのため、二〇〇七年以降、目標に合わせるように負傷者数が減少していき、自賠責の傷害件数と大きく乖離するようになったのは、冒頭で紹介したグラフで見ていただいたとおりであります。
 つまり、警察が、このような政府の基本計画の死傷者数の削減目標に合わせて人身事故を回避する、こういう対応を取るようになっていたのではないのか。この点について、内閣府、警察庁の認識をただしたい。
○難波政府参考人 目標設定の考え方について御説明を申し上げます。
 第八次の計画の策定当時、交通事故の発生件数、負傷者数は増加の一途をたどっておりまして、平成十六年には、発生件数が九十五万二千七百二十件、負傷者数は百十八万三千六百十七人と過去最悪を記録したところでございます。
 そういった状況に鑑みまして、交通事故そのものの減少、また死傷者数の減少にも一層積極的に取り組むといった観点から、死傷者数について目標値を設定するということにしたところでございます。
○高木政府参考人 先ほど申し上げましたとおり、警察におきましては、適正な捜査による事案の解明に努めているところでありまして、御指摘のような、交通安全基本計画における死傷者数の削減目標に合わせるために交通事故事件捜査において人身事故としての取扱いを回避するというような対応は行っていないところでございます。
○塩川委員 まあ、やっていないからやっていませんという話だけでは納得いかないわけで、大臣、検証するとおっしゃいましたので、是非やっていただきたい。
 この交通事故統計を意図的に操作したんじゃないかという疑念が湧く話ですので、警察庁の対応は法律違反のおそれがある。事故の捜査結果に納得できない被害者にとって大きな不利益となる問題であり、誤った統計に基づいて作成された政府の交通安全政策の信頼性を損なうものだ。徹底した検証、総括を求めて、質問を終わります。

命と暮らし、営業を支えるコロナ対策を/党埼玉県委の署名提出行動

 埼玉県党の署名提出行動。伊藤岳参院議員、梅村さえこ前衆院議員と一緒に受けとりました。

 75歳以上医療費2倍化撤回、消費税5%への引き下げ、コロナ感染抑止のための対策、国保税の引き下げ、学術会議会員任命拒否撤回など、各地で取り組んできた署名を寄せていただきました。

 命と暮らし、営業を支えるコロナ対策、オリパラ中止、そして違憲立法の土地利用規制法案を廃案に追い込むため、全力を挙げます!

買収疑惑の説明なし/菅原議員辞職

 菅原一秀前経済産業相の議員辞職が衆院本会議で許可されました。菅原氏は選挙区内の有権者に現金を配り、公職選挙法違反の疑いで東京地検特捜部が近く略式起訴すると報じられています。これを受けて「けじめ」として、辞職願を提出し、自民党を離党しました。

 これに先立つ議運理事会で野党は、菅原氏が買収疑惑についていっさい説明せずやめることは許されないとして、政治倫理審査会での説明を求めましたが、自民党は「本人に確認したところ、その意思がない」と述べ、応じませんでした。

 私は、菅原氏は2019年の経産大臣のときに、支持者にカニやメロンを配り、秘書に香典を持たせるなど公選法違反が問われ、“国会で説明する”と述べながら、大臣辞任後は何の説明もしてこなかった。今回、選挙区内の行事で現金を配ったことが新たに明らかになっている。一連の問題について国会で説明すべきだと述べました。

 立憲民主党は「議員辞職しても、参考人として国会で説明することは可能であり、求めていく」と主張しました。

【内閣委員会】五輪大会関係者7万8千人来日/感染拡大のリスク/五輪中止の決断を

 五輪・パラリンピック大会関係者が多数来日する計画を示し、感染拡大のリスクと医療提供体制への負荷を考慮し、大会中止の決断をせよと主張しました。

 五輪組織委員会は、来日する大会関係者は約7万8千人としています。

 私は、「オリンピックファミリー」3千人が来ることを確認。ここにIOC役員の家族は含まれているかと質問。

 内閣官房十時内閣審議官は「含まれている」と認めつつ「参加者は、大会運営に必要不可欠な方に限定する」と答えました。

 私は、スポンサーも大会関係者に含まれることを指摘。IOC役員の家族やスポンサーは大会運営に必要不可欠なのかと追及。

 内閣官房は「精査中」だとして答えませんでした。

 私は、医療提供体制への影響が大きいと指摘。看護協会へ依頼していた看護師派遣について返事はあったのかと質問。

 内閣官房は回答が来ていないと認めました。

 私は、五輪は国内外でコロナウイルスを広げることになりかねない。オリンピック開催にあたっての判断基準を示せと強調。

 加藤勝信官房長官が「大会に向けた準備を進める」と強弁。

 私は、判断基準もなしに進めるのは、国民の不安を拡大するだけだと批判しました。


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「議事録」

<第204通常国会 2021年6月2日 内閣委員会 29号>

○塩川委員 次に、オリンピック・パラリンピックとコロナ対策に関連してお尋ねします。
 オリンピック・パラリンピックの事務局にお尋ねしますが、組織委員会が、海外からのオリンピック・パラリンピック大会関係者の人数について、先日、明らかにしました。そのときの人数は約七万八千人ということでしたけれども、その内訳についてお尋ねをします。
 オリンピックファミリー、パラリンピックファミリーとありますけれども、この人たちはどのような人で、何人来られるのか。その中には、IOCやNOC、各国のオリンピック委員会の役員の家族の人も含まれているんでしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 アスリート以外の大会関係者の来日数については、組織委員会によれば、委員御指摘の、先日の組織委員会の理事会で資料として発表されたものでございますけれども、オリンピックで五万九千人、パラリンピックで一万九千人とされております。
 オリンピックファミリー、パラリンピックファミリーという言葉については、関係者の間で様々な定義、範囲があり得るとは思うんですけれども、この理事会の資料の中で整理している際には、IOCの委員と職員、IPCの委員と職員、さらには、スポーツ仲裁裁判所の役員ですとか、世界アンチ・ドーピング機構の役員等が含まれていると伺っているところでございます。
 現時点において、オリンピックファミリーは約三千人、パラリンピックファミリーは約二千人ということで発表されておりますけれども、大会関係者につきましては、更なる削減に向けての取組を進めているところと伺っております。政府としては、引き続き、来日者数の精査についてお願いをしてまいります。
○塩川委員 もう一点お聞きしているんですけれども、IOC及び各国のオリンピック委員会の役員の人が来られるんでしょうけれども、その家族の人も入っているんですか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 理事会の資料で発表されましたオリンピックファミリー約三千人、パラリンピックファミリー約二千人という数字の中には、IOC役員の家族は含まれておりますが、NOC役員の家族は含まれていないものと伺っているところでございます。
 これらについて、いずれにしても、先ほど申し上げましたとおり、大会関係者について更なる削減に向けての取組を進めているところと伺っているところでございます。
○塩川委員 IOC役員の家族の方も含まれているということでした。
 それから、マーケティングパートナーとあります。オリンピックスポンサーのゲストというふうに説明を受けていますけれども、このマーケティングパートナーというのはどういう人で、何人の予定なのか教えてもらえますか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 オリパラ大会におきまして、マーケティングパートナーとは、大会に協賛し、大会の呼称やマーク類の使用権のような知的財産の使用を承認する代わりに、大会の安定的な運営、日本代表選手団の国際競技力向上に協力いただいている企業を指していると承知をしておりまして、巷間言われておりますようなオリンピックスポンサーと言われるのがほぼ同じような意味ではないかというふうに理解しておりますので、オリンピックスポンサーのゲストということではないと理解をしております。ちょっとどちらで委員がそのような御説明を受けられたか分かりませんけれども、私どもの理解ではそういうことでございまして、訂正をさせていただければと思います。
 東京大会につきましては、ゲストプログラムは取りやめ又は削減となりまして、参加者は大会運営に不可欠な方に限定することで精査を進めておりまして、マーケティングパートナー企業の参加者数についても、現在、組織委員会で精査中と伺っているところでございます。
○塩川委員 IOCの役員の家族の方とかマーケティングパートナーというのは大会運営に必要不可欠な人なんですか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま申し上げましたように、まさに現在組織委員会において大会運営に不可欠な方に参加者を限定するということで精査を進めているということで理解をしておりますので、その中で適切に判断されると理解をしております。
○塩川委員 医療体制の点ですけれども、看護師の確保については看護協会に依頼をされた五百人という数での依頼の話をお聞きしていますが、返事はあったんでしょうか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 組織委員会では、日本看護協会に対して、大会期間中、競技会場の医務室等において御活動いただくことを念頭に、五百人を目安に看護師の方々の協力を要請しておりますが、組織委員会に確認いたしましたところ、現時点でまだ回答は来ていないと伺っております。

 引き続き組織委員会と日本看護協会との間において調整が行われるものと承知をしております。
○塩川委員 スポーツドクターの方の応募については二百に対して四百とかという話がありましたが、看護師の確保について看護協会に依頼しても返答がないというのは、実際に医療の現場の実情を考えたときに、とても対応できないということの反映だろうと思います。
 それから、大会指定病院について、都内と同時に都外で三十か所ということがありますが、埼玉なんかもオリンピックの会場になっているところは幾つもありますけれども、県別に、指定病院としている、その数だけ教えてもらえませんか。
○十時政府参考人 お答え申し上げます。
 アスリートへの外傷等を中心とした治療に当たるため大会指定病院を確保することとしておりまして、現在、組織委員会が都内九か所の病院からおおむね内諾をいただいているほか、都外二十か所の病院とも調整を進めていると承知をしております。
 都外については、関係自治体九道県を対象にして組織委員会において調整を進めていると伺っておりまして、現在調整中の状況であることを踏まえ、道県別の内訳については回答を差し控えさせていただきたいと存じます。
○塩川委員 非常に、その拠点病院となるようなところというのは地域医療を担っているようなところで、まさに、コロナ感染症の広がりの中で、地域医療に負荷をかけることになりかねないという状況であります。
 官房長官にお尋ねいたします。
 オリンピックの開催が国内外でコロナウイルスを広げることになりかねない。オリンピック開催に当たっての判断基準をしっかりと示すべきではありませんか。
○加藤国務大臣 これまでも申し上げておりますとおり、東京大会については、昨年のIOC総会において競技スケジュールとその会場が決定され、現在、感染症対策をしっかりと講じ、今年の夏に安全、安心な大会を実現するため、大会関係者が一丸となって準備に取り組んでいるところであります。
 最大の課題は、委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症への対策であり、国等も入ったコロナ対策調整会議において実効的な対策が検討が行われ、昨年の十二月には中間整理が、この四月二十八日には変異株など大会を取り巻く状況の変化にも対応した追加的な対策が示されたところであります。
 大会の内容については、感染対策については省略をさせていただきますけれども、更に関係者等々の御意見もいただきながら、更に感染症対策を具体的に詰める、具体的な感染対策、これをしっかりと詰めていく、そしてその徹底を図っていく、同時に、国民の皆さん方にそうした対応について一つ一つ丁寧に説明していくことが重要だと考えております。
 政府としては、引き続き、安全、安心を最優先に、内外の感染状況を注視しつつ、また、これまでの専門的な知見や感染対策の取組を踏まえ、東京都等関係者と緊密に連携をしながら、大会に向けた準備、これを引き続き着実に進めていきたいと考えております。
○塩川委員 判断基準もなしに臨むということ自身が国民の不安を拡大するだけなんですよ。
 やはり、今の現状を考えたときに、感染拡大のリスク、また医療体制への大きな負荷を考慮したときに、オリパラ中止の決断を総理に進言すべきだ、このことを強く申し上げて、質問を終わります。

【内閣委員会】土地利用規制法案/対象施設も機能阻害行為もあいまい/従わなければ刑事罰

 基地や原子力施設などの周辺住民を監視する土地利用規制法案について、対象施設が広範・曖昧なのにもかかわらず、従わなければ刑事罰を科すものだと批判し、廃案を求めました。

 法案は、防衛関係施設や原発などの周囲約1キロなどを「注視区域」に指定し、「機能阻害行為」には中止を勧告・命令します。特に重要な施設は「特別注視区域」に指定し、一定規模の土地売買に事前届け出を義務付け、従わない場合は刑事罰が科されます。

 私は「特別注視区域」では、事前届け出を忘れたままの取引も罰則対象となると指摘、「機能阻害行為の内容も、対象施設の範囲もあいまいで、重要な点は政府に白紙委任のまま、従わなければ刑事罰を科すというのは納得いかない」と批判しました。小此木八郎領土問題担当相は「安全保障確保と経済のバランスに配慮した」と強弁。

 私は基地周辺の不動産屋から「明らかなマイナス要因」と懸念が上がっていると強調。区域外の住民も売買や賃借の当事者となりうる。全ての住民の財産権やプライバシー権を侵害する違憲立法だと批判しました。

 また、「注視区域」の対象施設の例示として、防衛省は駐屯地、港湾施設、飛行場施設、射撃場、医療施設をあげ、演習場も含まれうると答弁。内閣府は原子力研究機関は含まれないとする一方、核燃料の製造・加工事業所や核燃料廃棄物の保管・貯蔵施設も対象になりうると認めました。

 私は、核燃料の製造、廃棄、貯蔵まで含めると非常に広い。茨城県東海村ではそうした施設が集中し、住民の懸念は大きいと批判。候補地のリストを出さないのはおかしいと強調しました。


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「議事録」

<第204通常国会 2021年6月2日 内閣委員会 29号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 今日は、最初に、土地利用規制法案について質問をいたします。
 理事会で政府が提示をしました防衛関係施設の注視・特別注視区域の候補の例示施設について何点かお尋ねをいたします。
 防衛省にお聞きしますけれども、この中で、注視区域で、部隊等の活動拠点となる施設とあるんですけれども、これはどのようなものになるんでしょうか。
○川嶋政府参考人 防衛省でございます。お答えいたします。
 ただいま御質問がありました部隊等の活動拠点となる施設についてでございますが、これは、陸上自衛隊の駐屯地、海上自衛隊の港湾施設、陸上、海上又は航空自衛隊の飛行場施設、射撃場施設、医療施設などを想定してございます。
 例えば、陸上自衛隊習志野駐屯地、海上自衛隊下関基地隊、陸上自衛隊立川駐屯地が挙げられます。
 以上でございます。
○塩川委員 陸自の駐屯地、海自の港湾、海自、空自の航空施設、それから射撃場の施設、それから医療施設というふうにおっしゃったということでいいんですかね。
 駐屯地については、全部入るということですか。
○川嶋政府参考人 お答え申し上げます。
 駐屯地であるから全て自動的に入るということは考えておりませんで、やはり一つ一つちゃんと洗い出して、この法律の要件に合致するかどうかというのをきちんと調べた上で対応するということだと考えてございます。
○塩川委員 その線引きはどういうふうな考え方なんですか。
○川嶋政府参考人 まさに、重要施設あるいは特に重要な施設として、その駐屯地が該当するかどうかという点を総合的に勘案することになろうと考えてございます。
○塩川委員 その辺の線引きが曖昧なんですけれども。
 それから、駐屯地に隣接して、駐屯地に附属するような形で演習場や訓練場があるんですけれども、これはこの活動拠点となる施設に入るんでしょうか。
○川嶋政府参考人 お答えをいたします。
 確かに、駐屯地に隣接して演習場だとか訓練場が隣接する場合、これはございます。したがいまして、それは、その使用の実態といいますか、それをよく見極めて、対象施設と認識し、あるいは対象施設じゃないと認識していくことになろうかと思います。
 ただ、基本的には、例えば演習場というのは、広い空間、空間といいますか、地積といいますか、があるということに意義がある施設でございますので、その施設自身が重要な施設というわけではないんじゃないかというふうには考えてはおりますが、あくまでも使用の実態をよく見て、今後、総合的に考えてまいりたいと考えてございます。
○塩川委員 非常に線引きが曖昧だという点では、近隣の方々にするとどうなるのかという点での予見可能性の問題としても極めて問題だと思います。
 次に、土地調査検討室に原子力関係施設についてお尋ねいたします。
 生活関連施設として原子力関係施設を挙げています。答弁では、原子力発電所と核燃料サイクル施設を検討しているということですが、それでは、研究用の原子炉を持っている原子力の研究機関というのはどうなんですか。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、法第二条第二項三号に規定いたします生活関連施設として、原子力関係施設を政令で指定するかどうかにつきましては、土地等利用状況審議会の意見を伺うなど、法定する手続に沿って判断をさせていただく予定でございます。
 その上で、原子力関係施設を政令で指定することとした場合に、個々の施設の周辺を対象区域として指定するかどうかにつきましても、それぞれの事情を勘案し、審議会の意見を伺った上で、指定の要否を個別に判断させていただきます。
 御指摘ございました、原子力研究機関や、あるいは大学の研究炉、試験炉につきましては、国民生活に関連を有する施設であって、その機能を阻害する行為が行われた場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあると認められるものといたします、本法案で定める生活関連施設の要件には該当せず、それらを政令で指定することは考えていないところでございます。
 以上でございます。
○塩川委員 五月二十一日の答弁で、原子力関係施設については、電力供給への影響、原子力施設の災害防止、核燃料物質等の保護の観点から、必要な施設の周辺を区域指定することを検討とあるんですけれども、研究炉や実験炉であっても、核燃料物質の保護の観点で考えたら、入るんじゃないですか。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 重ねての答弁でございますけれども、本法案の中では、生活関連施設につきまして、国民生活に関連を有する施設であって、その機能を阻害する行為が行われた場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあると認められているもの、このように定義させていただいております。
 その関係で、御指摘がございました、研究機関につきましては、生活関連施設の要件に該当しないということでございますが、こちらにつきましても核燃料物質がございますので、こちらにつきましては他法において適切な規制がなされておるもの、このように考えておるところでございます。
 以上でございます。
○塩川委員 他法で全体がそもそもかかっているところもありますから、何で新たにこれなんだというところがよく分かりません。
 それと、核燃料の製造、加工事業所はどうでしょうか。
○木村政府参考人 お答えさせていただきます。
 御指摘ございました、核燃料の製造、加工事業所でございますが、原子力発電所で使用する核燃料の製造、加工を行う施設でございます。
 核燃料物質を有しており、国民生活に密接に関連をいたします原子力発電所と一体不可分の関係にございますことから、概念上、原子力関係施設には含まれるものと考えてございます。
 原子力関係施設を政令で指定することとした場合に、核燃料の製造、加工事業所の周辺を指定するかどうかにつきましては、その施設に所在いたします核燃料物質のリスクなどを勘案いたしまして、審議会の意見を伺った上で、個別に判断をさせていただきたい、このように考えてございます。
○塩川委員 核燃料又は核燃料廃棄物の貯蔵施設というのはどうなりますか。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘ございました、核燃料又は核燃料廃棄物の貯蔵施設でございますが、原子力発電所で使用した核燃料や放射性廃棄物を保管、貯蔵するための施設でございます。
 核燃料物質を有しており、国民生活に密接に関連いたします原子力発電所と一体不可分の関係にございますことから、概念上、原子力関係施設に含まれるものと考えてございます。
 その上で、原子力関係施設を政令で指定するということといたしました場合に、核燃料又は核燃料廃棄物の貯蔵施設を指定するかどうかということにつきましては、その施設に所在いたします核燃料物質のリスクなどを勘案いたしまして、審議会の意見を伺った上で、個別に判断をさせていただきたい、このように考えてございます。
 以上でございます。
○塩川委員 商業用原発に連なるような施設ということであれば、製造から廃棄に係る貯蔵の施設まで含めて入るというふうに受け止めました。そういう点では非常に広くなりますし、茨城県の東海村などは、非常にそういった施設も集中しているという点で見ますと、住民の皆さんにとっても非常に懸念されるところというのは大きいと思います。
 自衛隊の施設、あるいは米軍施設がどうなるかというのはそもそも分からないわけですけれども、こういったリストを作ることは可能だと思いますし、対象施設のリストも出さないのはおかしいということは申し上げておきます。自衛隊の演習場のところなど、対象区域の線引きも曖昧だと、駐屯地の話なども取り上げたところであります。
 その上で、小此木大臣にお尋ねします。
 特別注視区域内にある土地建物のうちで一定規模以上の面積のものについて売買を行う場合に、売主と買主の双方に対して事前届出を義務づけることになります。その際、事前届出を忘れてしまったまま取引をした場合であっても罰則の対象になり得るという答弁がありました。これは余りにもひどいんじゃないでしょうか。
○小此木国務大臣 おっしゃいましたように、故意ではなく事前届出を忘れてしまったまま取引をした場合であっても罰則の対象にはなり得ると思います。ただし、運用上、そのようなケースについては、事後であってもできるだけ速やかに届出を提出していただくように、丁寧にお願いをする予定でございます。
 事前届出義務を含め、求められる対応については周知を徹底してまいりたいと思います。その一環として、事前届出義務については、不動産取引を媒介する業者から土地等の買主に説明していただくことを考えています。加えて、実際の届出に当たっては、行政関係の手続に不慣れな方であっても円滑に届出を行えるよう、届出書類の簡素化、記載マニュアルの作成、内閣府における相談体制の整備などを行うことを検討してまいりたいと思います。
 本法案は、通常の不動産取引を制約するものではなくて、不動産取引に影響を与える可能性は小さいものと考えておりますが、運用上も不動産取引に影響が生じないよう取り組んでまいりたいと存じます。
○塩川委員 周知と言いますけれども、そもそも曖昧な法案なんですよ。だから、周知のしようがそもそもないんじゃないのかということが問われているわけです。
 注視区域、特別注視区域において、所有権や賃借権等に基づく土地利用者に対して、利用状況の報告徴収を拒否すれば刑事罰、機能阻害行為があった場合の必要な措置への命令違反も刑事罰、特別注視区域で事前届出を怠った場合でも刑事罰となります。
 機能阻害行為の内容も曖昧で、対象施設の範囲も曖昧で、重要な点は政府に白紙委任のまま、従わなければ刑事罰を科すというやり方そのものが納得がいかないんですが、お答えください。
○小此木国務大臣 本法案ですが、これは、安全保障の確保と経済の自由のバランスに配慮して制度設計したものであります。憲法で保障された国民の権利や自由を不当に侵害するものではなくて、違憲立法とも言われることがございますけれども、そういった指摘には当たらないものと考えています。
 機能阻害行為については、安全保障をめぐる内外情勢や施設の特性等に応じて様々な対応が想定されるため、特定の行為を代表的、普遍的な機能阻害行為として法案に規定することは必ずしも適当ではないと考えております。また、仮に特定の行為を機能阻害行為として法案に例示すれば、例えば、機能阻害行為は例示したもの及びそれに類似したものに限定されるのではないか等の誤解を生じさせかねず、安全保障環境や施設の特性の変化等を適時に反映することが困難になるといった問題があるものと考えております。
 一方で、土地等の利用者の予見可能性を確保する観点から、閣議決定する基本方針では可能な限り具体的に機能阻害行為を例示する考えであります。
○塩川委員 曖昧さを残したままで罰則だけあるというようなやり方自身がおかしいということを重ねて申し上げ、不動産取引への影響が小さいと言いますけれども、私も基地周辺の不動産屋の方にお話を伺いました。売る前に調査対象となることを当然説明することになりますねと。印象が悪い、明らかなマイナス要因だ、不動産屋にとってメリットは何もない、土地の値段が下がるのではないかと懸念をしておられました。土地の取引にマイナスの影響を及ぼすのは明らかじゃないですか。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 私どもの調査は、機能阻害行為を防止するという観点から利用の実態を調査させていただくものでございます。
 加えまして、特別注視区域におきましては、取引に際しまして事前の届出をしていただくわけでございますが、この事前届出そのもの自体が契約の有効性に直接関わるものではございません。土地の取引そのもの自体を規制するものではございませんので、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、不動産取引に与える影響は小さいもの、このように考えているところでございます。
 以上でございます。(発言する者あり)
○塩川委員 今、後藤さんが言ったように、現場の声というのは耳に入っていないのかということを言わざるを得ません。
 特別注視区域や注視区域内の住民の財産権やプライバシー権を侵害するだけではありません。区域外の住民も区域内における売買や賃借の当事者となり得るわけで、全ての住民を対象にして財産権、プライバシー権を侵害するものとなるということを指摘をし、廃案しかないということを改めて申し上げておきます。
 小此木大臣はここまでで結構です。

菅原元経産大臣は説明責任を果たせ/野国連

 野党国対委員長連絡会開く。

 菅原一秀元経産大臣の議員辞職の申し出に対して、菅原議員が政治倫理審査会で弁明、質疑を行うことを自民党に求めることで一致。大臣辞任時に「国会で説明する」と言っていた。自民党は、本人に出席を求め、説明責任を果たさせるべきだ。

 また、河井選挙買収事件に関わり、1億5千万円の政党助成金の支出について、安倍氏と二階氏に、国会での説明を求めることを確認。

【新聞「新埼玉」掲載】士地利用規制法案を廃案へ

新聞「新埼玉」6月号より

塩川鉄也の国会から埼玉から

 いま国会で審議されている土地利用規制法案は、政府が安全保障上重要とする全国の米軍・自衛隊基地、海上保安庁の施設、原発などの周囲約1キロメートル、さらに国境離島でくらす住民をすべて監視の対象にし、土地・建物の利用を中止させることを可能とするものです。不動産取引への影響も懸念されます。

 重大なことは、どこで誰をどのように調査・規制するのかという法案の核心部分を、すべて政府に白紙委任していることです。

 埼玉県内では、米軍所沢通信基地、同大和田通信所、航空自衛隊入間基地、陸上自衛隊朝霞駐屯地、同大宮駐屯地、自衛隊大井通信所の周辺など、数万世帯が対象になります。塩川鉄也ホームページに地図(※下記リンク)を掲載していますので、ご覧ください。

 憲法の平和主義と基本的人権を踏みにじる違憲立法です。入管法改定案や放送法改定案を撤回させた世論と運動、国会論戦で廃案に追い込みたい。

(衆議院議員・党国会対策委員長代理)

●土地利用規制法案/大井通信所・大和田通信所の周囲1キロのイメージ図

●土地利用規制法案/調査対象となる周囲1キロのイメージ図(陸上自衛隊宇都宮駐屯地、同北宇都宮駐屯地、同朝霞駐屯地、同大宮駐屯地、航空自衛隊百里基地、同入間基地、米軍所沢通信基地)

オール埼玉総行動北浦和集会に参加

 立憲主義を取り戻す!戦争させない!9条こわすな!オール埼玉総行動北浦和集会に参加。

 埼玉弁護士会・連合埼玉・埼労連が後援団体となり、野党代表が参加、あいさつする集会は、今回で10回目になります。この間、国政でも、市民と野党の共闘を積み重ねてきました。

 昨年の検察庁法に続き、今年は外国人の人権を侵害する入管法、菅首相のメディア支配を強化する放送法を廃案に追い込みました。ぜひ、基地周辺住民の権利を侵害する土地利用規制法案を廃案に追い込みたい。

 いまコロナ対策に全力をあげるとき。これまで野党は共同して、特別定額給付金、雇用調整助成金引き上げ、家賃支援給付金を実現してきました。

 ワクチンの迅速、安全な接種、大規模検査の実行、十分な補償と生活支援、医療機関への減収補填、そしてオリンピック・パラリンピックの中止の決断を!

 同一労働同一賃金の法案、カジノ廃止法案、選択的夫婦別姓法案など、野党の共同提出の法案提出は50以上。政権交代すれば実現の道が開かれます。

 4月の国政3選挙では、野党が全勝しました。総選挙で、菅政権を倒して、野党連合政権を実現しましょう!

 

【議院運営委員会】IOC幹部開催強行発言に抗議し、五輪開催中止を/緊急事態宣言延長

 緊急事態宣言などの延長にあたって政府から事前報告を受け、質疑を行いました。

 私は、緊急事態宣言下でもオリンピック・パラリンピックを開くのか。国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ副会長は「イエス」と言い、基本的対処方針分科会の館田一博氏は「できるとは思わないし、やってはいけない」と述べていると指摘。西村康稔担当大臣はどちらかと迫りました。

 西村大臣は「コメントは避ける」と答えませんでした。

 私は、IOCの委員であるパウンド氏が「菅首相が中止を求めても、大会は開催される」と述べたことをあげ、コロナ対策担当大臣としてこんな発言を許すのか、と批判。オリンピック組織委員会の発表によれば、来日する大会関係者数は、IOC委員の家族やスポンサーのゲストなど2万人を含む7万8千人に上ることをあげ、感染拡大のリスク、医療体制への負荷を考慮し、開催中止の決断をせよと強調しました。

 西村大臣は「五輪開催の最終的な判断権限はIOCにある」とこれまで通りの答弁を繰り返しました。

 私は、生活困窮者を支えるため、野党が提案する困窮者2700万人に対して10万円を給付する「コロナ特別給付金」の実施を主張。雇用調整助成金、休業支援金の縮小を撤回し、拡充・延長するよう求めました。


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「議事録」

<第204通常国会 2021年5月28日 議院運営委員会 40号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 大臣、緊急事態宣言下でもオリンピック・パラリンピックを行うのか。IOCのコーツ副会長は、イエスだ、できると言い、基本的対処方針分科会の舘田氏は、できるとは思わないし、やってはいけないと言う。大臣はどちらですか。
○西村国務大臣 個々の様々な方々の発言を全て承知しているわけではございませんし、その背景なども承知しておりませんので、それに対するコメントは控えたいと思いますけれども、関係者が一丸となって、現在、安全、安心の大会となるよう今取り組んでいるところであります。
 国民の皆様にも、様々な不安、感染が広がるのではないかという不安をお持ちだと思います。まさに、安心、安全な大会として受け入れられていただけるように、感染拡大をしっかりと抑え、医療の提供体制を確保していく、私の立場からはそのことに全力を挙げていきたいと考えております。
○塩川委員 IOCの最古参委員であるディック・パウンド氏は、菅首相が中止を求めても、それはあくまで個人的な意見にすぎない、大会は開催されると述べたといいます。コロナ対策担当大臣として、こんな発言を容認するのか。抗議すべきではありませんか。
○西村国務大臣 どのような背景があって、そして、どのような脈絡があってそういう発言をされたのかも承知をしておりませんので、そのことについては控えたいと思いますが、いずれにしても、東京大会に関する最終的な判断権限はIOCにあるというふうには理解をしております。
 その上で、国民の皆様に、そして世界中の皆さんに、安全、安心な大会として迎えられるように、感染拡大を抑え、医療提供体制をしっかり確保する、このことに全力を挙げていきたいと考えております。
○塩川委員 昨日、オリンピック・パラリンピック組織委員会は、海外から来日する大会関係者数が約七万八千人としました。そのうち、IOC委員の家族やスポンサーのゲストなどが約二万人といいますけれども、大臣は御存じでしょうか。
○西村国務大臣 私は、丸川大臣とも様々やり取りをしておりますけれども、オリンピックの関係者で、いわゆるオリンピックが五万九千人、そしてパラリンピックで一万九千人、合わせて七万八千人ということで、計画でありました十八万人からは半分に縮減をしているところというふうに聞いております。
○塩川委員 報道関係者が七千人といいます。組織委員会は、メディアについては一般人への取材は認めないというが、本当に可能なんでしょうか。
○西村国務大臣 大会関係者のうち、メディア関係者への防疫措置として、御指摘の、一般人との接触回避のため、用務先における一般人への取材等は禁止するなど、行動管理を徹底すると聞いております。
 その上で、ルールに違反した場合は、大会の参加資格、そこに関わる資格ですね、これを剥奪するというふうに聞いておりますので、こうした防疫措置を徹底していければというふうに考えております。
○塩川委員 感染拡大が広がる、そういう危惧のある大会。医療体制の大きな負荷を考えても、オリンピック・パラリンピックの開催中止の決断を総理大臣に進言すべきではないでしょうか。
○西村国務大臣 オリンピックの開催の最終的な判断権限はIOCにあるということでありますし、丸川大臣始め関係者が、今一丸となって、まさに安全、安心の大会とするよう取り組んでいるところであります。
 私の立場で、そのことについて何かコメントする立場にありませんけれども、特に国民の皆さんが御心配な、医療の提供体制が大丈夫かということだと思います。まさに、新型コロナウイルスへ対応する医療、そして、ワクチン接種をやっていただける医療、さらには、一般の医療、その上で、このオリンピックに対応する医療体制ということで、そうした全体としての医療提供体制がしっかりと確保できるように、そのためにも感染をまず抑えていくことが大事でありますし、全力を挙げて取り組んでまいります。
○塩川委員 日弁連によりますと、コロナ禍の法律相談内容として、借入金問題と公的な生活支援制度の問合せが増えているといいます。
 緊急小口資金と総合支援資金に関して新たな支援制度をつくるとの報道がありますが、どうする予定でしょうか。
○西村国務大臣 まさに、この感染症の影響が長引く中、緊急小口資金等の特例貸付けをこれまで利用された方々の中には、貸付限度額に達している方々、そういう世帯もおられるというふうに承知をしております。
 そうした方々にどのような支援を行っていくのか、現在、厚生労働省において詰めの検討を行っているところでございます。
○塩川委員 検討の対象の幅が狭過ぎると思います。
 住民税非課税世帯とコロナの影響による家計急変の生活困窮者二千七百万人に対して十万円の給付を行うコロナ特別給付金法案を野党は提案しています。是非とも、政府として、受け止めて、実施をしていただきたい。
○西村国務大臣 コロナの影響を受けて様々厳しい状況にあられる皆さん方を政府としてしっかりと支援していかなければならないと考えているところであります。
 先ほど御指摘のあった緊急小口資金、最大二百万円までということでありますし、住宅確保給付金、これは、東京二十三区でいえば、三人世帯なら六万九千八百円まで月額給付ができます。そしてまた、低所得世帯の子育て世帯、児童一人一律五万円の給付、一人親世帯には、もうそろそろ終わる頃ではないかと思いますけれども、五月末までに支給をしていくということでありますし、雇用調整助成金、休業支援金、さらには、職業訓練の給付金、訓練を受けながら毎月十万円の支給を受ける、そうした制度もございます。
 こうした重層的な支援、できるだけ分かりやすく、国民の皆様に御理解をいただきながら、厳しい方にはこうしたことを活用していただきながら、政府として必要な支援策を引き続き講じてまいりたいというふうに考えております。
○塩川委員 今、答弁にもありました雇用調整助成金、休業支援金、五月から行っている縮小を撤回して、さらに、拡充、延長をしていただきたい。
○西村国務大臣 御指摘の雇用調整助成金、休業支援金につきましては、厚生労働省におきまして、七月以降の取扱いにつきまして検討をしているというふうに承知をしております。適切に対応されていくものと考えておりますが、私の立場からも、感染状況、そして今回延長をするということ、特に雇用の情勢などもしっかりと踏まえながら、田村大臣と連携して対応していきたいと考えております。
○塩川委員 自治体がワクチン接種を進めるために職員を雇いたいと思っても、国のワクチン接種体制確保事業費補助金が交付されないなど、国の制度が使いづらいという声があります。どのように受け止めておられますか。
○西村国務大臣 ワクチン接種に関する業務を行うに当たって、既存のワクチン接種の担当部局職員だけでは対応できないという場合に、新規の臨時職員を雇用する費用につきましては、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業補助金の対象になると承知をしております。
 いずれにしても、各自治体においてワクチン接種のための万全の体制が確保できるように、私の立場からも河野大臣、田村大臣をサポートしていきたいと考えております。
○塩川委員 終わります。

【内閣委員会】土地利用規制法案/与党が採決強行/反対討論

 自民、公明両党は、全国の基地周辺や国境離島などの住民を監視する土地利用規制法案の採決を強行し、維新、国民民主両党を含む各党の賛成多数で可決されました。

 日本共産党は違憲立法として反対し、立憲民主党は質疑の継続を求め採決することに反対しました。

 法案は、自衛隊・米軍基地、原発などの周囲約1キロや国境離島を「注視区域」に指定し、「機能阻害行為」には中止を勧告・命令します。特に重要な基地周辺などは「特別注視区域」に指定し、土地売買に事前届け出を義務付け、応じなければ刑事罰が科せられます。

 私は反対討論で、基地被害に日常的に苦しめられている住民、特に米軍占領下の土地強奪で基地周辺での生活を余儀なくされた沖縄県民を、監視と処罰の対象にするのは断じて容認できないと厳しく批判しました。

 そのうえで、法案の核心部分を政府に白紙委任していることを批判し、思想・信条の自由を侵害する危険は重大だと指摘。政府が法案の根拠に挙げる北海道千歳市と長崎県対馬市の自衛隊基地周辺での外国資本による土地購入や自治体からの意見書提出についても、意見書は16件にとどまり、両市は含まれていないことが明らかになったと強調しました。

 さらに、政府が土地・建物の取引価格の下落を招く可能性を認めながら、法案の規制とは、まったく無縁の国民が経済的不利益を被ることは認められないと主張しました。

 政府・与党は、6月1日の衆院本会議で可決、4日の参院本会議で審議入りを狙っています。通常国会の会期が残りわずかとなる中、法案への懸念の声が急速に広がっており、会期末(16日)まで緊迫した情勢が続きます。


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衆院内閣委員会で行った土地利用規制法案に対する反対討論は次の通りです。

 初めに、憲法と国民の権利に関わる重大法案を、参考人質疑や連合審査も行わず、わずか12時間で質疑を打ち切り、採決を強行するなど断じて認められません。強く抗議するものです。

 反対理由の第一は、基地周辺住民の権利と尊厳をふみにじることです。

 本法案は、全国の米軍・自衛隊基地周辺や国境離島でくらす住民を監視の対象にし、土地・建物の利用を規制し、応じなければ処罰するというものです。

 基地あるが故の被害に日常的に苦しめられている住民、とりわけ米軍占領下の土地強奪で基地周辺での生活を余儀なくされた沖縄県民を、政府による監視と処罰の対象にするなど断じて容認できません。

 政府は基地被害の根絶にこそ取り組むべきであり、住民を監視の対象にする法案を押し通すなどもってのほかと言わなければなりません。

 重大なことは、法案の核心部分をすべて政府に白紙委任していることです。

 どこでどのような調査をするのか、いかなる行為を「機能阻害行為」とするかは政府の判断次第であり、憲法が保障する思想・信条の自由を侵害する危険は重大です。

 第二に、法案の必要性、すなわち立法事実自体が存在しないことです。

 政府は、法整備の根拠として、北海道千歳市や長崎県対馬市の自衛隊基地周辺の土地を外国資本が購入し、全国の自治体から意見書が上がっていることを挙げてきました。しかし、意見書は16件にとどまり、そこに両市は含まれていないことが明らかになりました。

 2013年度以降、2度にわたり全国約650の米軍・自衛隊基地の隣接地を調査し、運用に支障が生じるような事態は確認されていないと答弁してきたのは政府自身です。まるで立法事実を探すためのような法案を押し通せば、国会の見識が問われます。

 第三は、民間の経済活動に与える影響です。

 政府は、区域内の土地・建物が敬遠され、土地取引価格の下落を招く可能性があることを認めました。ところが、その一方で、「政府として補償は予定していない」と答弁したのであります。「機能阻害行為」とは全く無縁の国民が経済的不利益を被ることなど到底認められません。

 戦前、要塞地帯法や治安維持法、軍機保護法など一連の治安立法を制定し、国民の自由を奪い、戦争へと駆り立てていった歴史の教訓を思い起こし、本法案は廃案にすべきです。

 修正案についても以上の問題点を解消するものではなく反対であることを申し述べ、討論を終わります。

コロナ感染者の投票権保障の与野党協議/現行法の期日前投票制度等で対応を

 新型コロナ療養者の選挙の投票権に関する2回目の与野党協議が行われました。日本共産党は、穀田国対委員長と私が出席。

 穀田国対委員長は「コロナ禍において感染リスクを減らして投票権を保障できるのは、現行法に基づき、現に行っている方法だ」と強調。

 私は、4月の3つの国政選挙では、宿泊療養施設に期日前投票所・不在者投票記載台を設置し、投票が行われたことをあげ、現行法で対応できるし、対応すべきと主張しました。

 自民党は、コロナの自宅・宿泊療養者に郵便投票を認める特例法案を提案。自民党案は、郵便投票の申請で自宅・宿泊療養の証明書を添付することとしていますが、この書類は感染症法上、即日発行が義務付けられたものではありません。

 穀田国対委員長は「コロナ禍でひっ迫した状況の保健所に、証明書発行の迅速化を強いる結果、今以上の負担をかけることは、コロナ対策を後退させかねない」と批判しました。

 他の野党からも「現実に対応できるのか」との発言があり、厚生労働省の担当者は「タイムリーに発行するのは苦しい。保健所だけでなく、外務委託も含めて協力を得、対応できる」と答え、証明書発行の困難さが明らかになりました。

 また、穀田国対委員長は、自民党案が施行期日を都議選の告示日に合わせようとしていることについて「投票に関わる重要な変更を、都議選ありきで行おうとするやり方は間違っている」と述べました。

 他の野党からも郵便投票の公正性の確保などについて意見が出されました。
自民党は「週明けに、法案の条文案を示したい」と述べました。

コロナ療養者の投票権について与野党協議/「現行法で対応可能だ」と主張

 新型コロナ療養者の投票権に関する与野党協議が行われ、穀田恵二国対委員長とともに出席しました。

 自民党から、新法としてコロナに感染し自宅・宿泊療養者に特例で郵便投票を認める法案要綱が示されました。

 穀田国対委員長は、「コロナ感染者の投票権の保障は当然だ」としたうえで、「新法をつくらなくても、現行法で対応できる」と主張。

 宿泊療養者への対応は、療養施設に期日前投票所や不在者投票の記載台を設けることで、投票が可能だと指摘。「4月の3つの国政選挙でも実施された」と強調。

 自宅療養者については、「感染症法上、本来は入院が原則であり、何万員もの感染者が自宅療養しているという前提がおかしい」と指摘し、自宅療養者は療養施設に移ってもらい対応すべきだと主張。

 そのうえで、自宅療養にならざるを得ない人には、選挙管理委員会が個別の相談に応じるのが筋だと指摘し、「『巡回』投票制度の導入を検討すべきだ」と提起しました。

 自民党案は、郵便投票を申請する際、自宅・宿泊療養を証明する書類を選管に送付するとしています。

 野党側の質問で、保健所の証明書が即日発行されていない実態や、海外帰国者等の停留措置については証明書の発行そのものが行われていないことが判明。

 与党側が、証明書がない場合には保健所から情報提供を受け、確認することも可能だと述べたのに対し、私は、どちらにしても、ひっ迫する保健所に一層の負担をかけることになると批判しました。

 他の野党からも、郵便投票には公正性の確保に問題がある、都議選からの施行を前提とすることに無理がある等の意見が出され、自民党案は各党持ち帰り、再度協議することになりました。