【決算行政監視委員会】新型コロナ/自粛と一体の補償こそ/感染拡大防止に必要

 新型コロナウイルス感染者の急増を受け、政府が検討している緊急事態宣言に関し、「自粛と一体の補償」を明確にすることが感染拡大防止に必要だと求めました。

 私は、現在、学校休校や外出自粛要請、イベント自粛要請など一連の感染拡大防止対策がすでにとられているなか、緊急事態宣言の発令で今までと違う措置が取られるのかとただしました。

 西村康稔経済再生担当相は、「改めて法律に基づいて自粛要請を行うことで、これまで以上に国民へ強いメッセージとして発出される」と答えました。

 私は、国民の理解と協力が一番のポイントだ。自粛要請によって経済的損失を被る事業者等に対する補償をしてこそ感染拡大防止対策が実効性あるものになる。ここを明確にすべきだ、と求めました。

 西村氏は、給付金の創設や無利子融資などの対策を挙げましたが、「国民一人ひとりの努力、自粛によって感染症を封じ込めるのが基本だ」として、「補償措置は難しい」と述べました。

 補償は感染症拡大防止対策として行う問題だ。密閉・密集・密接の『三つの密』の環境をつくらないためには、事業者へ補償して自粛してもらうことが重要だ。

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「議事録」

<第201通常国会 2020年4月6日 決算行政監視委員会第一分科会 1号>

○塩川分科員 日本共産党の塩川鉄也です。
 最初に、新型コロナウイルス感染症対策と特措法に基づく緊急事態宣言について、西村大臣に伺います。
 感染拡大防止、蔓延防止対策については、国民の皆さんに手洗いやマスク、三つの密の回避など自主的な行動が呼びかけられており、いわば国民の皆さんの理解と協力が欠かせません。既に、学校の休校や外出自粛要請、施設利用、イベントの自粛要請など、一連の対策がとられています。
 そこで、緊急事態宣言についてなんですけれども、今、緊急事態宣言の発動についてのいろいろな検討をしているという話になっています。その場合に、この緊急事態宣言が発動されることによって、感染防止対策について、今まで行ってきたことに加えてどのような取組が行えるようになるのか、その点についてまず教えていただけますか。

○西村国務大臣 お答えを申し上げます。
 緊急事態宣言を出すかどうかは、専門家の皆様が日々、今の国内の感染状況などを分析を行っており、私も連日その状況を確認し、御意見をいただいているところであります。専門家の意見、皆さんの御意見をしっかりお聞きをしながら適切に判断をしていきたいというふうに考えているところであります。
 その上で、仮に緊急事態宣言が発出されますと、都道府県知事にさまざまな権限が付与されます。例えば、四十五条第一項にありますけれども、外出の自粛要請であります。これは今も、私どもも一般的な要請として行っているところでありますけれども、各県の都道府県知事がそれぞれの状況に応じて外出の自粛あるいは不要不急の活動の自粛などを行っているところでありまして、これを改めて法律に基づいて自粛の要請を行うということで、ある意味でこれまで以上に強いメッセージとして発出されることになると思いますので、国民の皆さんにも一層のこうしたさまざまな、不要不急の活動の自粛など、求められることになるのではないかというふうに思います。
 あわせて、都道府県知事には、施設の使用制限についての要請もできます。これで要請に従われない場合は、指示そして公表という規定もございます。しかしながら、こういった指示についても罰則規定があるわけではございませんので、強制力が強いというものではございません。指示をしながらそれを公表することによって、国民の皆様の意識に訴えて活動を抑えていこう、感染の拡大を防止していこうという発想でございます。
 したがいまして、ちまたで言われるようなロックダウンのような、欧米で行われているロックダウンのようないわゆる都市封鎖、交通機関もとまり、外出も禁止され、外出すると罰則がかかるというふうなことができるわけではございません。仮に緊急事態宣言が発出された後でも、散歩をしたりジョギングしたりすることは当然ですし、スーパーや金融機関や、いわゆる町のライフラインに必要なインフラは動きますので、そういう意味で一段の、御指摘のあった三密を注意するとか、そういった活動を更に推し進めながら、国民全体でこれまで以上に努力をしてこの感染症を封じ込めていこう、そういうことになっていくものだというふうに思います。

○塩川分科員 外出自粛要請とかはこれまでも行ってきたという話もありましたし、一連の自粛要請等々もあるわけですよね。それに加えて何か新しいことをやるのか、そういう仕組みになるのかどうか、そこはどうなんですか。

○西村国務大臣 繰り返しになりますけれども、例えば施設について、使用の制限であったり、あるいは、催物と法律上は書かれておりますけれども、いわゆるイベントの制限、停止であったり、こういったことについて知事は指示をできるということになります。もちろん、罰則があって強制力があるわけではありませんが、指示を行い、そして公表もできますので、そういったことで国民全体に働きかけることによって、こういった活動自粛を担保しながら感染の拡大を防止していく、国民全体で負担を分かち合いながら、そしてみんなが努力することによって感染拡大を防いでいこう、そういう法体系のもとでそういった措置がとられるようになるということであります。

○塩川分科員 イベントについての自粛の要請も既に一般的なということで行われてきているわけですから、もちろん法律に基づいての指示や公表とかいう手続はありますけれども、基本はやはり要請という形で、事業者側はそれは前向きに受けとめて対応されておられる現状だと思います。
 ですから、そうすると法律に基づいて行うという話になるわけですけれども、でも、そういう点では、緊急事態宣言に基づく権限の前に、二十四条に基づく都道府県対策本部長の権限というのもあるわけですよね。それを法律に基づくという形で行うことというのも、それはそれとして可能だと思うわけです。そういう意味でも、私はやはり、これまで以上に強いメッセージを伝えるというところがポイントであろうと思っています。
 そうした場合に、緊急事態宣言がこれまで以上に強いメッセージを伝えることになるといった場合に、先日、全国知事会の飯泉会長が西村大臣のところにお越しになったとお聞きしました。緊急事態の発動に当たっては、緊急事態措置の実施区域、実施期間、緊急事態の概要を公示することになるわけです。つまり、特定区域に対して一定期間の緊急事態措置が行われることになる。
 全国知事会の飯泉会長は、西村大臣との会談の際に、政府が緊急事態宣言を行う場合には、対象地域の住民がほかの地域に一斉に移動し感染を広げてしまうおそれがあるとして、適切な措置をとるよう要請したということですけれども、この件については大臣はどのように受けとめられたんでしょうか。

○西村国務大臣 今の点をお答えする前に、もう一点だけ、緊急事態宣言を発出した後のことなんですが、医療のことについて、都道府県知事は臨時の医療施設を設置することができるようになります。このときに、設置する際に、さまざまな手続を簡素化して医療施設をつくる。さらに、土地や建物も、同意を得るのが通常ですが、同意がなくともそういったものも使って医療機関にすることができますので、そしてそれには補償の措置が法律上ついておりますので、そういう意味で、医療体制をしっかり確保するということも、緊急事態宣言発出後は知事の権限として、自身の都道府県内で、医療の逼迫している状況を見ながらそういうことができるようになるということであります。
 そして、今御質問ありました、飯泉会長からの御指摘でありますけれども、まさに、大変そういった点、先ほど申し上げたようにロックダウンと誤解されている向きもありますので、仮に緊急事態宣言が発出されれば、その一定期間、都市封鎖のようになるんだったら、もう先にどこか地方に戻ろう、自分のふるさとに戻ろうとか、こういった動きが出てきかねない、これは大変私も危惧をしております。武漢でも、都市封鎖の前に多くの、百万人と言われていますけれども出たというふうに報道がされておりますし、イタリアでも同様のことが起こったというふうに聞いております。
 ですので、まずはロックダウンとは違うというところを丁寧に説明をしながら、通常の人と人との接触、これをできるだけ避けて活動を減らしていくということですけれども、仕事はできます。テレワークもできますし、時差出勤もできます。会社に行っても、距離をとりながら、会議をやるときも、人と人との距離をあける、あるいはテレビ会議でやる。さまざまな手法を通じて人と人との接触を避けながら活動はできますので、専門家の皆さんからも、いわゆるレストランとかカフェはそういうクラスターにはなっていないので、換気をやったり、ビュッフェはやめたり、距離をとるなどの工夫をしながら、通常どおり営業したらいいんじゃないかという御意見もいただいておるところであります。
 そういったことをしっかり説明をしながら、例えば、今大都市部でどんどんふえておりますので、大都市圏で緊急事態宣言が発出されるようなことになったとしても、慌てて別の地域に移る必要はございませんし、それがかえって、仮に若者がわあっと、じゃ、学校も休みだから田舎に戻ろうということで地方に移られますと、地方で、高齢者が多い中で、そこで感染が広がり、地方の方はまだ医療機関も十分な体制ができていない中でそういったことも起こりかねませんので、私ども、もうずっと説明してきているんですけれども、デマも飛んだりしながら、ロックダウンされるとかというふうなこともありました。
 そういったこととは違うということを丁寧に説明しながら、まさに飯泉知事とも共有したところでありますけれども、不要不急の活動を自粛するということと、仮に緊急事態宣言が出されたときのその意味とか、何が変わるのか何が変わらないのか、こういったことをしっかりと説明することの重要性、これを共有いたしておりますので、しっかりと発信しながら丁寧に説明をしていきたいというふうに考えております。

○塩川分科員 やはり緊急事態宣言の発動の場合に、今言ったような、さまざまな誤解とおっしゃるような、そういう状況というのは当然想定され、強いメッセージであればあるほどそういった誤解を与えるようなことがないような対応が求められているわけで、私は、一連の懸念についてしっかり受けとめるべきだと思いますし、慎重に対応すべきだと思っています。
 その上で、やはり国民の皆さんが本当に理解と協力をしてもらうということが一番のポイントであるわけで、そういったときに、この三つの密といったハイリスクの場所を避けることが必要であり、そういった場となるような店舗やイベントをやはり休業、休止をするということがそれを保障することになるわけです。
 そうなると、例えば、先日のテレビ番組で、ノーベル賞を受賞した山中伸弥京都大学教授が、緊急事態宣言が出た場合に飲食店の休業補償が重要だと指摘をし、これを受けて専門家会議の尾身茂副座長も、夜の町などハイリスクな場所に行かないことを要請し、そこの施設の使用を制限するときに、国の責任で同時に経済的支援をする決断が重要になる、そうしないと、一方的に要請しても実効が伴わないと述べておられました。
 ですから、コロナ感染拡大を防止するための外出自粛要請や休校の要請、イベント自粛要請によって経済的損失をこうむる事業者等に対する補償を行ってこそ、感染拡大防止対策が実効性あるものになるんじゃないのか、ここを明確にすべきではないのか、このように考えますが、いかがでしょうか。

○西村国務大臣 まず大前提として、この法律の法体系が、先ほども申し上げたように、罰則などの強制力を伴うそういう強い措置が入っておりません。施設の利用制限、利用停止にしても指示でありまして、それに対しての強制力はない、公表するということでとどめているわけであります。それとのバランスも含めて、それに対する補償の措置が書かれていないわけであります。
 先ほど申し上げたように、医療機関の設置で、同意なくして、同意があってもなくてもなんですが、施設、建物や土地を使うときには補償の措置が書かれております。あるいは、検疫のために宿泊施設を使う、今いろいろ進められていますけれども、そういったことのときには補償措置がついております。ですけれども、この緩やかな措置である施設の利用制限、これについては法律上書かれておりません。
 これをどう考えたらいいのか私もずっと頭を悩ませてきたところでありますけれども、法体系全体が、自粛もあくまで要請しか法律上はできませんので、外出自粛も、国民一人一人が自覚をしてそれで努力をしていく、その積み重ね、全体として、国民、国全体が一丸となってそうした努力を積み重ねることによって、そしてまた負担も分かち合いながら、この感染症を防いでいこう、拡大を防止していこう、そういう法体系であるように認識を私自身は今しております。
 そうした中で、なかなかさまざまな事業がある中で補償措置というのは難しいんですけれども、しかし大変厳しい状況に置かれているのはもう間違いありませんし、ヒアリングも行ってまいりました。切実な声をお聞きをしてまいりました。
 ですので、私どもとしては、個人に対する給付金、三十万円の給付金、これはもう職種を問わず、本当に生活が苦しくなった人、一定の基準はつくることになりますけれども、しかし厳しい状況に置かれている方は、職種を問わず全ての業種で、働いている方について対象にこれはやっていくつもりでございます。
 それから、中小企業、零細企業についても、個人事業主も含めて、いろいろなイベントの自粛、あるいは飲食店も、個人事業主がやっておられる方もおられると思います、こうした方々に対しても一定の助成金、給付金を創設しようということで、今最後の詰めを行っているところでございます。
 あわせて、さまざまな、公共料金の延納を認めるとか、あるいは無利子融資を今度広げていくことも考えておりますし、それから税金も延滞税なしで猶予するとか、あるいは固定資産税なども軽減することも考えております。さまざまなこうした税制の猶予、軽減措置も考えておりますし、働き方については、雇用調整助成金を要件を拡大して、中小企業の場合は十分の九まで、解雇しない場合はお出しをするということにしております。
 こういったことを、全体を見て、全体の支援を通じて、何とか踏ん張っていただけるように支援をしていきたいと思いますし、終息した後には大々的なキャンペーンで、イベントや飲食や観光や地方経済、本当に苦しんでおられる方々にしっかりと、今までの分も挽回できるぐらいの、そうしたV字回復できるような経済対策を考えているところでございます。

○塩川分科員 いや、所得が落ち込む、経営が落ち込む、そういった場合についての支援策、これはこれで考える必要があると思うんですけれども、感染症対策として行うといった問題なんですよ。
 つまり、三つの密を避けます、そういった事業者があるわけですよね。大臣の方でも、ライブハウスですとかスポーツジムとか例示もされておられるわけです。そういった事業者に、そこに行くような人たちが、その場が開いていなければそもそも行くこともないわけですから、自粛をしてもらうといったときに、感染症対策の実効性を上げるために、こういう自粛を求める事業者に対して、当面お休みください、ついては一定額、一定割合の補償をしますと、ここをはっきりさせることが感染症対策としては有効なんじゃないのかということなんですけれども、そこについてはいかがですか。

○西村国務大臣 御指摘のように、感染症対策としては、さまざまな活動を減らしていくこと、特に、三密につながるような空間を避けること、場所を避けること、そして特に最近では、大きな声を上げたり呼気を荒げるようなスポーツ、卓球とか剣道なども感染者が出ております、こういったことに注意していただくということが何より大事であります。
 繰り返しになりますけれども、この法律の体系全体で、そういったことも頭に置きながらこの法律は当然できているわけでありますけれども、要請と指示まででありまして、そこから公表があって、その先は、罰則を伴う強制力はない、その全体のバランスの中で補償措置も書かれていないということであります。
 もちろん、この法体系全体について、感染症法との関係も含めて、私は、これは全てが終息して落ちついたときに、今回のこの経験を生かして、教訓として、何をしていけばいいのか、もう一度全体として、法体系そして施策を含めて、これはしっかりと検証して見直していければというふうに考えております。

○塩川分科員 別に私は、特措法のスキームの枠の中でどうしろという話をそもそもしていないわけで、特措法に限界がありますよと。
 その上で、感染症対策の実効性を上げるために、自粛を求める事業者に対して補償を行って、店を閉じてください、お休みくださいと言うのが有効でしょうと。大臣、午前中でもおっしゃっておられたようなスポーツジムだとかライブハウスについて、お休みください、補償しますよと言うことが、そういった三密の場をつくらないことにつながるわけですから、そういうことをやる方が非常にわかりやすく、実効性があるんじゃないのか。改めていかがですか。

○西村国務大臣 正確に申し上げますと、スポーツジム、ライブハウスを、もう営業を停止してください、もちろんいろいろ、クラスターになっているということを含めて、さまざまな通知なり、気をつけてくださいというようなこともやっていますけれども、基本的には、国民の一人一人の努力、自粛によって、活動の自粛によって、全体で感染症を封じ込めようというのが基本的な発想であります。この法律もそうですし、今我々が取り組んでいるのは、全体に外出自粛要請、不要不急の活動を減らすこと、これをお願いしているわけでありまして、基本的にはこうした国民の努力の中で進めていくというのが基本的な考え方であります。
 もちろん、今後、都道府県知事が、緊急事態宣言が発出、もしされれば、その後はそうした施設に対して、施設の利用の停止、これも要請、指示ができるようになりますけれども、その段階でもちろん協力に応じていただくのが、もしそうなれば望ましいわけでありますけれども、全体としてこれは、営業をしていくのに、踏ん張っていただくのに必要な対策をしっかり講じて、補償という、何か一つ一つ算定をしてそれについて補償するということではありませんけれども、実態として、事業が継続していけるように、無利子融資、それから助成金、それからさまざまな、税とか社会保険料の延納を認める、それから免除をする、あるいは雇用調整助成金もあります、こういったこと全体でしっかりと事業が継続していけるように支援をしていきたいというふうに考えております。

○塩川分科員 自粛要請の話は、やはり強いメッセージとなる以上は、停止に近いような形で事業者にとってみれば受けとめざるを得ないわけですよね。
 ですから、自粛という場合に、一般的に国民の理解と協力に基づく取組ということと、やはり、三密を避けるという中で、そういった環境をつくらないという点での事業者側の営業の問題があるわけで、こっちの方はしっかりとした補償がない。補償をすることで、店を閉じてもらって、国民の皆さんがそういう場に行く機会そのものをつくらないような整理を行っていく、ここが一番のポイントだと思うので、私は、やはりそこに踏み出すというか、そこを明確にすることが感染拡大防止対策として今極めて重要だ、感染拡大防止対策の実効性を上げるためには、こういった自粛要請と補償を一体で行うことが必要だということを重ねて申し上げておきます。

埼玉・坂戸市議選の告示/日本共産党の現有4議席確保を

 坂戸市議選告示。宮坂ひろゆき候補、あらい文雄候補の応援に駆けつけました!

 鈴木ともゆき候補、平瀬としひさ候補とともに、日本共産党は現有4議席確保をめざします。

 中学3年までの子ども医療費無料化、小中学校教室へのエアコン設置、第3子からの学校給食費無料化など豊かな実績。

 高すぎる国保税は引き下げを。均等割(年29,000円)の子ども分は廃止を。

 コロナ対策として、迅速な医療体制の整備と医療機関への財政支援を。自粛要請と補償は一体で行ってこそ。

 そして消費税の5%への引き下げを!

 

【本会議】新型コロナ対策/医療体制の確保、自粛と補償を一体で

 新型コロナウイルス感染症対策。対策を進めるためには、情報を積極的に公開し、政府判断の根拠と展望を示すべきだ。一方的に自粛と協力を求めるだけでは、国民の理解は得られない。問われているのは政府の信頼だ。国民の命と健康を守る医療体制の確保と、自粛要請と補償を一体で行うよう安倍晋三首相に求めました。

 私は、医療体制の崩壊を防ぐために、最優先の課題である医療従事者の感染・院内感染の拡大防止、感染が広がっている大都市の対策について質問。感染者の把握なしに感染防止対策はない。検査体制の抜本的拡充を要求しました。さらに、医療・介護・福祉の現場の感染予防の利用抑制に伴う減収を損失補てんすべきだ、と主張しました。

 また、コロナ危機から国民の暮らしと営業を守るため、自粛要請による収入減少を補償し、安心して休業できるようにすることこそ、実効ある感染症防止対策となる。雇用形態を問わず、賃金・収入の8割を補償し、新型コロナを理由とした解雇などを行わないように対策を講じるよう求めました。

 さらに、消費税5%への減税を。特措法に基づく緊急事態宣言は、発動要件を明確にし、経済損失に対する補償措置、人権侵害に対する救済措置を図ることが不可欠だ。

 安倍首相は「前例にとらわれない思い切った対策を総動員し、感染の拡大が抑制され、社会的不安が払しょくされた段階では一気に日本経済をV字回復させていく」などと答えました。

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 本会議で行った新型コロナウイルス感染症対策の特措法に基づく政府対策本部の設置と、東京五輪・パラリンピックの延期についての安倍晋三首相の報告に対する質問要旨は以下の通りです。

 新型コロナ感染症が広がる中で、国民は、健康と暮らしに不安を募らせています。政府が国民の理解と協力を得て対策を進めるには、現状と対策についての情報を積極的に公開し、政府判断の科学的根拠と展望を示すべきです。

 今、大事なことは、感染症対策に全力を挙げている医療現場を支え、医療体制の崩壊を防ぐことです。医療従事者を感染から守り、院内感染の拡大を防止するためのマスクや防護服などの確保はどうなっているのか。

 感染が広がっている大都市の対策が重要であり、ピーク時の患者想定数に対する病床数や医療機器の確保はどうなっているのか。

 感染者の把握なしに感染防止対策はありません。検査体制、クラスター対策を果たせるよう保健所の人員、予算とも抜本的な拡充を図るべきです。抗体検査も、速やかかつ大規模に実施すべきです。

 一般医療機関の病床を大規模に確保するためには、病床確保に伴う減収分を穴埋めする財政措置が不可欠です。

 公立・公的医療機関が再編・統合され急性期病床が大幅削減となる地域医療構想をただちに撤回すべきです。

 現状でも経営が厳しく、人材不足も深刻な介護施設や障害者施設、作業所や訪問看護事業所などの利用抑制に伴う減収への損失補てんに踏み出すべきです。

 コロナ危機から国民の暮らしと営業を守るため、自粛要請と補償を一体で行うことこそ、実効ある感染症防止対策となる。政府の施策はそうしたものなのか。外出自粛要請、休校要請、イベント自粛要請で経済的損失を被る事業者等に、損失補てんを行うべきです。

 雇用形態を問わず、賃金、収入の8割を補償すること、新型コロナを理由とした解雇、雇い止め、派遣切り、内定取り消し、採用繰り延べを行わないように対策を講じるべきです。

 中小・小規模事業者に、無利子無担保の融資を速やかに実行するとともに、固定費への直接助成を行うべきです。イベント・公演などの中止に伴う必要経費の補てんを求めます。

 今年度予算を組み直し、5G減税、カジノ予算、軍事費などは見直して、コロナ対応の財源を確保すべきです。

 今こそ消費税を、5%へ減税すべきです。

 特措法に基づく緊急事態宣言に盛り込まれた私権制限は、憲法に保障された基本的人権を制約し、経済活動にも大きな影響をもたらすものであり、慎重であるべきです。

 専門家の科学的知見を踏まえた宣言発動要件を明確にするとともに、私権制限による経済的損失に対する補償措置を行い、人権侵害に対する救済措置を図ることが不可欠です。


「議事録」

<第201通常国会 2020年4月2日 本会議 14号>

○塩川鉄也君 日本共産党を代表して、新型コロナウイルス感染症対策について、安倍総理に質問いたします。(拍手)
 感染が広がる中で、国民は、感染への不安、長引く自粛への不安など、健康と暮らしに大きな不安を募らせています。政府が国民の理解と協力を得て対策を進めるためには、コロナ感染症の現状と対策についての情報を積極的に公開し、国民にきちんと説明し、政府の判断の科学的根拠と展望を示すことです。一方的に自粛と協力を求めるだけでは国民の理解は得られません。問われているのは政府の信頼性であります。
 そこで、大きく二つただしたい。
 第一は、国民の命と健康を守る医療体制です。
 今、最も大事なことは、感染症対策に全力を挙げている医療現場をしっかりと支え、何としても医療体制の崩壊を防ぐことです。
 医療従事者を感染から守り、院内感染の拡大を防止することは、最優先の課題です。感染防護用品であるマスク、ゴーグル、ガウン、防護服、消毒液など、全く足りていません。必要数を確保するためにどのような取組を行っているのですか。
 とりわけ感染が広がっている大都市の対策が重要です。東京、大阪におけるピーク時の入院患者、重症患者を何人と想定して対策を立てているのか、それに必要な病床数は幾つであり、現在確保されているのは幾つなのか、軽症者の隔離施設はどう確保するのか、重症患者の病床確保のために人工呼吸器など必要な医療機器の迅速な確保はどうなっているのか、お答えください。
 次に、検査体制です。
 感染者の把握なしに、感染防止対策はありません。医師が必要だと判断すれば、帰国者・接触者相談センターを介さずともPCR検査を受けられる体制をつくるべきです。公衆衛生を担う保健所が検査体制、クラスター対策を果たすことのできるように、人員、予算とも抜本的な拡充を図るべきではありませんか。
 また、イギリスなどで実施している抗体検査についても、速やかに、かつ大規模に実施すべきではありませんか。答弁を求めます。
 さらに、医療機関への対策です。
 一般医療機関での病床を大規模に確保するためには、病床確保に伴う減収分を穴埋めする財政措置が不可欠であります。
 政府が進める地域医療構想によって、公立・公的医療機関が再編統合され、感染症にも対応する急性期病床が大幅に削減されようとしています。この地域医療構想は直ちに撤回をすべきです。
 加えて、介護施設、障害者施設、作業所や訪問看護事業所など、医療、介護、福祉の現場は、政府の社会保障費抑制政策のもとで、現状でも経営が厳しく、人材不足も深刻です。その上、今回の新型コロナによって、倒産、廃業に追い込まれようとしています。施設、事業所を絶対に破綻させないため、感染予防の利用抑制に伴う減収については損失補填に踏み出すべきではありませんか。
 第二に、コロナ危機から国民の暮らしと営業を守るため、自粛要請と補償を一体で行うことが重要です。
 感染拡大を抑止するための外出自粛要請、休校要請、イベント自粛要請によって経済的損失をこうむる事業者等に対して、損失補填を行うべきです。収入減少を補償し、安心して休業できるようにしてこそ、実効ある感染症防止対策となるのではありませんか。
 政府が言う中小・小規模事業者及び生活困窮者に対する新たな給付金とは、そうしたものとなるのでしょうか。
 安倍総理は、先週の会見で、経済において一番大切な使命は雇用を守ることと表明しました。雇用を守るためには、雇用形態を問わず、賃金、収入の八割を補償することが必要です。また、新型コロナを理由とした解雇、雇いどめ、派遣切り、内定取消し、採用繰延べなどを行わないように対策を講じるべきです。
 中小・小規模事業者に対しては、無利子無担保の融資を速やかに実行するとともに、税、社会保険料の減免、家賃、光熱費、リース代など固定費への直接助成を行い、倒産、廃業を何としても食いとめるべきです。イベント、公演などの中止に伴う必要経費を補填することを強く求めます。
 先日成立した今年度予算も組み直すべきです。5G減税、カジノ予算、軍事費など、不要不急の税財政措置は見直して、コロナ対応の財源を確保すべきではありませんか。
 安倍総理は、新型コロナの経済への影響に対して、リーマン・ショックの規模を上回る対策をとると述べました。昨年、リーマン級の経済危機でないといって消費税増税をしたのが安倍総理です。だったら、今、消費税は五%へ減税すべきではありませんか。
 オリンピック、パラリンピックの一年延期についてお聞きします。
 これは、新型コロナ感染症が一年以内に終息することを前提としていますが、そうした判断の科学的根拠を示していただきたい。
 最後に、特措法に基づく緊急事態宣言は、外出自粛の要請、学校、保育所、老人福祉施設の使用制限、停止の要請、指示、さまざまなイベント等に対する使用制限、停止の要請、指示、臨時医療施設開設のための土地の強制使用も可能となるものです。こうした私権制限は、憲法に保障された移動の自由や集会の自由、表現の自由といった基本的人権を制約し、経済活動にも大きな影響をもたらすものであり、慎重であるべきです。
 宣言を発動する場合には、専門家による科学的知見を踏まえた宣言発動の要件を明確にすることを求めるとともに、私権制限による経済的損失に対する補償措置を行い、人権侵害に対する救済措置を図ることが不可欠だということを強く求めて、質問を終わります。

【新聞「新埼玉」掲載】新型コロナ、大胆かつきめ細かい支援を

新聞「新埼玉」4月号より

塩川鉄也の国会から埼玉から

 川越市内の商店街で、新型コロナウイルス感染症による営業への影響を調査。

 多数の観光客で賑わう一番街でも「買い物をしてくれる外国人観光客や中高年の顧客が来てくれない。売上げが2~3割落ちている」。駅前の居酒屋では「2月なかば以降、客は半分以下。一日2、3人のときもあった。金を借りたとしてもいつ返せるか」。外国観光客の多い旅館はキャンセルが相次ぎ、悲鳴が上かっています。

 一方、住宅街のケーキ屋さんでは「今はそんなに影響は感じていないが、今後どうなっていくのか不安」と話していました。

 消費の落ち込みは深刻です。業種によって影響も違うため、大胆かつきめ細かい支援が求められます。まずは生き延びるための融資を。負担軽減へ税金・社会保険料の猶予・減免を。そして給付金など減収補填のための財政措置を。

 何よりも、コロナ流行前から消費を落ち込ませた消費税増税はやめて、5%への減税の実現を。

(衆議院議員・党国会対策委員長代理)

埼玉・松伏町/吉田俊一・平野ちほ町議と街頭から訴え

 目前に迫った松伏町議選。吉田俊一・平野ちほ町議と訴えました。

 松伏町議団は、一昨年の暑い夏の直後から小中学校教室へのエアコン設置に取り組んできました。

 文科省に直接、直談判して補助金増額を要請し、町議会でも働きかけて、1年前倒しでエアコン設置を実現しました。

 外出・イベント自粛などコロナ対策の実効性を確保するためにも、影響を受ける労働者・事業者に休業補償の実施を!

土壌汚染、市街地での訓練飛行/米軍所沢通信基地全面返還の実現を

 米軍所沢通信基地内には、横田基地の外周道路建設の残土が搬入され、積み上げられたままとなっている。所沢市の中心部を勝手に残土置き場に使っている。

 しかも横田基地では、有害物質(PFOS、PFOA)による土壌汚染が問題となっているのに、所沢市の土壌調査の要求に米軍も防衛省も応じようとしない。

 また、住宅や学校、病院が密集している基地上空で、米軍ヘリやオスプレイの訓練飛行が繰り返されてきた。

 米軍の好き勝手を許してきた日米地位協定の抜本改定が必要だ。そして基地全面返還の実現を!

米軍所沢通信基地内を貫く「東西連絡道路」開通/埼玉・所沢市

 米軍所沢通信基地内を貫く「東西連絡道路」開通記念式典に出席。

 所沢市は「米軍基地全面返還は市民の願い」をスローガンに掲げ、所沢通信基地の早期全面返還に取り組んできた。

 その一環として「東西連絡道路」用地の返還が日米間で合意され、この度完成に至った。

 学校、病院などへのアクセスが改善し、交通の利便性が向上。まちづくりにも資するものとなる。

 国による多額の地元負担の要求を国会で追及し、不当な支払いの見直しなどを行ってきた。

 基地全面返還に向けて、引き続き取り組んでいきたい。

【議院運営委員会】内閣機能拡大を正当化/公取委員長候補

 政府が提示している国会同意人事案のうち公正取引委員会委員長候補者の古谷一之内閣官房副長官補から所信を聴取しました。

 私は、2001年の中央省庁再編以降、内閣官房、内閣府の機能が拡大強化され、このことが、公文書の改ざん、ねつ造、隠ぺいなどの不祥事につながったのではないか、と指摘。

 古谷氏は、「総理の発議権をフルに使って」企画、調整、立案していることは「積極的に評価をしていただいている」と、さまざまな弊害を生じさせている機能強化を正当化しました。

 私が、19年6月に閣議決定された「成長戦略実行計画」には「独禁当局はデジタル市場についての知見が弱い」とされていることへの認識を問うと、古谷氏は「評価できない」と答えました。

 公取委に注文をつけるような内閣のもとでつくられたデジタル市場競争本部の事務責任者が古谷氏であった。官邸の中枢で政策立案・総合調整を担う立場だった人が独禁当局の責任者となるのは公取委の『職権行使の独立性』に疑問符がつく。

 


「議事録」

<第201通常国会 2020年3月25日 議院運営委員会 14号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 内閣官房副長官補として、二〇一三年以降、長らく政権中枢で活動してきた古谷参考人にお尋ねをいたします。
 中央省庁再編以降、総理の権限強化を始めとして、内閣の重要政策の企画立案や総合調整機能を持つ内閣官房、内閣府の拡大強化が図られてまいりました。こういった官邸機能強化がさまざまな弊害も生じさせているのではないのか、公文書の改ざんや捏造、隠蔽などの不祥事につながったのではないのか。中にいて率直にどのようにお感じか、お尋ねします。

○古谷参考人 大変難しい質問をいただきました。
 現に内閣官房でまだ副長官補として仕事をしておりますので、余り申し上げることはないんですけれども、大きな時代の変化といいますか、やはり日本が、先ほども申し上げましたが、人口減少、少子高齢化、成熟社会になった中で、行政もいろいろな政策面について大きな改革あるいは変革をしていかなければいけない状況にこの時代はあると私は認識しております。
 こういう中で、二〇〇〇年に中央省庁改革が行われまして、総理大臣の発議権というものもつくられました。そういう意味で、今、官邸主導ですとかいろいろな言い方をされますけれども、内閣が各省庁との間で、いわば総理の発議権をフルに使っていろいろな企画、調整、立案をしているということは、私は、中におりまして、大変口幅ったいですけれども、積極的に評価をしていただいていいのではないかなというふうに考えながら仕事をしておるところでございます。
 きょうの私からのコメントはそこまでにさせていただきます。

○塩川委員 公正取引委員会の採用案内パンフレットを拝見しますと、「公正取引委員会は、」「厳格な中立性と高度の専門性が必要とされることから、職権行使の独立性が法定され、他からの指揮監督を受けることなく職務を遂行します。」とあります。
 古谷参考人の、この職権行使の独立性についての御認識を伺いたいと思います。

○古谷参考人 御指摘のとおり、独禁法二十八条で、公取は独立してその職権を行使するというふうになっております。独立行政委員会という位置づけでございまして、ほかから指揮監督を受けることなく、独立で、まさに自由で公正な競争環境を確保する仕事という崇高な使命が公取にはあるんだというふうに思っております。
 私自身は、内閣官房で、先ほど申し上げましたように、各省のあまた調整事をやっておりますけれども、公取委員長に仮に選任されましたならば、この独立して職権を行使するということを心に定めて仕事をさせていただきたいというふうに思っております。

○塩川委員 二〇一九年六月閣議決定の成長戦略実行計画のデジタル市場のルール整備の項には、「独禁当局は、デジタル市場についての知見が弱いこともあり、十分な勘案ができていないとの指摘がある。」とあります。
 この点は、古谷参考人も同じ認識でしょうか。

○古谷参考人 現在の公正取引委員会にデジタル分野の知見が足りないかどうか、そこはちょっと私は評価はできませんけれども、先ほども申し上げましたように、公取という競争当局とは別に、内閣官房にデジタル市場競争本部というものを設置いたしまして、デジタル分野の専門家にも来ていただいて、今、関係省庁で横断的なデジタル分野の競争環境整備についての議論を行っております。
 こうした取組は、諸外国、主要国でもデジタル分野の議論をする際に用いている手法でございまして、こうした横断的な議論の中に、今後、競争当局としての公取も、まさにそれを執行し実行していく役割を担っていくわけでありますので、専門的な知見を高めるよう、組織の力を強くしながら、積極的に加わっていくということが必要になってくるんだろうというふうに思っております。

○塩川委員 閣議決定したこういう成長戦略実行計画において、独禁当局はデジタル市場についての知見が弱いと断定するような話が出ているわけで、それを踏まえると、現状の公取の体制がどうなのか。デジタル市場の知見が弱いということを踏まえて、どのような人員や体制の強化を図る必要があると考えるのか、その点についてはいかがでしょうか。

○古谷参考人 やはりデジタル経済、デジタル社会になりますと、知識や情報の変化のスピードも大変大きいものがございますので、それについていくというのは大変だろうと思います。
 したがいまして、公取が、内部にいる公取の職員に当然いろいろな研修をして知恵をつけていくということは大事だと思いますけれども、それだけではなくて、やはり外部の人材を登用するとか、関係省庁との人事交流を活発にするとか、そういうこともやりながら、やはり組織としての対応力を高めていくということを考えていく必要があるというふうに思っております。

○塩川委員 海外の独禁当局と比べても、やはり人員体制が極めて小さいのではないのか。いろいろな人事の交流ですとか外部人材の登用の話がありましたけれども、そもそも公取の人員体制を大幅にふやす、そういうことについてのお考えはいかがですか。

○古谷参考人 それも必要だと思います。
 杉本委員長のもとでかなり人員もふやしてきておられるというふうに聞いておりますけれども、公取の今の体制の実態をつぶさに今後聞いた上で、人員の増強、組織の増強ということについても検討させていただければと思っております。

○塩川委員 公正取引委員会の知見が不十分だという認識を踏まえて、成長戦略実行計画においては、内閣官房にデジタル市場の競争状況の評価等を行う専門組織としてデジタル市場競争本部を創設するとしました。古谷さんのお話にもあったとおりであります。その事務局組織の、デジタル市場競争本部事務局の事務局長が古谷副長官補ということであります。
 やはり、いろいろ公取に注文をつけるような内閣のもとで新たにつくられたデジタル市場競争本部、その事務局の責任者をやっておられる古谷参考人が、いわば官邸の中枢で企画立案や総合調整を担う立場だった人が独禁当局の責任者となるのは、公正取引委員会の職権行使の独立性に疑問符がつかないかと思うわけですが、その点、いかがでしょうか。

○古谷参考人 私は、きょう、内閣総理大臣から候補者として選考されてここに参っておりますので、私がふさわしいかどうか、私の方から申し上げるのは難しいですけれども、先ほども申し上げましたように、デジタル市場の競争環境を整備していくという問題については、公取、競争当局を含めていろいろなところがかかわってくる話になると思いますので、これは、個人情報保護委員会とか消費者庁、経産省、総務省、いろいろなところと一緒になって議論しております。そういう中で、公取が果たすべき役割というのはあると思います。
 今、内閣官房でそうした調整業務を主として私はやっておりますけれども、一番最初の御質問に戻りますが、公取は独立して仕事をするということでございますので、公取の委員長になりました場合には、きちっとそこは切り分けて職務に当たらなければいけないと思っております。
 私は、これまでいろいろな行政官として仕事をしてまいりましたけれども、それぞれ与えられた職責を一所懸命と思ってやってきたつもりでございます。今後もそうしていきたいというふうに考えております。

○塩川委員 終わります。

===自由質疑===

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 古谷参考人もかかわってこられたデジタルプラットフォーマー取引透明化法案についてお尋ねします。
 巨大IT企業に対して取引の透明性と公正性の向上を求めるという法案ですが、事業者の自主性に委ねることが基本となっており、中小企業いじめや違反行為の規制が十分にできるのか、また、情報開示の命令違反に罰金が百万円以下など規制の実効性を担保する措置が弱いのではないか、さらには、法律の執行をIT産業を育成する立場の経産省が担うという仕組みですので、踏み込んだ監視と規制ができるのか疑問だ、このように思いますが、古谷参考人はどのように評価しておられるでしょうか。

○古谷参考人 今回提出をして御審議をお願いしております取引透明化法案、これは先ほども申し上げましたけれども、やはり、デジタルプラットフォームというのは、これからの経済にとって、イノベーションをして進めていく上で期待の持てる分野でもございます。一方で、デジタルプラットフォームにかかわるいろいろな事業者が不当な不利益や負担を負ってはいけない、そういうバランスの中で議論をしてまいりました。
 いろいろな御議論はあろうかと思いますけれども、これは経産省が所管をして一定の義務づけはいたしますけれども、どうしても独禁法違反が疑われるような場合には、そういう事案については公取委員会の方に独禁法に基づく対処を要請できるといったような規定になっております。ここは、取引透明化法案とうまくタイアップをして、独禁法の厳正な適用というものに心がけてまいりたいというふうに思っております。
 デジタルプラットフォームをめぐる競争環境の議論というのは、私はまだ道半ばだと思っております。これからいろいろな御議論を踏まえながら深めていかなければいけない課題だという認識もいたしております。

【議院運営委員会】内閣が役職を延長させることを容認/人事官候補の所信聴取

 政府が提示した国会同意人事案のうち、人事官候補である古屋浩明元人事院事務総長から所信を聴取しました。

 私は、古屋氏が給与局長時代に手掛けた「給与制度の総合的見直し」が、一般職国家公務員の給与を引き下げ、勤務地と年齢による賃金格差をつくるものであり、人事院の労働基本権制約の代償機能としての役割を否定するものだとして見解をただしました。

 古屋氏は「状況に応じた対応だった」と正当化しました。

 また、私は、東京高検検事長の定年延長に関して、人事院は1981年の国会答弁で示した「検察官の定年については検察庁法で定められており、国家公務員法の定年制は適用されない」との立場を維持してきたのではないか、と質問。

 古屋参考人は「当時は適用されないとの立場だった」と認めつつ「法解釈は法務省に委ねられている」と述べました。

 私は、今国会に提出されている国家公務員の定年を引上げる国公法改正案において、検察庁法そのものを書き換えて「内閣が定める事由」があるときには役職を延長させることができる規定を盛り込んでいるのは重大。今後、黒川氏のような政治判断での勤務延長がまかり通ることになりはしないか、と質問。

 古屋参考人は「任命権者である内閣が役職を延長させることは自然な対応ではないか」と容認する立場を明らかにしました。


「議事録」

<第201通常国会 2020年3月25日 議院運営委員会 14号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 古屋浩明参考人にお尋ねをいたします。
 古屋参考人が人事院事務総局給与局長のときに行った施策の一つに、給与制度の総合的見直しがございます。職務給の原則や地域経済への影響を考慮せず、地域の民間賃金の水準に公務員賃金を合わせて地域間格差を拡大するものであり、また、五十歳代後半層の給与を引き下げるものとして、我が党も批判をいたしました。
 給与制度の総合的見直しは、職務給原則を損ない、勤務地と年齢による賃金格差をつくるものであり、人事院の労働基本権制約の代償機能としての役割を否定するものではないのか。この点についてのお考えをお聞かせください。

○古屋参考人 平成二十七年度から三年かけて、給与の総合見直しというのを実施したところでございます。
 これは、当時、国家公務員給与をめぐる諸課題の解決ということで、一つは地域間の給与配分のあり方、それから世代間の給与配分のあり方、職務、勤務実績に応じた給与配分のあり方ということについて課題があったということでございまして、全国共通の基本給について二%引き下げた中で、改めて地域間の配分の見直しを行うというようなこと。それから、世代間の見直し、先ほどもありましたけれども、若年層を厚くし、高齢層の方については少し削減率を高くするというようなことの見直しを行い、民間の賃金カーブとのバランスをとったということでございます。
 国家公務員法におきましては、職務給の原則が述べられているところでございますが、地域の事情を考慮して支給する給与種目というのも規定がございます。そういう意味では、地域手当を支給する、俸給を補完するという形の地域手当については職務給の原則に反するものではないというふうに考えているところでございます。
 また、民間賃金の低い地域における官民の実情を踏まえると、先ほどの地域手当の配分というのも、状況に応じた、まさに情勢適応の原則に沿った対応ということでありまして、労働基本権制約の代償機能としての役割は果たしているものではないかというふうに考えているところでございます。

○塩川委員 次に、国家公務員の定年延長に関連して、国公法と検察庁法の関係についてお聞きします。
 検察庁法には検察官の定年延長は規定されておりません。今回、黒川東京高検検事長の定年延長、勤務延長に当たって、国家公務員法の規定を使って定年延長を認めるとしました。
 しかし、人事院は、国家公務員に定年制を導入する国公法改正に係る一九八一年の国会答弁で、検察官と大学教官については現在既に定年が定められている、今回の定年制は適用されないとしておりました。
 人事院はこの立場を維持してきたのではないでしょうか。

○古屋参考人 国家公務員法は一般職の公務員全体に原則として適用になるということでございますが、その中で、特例法が設けられれば特例法が優先されるという関係でございます。
 そういう関係で、確かに、今、引用された部分、導入当初につきましてはそういう解釈でされていたというふうに我々も認識しておりました。
 ただ、特別法の解釈等につきましては、これは検察庁法ということでございますので、法務省の方でその解釈等について整理するというのが一般法と特別法との関係ということになろうかと思います。
 そういう意味で、この部分については法務省さんの整理ということになろうかと思います。

○塩川委員 検察官は準司法の仕事に当たる。同時に、定年の年の前の日に退官をするという仕組みと一般の公務員との関係の違いというのは当然あるわけです。
 そういった点でも、これを一律に引っ張ってくるというのは納得のいくものではないと思っておりますし、今回の黒川東京高検検事長の定年延長というのは、これはやはり違法なんじゃないかと率直に思いますが、改めて、いかがでしょうか。

○古屋参考人 繰り返しで恐縮ですけれども、そこの解釈については、特別法を担当する法務省の解釈によるということでございまして、人事院として中身について申し述べるということは適当ではないというふうに考えております。

○塩川委員 検察官の勤務延長の解釈変更とつじつまを合わせるために、今回の国家公務員の定年引上げの国公法改定案においては、検察庁法そのものを書きかえて勤務延長規定を盛り込むとしているのは極めて重大であります。その際、国公法改定案では、事務次官などの幹部が役職定年を迎えてもそのポストにいられる場合は人事院規則で定めるとしているのに対し、検察庁法の改定案では、次長検事や検事長が引き続きとどまれるのは内閣が定める事由があると認めるときとしております。
 国家公務員一般については人事院規則、それに対して、次長検事、検事長は内閣が定める。そういう点では、今後、黒川氏のような、政治判断での勤務延長がまかり通ることになりはしないか。公務の公正性という観点で、どのようにお考えか、お尋ねいたします。

○古屋参考人 先ほどのかなり繰り返しになるかと思いますけれども、国家公務員法のいわば適用除外して特別な措置を行うという中において、どのような手続を行うのかということは別途定めるということで、その一部分だけ捉えて、どうかというのは難しいのかなと。
 ですから、内閣の任命になる検事長等についてそのような手続をとるということは、当然というところまでいくかどうかはわかりませんけれども、自然な対応ではないかというふうには考えております。
 いずれにしても、そこの、特別法の対応の中における判断でございまして、基本的には、私どもの方といいますか人事院の方で申し述べるものではないのではないかというふうに考えております。

○塩川委員 時間が参りましたので、終わります。

 

===自由質疑===

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 この間、大企業などの民間企業出身者が、非常勤の国家公務員として、企画立案、総合調整機能を担う内閣官房で勤務する事例が増加をしています。第二次安倍政権以降、七年間で九十三人が百六十八人と、ほぼ二倍にふえております。
 個々の企業や業界の利害にかかわる事務も当然含まれているわけです。人事院の所管する官民人事交流法は、公務の公正性を担保するため、出身元企業における業務の従事や給与の補填を禁止していますが、政府は、内閣官房の非常勤職員が出身企業の仕事に従事していることや給与の補填を受けていることを否定しておりません。
 非常勤職員として雇用することで公務の公正性が損なわれているのではないのか、この点についてのお考えをお聞かせください。

○古屋参考人 官民人事交流法については、まさにそのような規制を設けているということでございます。
 また、非常勤職員につきましても、民間企業出身者を採用するという場合には、公務の公正性を確保して、官民癒着等の疑念を抱かせることのないようにする必要があるだろうというふうに考えております。
 したがいまして、当然、国家公務員としての各種の服務規律というものはあるわけですから、この服務規律の遵守は当然のこと、職員の配置や従事する業務というものについても各省において十分慎重に対応していただく必要があるだろうし、また、これについては、人事院としても、必要があれば指導を行うということをしていきたいというふうに考えております。

リチウムイオン電池でノーベル化学賞/吉野彰さんを衆議院でお祝い

 リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞を受賞した吉野彰さん。衆議院で受賞をお祝いする行事が行われました。

 吉野彰さんは「受賞理由となったサスティナブル社会実現のために今後とも努力していきたい。エネルギーの地産地消に貢献したい」と語りました。

北関東ブロックいっせい宣伝/埼玉・川越市内で訴え

 北関東ブロックいっせい宣伝行動。川越市内で守屋県議、川口市議と訴えました。

 新型コロナの感染症対策に全力を挙げるとともに、経済危機への抜本的な対策を訴え。消費税5%減税の実現を!

 緊急事態を口実とした改憲は許せない。

 森友公文書改ざん問題が改めて焦点になっている。加計学園問題、桜を見る会、そして黒川東京高検検事長の定年延長など、安倍首相の国政私物化が極まっている。

 安倍政権退陣、野党連合政権の実現をめざして頑張りたい。日本共産党の躍進にお力をお貸しください。


コロナ対策/財政支援を/埼玉/北関東いっせい宣伝

「しんぶん赤旗」3月22日付・地方ワイド版より

 埼玉県の各地で20日、日本共産党の北関東プロックいっせい宣伝が行われました。川越市の川越駅東口クレアモール前と本川越駅東口では、塩川鉄也衆院議員や守屋裕子県議、川口知子市議が訴えました。

 塩川氏は、新型コロナウイルスによってりーマン・ショック以上といわれる経済危機になった原因は、消費税増税にあると指摘し、抜本的な財政支援や消費税5%への減税を求めていくと強調。森友学園問題にも言及し、「亡くなった職貝の手記を読めば、財務省が公文書改ざんを現場に押しつけたのは明らか。その大本には安倍首相の発言がある。国政を私物化してきた責任が問われる」と訴えました。

 守屋氏は、宣伝前に市内の商店を訪問し新型コロナの影響を調査したところ、先行きがわからない不安を抱いていたと紹介し、「不安解決のため、知事への申し入れなどを行い、暮らしを守る防波堤となって頑張っていく」と力を込めました。

 川口氏は「市内在住の妊婦に1人あたり10枚のマスク配布が決まった」と紹介しました。

 

「売上げが2~3割落ち」「客は半分以下」/新型コロナの影響を調査/埼玉・川越市の商店街

 川越市内の商店街で新型コロナウイルス感染症による営業への影響について調査。守屋県議、川口市議と一緒。

 多数の観光客で賑わう一番街でも「買い物をしてくれる外国人観光客や中高年の顧客が来てくれない。売上げが2~3割落ちている。資金繰りも考えているが相談窓口がわからない」。

 駅前の居酒屋では「2月半ば以降、客は半分以下。一日2、3人のときもあった。金を借りたとしてもいつ返せるか」。

 一方、住宅街のケーキ屋さんでは「今はそんなに影響は感じていないが、今後どうなっていくのか不安」と語っていた。

 業種によって影響も違う。大胆かつきめ細かい支援が必要だ。まずは生き延びるための融資。負担を軽減するための税・社会保険料の猶予・減免。給付金など減収補填のための財政措置を求めていきたい。


販売激減/食っていけない/埼玉・川越

商店街悲痛/塩川議員「政府に対策強く要求」

「しんぶん赤旗」3月24日付・首都圏版より

 日本共産党の塩川鉄也衆院議貝は20日、新型コロナウイルス調査のため、埼玉県川越市で守屋裕子県議、川口知子市議らと商店を訪問しました。

 書籍販売の男性は「普段とは客層が全然違う。外国人観光客や比較的年齢の高い層が減り、若者ばかり。本を買う人が少なく、売り上げは悪い」と話します。

 飲食関係店の男性は「業務上マスクが必須な上、花粉症にかかっていることもあり、普段はマスクを何度か取り替えていた。今は大事に使わざるを得ない」と訴えました。

 居酒屋の男性は「融資を受けられればありかたいが、返せるかわからない」「売り上げは半分以下。食っていけない。半年も続けばどうなるか。45年やってるが、ここまで追い詰められたのは初めてだ」と嘆きました。

 塩川氏は「消費税増税に加え、新型コロナが営業に影響を与えていると実感した。特に飲食店に大きな影響がある。社会保険料の減免や金融支援など、財政措置含め、商売が生き延びられるよう抜本的対策を強く求めていく」と強調しました。

憲政記念館の拡充、公文書管理の改善とルールづくりを/国立公文書館議連

 国立公文書館議連に参加。

 国民共有の知的資源である公文書を粗末に扱う安倍政権を批判。

 行政府の公文書管理の改善を求めるとともに、立法府の公文書管理のルールをつくることを提案。議会事務局の議院行政文書だけでなく、議員立法の立案過程などの立法調査文書のルールを策定することが必要だ。

 立法府公文書館としての憲政記念館の拡充も重要だ。

【内閣委員会】カジノ疑惑払拭できぬ/推進者受け入れは問題

 カジノ管理委員会事務局が統合型リゾート(IR)を推進する立場のコンサルタント業者から職員を受け入れている問題で政府の姿勢をただしました。

 私は1月31日の同内閣委員会で、コンサル出身の職員がカジノ管理委員会事務局の非常勤職員として雇われ、出身元企業の身分を持ち、出身元企業からの給与補てんも認められている事実を示し、カジノ事業者にとって有利なルール作りが行われる疑念があると追及していました。

 その後の政府の対応をただしたのに対し、武田良太カジノ管理委員会担当相は「(非常勤職員として雇っていた)公認会計士、弁護士を特定任期付職員として採用するための公募をした。特定任期付職員は出身元企業と兼業関係が生じず、給与も全額国が支給する」と答弁。

 私が、これまでの非常勤職員ではカジノ規制にあたっての透明性・中立性に問題があったと認めるものだ、と追及したのに対し、武田氏は「国民の疑念を払しょくしていかなければならない」と述べるにとどめました。

 特定任期付職員として雇ったとしても退職後に元の職場に戻ることができる。疑念を拭い去ることはできない。カジノ管理委員会には規制側と推進側の役所間の人事交流を規制する「ノーリターンルール」もない。カジノ管理委員会がカジノ推進機関になりかねない。野党のカジノ廃止法案の審議を求めました。

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「議事録」

<第201通常国会 2020年3月18日 内閣委員会 4号>

○塩川委員 カジノについて質問をいたします。
 委員長に申し上げますけれども、このカジノの問題についての汚職、あきもと司議員に係るさまざまな疑惑の問題があるわけであります。しっかりとやはり国会として真相究明を行う、政治的道義的責任を問われる問題でありますので、これを国会でしっかり行う必要があるんじゃないのか。あきもと司議員に国会で説明していただきたいと思いますが、その点についてお取り計らいいただけないでしょうか。

○松本委員長 後ほど、理事会で協議いたします。

○塩川委員 そこで、カジノ管理委員会の会議におきまして、IR整備基本方針案に対する検討事項が示されています。その一つとして、国や地方自治体の職員とIR事業者との接触ルールの必要性を指摘をしておりました。
 このカジノ管理委員会がこのような指摘を行った理由は何か、その内容は何か、武田大臣の方からお答えください。

○武田国務大臣 一月二十三日の日に、第二回の管理委員会が開催されました。その中において、IR基本方針についての議論がなされたわけでありますが、その議論の中で、ある委員の方から、国民の理解というものを得てこのカジノという事業を推進していくのであるならば、当然、透明性、公正性というのは、これは最低条件、前提条件となっていくわけですね。その中で、国や地方公共団体の職員が事業者と会う、このことに対する接触ルールというものをしっかりと基本方針の中に盛り込んで明確化していくべきだという意見が出されたものと承知をいたしております。

○塩川委員 公正性、透明性が保持されるように国、地方の職員との接触ルールが必要だという指摘があった、そういう指摘を行うきっかけというのは何だったんですか。

○武田国務大臣 きっかけについては、その委員に聞いていただかなくちゃ私はわからないと思うんですけれども、やはり国民の信頼を得るという意味で、変な疑念を抱かれないような環境を整備する上で必要と思ったのではないかなと私は推察しております。

○塩川委員 カジノ管理委員会の第二回会議の議事録の要旨、議事概要を見ると、贈収賄等の不正行為によってIRの推進における公正性、透明性に疑念が抱かれることがないようにという前提、まさになぜということが書かれて、それはそういうことですよね。

○武田国務大臣 とにかく、国民から変な疑念を抱かれないようにという思いがあったのではないかなと思います。それは委員が発言されたことであって、私が発言したことではないので、予断は余り許されないものと思います。

○塩川委員 いや、出していただいた議事概要にそのように書かれていたというのは、ちょっと事務方でもよければ確認してほしいんですが。

○並木政府参考人 先生の御指摘の部分について、開催状況の中で、議事要旨の中で特にそのような記述は……

○松本委員長 大きな声で。

○並木政府参考人 済みません。
 見当たらないと思っておるんですけれども。

○塩川委員 いや、ホームページに公開をしている議事概要じゃないんですよ。実際の議事要旨を要求をして出してもらったんです。出してもらっているんです。そこには、今言ったように、贈収賄等の不正行為によって云々ということが書いてあるんですよ。

○並木政府参考人 私がお答え申し上げましたのはホームページに公表した議事要旨でございまして、今先生の御指摘の資料について、今ちょっと手元にございませんので、申しわけございません。

○塩川委員 もともと第二回の会議でやりとりする中身を明らかにしてくれということで要求して、その資料を出してもらっているんですよ。当然、それ前提の質問になるじゃないですか。
 いずれにせよ、そういった会議資料が出ているわけであります。そういう点でも、実際にあきもと議員に係るそういった疑惑の問題について懸念がある中での、接触ルールを設けるといったのが基本方針案に対するカジノ管理委員会からの指摘だった。
 そこで、赤羽大臣にお尋ねをいたします。
 こういった基本方針案に対するカジノ管理委員会からの指摘があるわけですけれども、この場合、じゃ、国の職員というのはそもそもどういう人なのか、その範囲。それから、IR事業者の範囲というのはどういうものなのか。その点については、これは赤羽大臣の方だと言われたんですけれども、お答えいただけますか。

○赤羽国務大臣 今の接触ルール云々につきましては、もともとIRの基本方針案についても、国とか自治体が公平性、透明性の確保を徹底すべきという旨は各所にちりばめておりますが、そもそも今回は、あきもとさん云々というよりも、初めてカジノというものを解禁するに当たってはそうしたものは当然必要だ、そして、具体的には、自治体が事業者を選定していくなど、具体の手続が始まる段階であるから、基本方針の最終のところには、国会での指摘もございましたので、そうした接触ルールはつくらなければいけないということでございます。
 これは、実は国もそう思っておりましたが、それぞれの手を挙げている地方自治体も自主的に、それは当然だと思いますが、やはり自分たちの身を律して、疑惑が出ないようにということで、実は、手を挙げている地方自治体も、それぞれの独自の接触ルール、いわゆる接触ルールをつくっているということでございます。
 ただ、そこについて国として統一的にというより、今考えているのは、最低限この項目は入れて地方自治体の接触ルールを決めてくださいよというようなことをどういう項目にするかといった議論をしているということが一つと、国につきましても、今ちょっと直接お答えできないんですけれども、接触ルールの対象をどの役職者にするかとか、そうしたことも議論をしているところでございます。
 私も何回か答弁をしておりますが、国会での審議をしっかり受けとめるべきだということでございまして、実は、接触ルールだけではなくて、基本方針案そのものについても建設的な御指摘もございまして、もちろん、カジノ管理委員会からもさまざまな意見をいただいておりますので、そうしたことを踏まえて、結果としてしっかり説明責任がつくような、また透明性、公平性が担保できるようないいものにしていこうということで、今、作業中でございます。具体的には、プロセス、経過段階でございますので、ちょっとこの場では申し上げることができない、しっかり検討していくということでございます。

○塩川委員 検討中ということですけれども、少なくとも、IR事業者の範囲がどんなものなのかとか、単にIR、カジノを中心でやるような事業者だけではなくて、カジノにかかわるような、ゲームの機器にかかわるような事業者なんかもありますし、そういった範囲というのは、何らか示せるものというのはないんですか。

○赤羽国務大臣 同じことになるんですけれども、今ここで申し上げることはできませんが、塩川委員からもそうした御意見があったということはしっかりと銘記をしながら検討をしていきたいと思っております。

○塩川委員 一月二十三日のカジノ管理委員会の第二回会議からもう二カ月近くがたっているわけで、こういった議論がどうなっているのか、何も明確になっていないという点で、公正性、透明性を保持するルールづくりが本当に行われるのかという率直な疑念があるということを申し上げておくものです。
 それで、接触ルールをつくるというのであれば、今後の話じゃなくて、これまではどうだったかということについてしっかりと検証する必要があるんじゃないのか。過去の国の職員と事業者との接触についてどういうことになっていたのか。例えば、中川真室長などが海外のカジノ出張などもずっと行ってきたわけで、IR推進室とこれまでの事業者との接触について実態把握をし、検証すべきじゃないかと思いますが、この点はいかがですか。

○赤羽国務大臣 IR事務局は、二〇一七年三月に組織が設置されました。それから今日に至りますまで、IR事務局の幹部並びに事務局員が海外へ出張していること全てについて報告は受けておりまして、海外の規制当局との会議への出席が十回ですとか、IR施設の視察等を通じた必要な情報収集が三回とか、これは幹部についてでございますが、そうしたことが明確になっております。
 これらの出張はいずれも適正な手続にのっとって行われたものでございまして、国民の皆様に疑念を抱かせるようなものではなかったと承知をしております。

○塩川委員 既にカジノ整備法によってカジノ企業に都合のいい仕組みというのはつくられてきています。公営ギャンブルでは認めていない顧客への貸付業務をカジノでは解禁するとか、一万五千平米というカジノ面積の上限規制が外されるなど、カジノ企業の要求に沿った仕組みがつくられてきた。だからこそ、これまでの立案過程においてどういった接触があったのかということを、改めて実態の把握、調査、検証をすべきだということを申し上げておくものです。
 そして、一月の三十一日の予算委員会で、私は、カジノ規制の中核を担う行政組織として新設されたカジノ管理委員会の事務局が、カジノを推進する立場のコンサル業者から職員を受け入れており、カジノ事業者の都合でルールがつくられるのではないかと指摘をしました。
 そこで、武田大臣にお尋ねしますが、カジノ管理委員会事務局に、あずさ、あるいはPwCあらた有限責任監査法人の公認会計士が勤務をしております。両監査法人が、IRに関する知見や実績を売りに、地方自治体によるIR誘致支援業務を行ってきています。
 この大手監査法人の公認会計士三人が非常勤の国家公務員としてカジノ管理委員会に出向し、その給与は年収約二百八十一万円程度。政府統計によれば、大手法人の公認会計士の平均年収は千二百万円ですから、出向元の法人から給与の補填を受けているんじゃないのか。そうすると、カジノ業者の都合に合わせたルールがつくられるんじゃないのか、公平公正が問われるということを指摘をしたわけです。
 このカジノ管理委員会事務局において、監査法人あるいは法律事務所から出向して勤務している非常勤職員については、その後どのように対応されたのか、お尋ねをします。

○武田国務大臣 三十一日に私が答弁に立ったときに、まず、日本で行われる初めての事業であり、その要領だとか、どういった形にするだとかいう知見がない状況の中でこれを進めるためには、やはりその道を知った人の力が必要となってくるということは申し述べさせていただきました。
 事務局においては、厳格なカジノ規制というものを立案する上で必要な能力、経験に着目し、公認会計士、弁護士を民間非常職員として雇用をしてまいったのは事実であります。
 カジノ管理委員会事務局に勤務している民間非常勤職員については、厳格な守秘義務が課せられていることなどから、委員会の職務の中立性、公正性には問題ないものと考えておりますが、事務局の人員についても、国民の信頼の一層の確保に向けた対応を行うべきであるという問題意識について、私の方からも事務方に強く要請をいたしたところであります。
 管理委員会においては、管理委員会が正式に発足し、新年度から、一定の増員を含め、本格的に業務を行う体制となること、また、今後、新たな接触ルールも盛り込んだ基本方針が決定、公表され、自治体、事業者による準備作業が本格化していく中、中立性、公正性の確保に一層の配慮が必要となることを踏まえ、新年度を区切りに、これら専門的職員の雇用形態についても変更を行うこととし、公認会計士、弁護士を特定任期つき職員として採用するための公募を行ったところであります。
 今後、カジノ管理委員会事務局で勤務する公認会計士、弁護士は特定任期つき職員として採用され、それまで在籍していた民間企業との兼業関係は生じない状況となってまいります。
 また、常勤の国家公務員として、給与も全額国が支給することになりまして、一層強固に中立性、公正性というものが確保されるものになろうか、このように存じております。

○塩川委員 今までの非常勤職員ではなく特定任期つき職員ということで、任期付職員法に基づく常勤の任期つき職員ということになるわけですが、そうしますと、非常勤職員ではなく特定任期つき職員としたのは、兼業関係は生じない、給与を全額国が払う、つまり、給与の補填を民間法人から受けないということになるということですから、これは、やはりカジノのコンサル業務を行っている監査法人に在籍をしたまま給与補填も可能となる非常勤職員では、カジノ規制に当たっての透明性、中立性に問題があるという認識ということですね。

○武田国務大臣 先ほども申しましたように、カジノをやる上での知見というものを我々は求めておったわけでありまして、その中において、先生の方から、また何人かの方から、この問題について指摘を受けました。先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、国民の信頼を得てこの事業というものを推進を図っていく、そのためには疑念というものを払拭していかなくてはならないということもこの中に含まれておる、このように認識しております。

○塩川委員 こういった非常勤職員において、兼業が可能、出身元の法人から給与補填を可能とするといった点において、やはり透明性、中立性に問題があるというのを認めるものだということになります。でも、この特定任期つき職員というのは……(武田国務大臣「認めていないです」と呼ぶ)いえいえ、まさに今言ったように、兼業関係は生じない、給与を全額国が払うといったことにはっきりあらわれているわけであります。
 そこで、特定任期つき職員は、退職後、もとの監査法人に戻ることはできますか。

○武田国務大臣 当然、国家公務員ですから、やめた後も守秘義務というのは伴うわけでありますけれども、やめた後の人生についてまでは我々は拘束することはできない、こういうふうに思っております。

○塩川委員 カジノコンサルの監査法人からカジノ管理委員会に来て仕事をした後、また出身監査法人に戻るという点で、私は、率直に、カジノ事業者に有利なルールをつくることになるのではないのかという疑念を拭い去ることはできません。
 もう一つ取り上げたいのが役所間の問題ですけれども、この法律をつくるに当たって、IR推進会議の取りまとめの文書がありますけれども、その中で、カジノ管理委員会は、いわゆる三条委員会として独立性を有し、IR推進、振興に係る他の関係行政機関とは一線を画すとしております。
 ということであれば、このカジノ管理委員会とIR推進側の官庁の人事交流も規制がされてしかるべきではないかと考えますが、いかがですか。

○武田国務大臣 カジノ管理委員会は、IR整備法により、カジノ規制を公正中立に実施する行政委員会として設置されたものであり、利害関係者等は排除され、独立した職権行使が保障された委員長及び委員により構成されているものであります。この事務局職員についても、このような高い独立性を有する委員会の指揮命令のもとで具体的実務を遂行するものであり、カジノ規制の公正性、中立性は十分に確保されるものと考えております。
 したがって、管理委員会の事務局職員について、他省庁との間で行われる人事交流に制限を設ける必要は、これはないというふうに考えております。
 むしろ、管理委員会が担うカジノ規制の内容は多岐にわたり、また専門的な知見を必要とすることから、厳格な規制を実現するためには、幅広い業務の特性に応じた人材を、官民を問わず、府省にもとらわれず、各分野から確保した事務局を構成し、委員会を補佐していく必要がある、このように思っております。

○塩川委員 カジノ管理委員会は、独立性を有し、IR推進、振興に係る他の関係行政機関とは一線を画すということで言うのであれば、やはり人事交流についての一定の規制というのはあってしかるべきだ。
 世界最高水準の規制という、カジノについてですけれども、同じことを言っていたのが原子力規制、どちらも怪しい話ですけれども、少なくとも原子力規制庁では、職員が原子力利用推進側の行政組織に配置転換するのを禁止をするノーリターンルールがあるんですよ。
 カジノ管理委員会事務局に同様の規定を設ける、それでこそ、まさに中立公正、信頼性を担保できるんじゃないですか。

○武田国務大臣 同じ三条委員会、規制庁についてのお話がありましたが、従来、原子力を推進する経産省に規制を担う機関が属することにより利益相反が生じた、要するに、事業も規制も経産省が全部担っておったというところで利益相反が生じたわけであって、このカジノ管理委員会というのは高い独立性を確保しております。その事業については国交大臣のもとで、そして、我々は規制、監督をする役割と、これは明確にすみ分けをしておるということを御理解いただきたいと思います。
 原子力規制庁とは、ちょっと質を異にするものだと思います。

○塩川委員 いや、そんなことはないんですよ。
 もともと、これまでの事務局がどうだったか。カジノ管理委員会の設立準備室の事務局メンバーとIR整備推進室の事務局メンバーは重なっていたでしょう、カジノ管理委員会が発足するまでは。違いますか。

○武田国務大臣 発足してからは違います。

○塩川委員 カジノ管理委員会発足前は、併任で、規制と推進と、それぞれの事務局を同じ人がやっていたということですよね。

○並木政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の点につきましては、発足前についてはそのような状況があったことは事実でございますけれども、カジノ管理委員会におきましては、先ほど大臣から答弁がございましたとおり、IR整備法によりまして高い独立性が保障された委員長及び委員により構成される委員会のもとで、事務局職員はその委員会の指揮命令のもとで実務を遂行することとなりますので、御指摘のような問題は生じないものと考えておるところでございます。

○塩川委員 いや、武田大臣が、原子力規制の話で、推進の経産省の中にいたからそれを明確に切り分ける、規制のためにノーリターンルールだというんだけれども、もともと、カジノについても、カジノ管理委員会、規制側と、それからIR整備推進室という推進側は、大体事務局メンバーは同じ人たちがやっていた、そういう背景、経緯を考えても、しっかりとやはり区分けをするという意味でもノーリターンルールというのはあってしかるべきじゃないのか。そういうものもないということでは、このカジノ管理委員会の規制のあり方そのものが妥当性が疑われるということを言わざるを得ません。
 IR推進会議の取りまとめには、国会に対し、適時適切に報告を行うべきとあります。
 委員長にお願いですけれども、ぜひカジノ管理委員会の委員長、委員会に出席いただいて、お答えいただきたい。事務方じゃなくて、また大臣ではなくて、実際に合議制機関のトップであるカジノ管理委員会の委員長にしっかりと国会で答弁してもらうということが、信頼性ということであればまさに必要なことではないのか。そういった取組について、ぜひお取り計らいいただきたいと思います。

○松本委員長 塩川鉄也先生出席の理事会で、後ほど、検討させていただきます。

○塩川委員 カジノ規制というカジノ管理委員会が実際にはカジノ推進なんじゃないのかといった点が問われているわけで、人の不幸で金もうけを行うカジノというのは要らない、野党のカジノ廃止法案の審議、可決を求めるものであります。
 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。

【内閣委員会】台風19号被害/都幾川堤防/「越水」ではなく「決壊」/誠実に被害と向き合え

 昨年10月に発生した台風19号の被害にあった、埼玉県東松山市を流れる都幾川の堤防の被害状況について質問しました。

 国土交通省は、都幾川葛袋地点の被害を「越水(川の水が堤防を越えてあふれ出したが、堤防そのものは残っている状態)」と発表しています。

 私は被災翌日に現場調査に入った際に撮影した写真(写真下↓)を示して、当該箇所の堤防はえぐられ、そっくり流されている。これは「越水」ではなく「堤防決壊」ではないか、と質問。

 御法川信英国土交通副大臣は「調査報告は現地の事務所(荒川上流河川事務所)が行ったもので、越水と整理されているが、塩川議員からの指摘もあるので、現地事務所に改めて被災状況を分析・検討させていきたい」と答えました。

 私は、当該箇所のすぐ下流部には民家も田畑もあり、浸水被害を被っている。国交省の認識が越水ということでは住民の方は納得がいかないのではないか。国交省の誠実さが問われる問題であって、放置することは認められない、と強調した。

 赤羽一嘉国交大臣は「再調査をし、正すべきは正していきたい」と答えました。

 私はまた、当該堤防の一部区間では「危機管理型ハード対策(※1↓)」が取られており、対策が施された区間では堤防の一部がえぐられているものの決壊に至っていない。この対策をさらに進め、堤防全体を鎧のように補強する耐越水堤防の実施に踏み出すべきだ、と主張した。

 御法川副大臣は「有識者会議を設置し、堤防強化に向けた検討を進めていく」と答弁しました。塩川議員は「もともとダムを優先して、耐越水堤防をやってこなかったことが問題だ」と強調しました。

※1:危機管理型ハード対策=堤防の天端(てんば)のアスファルト保護や裏法尻(うらのりじり)のブロック補強を行うもの。仮に越水が生じても決壊に至るまでの時間を長引かせる効果を狙ったもの。

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「議事録」

<第201通常国会 2020年3月18日 内閣委員会 4号>

○塩川委員 続けて、治水対策に関連してお尋ねをいたします。
 昨年十月の台風十九号の豪雨災害は、全国各地に甚大な被害をもたらしました。河川の堤防の決壊や越水、溢水などが多数生じたところです。私の地元の埼玉でも、例えば東松山市内で都幾川などの堤防の被害があったわけです。
 資料をお配りさせていただきました。国交省の資料一枚目にありますように、台風十九号による被災状況、荒川水系入間川直轄区間ということで、国交省の直轄の区間ですけれども、ここで、ごらんいただいてわかるように、赤い線で四角く囲っているところが三カ所ありますが、これがそれぞれ決壊場所で、赤いバツ印がついているところです。一方、左上のところを見ていただきますと、越水ということで、東松山市葛袋地先ということで、越水の表記があるところです。
 私は、発災の翌日に現地に調査に入りました。現場を見てきたところです。そうしますと、写真も撮ったんですが、三枚目を見ていただくと、これが葛袋の場所に当たります。ごらんいただいたように、堤防が大きくえぐられているということが見ていただけると思います。
 これは二枚目の資料に、これは国交省の荒川上流河川事務所の速報ですけれども、上の写真にあるように、都幾川が右から左手の方に流れている、その左岸側で、右上に、越水箇所と赤い楕円が記してあるところというのがまさにこの三枚目の写真のところなんです。
 国交省にお尋ねします。御法川副大臣にお尋ねいたしますが、この都幾川左岸の国直轄区間の堤防がえぐられて、そっくり流されている状況というのは写真で見ていただけると思います。この現場を国交省は越水としているんですが、これは堤防の決壊ではないんですか。

○御法川副大臣 塩川先生御指摘の箇所につきましては、約四百メートルの区間で越水が発生したものとして、国土交通省の災害情報で整理がなされているところでございます。
 この災害情報というのは、河川など施設の管理者が被害の状況を調査、報告したものを国土交通省で取りまとめたものでございまして、直轄河川の調査、報告は現地の事務所が行っているところでございます。
 令和元年東日本台風では、入間川流域において複数箇所で越水や決壊が発生した中、先生御指摘の箇所につきましては、一連の区間が越水していたことから、現地事務所からは越水のみが報告をされておりますけれども、施設の被害状況もあわせて報告をすることがより正確な報告であったものと認識をしてございます。

○塩川委員 現地事務所が越水としたんだけれども、これはもう堤防の決壊ということでよろしいですか。

○御法川副大臣 今申し上げましたけれども、御指摘の箇所につきましては、施設被害も含めて報告することがより正確な報告であったというふうに認識をしてございます。
 先生から写真の御提示もございましたし、御指摘の箇所の被災状況が決壊かどうかにつきましては、現地事務所に被災直後の状況を改めて分析をさせた上で、被災状況を確認、そして検討をさせていただきたいというふうに思います。

○塩川委員 十月の災害なわけなんです。でも、現状まで越水のままなんですよ。
 この場所というのは、二枚目の写真にもありますように、右手の方の下流部分というのは、田畑、もちろん民家もあります、そこが浸水被害をこうむっているわけですね。そういったときに、国交省の認識が、決壊じゃありません、越水ですと通されると、それは地元的にも納得がいかないような話じゃないでしょうか。国交省としてのまさに誠実さが問われる問題であって、こういう問題をやはり放置するというのは断じて認められない。
 こんなことになったことについて、改めて御法川副大臣、いかがですか。

○御法川副大臣 越水区間の氾濫発生情報につきましては、これは適切に発表されているとともに、被災後は、他の箇所と同様に、速やかに応急復旧対策を行っているところでございます。
 また、六月の出水期までには、堤防高の確保と一定の補強対策を完了する予定でございます。
 さらに、御指摘の箇所につきましては、令和元年東日本台風と同じ雨が降っても川の方から水があふれないように、上流側の県管理区間とあわせて堤防を整備するとともに、河道掘削を実施し、一日も早い被災地の復興に努めてまいりたいというふうに思います。

○塩川委員 改めて分析したいという話ですから、これは実態をしっかり把握をして、それにふさわしい対策をしっかりとるということを求めたいと思います。
 赤羽大臣、感想があれば。

○赤羽国務大臣 誤解があってはいけないんですけれども、現場の復旧復興の対応自体は、報告がちょっと仮に誤ったとしても、状況では変わりがないということなんです。
 ややもすると、越水の場合と決壊の場合だと復旧工事の仕方が違うんじゃないかというようなことを思われる方もいらっしゃると思いますけれども、現実には、このことについては、被害の程度に合わせて復旧復興をした。それは、地元の被災自治体の皆さんも認識をしていただいていると思いますので。
 いずれにしても、間違いであれば訂正しなければいけないと思いますから、先ほど御法川副大臣が御答弁しましたように、しっかりと国土交通省として、御指摘いただきましたので、再調査をして、正すべきは正すということにしたいと思います。

○塩川委員 現場に私はその後も行きましたけれども、巻きと言われるように、全体にコンクリートブロックをかけるような、そういう応急復旧の措置もありますし、実際に本復旧の取組なんかも行われているということは聞いております。ただ、前提となる認識の問題としてこれでいいのかということは、正すべき点はしっかり正していただきたいということを改めて申し上げておきます。
 あわせて、資料の二枚目に下の写真があるんですけれども、この都幾川堤防の一部区間では、危機管理型のハード対策というのがとられていました。この二枚目の資料の下ですけれども、決壊までの時間を少しでも引き延ばすように、堤防の天端のアスファルト保護や、堤防裏のり尻のブロック補強を行うものであります。写真にあるように、一部侵食はされていますけれども、決壊には至っておりません。先ほど指摘をした堤防決壊箇所には、この危機管理型のハード対策は施されていなかった。
 こういったことについて、国交省としてはどのように受けとめておられるのか。

○御法川副大臣 今御指摘がございましたハード対策でございますけれども、まさに塩川先生がおっしゃったとおり、被災現場の一部にあるわけでございますが、この区間では、昨年の台風においての越流に耐えまして、決壊には至っておりません。このことは、技術的検討を目的とした有識者から成る検討会の方にも報告をしてございます。
 このハード対策が何でやっていなかったんだという話でございますけれども、このハード対策につきましては、氾濫リスクが高いにもかかわらず、当面の間、堤防等の整備の予定がない区間で実施をするということになってございます。
 既に堤防強化を行っていた区間は、高さや幅が不足するものの、暫定的な堤防があって、当面は整備の予定がなかったのに対し、これより上流側の区間については、更に上流側の県管理区間を含め、堤防がない、いわゆる無堤部であったために、堤防の新設が計画をされておりまして、その整備時期は県と調整をし、決めることとしておりました。
 御指摘の箇所については、仮に早期に堤防が整備されることとなれば、これに伴って施設の機能が新設される堤防に移ることとなるため、危機管理型ハード対策は実施しておらないということでございます。

○塩川委員 国直轄の部分は堤防なんですよ。上流の県管理の方に行くと、いわば無堤防のところも当然出てくるんですが、堤防があるところで、でも、この対応をしていなかったといったことについて、それでよかったのかということが問われていることは申し上げておきたいと思います。
 こういった危機管理型ハード対策の効果もあるということは、そのとおりだと思います。その上で、そうであれば、やはりもう一歩進んで、耐越水堤防と言われるような天端の舗装、補強、それから裏のり尻のブロックの強化にとどまらず、堤防全体をいわばよろいのように補強する耐越水堤防、この実施に踏み出すときじゃないのか。この点についてはいかがですか。

○御法川副大臣 危機管理型のハード対策のみならず、もっとやったらいいじゃないかという御提言でございますけれども、先生御存じのアーマーレビーであったり、さまざまな方法があるわけでございますけれども、現在、越水に対して決壊しにくい堤防強化策について、有識者から成る検討会を設置し、先ほど申し上げました御意見をいただいているところでございまして、アスファルト、コンクリートブロック、シート等、さまざまな材料や工法の活用を含め、さらなる堤防強化に向けた検討を進めてまいりたいというふうに思います。

○塩川委員 アーマーレビーの話がありましたけれども、もともとダムを優先してアーマーレビーをやってこなかったというところに問題があるということを最後に申し上げて、この質問は一つの区切りにしたいと思います。
 御都合があるようでしたら、御法川副大臣も御退席いただいて結構であります。

・・・中略(別質疑)・・・

○赤羽国務大臣 まず、先ほどの御法川さんの、ちょっと一点だけ簡潔に、治水対策についてちょっと発言の機会がなかったみたいなので。
 近年の気候変動によって、水害とか災害が激甚化、頻発化しております。ですから、今、省内で、そうした気候変動にあわせてどれだけ被害がどうなるかといったことをしっかり分析しながら、抜本的な治水対策を行っております。
 それで、先ほど県のところはだめだったじゃないかという御指摘もありました。これは全くそうで、国と県と市、流域全体を見てしっかり計画的に、上部ではなるべくダムや遊水地を使って、水を下流に流さない、堤防の強化は下流からしっかり計画的にやっていく。これは市に任せると、自分の市から先にやると、強化された周辺のところに水が当たるみたいなことがあって、なかなか難しいところもありますので、そうしたことをやろうとしているわけでございますので、今後ともしっかりやっていこう、これが先ほどの答えです。