【内閣委員会】新型コロナ/緊急事態宣言/専門家判断といいながら政府が主導

 新型コロナウイルス感染症を対象に加えた改正新型インフルエンザ特別措置法について質問。

 特措法は、緊急事態宣言を出す要件について、政府が「国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれ」があり「全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある」と判断した場合と定めています。

 私は「おそれがある」とはどのような状況か、と質問。

 西村康稔担当大臣は「特措法施行令6条で定めており、感染経路が特定できない場合などだ」と答弁しました。

 私は、現状でも経路が特定できない患者がいる。要件を満たしているということか、と追及。

 西村大臣は「頭を悩ませているところだ。政令を素直に読めばそういう印象を持つが、法律で全国的と生活・経済に甚大な影響を及ぼすことを要件と定めている」と述べ、要件があいまいであることを認め「専門家の意見を聞いて判断する」と繰り返しました。

 私は、専門家の意見を聞く場合に、緊急事態の要件に合致するかどうかの判断要素を政府対策本部長(総理大臣)が示すことになっているのか、と質問。

 西村担当大臣は「いろいろなデータ、材料を示しながら専門家の意見を尊重してく」と答えました。

 私は、専門家の意見を聞くお膳立ても政府が行う仕組みだ。判断の前提となるたたき台まで政府が出すとなると、政府の一存で緊急事態宣言が行われる懸念がぬぐえない、と批判しました。

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「議事録」

<第201通常国会 2020年3月18日 内閣委員会 4号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 最初に、新型インフル等特措法の改正の部分について西村大臣にお尋ねをいたします。
 やはり、私権の制限を伴う緊急事態宣言、それへの要件がどうなのかといった点というのは極めて重要な点だと思っております。そういう点でも、新型コロナウイルスの感染症の状況がどうなっていくのか、それがどういう判断で、どういった措置を行っていくのかというのをちょっと確認的にまずお聞きしたいんですが、最初に、新型コロナウイルス感染症の現状認識、今の実態、これについてはどういうふうになっているのか、この点について御説明をいただけないでしょうか。

○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 三月九日の専門家会議におきまして、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえている、そういう状況であるものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されております。その見解を踏まえて、大規模なイベントなどの自粛なりを、安倍総理から、十日間程度続けていただくようにということをお願いをしたところであります。まさに国内の急速な感染拡大を回避するために重要な時期に来ているというふうに認識をいたしております。
 あすにでも専門家会議を開いて、その後のこの自粛の成果、特に、北海道で先駆けて学校休校をやり、外出の自粛等を行っていますので、その成果がどの程度出ているのかということを検証していただいて、今の状況を御確認いただきたいと思っておりますけれども、他方で、昨日、専門家会議の方からは、緊急提言のような形で、欧米で、特にヨーロッパで感染が急速に拡大をしているという中で、入国に一定の制限を加えるべきではないかという趣旨の提言もいただいております。日本は何とか持ちこたえている状態でありますけれども、ヨーロッパで特に感染が拡大が広がっているというふうに認識をいたしております。

○塩川委員 何とか持ちこたえているけれども、警戒の手を緩めてはいけないという話ですけれども、もう少しひもといていただくとどうか。
 例えば、参議院の審議の際に、西村大臣の答弁の中で、この現状認識ということで、国内の複数地域で感染経路が明らかでない患者が発生してきている、一部地域には小規模患者のクラスターが把握され、感染の拡大のおそれがある、このように述べたというのは、まさに現状認識として述べておられたということでよろしいでしょうか。

○西村国務大臣 はい。
 さらに、クラスターの状況については、昨日十七日の十二時の時点で、クラスターの数は十三、都道府県は八でありますけれども、したがって、そういう患者が広がっているクラスターがあるということと、何人かの感染の経路がわからない人も出てきているという状況でございます。

○塩川委員 クラスターが、そういうのが広がっているということと、感染経路が明らかでない患者が発生してきて、それが複数地域で生まれてきているという状況です。
 それで、新型インフル特措法の改正では、新型コロナウイルス感染症の蔓延のおそれが高いと認めるときに政府対策本部を設置します、以降の一連の措置に進むわけですけれども、この蔓延のおそれが高いと認めるときというのはどういう状況なのかについて、改めて確認したいと思います。

○西村国務大臣 この蔓延のおそれが高いと認めるときについては、厚生労働大臣において専門家の意見を聞いて適切に判断されるというふうに考えておりますが、御指摘の、どういう状況なのかということにつきましては、先ほど申し上げたクラスターの数とか、その大きさというか広がりというか、そういったこと、それから感染経路など、感染拡大の状況を踏まえて検討がなされて、専門家がそうした検討を行い、その御意見を聞いて、厚生労働大臣において適切に判断されるものというふうに考えております。

○塩川委員 この点についても、蔓延のおそれが高いと認めるときということで、参議院、この法案の審議の際の西村大臣の答弁に、国内で相当数の都道府県で患者クラスターが確認されるなど、現状よりも更に感染が拡大をして、今後の国内での流行が抑えられなくなった状況と述べている。これが、蔓延のおそれが高いと認めるときということでよろしいですか。

○西村国務大臣 そのように答弁をさせていただきました。
 さらに、今申し上げたように、クラスターの数、その広がりとか大きさ、そして感染経路など、そうした感染拡大の状況を踏まえて専門家は判断され、そして、それを聞いて、厚生労働大臣において判断されるというふうに考えております。

○塩川委員 そうしますと、現状認識と、この蔓延のおそれが高いと認めるときというものの違いがよくわからないんですけれども、どこが違うんですか。

○西村国務大臣 まさに専門家の皆さんが三月九日にもおっしゃっているように、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているという状況でありますし、これは、今後急速な拡大につながっていくのか、それとも終息していくのか、何とか持ちこたえているという状況でありますので、この点も専門家の皆さんの御意見を賜りたいというふうに考えているところであります。

○塩川委員 持ちこたえていると。
 では、持ちこたえられない状況というのはどういう状況を指しているのかが聞きたいんですが。

○西村国務大臣 感染者の数は日々ふえておりますし、クラスターの数もふえてきているところでありますけれども、専門家の御判断、九日の御判断は、それでも持ちこたえているという状況の御判断をいただきました。これはまさに、私どもが何か政治的に、恣意的に判断するべき話ではなくて、私が、これで、こう思っているという、そういうふうに答えるべき話ではなくて、専門家の皆さんに御判断いただいて、それを尊重して、それを聞いて、厚生労働大臣において判断されるべきことだというふうに考えております。

○塩川委員 蔓延のおそれが高いと認めるときという話で、参議院側の参考人質疑の議論なんかも聞いていますと、感染のリンクを追うことができない状態があちこちに生まれている、そういう状況として把握をしているんですが、それは間違いですかね。

○西村国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、クラスターがどのぐらいの数で、どういうものがどのぐらいの大きさで広がってきているのかということも大事な要素だと思いますし、それから、感染経路が追えない人が出てきて、追えない患者さんがたくさん出てきているというのは、これはもうどういうふうに広がっているか追えない状態なわけでありますから、これも、感染経路というのも大事な視点だというふうに認識をしております。
 いずれにしましても、そうしたことを踏まえて、状況、データを踏まえて、専門家において判断をされるというのが適切であるというふうに考えております。

○塩川委員 そうしますと、国内で相当数の都道府県で患者クラスターが確認されるなど、現状よりも更に感染が拡大するといった場合に、では、相当数の都道府県という、相当数が幾つぐらいなのかとかという何らかの指標があるのかどうかとか、国内での流行が抑えられなくなった状況というのはどういうことを指しているのかとか、なかなか判然としないんですが、その辺は何らか示される指標とかというのはあるものなんでしょうか。

○西村国務大臣 ここも、私どもが何か数字なり基準を設定しているわけではございません。専門家の皆様の判断、この感染の拡大のスピードがどうなっているのか。欧米の推移を見ていましても、あるところからやはり急速にふえる角度が上がって、どっとふえていくところが、今ふえている国はあります。そうではなく、持ちこたえている日本のような、横ばいから少しふえているような国もあります。
 ですので、これは、先ほど申し上げたようなクラスターの数、状況、そして感染経路、こういったものを総合的に判断されて、専門家においてそうした判断がなされ、それを踏まえて厚生労働大臣が判断していくというものであるというふうに考えております。

○塩川委員 その場合、クラスターの問題ですとか感染経路の問題のお話があったんですけれども、やはり、そうはいっても、厚労大臣がそういう事態を認定するといった場合に、状況認識として、なかなか、こうだという指標として見えてこないという場合に、政府の裁量での認定という点についてやはり懸念があるところです。
 その上で、この緊急事態の要件についてですが、政令も踏まえて、緊急事態の要件がどのようなものかについての御説明をいただけますか。

○西村国務大臣 この特措法では、緊急事態宣言の要件として、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがある新型インフルエンザ等が国内で発生しというのが一つの要件で、もう一つが、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある事態が発生したと認めるときに緊急事態宣言を発出するというふうにされております。
 そして、その具体的な要件が政令に落ちておりまして、政令、新型インフルエンザ等対策特別措置法の施行令第六条でありますけれども、二つの項目がございます。
 一つが、新型インフルエンザ等にかかった場合における肺炎、多臓器不全、脳症等の症例の発生頻度が、季節性のインフルエンザにかかった場合に比して、比べて相当程度高いと認められるものであり、二番目に、新型インフルエンザ等に感染し、又は感染したおそれがある経路が特定できない場合、又は新型インフルエンザ等を公衆に蔓延させるおそれがある行動をとっていた場合その他の新型インフルエンザ等の感染が拡大していると疑うに足りる正当な理由のある場合、こういうふうにされているところであります。
 この要件に該当するかどうかの判断については、既に閣議決定しております政府行動計画におきまして、専門家で構成されます基本的対処方針等諮問委員会、専門家の集まりであります諮問委員会に諮問をして、判断をしていくということになっております。

○塩川委員 政令を引用していただいて、重篤性、感染性と二つの内容についてのお話をいただきました。
 その場合に、現状認識で、冒頭確認しましたように、国内の複数地域で感染経路が明らかでない患者が発生してきているということだったわけですけれども、国内の複数地域で感染経路が明らかでない患者が発生してきているという現状認識と、今ここで言う緊急事態の要件としての感染経路が特定できない場合というのは、一致するというか重なる認識ではないのかと思ったんですが、そこはどうなんですか。

○西村国務大臣 その点、私も非常に頭を悩ませているところであるんですけれども、政令だけを素直に読みますと、こういう感染した経路が特定できない場合が一例でもあれば、何か緊急事態宣言の要件に当たるかのように読めるわけでありますけれども、実は、法律の方の条文を読むと、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすか、又はそのおそれがあるということで、ここに全国的かつ急速な蔓延というのがかかっておりますので、政令だけを読めば、これは直ちに緊急事態宣言にいけるんじゃないかと読めますけれども、法律の方とあわせて読めば、全国的かつ急速な蔓延になっているのか、あるいはそのおそれがあるのかというところを判断をすると。
 そのことについては、我々が何か恣意的に、政治的に判断をするということではなくて、専門家の意見を聞いて判断をするということにしておりますし、専門家の皆さんの中には、テレビでいろいろな専門家がたくさんおられます、我々が聞いている専門家会議とは異なる方もたくさんおられますけれども、意見もいろいろ割れておられるように思いますけれども、法律を素直に読めばそういう印象を持ちますけれども、しかし、全国的かつ急速な蔓延によって何か影響が及ぶ、あるいは及ぶおそれがあるというところで、専門家の御意見をしっかり聞いて、それを尊重して判断をしていきたいというふうに考えているところでございます。

○塩川委員 全国的かつ急速な蔓延というのは、では、どういう状況なのかという話がまたかぶるわけですけれども、そういう点でも、いずれの場合でも、感染のリンクが追えるか追えないかというのは重要な要素だと思うんですけれども、その程度がどこまでなのかというのがなかなか見えてこない、現状認識と蔓延のおそれが高いと認めるときと緊急事態の要件と。その点での指標というのがなかなか見えてこないということがあります。
 もちろん、重篤性の問題などについても、ウイルスの致死率の話でいえば、分母が変わると当然値も変わりますし、年齢、また、高齢であれば高いとかということにもなりますから、そのとり方でもいろいろなこともあるわけで、何をどうとるのかといったことが要件となってくるという点では、非常に曖昧だということを言わざるを得ません。
 その上で、政府行動計画の話なんですが、政府行動計画には、政府対策本部長から基本的対処方針等諮問委員会に対し、新型インフルエンザ等緊急事態の要件に該当するかどうかについて、公示案として諮問するとあります。
 これは、政府対策本部長、総理大臣が基本的対処方針等諮問委員会に諮問する公示案というのは、緊急事態措置を実施すべき期間とか区域とか概要の案を諮問するだけではなくて、この緊急事態の要件の案といいますか、緊急事態の要件の判断のための要素、これも示すということなんですか。

○西村国務大臣 委員まさに御指摘のとおり、この緊急事態宣言の発出に際しては、閣議決定をしております政府行動計画に基づきまして、そこに書かれておりますので、基本的対処方針等諮問委員会に対して、これらの要件に該当するかどうかについて、公示案として諮問するということとされているところであります。
 当然、専門家の皆さんでありますので、この公示案の策定に際しても、感染拡大の状況などを踏まえて、こうした皆さんの御意見を聞きながら原案を作成していくということになるというふうに考えております。

○塩川委員 ですから、緊急事態の要件に該当するかどうか、その要件の判断のための要素も政府対策本部長が諮問委員会に示すということですよね。

○西村国務大臣 今想定しておりますのは、いきなりどんと開いて公示案を示すというよりかは、日々状況は、もしそういう事態に近づいてくれば切迫してきていると思いますので、専門家の皆さんに集まっていただくのか、個別にお話を伺うのか、やり方はいろいろあると思いますけれども、少なくとも、専門家の皆さんの御意見も聞きながら、こういう状況になっているというデータを示し、そして、専門家の皆さんの御判断を仰ぎながら、その中で、我々が勝手に公示案をつくるということではなくて、そういったことをお示しをしながら公示案をつくっていくということになるというふうに考えております。

○塩川委員 期間とか区域と概要の案を諮問するというのはあるわけですけれども、その前段として、緊急事態に当たるかどうかという、その緊急事態の要件の判断要素、そういうのもいわば素案として提示をするということではないんですか。

○西村国務大臣 公示案の中にどこまで書き込むかというのは、まだそこまで詰めておりませんけれども、しかし、専門家の皆さんに御判断いただくための当然材料はお示しをして、そして、そこで御判断をいただくということになるというふうに思います。

○塩川委員 緊急事態の要件の判断要素について、材料ということをおっしゃいましたが、政府対策本部長、総理大臣が示すということになります。
 そうなりますと、緊急事態の公示に当たって、政治的に判断するのではなくて、専門家の判断で云々とあるんですが、しかし、前提となるたたき台の方は政府の方から出すということになると、当然、それが要素として尊重される、政府の一存で緊急事態が宣言されるといった懸念は拭えないんですが、その点はどうでしょうか。

○西村国務大臣 私たちは、緊急事態宣言をやりたいと思っているわけではなくて、できればそういう事態にはなってほしくないと思っております。しかし、本当に全国的にかつ急速な蔓延の状態が仮に進んだ場合には、これは、国民の命を、生命を守るという観点から、こうしたことも考えなきゃいけない。
 ただ、それも、もちろん、突然に来るケースもあるかもしれません、突然感染が広がるというケースもあるかもしれませんけれども、今の状況ですと、毎日何人か広がっていき、クラスターもふえていく中で、何とか持ちこたえている状況で、できれば終息に向けて何とかできないかということで全力を挙げているところでありますけれども。
 そうした状況は、今も日々専門家の皆さんにお示しも、これは厚生労働省の方からいろいろ状況についてはお示しし、そうした中で、きのうは、欧米で広がっているから、ヨーロッパで特に広がっているから、それに対して対処すべきだという提言をいただいたところでありますし、日々いろいろなデータをお見せをしながらやってきております。
 特に、緊急事態宣言を出すという段には、これは、附帯決議もいただいておりますし、我々は専門家の意見をしっかり聞いて、私権の制約につながる措置があり得るということでありますから、そうしたことも頭に置きながら、適切に判断しなきゃいけないというふうに思っているところでありますので、いろいろなデータ、材料を示しながら、やりとりをしながら、専門家の御意見をしっかりとお聞きし、それを尊重して判断をしていくということだと思います。

○塩川委員 緊急事態の要件が曖昧だということを指摘をしました。専門家の意見を聞くという場であっても、そのお膳立ては政府側が行うというスキームという点で私は疑念があるわけです。全国一律休校について安倍総理は、私の責任で判断したと述べたわけで、同じことが繰り返されるんじゃないのか、政府の裁量で緊急事態が発動される懸念があるということを申し上げておきます。
 西村大臣、ここまでで結構ですので。ありがとうございました。

新型コロナ政府・与野党連絡協議会と政府の補正予算・法案は分けて対応/野国連

 野党国対委員長連絡会開く。

1)新型コロナウイルス感染症対策の政府・与野党連絡協議会について、各党の政策担当者が中心となって対応することを確認。生活に密着したリアリティのある対策を求めていくことに。この協議会の措置と政府の補正予算・法案は分けて対応し、国会の行政監視機能はしっかり果たしていく。

2)森友公文書検証チームを立ち上げる。週刊誌報道は、財務省調査報告の嘘を示すものになっている。安倍首相の責任が問われる。


穀田氏「首相答弁追及」/野党国対委員長が会合

「しんぶん赤旗」3月19日付・2面より

 日本共産党、立憲民主党と国民民主党などの野党共同会派の国対委員長は18日、国会内で国対委員長連絡会を開き、森友疑惑の公文書改ざんに関与して自殺した近畿財務局職員の遺書全文を『週刊文春』(3月26日号)が報じ、遺族が大阪地裁に提訴したことを受けて、野党として森友問題の検証チームを立ち上げることを確認しました。

 会合後の記者会見で穀田氏は、「単に佐川宣寿・元財務省理財局長の問題ではなく、ことの発端は安倍首相が2018年2月17日に“私や妻が関係していたなら、首相も議員も辞める”と答弁したことにある。この答弁を契機に、公文書の改ざん、隠ぺい、破棄が行われた。これらの点について追及していきたい」と表明しました。

 また会合では、新型コロナウイルス感染症対策で設置される政府・与野党による協議会について、各党政策責任者で対応することを確認しました。

緊急経済提言/自民党に申し入れ

 穀田国対委員長とともに、志位委員長が発表した経済危機に対処する緊急経済提言を自民党に申し入れ、安倍首相に届けることを要請しました。

 森山国対委員長は「考え方は全く一緒。経済への影響などリーマンショックより大きい。安倍首相に届けたい」と述べました。

 穀田氏は「党首会談を行って、衆知を集めることが必要だ」と提案。森山氏は「予算が済んだらすぐご相談しようと思っている」と答えました。穀田氏は「わが党は、来年度予算の修正を提案している」と早期の対応を求めました。


 日本共産党の志位和夫委員長が12日の記者会見で発表した緊急経済提言は以下の通りです。

国民生活の緊急防衛、家計・中小企業への強力な支援を

志位和夫

 日本経済はいま、消費税大増税による打撃に、新型コロナウイルス感染症による打撃が加わって、深刻な大不況に陥りつつある。

 昨年10~12月期のGDP(国内総生産)は、マイナス7・1%となったが、これは新型コロナの影響が出る前の数値であり、今年に入ってからの景気悪化はさらに深刻な落ち込みを示していることは、各種の指標からも明らかである。

 さらに、重大なことは、新型コロナの打撃が世界各国に及び、世界経済が重大な危機に直面していることである。それもリーマン・ショックの時などと違い、金融面だけでなく、実体経済そのものの深刻な後退の危機が起こっていることである。

 こうしたもとで、感染拡大防止によって国民の命と健康を守ることに最大の力をそそぎつつ、現下の経済危機からどうやって国民生活を防衛していくか、政治の責任が厳しく問われている。

 日本共産党は、政府が次の二つの基本姿勢に立って大胆な経済政策をとることを、強く求める。

 1、新型コロナの影響から緊急に国民生活を防衛するあらゆる手だてをとる。

 2、外需依存がいよいよできなくなるもと、内需・家計・中小企業支援に力を集中する。

(1)新型コロナの影響から緊急に国民生活を防衛する

●中小企業をはじめとする企業倒産とリストラ・失業の連鎖を起こさないことを経済政策の大きな目標に据える。

 ――中小企業への無担保・無利子の融資を、当面、リーマン・ショックの時なみの20兆円の枠を確保する。政府の無担保・無利子融資は5000億円であまりに小さい。

 ――雇用調整助成金は最大10分の10の補助にする。現在の助成率は北海道だけ5分の4、あとは平時の3分の2だが、「10分の10」にすべきである。その財源は積立金が十二分にある(1兆4000億円)。

 ――新型コロナを口実にしたリストラ、首切り、内定取り消しなどを行わないよう、指導すること。

●フリーランスをはじめ雇用保険の対象にならずに働いている人への所得補償制度を緊急につくる。

 ――政府の対策は「休校によって仕事に行けなくなった人」だけが対象で、1日4100円にすぎない。対象と額を抜本的に拡大し、フリーランスなどへの休業の所得補償制度を緊急につくる。

●休校要請、イベント自粛要請など、政府の要請にともなって仕事や収入を奪われた人や事業者には、国の責任でそれを補償することを、大原則にすえ実行する。

 ――イベント中止要請が、演劇、芸能、音楽などにもたらした実害は、文化の公共性も重視し、全面的に補償する。

(2)内需・家計・中小企業支援に力を集中する

 これまでのような外需頼みの経済政策は、世界経済全体で実体経済の後退が起こっているもとで、いよいよ成り立たなくなっている。こうしたもと、内需、とりわけ家計と中小企業支援に思い切って力を集中した経済政策が必要である。

●消費税5%への緊急減税を本格的に検討し、実行することを強く求める。

 ――「景気対策のために減税、反対するつもりはない」(麻生財務相)という声が、政府部内からも出ている。現下の大不況の原因をつくったのは消費税増税であり、これを緊急に5%に減税することは、消費を下支えし、国民の所得を増やし、低所得者と中間層への力強い支援策となる。政府が、この経済危機に立ち向かう強い姿勢を示すうえでも、最も有効な対策である。

●国保料をはじめ社会保険料の緊急減免、納税の緊急猶予などの措置をとる。

 ――仕事がなくなり、所得が急減している自営業者やフリーランスへの支援として、災害時に行っているような国保料の緊急減免を行う。自治体の判断で実施し、財源は国が保障する。

 ――中小企業の社会保険料も、同様の考え方で、緊急減免を行う。

 ――社会保険料や所得税・消費税の納税の猶予、延滞料金の減免を行う。

●大企業の内部留保を働く人の賃金、中小企業への単価の引き上げに活用する。

 ――労働界から、「大企業は、将来の危機を理由に、内部留保を積み上げてきた。今回のコロナ拡大という危機にその内部留保を活用すべきだ」(連合会長)などの声が出ているが、当然の声である。

 460兆円にのぼる内部留保をもつ大企業が、コロナ危機を理由に、賃下げ・リストラ・中小企業切り捨てなどを行うことは許されない。巨額の内部留保を、働く人の賃上げ、中小企業への単価の引き上げなどに活用し、庶民の暮らしと営業を守る社会的責任を果たすよう、政府として強く要請を行うことを求める。

(3)「予備費の枠内」でなく、来年度予算の抜本修正によって財源を確保する

 安倍政権が10日に発表した第2次緊急対策は、「予備費の枠内」という大前提でつくられているために、規模があまりに小さく、対応があまりに狭いということに最大の問題がある。

 「予備費の枠内」というのは、まったく合理性がない。予算編成後に起きた緊急事態に対応するのは当然であり、無修正での成立にこだわる理由はどこにもない。

 4月になって、予算案成立後に、補正予算をつくるというのは、あまりに国会を軽視したやり方である。来年度予算の抜本修正によって財源を確保する、大胆な財政的措置を緊急にとるべきである。

事実に基づかない森法相発言/政府の正式な見解を/野国連

 野党国対委員長連絡会開く。

 参院予算委員会における森法務大臣の発言を巡って協議。

 東日本大震災時の検察の活動について、事実に基づかない発言が問題となっている。大臣としての資格が問われている。

 この件について、政府に正式な見解を求めることとした。


森法相/暴言を撤回/野党が徹底追及

「しんぶん赤旗」3月13日付・2面より 

 日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同会派の国対委員長は12日、「東日本大震災のとき検察官は最初に逃げた」などという森雅子法相の暴言は「法相としての資格にかかわる重大問題だ」として、国会内で断続的に会談を開き、「森氏は政治責任をとるべきだ」と政府・与党に求めました。森法相は同日、「結果として事実と異なる発言をした」として、発言を撤回し謝罪しました。安倍晋三首相は、記者団にたいし森法相を厳重注意したことを明らかにしました。

 森法相は9日の参院予算委員会で、検察官の定年延長問題をめぐる質疑で、「東日本大震災のとき、検察官は福島県いわき市から国民が、市民が避難していない中で、最初に逃げた。そのとき身柄を拘束している十数人の方を理由なく釈放して逃げた」と答弁。野党は、森法相が自ら所管する検察行政について事実無根の暴言を繰り返したことは重大だとして参院予算委、衆院法務委で厳しく追及していました。

 森法相は安倍首相から厳重注意を受けた後、記者団に「結果として、法務省が確認した事実と異なる発言をした。誠に不適切なものであったと、真摯(しんし)に反省し、発言を撤回して深くおわびする」と述べました。

 一方、安倍首相は厳重注意をしたことを明らかにしましたが、自らの任命責任には一言も触れず、森法相には「今後より一層緊張感をもって、職務を果たしてもらいたい」と述べるにとどまりました。

 日本共産党の穀田恵二国対委員長は同日の代議士会で、「森氏の発言は謝罪・撤回だけでは済まず、法相としての資格が問われる問題だ。引き続き追及していく」と表明しました。

【内閣委員会】インフル特措法改定案/衆院委可決/共産党は反対/私権制限の歯止め曖昧

 新型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象に加える改定法案が、内閣委員会で採決され、自民、公明、維新と、立憲民主党などの共同会派の賛成多数で可決。日本共産党は反対しました。

 特措法は、私権制限を伴う重大な決定の「緊急事態宣言」には専門家の意見聴取を定めておらず、宣言の発動要件も不明確です。

 私の追及に対し、西村康稔担当相は専門家の意見聴取を義務づけていないことについて「正直、この法律を読んだ時はそういう印象をもった」としつつ、「全体の体系をうけて専門家の意見を聞くことを担保している」と釈明。

 緊急事態宣言後に都道府県対策本部長(知事)が行う「要請」や「指示」は、どこの地域でいつまで「外出自粛」なのか、どのような施設でいつまで「使用制限・停止」されるのか法文上の規定はない。

 私は、知事の判断で恣意(しい)的な運用が行われるのではないか。こういった点での歯止めがないと指摘しました。

 さらに特措法は緊急事態宣言の前であっても知事に「公私の団体・個人に対し必要な協力の要請」ができる権限を与えています。

 私は、うがい・手洗いの奨励だけでなく、外出抑制やイベント開催についての検討の要請など、知事の判断で踏み込んだ措置をすることに歯止めがあるのかと追及。

 西村担当相は要請の内容が限定されていないと認めました。

 私は反対討論で、特措法の最大の問題点は、緊急事態宣言の発動で「外出自粛要請」や「学校・社会福祉施設・興行場等に使用等の制限・停止の要請・指示」などができ、私人の権利制限を行えること。特措法には制限がもたらす人権侵害の救済措置も経済的な補償もない。人権の幅広い制限をもたらし、その歯止めが極めて曖昧で問題だ。このような法案をわずか3時間で採決するなど許されない。安倍晋三首相が独断で全国一律休校を決定し、国民は強い不安を抱いている。安倍政権に緊急事態宣言の発動を可能とすることは断じて認められないと強調しました。


新型インフル特措法改定案、衆院内閣委員会での反対討論の要旨は以下の通り。

 本案は新型コロナウイルスを新型インフル特措法の対象に追加するものです。特措法の最大の問題点は、「外出の自粛要請」や「学校・社会福祉施設、興行場等に対し使用等の制限・停止の要請」さらには「指示」、土地所有者の同意なしに臨時医療施設開設のための土地使用も可能となる私権制限が行えるようになることです。

 これらは、憲法に保障された基本的人権を制約するものであり、経済活動にも大きな影響をもたらします。

 都道府県知事がこれらの私権制限の「要請」「指示」を行う出発点が、政府対策本部の本部長である首相による「緊急事態宣言」です。

 同「宣言」を発動する要件は不明確です。政府は「重篤である症例の発生頻度が相当程度高い」「全国的かつ急速なまん延」をあげていますが、「重篤」「まん延」の基準や誰が判断するかが曖昧です。

 政府行動計画や基本的対処方針を定める際には、「あらかじめ、専門家の意見を聞かなければならない」としながら、私権制限を伴う「宣言」決定には、専門家の意見聴取を義務づけていません。

 「外出の自粛」は、どこの地域で、いつまでなのか、各種施設の「使用制限」はどのような施設が対象で、いつまでなのかといった歯止めがなく、必要以上の私権制限の懸念がぬぐえません。

 制限がもたらす人権侵害に対する救済措置も経済的措置に対する補償もありません。

 「宣言」下では、「指定公共機関」のNHKも、首相から「必要な指示」を受けることとなっており、NHKの自主性・独立性を確保できず、国民の知る権利を脅かしかねません。

 特措法は、「宣言」前でも、都道府県知事に、「公私の団体・個人に対し、必要な協力の要請」を可能とする権限を与えています。この「要請」は、うがい手洗いの奨励にとどまらず、外出の抑制や大規模イベントの開催検討なども否定しておらず、歯止めがかかっていません。

 特措法は、市民の自由と人権の幅広い制限をもたらし、その歯止めが極めて曖昧なもので、問題があります。

 わずか3時間での採決など許されません。

 安倍首相が突如打ち出した一律休校は、専門家の意見も聞かず、首相が独断で決定したことに、国民は強い不安を抱いています。本案によって、安倍政権に緊急事態宣言の発動を可能とすることは認められません。

質疑 反対討論

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「議事録」(質疑)

<第201通常国会 2020年3月11日 内閣委員会 3号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 新型インフル特措法の改正案について質問をいたします。
 今回の法案は、この新型インフル特措法に新型コロナウイルス感染症対応を盛り込むものであります。
 そこで、まず、新型インフル特措法における緊急事態宣言に関してお尋ねをいたします。
 第三十二条に基づいて政府対策本部長が緊急事態宣言を行うときに、あらかじめ専門家の意見を聞くということを法定していない、それはなぜなんでしょうか。

○西村国務大臣 ちょっと、法制定時の話をもう一度よく吟味をしなきゃいけないかと思いますけれども、基本的に、この法律の体系の中で、基本的人権の尊重といいますか、第五条で、さまざまな措置をとるときには最小化しなきゃいけないという措置が盛り込まれておりますので、そういったことも含めて、しっかりとそこに縛りがかかっているということで私は理解をしているところでございます。

○塩川委員 いや、質問に答えていないんですが。
 何で、専門家の意見をあらかじめ聞かなければならないということが緊急事態宣言の場合にあってそうなっていないのか、規定されていないのか。そこはどうですか。

○西村国務大臣 先ほど申し上げた緊急事態宣言というのは非常に重い措置で、都道府県知事に相当強い権限、私権を制約する権限が与えられるということで、法律全体の中で、第五条の規定で基本的人権の尊重があり、さらに、この緊急事態宣言を出すことも含めて、この法律体系上は、政府行動計画をつくり、そして基本的対処方針をそれに基づいてつくるという法体系になっております。
 そして、その基本的対処方針を定めるときに、専門的な知識を有する者、学識経験者の意見を聞かなきゃならないということで、既に諮問委員会が設置をされているところでございます。
 そういう意味で、この大きな方針を定める、基本的対処方針を定めるときに専門家の意見を聞き、そして、それに基づいてさまざまのこの法律に基づく措置がとられるという意味では、大きな意味ではそこで専門家に意見を聞いているということでありますし、全体として基本的人権の尊重を図っているという理解でございます。

○塩川委員 今答弁が一部あったんですけれども、確認ですけれども、政府対策本部長が緊急事態宣言を行うときに、あらかじめ専門家の意見を聞くことは法定されていない、行動計画あるいは基本的対処方針においては聞きますねと。
 ですから、特措法では、政府行動計画を作成するときは、「あらかじめ、感染症に関する専門的な知識を有する者その他の学識経験者の意見を聴かなければならない。」と規定をしています。また、特措法では、政府行動計画に基づき基本的対処方針を定めるときは、「あらかじめ、感染症に関する専門的な知識を有する者その他の学識経験者の意見を聴かなければならない。」と規定をしています。
 そういう意味では、今お話しになったように、大きな方針、政府行動計画や基本的対処方針をつくるときには、あらかじめ専門家の意見を聞くことを義務づけているわけですけれども、やはり、まさに私権の制限、強い私権の制限を伴うような緊急事態宣言を行うときの要件はどうなっているのかといったときに、一番やはり問われる問題じゃないですか。まさにそのときに、何で、あらかじめ専門家の意見を聞かなければならないという義務づけがないのか、おかしいんじゃないですか。

○西村国務大臣 正直申し上げて、私も、最初にこの法律を読んだときは、そういう印象を持ったわけでございます。
 ただ、今申し上げたように、ちょっと法制局の資料をもう一度よく吟味しなきゃいけません、過去の立法者の意思を含めてですね。当時、民主党政権で、先ほど、中川大臣が担当大臣で法制を、制定されたわけでありますけれども、そのときのこともよく調べなきゃいけないと思いますが。
 まずは、基本的対処方針を定めるときに、大きな方針を決めるときに専門家の意見を聞いて、そのもとで緊急事態宣言も出される、その方針にのっとって出されるという理解では、全体としては聞いているということでありますし、それを補完する形で、まさに政府行動計画では、きちんと諮問委員会の意見を聞いて緊急事態宣言を行うことが定められているところでありまして、そういう意味で、この法律に基づいて行動計画をつくり、そしてその中で、緊急事態宣言を出すときには専門家の意見を聞かなければならない、聞くこととしているということに、政府は閣議決定をいたしておりますので、ある意味で、この法律の全体の体系を受けて、具体的に、そのような形で専門家の意見を聞くことを担保しているという整理になっていると思います。

○塩川委員 いや、強い私権の制限を伴う緊急事態宣言を行うという際に、その要件が妥当かどうかというところが問われているわけですよね。重篤性、感染性、この問題について、まさにあらかじめ専門家の意見を聞かなければならない。
 この特措法というのは緊急事態宣言を行うということが大きな柱の法律なんですから、その肝心なときに、あらかじめ専門家の意見を聞かなければいけないという義務づけが入っていないというのは、そもそもおかしいわけですよ。これはこのままでいいということでいいんですか。

○西村国務大臣 繰り返しになりますけれども、大きな体系としては、専門家の御意見をいただいて基本的対処方針をつくり、それに基づいて緊急事態宣言を出すという法体系になっております。
 その基本的対処方針をつくるのは、政府行動計画に基づいてつくることになっておりまして、その政府行動計画というのはこの法律でつくることになっておりますが、その政府行動計画の中で、きちんと、緊急事態宣言を発するときには、その要件に該当するかどうかの判断について、この諮問委員会たる専門家の意見をしっかり聞いて判断をするということになっておりますので、そういう意味で、法体系上は、そういう形で専門家の意見を聞くことは担保されているということでございます。

○塩川委員 強い私権の制限を伴うような緊急事態宣言を行う際に、あらかじめ専門家の知見をしっかりと聞かなければならないというところが、一番の肝のはずなんですよ。そこのところがここに盛り込まれていないという点が極めて重大で、それは、まさに今の安倍総理は、科学的知見を示さないまま政治的に判断をして、全国一斉休校を要請し、現場は大きな混乱が生じたわけであります。
 この緊急事態宣言を行う際に、あらかじめ専門家の意見を聞くことの義務づけがないということは、容認できないということを申し上げておきます。
 次に、この緊急事態宣言に基づき、都道府県対策本部長は、外出自粛の要請や、学校、社会福祉施設、興行場等の使用制限、停止の要請や指示ができるとされています。
 この要請の期間ですとか区域ですとか対象施設の範囲というのは、法文上の規定はもちろんないわけですけれども、どこでどのように定めるということなんでしょうか。

○西村国務大臣 御指摘は、本部が立ち上がった後、そして緊急事態宣言が出された後の四十五条の規定のことですね。
 この規定については、使用制限、停止の要請あるいは指示、こうしたことができるわけですけれども、その期間とかそれから範囲について、それをどの範囲で行うかということでありますけれども、確かに、ここも、都道府県知事は専門家の意見を聞くことにはなっていないんですけれども、法文上はなっていないんですが、法体系でいいますと、先ほど申し上げたように、全体の基本的対処方針が専門家の意見を聞き設定されて、そのもとで、内閣総理大臣たる政府対策本部長が総合調整を行うということで、都道府県知事ともさまざまな調整を行っていく中で、そうした専門家の考え方なども都道府県知事にはしっかりとお示ししながら対応していくことになるというのが実態だと思いますけれども、しかし、実際のところ、どういう形で進むかという御懸念も確かにあるかと思います。
 専門家の意見を伺いながら、私権の制限との関係も十分配慮して、適切に判断が行われるようにぜひしていきたいというふうに考えているところでございます。

○塩川委員 ですから、緊急事態宣言、二年とか一年とか、この話はこれとしてあるわけですけれども、実際に私権の制限を伴うような要請を行う際に、それはいつまで続くんですか、どの範囲にかかるんですか、こういうところについて明示的に示されるものがないと、これは多くの方々に懸念が生じるのは当然のことと思うんですが、それはいかがですか。

○西村国務大臣 この四十五条の条文に書いておりますけれども、まさに、今回の場合は新型コロナウイルス感染症、これの潜伏期間とか治癒までの期間とか、今さまざま症例が出てきておりますので、今ある専門家会議の中でもいろいろ御議論があって一定の整理がなされつつありますけれども、そうしたものを考慮して一定の期間を定めて、利用の制限の要請なりを行っていくということでございます。
 ですので、そういう意味で、政府対策本部においてしっかりと専門家の意見を聞きながら、それを都道府県知事と調整をしながら、そうした期間を設定をし、そして、施設については、一定面積以上ということで政令指定がなされておりますので、政令指定に基づいて、ある程度推測はつくわけでありますけれども、そうした運用になっていくものというふうに思いますが、現在、今回の新型コロナウイルス感染症の対象となる適用の期間を、現在のところ一年。二年以内となっておりますけれども、一年というふうに考えておりますので、その一年以内の間で、こうした潜伏期間とか治癒までの期間などを考慮して都道府県知事が定めていくということになるものと思います。

○塩川委員 外出自粛の要請とか、一年なんという想定というのは、それ自身が極めて深刻な問題ですから、そういうことではなくて、実際に具体に措置を行う際に、その期間はどれぐらいなんですか、どの対象で行うんですか、そういったところについて法文上の限定がないという点で、先ほど大臣の答弁にも、知事が行うような場合にも専門家の意見を聞くことにはなっていないということになれば、場合によると、その知事の判断で恣意的な運用が行われるのではないか、こういった点での歯どめがないということも指摘をせざるを得ません。必要以上の私権制限が行われる懸念が生じるということを申し上げておきます。
 さらに、特措法では、緊急事態宣言の前であっても、第二十四条において、都道府県対策本部長の権限が規定をされております。
 第二十四条の第九項では、公私の団体、個人に対し、必要な協力の要請をすることができるとあります。
 この第二十四条第九項に基づく要請内容には、何らか限定というのはあるんですか。

○西村国務大臣 御指摘の法二十四条の九項、これにおきましては、御指摘のように、公私の団体、個人に対して協力の要請をすることができるということでありまして、具体的には、手洗い、うがいなど感染対策の広報活動においてボランティア団体への協力を要請すること、あるいは、学校、社会福祉施設での文化祭等のイベントを延期することなど感染対策を実施すること等への協力を要請すること、これを想定しているところでございます。

○塩川委員 手洗い、うがいですとか、それはよくわかる話なんですけれども、しかし、知事の判断でより踏み込んだ措置というのを要請というのも、行うことに何らかの歯どめがあるのかという問題なんですが。
 都道府県知事は、この特措法第二十四条第九項に基づき、例えば、学校等に限らず、職場を含め、広く感染対策の徹底の要請を行う、こういうこともやれるということですか。

○西村国務大臣 まさに、法人格の有無を問わずに、ボランティア団体とか、集会を行う任意団体などに対して、文化祭等のイベントを延期すること、あるいは施設の使用を極力制限することなど、感染対策を実施することを協力を要請することを想定しているわけであります。
 この法律を適用する段階というのは、まさに今回規定をさせていただいたように、蔓延のおそれが高いと認めるときでありますので、まさに、それをほっておくと、蔓延によって国民の生命、健康に重大な影響を及ぼし、そして国民生活、経済に大きな影響を及ぼすという事態が想定されるときでありますので、そういう、国民の命を守らなきゃいけないという要請と、それから、五条に書かれているように、私権の制約については最小限になるべき、基本的人権を尊重すべきという、この両方のバランスを適時適切に考えながら、どこまでの措置をやれば命を守れるのか、あるいはやり過ぎとならないのかということを常に考えながら判断をしていくということになると思います。

○塩川委員 そうしますと、緊急事態宣言の前の段階での、蔓延のおそれが高いと認められるとき、この新型コロナウイルス感染症対策が特措法で動き始めるという事態になった、そういうときには、第二十四条は、権限行使が知事は可能になるということであるわけだけれども、そうなりますと、蔓延のおそれが高いと認められるときといったことで、知事の権限行使は、外出の抑制とか、あるいは大規模イベントの中止といった要請というような、より踏み込んだ措置を行うということもあり得る。そこへの歯どめというのは何かあるんですか。

○西村国務大臣 まさに今回、法律改正をお願いして、新型コロナウイルス感染症をこの対象にするという上で、その次に、蔓延のおそれが高いと認められると厚労大臣が報告して、政府対策本部が立ち上がります。それによって幾つかの、先ほどおっしゃったような措置が適用できるようになります。
 その上に、次に、緊急事態宣言が発出されれば、更に強い権限が与えられるということでありますけれども、まさに、緊急事態宣言のときは、全国的かつ急速な蔓延により国民生活、国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるという段階でありますので、当然、国民の命を守り、そして生活、経済を守っていく、特に生活を守っていくというところで、これは、やはり封じ込めるために必要な措置はとらなきゃいけないということでありますが、ただ、そのときも、五条にありますように、基本的人権の尊重がありますので、その措置は必要最小限ではならないということがかかってあるわけであります。
 したがいまして、基本的対処方針の中で、専門家の意見を聞きながら、そうした方針をしっかりと定めて、そして、それに基づいて適時適切に判断をしていくということでございます。

○塩川委員 要請内容に限定がないということであったわけですけれども、知事の判断でいわば私権制限を伴うような要請が行われることへの歯どめがないということになります。そういう点でも、このままの規定、条文でいいのかということが出てくるわけであります。
 二〇一二年の新型インフル特措法の審議における参議院の附帯決議があります。先ほど中川委員も紹介されておられましたが、第十七項の、新型インフルエンザ対策に係る不服申立て又は訴訟その他国民の権利利益の救済に関する制度については、本法施行後三年を目途として検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとある。これについては政府はどのように対応したのかをお聞きします。

○西村国務大臣 第十七項の項目でありますけれども、御指摘の項目につきましては、法の公布後、平成二十四年に開催されています新型インフルエンザ等対策有識者会議におきましても、行政不服審査法等で対応するという原則を示しており、その後もその方針に変更はなかったというふうに承知をしておりますが、いずれにしましても、附帯決議に書かれていることでもございます。今回の新型感染症の終息後には、改めてその課題についても検討を行いたいというふうに考えているところでございます。

○塩川委員 行政不服審査法という一般法での対応で済ます話ではない、まさに私権制限をもたらすような緊急事態宣言を行える、そういう特措法においての人権侵害に対する救済措置というのは、しっかりそこでとるべきだということであります。
 この緊急事態宣言の決定過程の記録の作成、保存、公開といった透明性の確保や科学的な知見を踏まえた専門家の事前の関与などが、保障する規定が盛り込まれていない法律です。私権制限を行う場合における人権侵害の救済措置や経済的被害への補償措置も規定をされておりません。
 法律の勝手な解釈を繰り返してきたのが安倍政権であり、安倍総理のもとで、国民の権利制限をもたらす特措法の改正は認められないということを申し上げて、質問を終わります。


「議事録」(反対討論)

<第201通常国会 2020年3月11日 内閣委員会 3号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 日本共産党を代表し、新型インフルエンザ特措法改正案に反対の討論を行います。
 本改正案は、新型コロナウイルスを二年間、インフル特措法の対象に追加をするものです。
 そもそも、特措法の最大の問題点は、外出の自粛要請や学校、社会福祉施設、興行場等に対し、使用等の制限、停止の要請、さらには指示、土地所有者の同意なしに臨時医療施設開設のための土地使用も可能とした私権制限が行えるようになることです。これらは、憲法に保障された移動の自由や集会の自由、表現の自由といった基本的人権を制約するものであり、経済活動にも大きな影響をもたらすものです。
 当該都道府県知事がこれらの私権制限の要請、指示を行う出発となるのが、政府対策本部の本部長である内閣総理大臣が行う緊急事態宣言です。
 緊急事態宣言を発動する要件は不明確です。政府は、重篤である症例の発生頻度が相当程度高い、全国的かつ急速な蔓延を挙げていますが、重篤、蔓延をいかなる基準で誰が判断するのか曖昧です。政府行動計画の作成や基本的対処方針を定める際にはあらかじめ専門家の意見を聞かなければならないとしながら、私権制限を伴う緊急事態宣言の決定には専門家の意見聴取を義務づけていないことは重大です。
 外出の自粛は、どこの地域で、いつまでなのか、各種施設の使用制限は、どのような施設が対象で、いつまでなのかといった歯どめはなく、必要以上の私権の制限が行われる懸念が拭えません。特措法には、これらの制限がもたらす人権侵害に対する救済措置はなく、経済的措置に対する補償もありません。
 緊急事態宣言のもとでは、指定公共機関のNHKも政府対策本部長の総理から必要な指示を受けることとなっており、NHKの自主性、独立性を確保できず、国民の知る権利を脅かしかねません。
 さらに、特措法は、緊急事態宣言の前であっても、都道府県対策本部長である知事に、公私の団体、個人に対し、必要な協力の要請を可能とする権限が与えられています。この要請は、うがい、手洗いの奨励にとどまらず、外出の抑制や大規模イベントの開催検討などが含まれることを否定しておらず、歯どめがかかっていません。
 特措法は、市民の自由と人権の幅広い制限をもたらし、その歯どめが極めて曖昧なもので、問題があります。そのような法案をわずか三時間で採決を行うなど、断じて許されません。
 安倍総理が突如打ち出した全国の学校の一斉休校の決定は、専門家の意見も聞かず総理の独断で決定したことに、国民は強い不安を抱いています。本案によって安倍政権に緊急事態宣言の発動を可能とすることは、断じて認められません。
 以上、反対の討論を終わります。

コロナ新法案/現行特措法は私権制限あいまい/徹底審議を/議運理事会

 議院運営委員会理事会開く。西村官房副長官が出席し、コロナ新法案について、明日閣議決定し、国会に提出すると説明。

 政府は、マスク配布など現行特措法に基づき、新型コロナウイルス感染症対策を行っており、新たに法律を作る立法事由がないこと。現行特措法は、私権制限があいまいであり、わが党は反対したことを指摘し、新法案には反対だと表明。

 日程ありきではなく、徹底審議を行えと求めました。


新型インフル特措法改定案/きょう提出/衆院議運理/「徹底審議求める」塩川氏が主張

「しんぶん赤旗」3月10日付・2面より

 西村明宏官房副長官は9日、衆院議院運営委員会理事会に出席し、新型コロナウイルス対策のため新型インフルエンザ特別措置法改定案を10日に閣議決定し、国会に提出すると説明しました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は、新型コロナウイルス対策をめぐり、「現行法に基づいてマスクの配布などの対応を行ってきており、立法事由がない。現行の特措法は私権制限の要件などが曖昧(あいまい)であり、わが党は反対した。改定案にも反対だ」と指摘。「徹底審議を求める」と述べました。

 

新型コロナ対策費、大胆な財政出動を/2020年度予算案、衆院で可決/日本共産党は反対

 2020年度予算案が衆院で可決。わが党は反対を表明。

 来年度予算には、新型コロナ対策費は一円も計上されていない。予算修正による大胆な財政出動、感染症専門家の科学的知見を共有して抜本的打開策に取り組むことが必要。

 GDPの落ち込みなど景気悪化が深刻なのに「景気は緩やかに回復」などとんでもない!世界で広がる庶民減税の実施、消費税5%への引き下げを!

 8年連続の大軍拡予算は削減。456兆円の内部留保を積み上げる大企業への減税はやめて、富裕層とともに、応分の税の負担を求めるとき。

安倍首相の全小中高校休校要請/官房長官の説明と質疑へ/野国連

 野党国対委員長連絡会開く。

 昨夕、安倍首相は、全小中高校休校要請を発表。現場に混乱が広がっています。

 来年度予算審議に関わる重要課題であり、本会議での予算採決の前に、「基本方針」にもない措置をとるに至った理由や状況の変化、実施に伴う社会的影響などを明らかにすることを政府に求めることで一致。

 与野党国対委員長会談を開き、官房長官らから説明を受け質疑することを確認しました。

【「しんぶん赤旗」掲載】カジノ管理委が募集

「しんぶん赤旗」2月28日付・2面より

 カジノ管理委員会は25日、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)の企画や立案などに関し、公認会計士や弁護士の資格を持った任期付き常勤職貝の募集を始めました。IR事業者などを支援する監査法人の出向者を非常勤職員として受け入れていたことに国会審議で批判の声が士がったため、改めて職員採用を実施したもの。“公正性”を担保したとの口実にする狙いもあります。

 募集しているのは公認会計士3人と弁護士2人。任期は4月1日から2年間です。

 カジノ管理委は現在、二つの監査法人から計3人の公認会計士と、二つの法律事務所から計2人の弁護士を非常勤職員として受け入れています。二つの監査法人はIR事業者や誘致自治体のためのコンサルティング業務を行っていることから、日本共産党の塩川鉄也議員が1月31日の衆院予算委員会で厳しく追及していました。

予算委員長解任決議案と法務大臣不信任決議案の提出/野国連

 野党国対委員長連絡会開く。

 桜・検察問題など真相究明に背を向け、疑惑に蓋をするような委員会運営や大臣答弁は許されないと、棚橋予算委員長解任決議案と森法務大臣不信任決議案の提出を確認。

 野党がそろって、衆院事務総長に両決議案を提出しました。午後の本会議にはかられます。

新型肺炎対策/予算組み替え動議提出、検査態勢拡充の議員立法を/野党国対委員長連絡会

 野党国対委員長連絡会開く。

1)予算審議を引き続き行い、与党がめざす予算案の27日採決は認めない。強行するなら棚橋予算委員長の解任決議案や森法務大臣の不信任決議案も視野にいれる。

2)来年度予算には新型肺炎対策費は計上されていない。予算組み替え動議を提出し、大幅な拡充をはかる。

3)新型肺炎対策で、検査態勢の拡充をはかる議員立法をすみやかに提出する。

以上、確認した。


審議不十分/採決応じず/野国連/予算に「コロナ」なし

「しんぶん赤旗」2月27日付・2面より

 日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同会派の国対委員長は26日、国会内で野党国対委員長連絡会を開きました。新型コロナウイルス感染症対策や「桜を見る会」疑惑、東京高検検事長の定年延長問題などの審議が不十分であり、与党側が狙う2020年度予算案の採決には応じられないとの認識で一致しました。

 同連絡会後の記者会見で立民の安住淳国対委員長は「政府・与党が採決を強行する場合、速やかに対抗措置を取る」と表明。棚橋泰文衆院予算委員長解任決議案や森雅子法相不信任決議案の提出も視野に入れるとしました。

 日本共産党の穀田恵二国対委員長は会見で、「審議するほど重大な問題が浮かび上がる。特に新型コロナウイルスへの政府の対応と対策が極めて不十分であり、さらに審議が求められる」と指摘しました。

 同連絡会で各党は、同予算案に新型コロナウイルス対策が盛り込まれていないと批判し、コロナウイルス対策を主軸とした同予算案の組み替え動議を野党共同で提出する方針を確認しました。

 また、政府の基本方針では、PCR検査が受けられない実態への抜本的対策が講じられていないとの認識で一致。全国の検査体制を強化し、多くの国民が速やかに検査を受けられるようにする法案を野党共同で準備することを確認しました。

 穀田氏は、予算案の組み替えについて、「コロナウイルス対策に必要な財政措置を講じるのは当然だ。経済対策も含め規模の大きなものが必要になる。政府・与党は予算案の組み替えや修正に応じる責任がある」と強調しました。

 

羽田増便問題対策会議に出席/党埼玉県委員会

 埼玉県党の羽田増便問題対策会議に出席。

 埼玉県南地域が飛行ルートになり、騒音や落下物事故など不安の声が広がっています。

 安全最優先の立場で、新飛行ルートの中止を求めていきます。航空会社の利益追求を背景にした首都圏空港の機能強化を見直すとともに、米軍の横暴勝手を許してきた横田空域の返還を求める運動を前進させたい。

 首都圏共通の要求として、連帯してたたかっていきたい。

【予算委員会】中央公聴会/公文書・カジノ・雇用で発言

 中央公聴会で公述人らは、安倍政権下で相次ぐ公文書管理問題やカジノを中核とするIR(統合型リゾート)誘致問題、雇用・働き方などについて発言し、各党の議員が質疑に立ち、日本共産党からは私と宮本徹衆院議員が質問しました。

 NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長の三木由希子氏は、「桜を見る会」をめぐる公文書管理の問題について陳述しました。

 多重債務問題にとりくむ弁護士の新里宏二氏は、安倍内閣が「経済成長戦略の目玉」として推進するIRの問題について語りました。

 私は、カジノ規制の中核を担う行政組織として新設された「カジノ管理委員会」の事務局が、IR推進事業者から職員を受け入れている問題について質問。

 新里氏は「推進の人が規制側に入る自己矛盾になっている。中立性の担保に大きな問題がある」と指摘しました。

 また、共産党の宮本徹衆院議員が「桜を見る会」の招待者名簿の提出要求をした1時間後に名簿を廃棄した政府の対応について質問。

 三木氏は、「国会で必要な記録が簡単に廃棄をされ、行政側の決めた規則で廃棄しても合法だという状況はおかしい」と批判しました。

 宮本議員は、飲食品配達代行サービス「ウーバーイーツ」など雇用によらない働き方が広がるなか、「どのような保護が具体的に必要か」と質問。

 連合の逢見直人会長代行は、形式的に自営業でも実際は雇用と分類されるべき働き方の場合があり、裁判などを通じてただしていくべきだと主張。新しい働き方に対応した労働法制の見直し、経済法や協同組合法でのカバー(保護)が必要だと語りました。

衆議院TV・ビデオライブラリから見る


衆院予算委中央公聴会/公述人意見陳述/揺らぐ政府の信頼性/情報公開クリアリングハウス理事長・三木由希子さん

「しんぶん赤旗」2月22日付・4面より

 予算の前提として考えるべきことに、政府の信頼性の問題があります。

 昨今、公文書管理をめぐるさまざまな問題が問われています。今は「桜を見る会」が問題になっていますが、少し前は「働き方改革」とか入管法改正をめぐり、そもそも政策の前提となっているデータがおかしいことが国会で明らかになりました。毎月勤労統計の不正、「森友学園」問題での公文書改ざん・廃棄・隠ぺい、自衛隊の日報隠ぺいもありました。こうしたことは公文書管理の問題としても議論されていますが、問われているのは基本的な部分での政府の信頼性の問題です。政府の活動を記録して、根拠を持つことは、権限や立場に対する責任を明確にして仕事をすることですが、それ自体揺らいでいます。行政文書の扱いや内容に問題が生じれば、多くの人は責任回避とか根拠の創作と理解せざるをえません。

 「桜を見る会」の議論では、招待者名簿があるのかどうかが問題になっていますが、首相主催の行事に「誰が参加したのか」などの基本的なことが体系的に記録されていないこと自体が実は大変な問題と言えます。アメリカでは、大統領の日程はかなり詳細に残され、出席者リストが一緒についています。

 首相や官房長官、これを補佐する人、各行政機関の幹部などの高いレベルで政策判断する人たちの活動の記録は残されるべきです。そうでなければ、結果的に責任の所在があいまいになります。今だけではなく、将来に向けても、政策判断する人が責任を負う姿勢を明確にすることが大変重要だと思います。


衆院予算委中央公聴会/公述人意見陳述/カジノ解禁は再考を/弁護士・新里宏二さん

「しんぶん赤旗」2月22日付・4面より

 カジノ担当の内閣府副大臣だった秋元司衆院議員の逮捕は、カジノ解禁が誰のためのものかを考え直す重要な事件です。海外から巨大な投資をするカジノ業者には大きな利益をもたらすでしょう。では住民、誘致自治体の利益になるのか。

 カジノ利用者の7~8割は日本人といわれます。日本人の金融資産1800兆円が狙われているのではないか。地域の疲弊にもつながる。320万人といわれるギャンブル依存症が増加し、治安が乱れ、これまで抑え込んできた暴力団が跋扈(ばっこ)するのではないでしょうか。

 経済効果があるといいながら、負の影響はまったく試算されていません。米国や韓国では、負の影響が利益を相当上回ると報告されています。

 カジノ面積の上限規制緩和は、参入業者の意向があったのではと言われています。

 入場回数制限も極めて不十分です。7日で3回、28日で10回、毎年130回と認めるもので、ギャンブル依存症を拡大する基準です。特定資金貸付業務を認めることも、負けた客に借金をさせて賭博を推奨するもので、ギャンブル依存症の続発を容認しています。

 多重債務者対策として機能していた貸金業規制法の適用も排除されています。資産のある高齢者に大量に金を貸して負けさせることができることになる。

 整備計画の認定更新をしない場合、事業者に損害を補償しなければならないという、後戻りできない規定も盛り込まれています。

 すべてが規制緩和の方向で、カジノ規制は実現されていない。そこに参入事業者の金が政治家にわたり、規制がゆがめられたりすれば、ゆゆしき事態です。カジノの設置を認める特定複合観光施設区域整備法の廃止を検討していただきたい。

会の招待者名簿の提出を要求した1時間後に名簿を廃棄した政府の対応について質問しました。

 三木氏は「国会で必要な記録が簡単に廃棄をされ、行政側の決めた規則で廃棄しても合法だという状況はおかしい」と批判しました。


「議事録」

<第201通常国会 2020年2月21日 予算委員会公聴会 1号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也でございます。
 四人の公述人の方、貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。
 最初に、新里さんにお尋ねをいたします。
 内閣委員会の法案審議の際にも、大変お世話になりました。
 冒頭お話しされていましたように、多重債務問題を取り組んでこられた、そういう経緯の中で、このギャンブルの問題、そして、IR、カジノの問題というふうに取り組んでこられたということを改めて受けとめました。
 そこで、最初にお聞きしたいのが、やはり特定資金貸付けを法定化する、公営ギャンブルでは認められていない事業主による貸付けを可能とする、この重大性の問題です。
 賭博の胴元が金を貸すというあり方という点でも、しかも貸金業法の総量規制を適用しないということを考えたときに、この多重債務問題に取り組んできた経験から、その重大性について御意見をいただきたいと思います。

○新里公述人 ありがとうございます。
 実は、私も依頼者を叱っていたんですね。何でおまえ、また借金つくるんだいと。だけれども、病気なのですね。きちっとした治療をしなければ治らない病気だった。それに自分自身も不明を恥じるところでございましたし、やはり何人かの依頼者が首をつったりして亡くなってきた悲劇を見ているものですから、何としてでも、この借金漬けのギャンブルを国の政策の真ん中にするような政策はあるべきではないというふうに思ってきたところでございます。
 そして、それはまさしく私の経験的なところから出たことということになっていますので、まだチャンスはあるので、野党の方でも法案を出されたと聞いておりますので、まだ間に合う状況ですので、ぜひ廃止の方向を含めて御検討いただきたいというふうに思います。

○塩川委員 冒頭の陳述でもお話しいただいたんですが、自治体が業者と一緒に事業を進めるといった場合に、住民の関与、自治体の関与ということが問われてくるわけですけれども、ただ、この自治体議決の、議決を要する区域整備計画は、初回が十年、その後五年ごとの認定更新ということで、自治体とカジノ業者が結ぶ実施協定は、一方で三十年から四十年の有効期間を設ける、これは大阪の例にもそのことがはっきり示されているわけです。ですから、途中で見直しをしようとしても訴訟が提起をされる、当委員会でも萩生田自民党の幹事長代行がそういう発言をしておられるということなども取り上げられたところですけれども。
 自治体が一旦カジノを導入してしまうと、撤退を望んでも後戻りが不可能な仕組みになっているんじゃないのか。そういう点での議会の議決の形骸化、住民自治そのものをないがしろにする、こういうスキームとなっている。こういう問題点などについて、お考えがありましたらお聞かせをください。

○新里公述人 契約期間が三十年とか四十年になっていて、更新が十年で、あとは五年。それについては、議会の承諾をとるという格好で民意を反映させるんだということでは、表面上は非常にいい、前向きな制度だったと思います。
 ただし、先ほどお話ししましたように、大阪の実施要項の中でも、やめましょうと言ってしまったら賠償請求をされるということが、先ほど述べましたように条項の中に入っている。そうすると、一回行ってしまったらもう二度とその意味では撤退ができない、後戻りができないということが制度の中に入っている。これはどっちを向いている制度なんだろうかということからすると、やはり参入業者のための制度になっているのではないか、住民の自治、それがないがしろになっている、形骸化しているのではないかと非常に危惧を持っております。

○塩川委員 ありがとうございます。
 いろいろな規制措置が行われているのが、実質、骨抜きされているんじゃないかという問題があります。
 そういう点でも、景品表示法の規制についての適用除外の問題、コンプ規制というのが、いろいろ、ホテルに泊まるとか旅行するのについてもその経費負担を軽減する、そういう中でIR、カジノに誘導するという仕組みというのが一つの事業形態として行われているわけですけれども、こういった形で、カジノに縁がないような人も誘い込むような、そういう事業スキームそのものの問題点というのはあると思うんですが、そういうことについて、お考えのところをお聞かせいただけませんか。

○新里公述人 まさしく、カジノに、やろうと思っていない人でも導入させるのがコンプの仕組み。そして、そのコンプの仕組みのおかげで地域にお金がおりない。いわゆる囲い込みになって、先ほど述べましたように、カニバリゼーションというのが生じていって、地域の活性化につながらない、そういう大きな問題を抱えているというふうに思っております。
 ちょっと先ほど言い忘れたのですけれども、貸付制度のところについて、何が一番問題になるのかというと、よく高齢者のたんす預金が狙われるよねと言われていますけれども、いわゆる収入の三分の一の規制というのが外れてしまうと、じゃ、資産もベースにして貸付けの基準がつくれるのではないか。そうすると、無担保の土地があるよねということになれば、資産を当て込んで貸付けができる。
 ですから、非常に大きなお金が貸付けができて、そして最終的には、高齢者の人は取り返しのつかない被害、そこに資産がある中で、取り返しのつかない被害をつくる。その意味では、非常にこの貸付制度というのは罪な制度になっているというふうに思っていて、これでいいんでしょうかねと誰もが思うのではないかというひどい制度だと思います。

○塩川委員 もう一つお聞きします。
 今言ったように、いろいろな規制措置をとって、世界最高水準のカジノ規制とかいうわけですけれども、それが実態を伴っていないんじゃないか。かえって、カジノ事業者に有利な仕組みになっていはしないのか。
 そういったときに、カジノ事業者を監督、規制するカジノ管理委員会そのものの問題点があるということで、私も当委員会でこの問題を取り上げましたけれども、実際に、これまで、カジノ管理委員会の設立準備室とIRの推進室の事務局メンバーが重なっている、併任だ。
 だから、一方で推進の人間と、一方で規制するという人間が一緒に、同じ立場で仕事をしているという点での、まさにカジノ規制がそもそも成り立っているのかということがありますし、カジノ管理委員会が発足して、その事務局構成を見ましたら、そういう中に、監査法人という形でカジノのコンサルをやっている事業者が入っていた。
 そうなりますと、やはり、カジノ事業がうまくいくようなアドバイスをするコンサルの立場であれば、カジノ事業者を優遇する仕組みになっていく。それは、結果とすれば、賭博の胴元がもうかるような仕組みにならざるを得ない。その被害を国民がこうむるということにもつながる。
 やはり、こういった管理委員会の構成そのものの問題点、そのものがカジノ事業者のための事業となっているんじゃないのかという点が問われると思うんですが、その点についてお聞かせいただけないでしょうか。

○新里公述人 カジノ管理委員については中立性の要件があるんですけれども、職員についてはそういう要件がないはずです。
 そして、今おっしゃったとおりに、推進側の人が結局規制側の方に入ってくるという本当に自己矛盾になっていて、更に言うと、そこに推進側の監査法人の方から入ってきて、まあ、収入も非常に少ないみたいで、いわゆる国から出る収入が少ないわけですから、その人は兼任になっているわけですから、大もとのところからも給料をもらっている。では、誰のために働くのかということが見えてくる。
 その意味では、非常に、この管理委員会の職員の規制、規制というんですか、やはり兼任問題であったり、それから中立性が確保されないというところに大きな問題をはらんでいて、更に言うと、管理委員会、規則すらまだいつできるかわからないというのが非常に大きな問題で、事実の方が進んでいくということになっているのではないかなと思います。

○塩川委員 ありがとうございます。
 三木公述人にお尋ねをいたします。
 三木さんのお書きになったものを拝見する中で、公文書管理法と情報公開法は車の両輪だ、行政文書による政府活動に関するアカウンタビリティーが果たされている状態を目指し、政府に対する主権者の基本的権利として、政府が何をしているかについて知る権利があることを基礎づけるものだというのは、まさにそのとおりだと思っています。それが、モリカケ問題で政権中枢の政治プロセスが記録になっていないという点では、権力が民主統制下に置かれていないあかしだということを述べておられました。
 そういう点で、ガイドラインについてなんですが、モリカケ問題を受けてガイドラインが改正されたんですが、そのもとで桜を見る会の問題も起こっています。改めて、このガイドラインをどう評価をするのかについて、お考えのところ、お聞かせいただけないでしょうか。

○三木公述人 ガイドラインの評価はやや難しいところもあるんですけれども、先ほども少し申し上げましたが、全く全てがマイナスの改正ではないとは思っているんですが、全体を見ますと負のインパクトが大きいという評価というのが私の考えであります。
 特に問題だとずっと思っておりますのは、特に加計学園の問題で、打合せの記録が内閣府側になかったということが問題になりまして、重要な政策立案とか事業の実施に影響を与えるものについては打合せの記録をつくろうということになったというところではあるんですけれども、中身の正確性を確保するというために、発言の相手方の確認も求めましょうという仕組みになったということと、あと、この仕組みが入ったことによって、例えば、国家戦略特区も複数の省庁が関与して打合せなどが行われているんですけれども、実際に情報公開請求してどのような打合せ記録を作成しているのか確認しましたところ、各省庁それぞれつくるのではなくて、一本の記録に全て今なっているということなんですね。
 各省庁それぞれ自分たちの仕事の範囲が違いますので、力点とか必要な記録は違うはずなんですけれども、記録を見ますと、決まったこととか確認したことのみが記録されていまして、実際にどのような検討とか、それぞれの省庁がどのような問題意識を持っているのかということがわからない記録に今なってしまっている。これが、結果的にガイドラインがそういうふうに誘導してしまったところがありまして、もっとそれぞれの省庁ごとに、自分たちの仕事の範囲で必要な記録が十分つくられるというような体制になるには、今のガイドラインだと極めて不十分ということなのかなと思っております。

○塩川委員 ありがとうございます。
 桜を見る会に関する不適切な公文書管理の問題で、冒頭のお話のときにも、総理主催の行事が記録されていないこと自体が問題だというのは、まさに、改めてそのとおりだと受けとめたところであります。
 一年未満の公文書の扱いの問題も極めて重大だったわけで、我が党の宮本議員が資料要求したその一時間後に廃棄をするといった経緯も含めて、公文書管理法では、情報公開請求の対象文書は請求後の廃棄を禁じています。ある意味、国会議員の資料要求というのもそれに準じて扱われるものだと思うんです。そういう点での国会の行政監視機能という点で、この政府の対応について三木さんのお考えをお聞かせいただけないでしょうか。

○三木公述人 国会議員からの資料要求ですとか、それから問合せがあって確認を求められていることについて、それをきっかけに廃棄をするということは、国会そのものに対する非常にマイナスな対応ということだと思います。
 情報公開請求をしますと、確かに、廃棄期限が来たとしても、決定から一年間は廃棄ができないというふうに政令で決まっております。
 ただ、若干、議員の方の資料要求と異なりますのは、請求対象範囲をある程度特定しなきゃいけないということで、枠を決めなきゃいけないということにはなるんですね。今、国会議員の方からの資料要求は必ずしもそうではないところでなさっているところもお見受けいたしますので、そこは、要求の仕方を工夫するとか、そういうところで、確実に押さえたい行政文書とかが廃棄をしにくい、あるいはされないような対応、あるいは取組をまずされる必要があるのかもしれないというふうには思っています。
 それを踏まえて、やはり国会で必要な記録が簡単に廃棄をされるとか、あるいは、行政側の決めたルールの中で廃棄しても合法であるというような状況は、これはおかしいと思いますので、制度の問題として改善をしていく必要があるのではないかと思っております。

○塩川委員 時間が参りましたので、終わります。
 ありがとうございました。

 

厚労省職員感染で報告を要求/検事長定年延長の文書提出を/野党国対委員長連絡会

 野党国対委員長連絡会開く。

1)厚労省職員の新型コロナウイルスの感染を受け、加藤大臣以下厚労省内の接触状況について、PCR検査結果など報告を求める。また、現地対策本部の橋本副大臣、自見政務官の活動状況の報告を求める。

2)黒川東京高検検事長の定年延長問題に関し、定年延長の解釈変更を決裁した文書を26(水)朝の予算理事会までに提出することを求める。

 以上、確認し、自民党に申し入れた。


新型肺炎/厚労相らの感染検査求める/野党国対委員長が会談

「しんぶん赤旗」2月22日付・2面より

 横浜港沖に停泊中のダイヤモンド・プリンセス号に乗務し事務業務にあたる厚労省職員2人、内閣官房職員1人が新型肺炎に感染したことが明らかになりました。野党国対委員長は21日、この問題をうけ緊急に会談し、船内での業務にあたる橋本岳厚労副大臣と自見はなこ政務官をはじめ加藤勝信厚労相ら同省幹部らの新型コロナウイルス感染検査(PCR検査)を求め、結果をすみやかに国会に報告することを政府与党に要請しました。また、橋本、自見両氏の乗船日時と業務内容などについても報告を求めました。

 同日の衆院財務金融委員会で厚労省の担当者は、橋本、自見両氏と、今回感染した同省の2人との接触があったことを明言しています。


森法相の虚偽答弁疑い/決裁文書提出求める/野党国対委員長

「しんぶん赤旗」2月22日付・2面より

 日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同会派の国対委員長は21日、国会内で会談し、黒川弘務東京高検検事長の定年延長にかかわる法解釈変更をめぐり、森雅子法相の衆院予算委員会での「(法務省の)部内で必要な決裁をとっている」との答弁に虚偽の疑いが深まったとして、政府に「解釈変更」の「決裁」を裏付ける関連文書を衆院予算委員会理事会に提出するよう求めることを確認しました。

 会談後に立民の安住淳国対委員長は自民党の森山裕国対委員長と会談し、森法相の虚偽答弁の疑いを厳しく指摘。来週水曜までに法解釈変更の「決裁」を裏付ける文書を衆院予算委理事会に示すよう求めました。

 森山氏との会談後記者会見した安住氏は、「口頭決裁なんてルールは霞が関にまったくない。法相が虚偽答弁をしたということになれば、日本の司法制度の根幹が揺らぐ」と厳しく批判しました。