消費税10%増税許さない/中小業者団体の国会請願デモを激励

 全国中小業者団体連絡会の消費税10%増税許さない!国会請願デモを激励。

 国会論戦でも消費税増税と大軍拡が議論となっています。複数税率やキャッシュレスのポイント還元などの増税対策には自民党支持者でも抗議の声がたくさん上がっています。その上自営業者を廃業に追い込むインボイスなどとんでもない!

 力を合わせて頑張りましょう!


中小業者つぶすな/消費税10%中止を/全中連決起大会/山下氏あいさつ

「しんぶん赤旗」2月7日付・1面より

 「消費税10%は中止に!改憲やめよ!」を合言葉に、全国中小業者団体連絡会(全中連)は6日、東京都内で全国中小業者決起大会を開きました。北海道から沖縄までの全国の中小業者約1200人は冷たい雨をついて、そろいの法被で「増税止めよう本気で」などの横断幕を掲げ、国会までデモ行進しました。

 大会で主催者あいさつした太田義郎代表幹事(全国商工団体連合会会長)は「消費税10%は隠ぺい、ごまかしの統計のもとで行われようとしている」と批判。政府は全国民、全業者をマイナンバーとインボイス(適格請求書)で管理する社会を目指そうとしているとして「雨にもまけず、増税とインボイス中止の声を広げていこう」と呼びかけました。

 中央団体や各地の代表が決意を表明。「インボイス制度で中小企業がつぶれてしまう」などの怒りの声が次々とあがり「今年は選挙の年。全国で運動を広げ10%を阻止しよう」との発言が続きました。全国から26万3000人分の消費税増税反対の署名が集まったことが報告されました。

 日本共産党の山下芳生副委員長(参院議員)が「道理のない増税を阻止し、政治を変えよう」と連帯あいさつしました。

 参加者は、決起大会に先立ち、7省庁と交渉しました。

【「しんぶん赤旗」掲載】「モラル崩壊」政権倒そう/国民大運動など国会行動

「しんぶん赤旗」2月7日付・5面より

 国民大運動実行委員会、安保破棄中央実行委員会、中央社会保障推進協議会は6日、通常国会が開会されて初めての「定例国会行動」を衆院議員面会所で行い、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設問題や毎月勤労統計の不正などを批判し、安倍政権を退陣に追い込もうと決意を固め合いました。50人超が参加しました。

各団体代表が決意

 主催者を代表して、安保破棄中実委の東森英男事務局長があいさつし、統計不正などを挙げ「安倍政権による隠蔽(いんぺい)、改竄(かいざん)、うそなど、政治モラルの崩壊への徹底的な追及、真相解明が今急務だ」と指摘。「参院選で勝利して、安倍政権の退陣を実現しよう。2019年は、政治を変え歴史に残るたたかいにする」と呼びかけました。

 各団体の代表が決意表明。日本平和委貝会の干坂純事務局長は、新基地建設の埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票について「県民か明確な意思を示すとともに、全国で新基地建設反対の声を広げる運動に力を入れる」と訴えました。

 国公労連(日本国家公務員労働組合連合会)の中本邦彦・中央執行委貝は、統計不正問題に関して担当職員の大幅削減が背景にあると指摘し「国民のための政治、公平・公正な政治のため、皆さんと連帯して頑張る」と表明。全生連(全国生活と健康を守る会連合会)の藤谷加津江事務局次長は「国会の外から国会の中を応援する運動を広げたい」と述べました。

 日本共産党の塩川鉄也衆院議員が国会情勢を報告。市民と野党の共闘で安倍政権を終わらせるため全力を挙げると力を込めました。

ウソとごまかしの安倍政権を退陣に/埼玉県民大運動実行委員会の国会要請

 埼玉県民大運動実行委員会の国会要請行動であいさつ。

 統計不正問題の国会論戦で、解明に不可欠の参考人出席を拒否している与党の理屈に根拠がないことを明らかにしました。統計は、国民が政府の政策を判断するのに欠かせない重要な情報です。徹底解明のために全力を挙げます。

 消費税増税や軍拡の問題でも野党が一致して、政府を追及する論戦を行っているのが特徴です。市民と野党の共闘を進め、ウソとごまかしの安倍政権を退陣に追い込もう。

【予算委員会】統計不正を追及/“お手盛り”ぶりを批判

 2018年度第2次補正予算案の締めくくり総括質疑に立ち、毎月勤労統計の不正・偽装問題で厚生労働省の内部調査の“お手盛り”ぶりを批判し、関係資料の開示や関係者の国会招致を求めました。

 調査を行った特別監察委員会のヒアリングの際に「不正に関与した職員一人ひとりに統計法違反の認識があるか聞いたのか」と質問。

 根本匠厚労相が明確な答弁を避けたのに対し――報告書を読む限り、そんな統計法違反の問いを行ったかどうか分からない――と批判しました。

 厚労相が、部局長職員の大半が“不正を知らなかった”と答弁(1月24日の衆院厚労委員会)している。本当にそうか、組織的隠ぺいが問われる問題だ。関係職員のヒアリング記録を提出するよう要求。
▽統計部署の歴代役職員リスト
▽役職員リストのうちヒアリング対象者が誰か
▽処分を受けた職員の処分理由
――など基本的資料を明らかにするよう求めました。

 厚労相は、ヒアリングは関係者の処分のために非公開で実施したもので「これを開示することは適当でない」と拒否。

 私は、この調査は真相究明のためではなく処分を決めるための調査で、これで一件落着にしようしている。これでは真相究明できない――と批判し、関係資料の開示や関係者の国会招致を強く求めました。

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「議事録」

<第198通常国会 2018年02月05日 予算委員会 3号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 先ほどの続き、統計不正問題について質問いたします。
 根本大臣にお尋ねいたしますが、先ほど、統計担当の政策統括官が統計法違反の認識があるのかどうか、こういうことをただしたのかということが問いとしてありましたけれども、そもそも、厚労省の特別監察委員会の報告というのは、この統計不正にかかわった職員の全体像を明らかにしていないわけなんです。
 関与した職員一人一人についてヒアリングしているわけですよね。そういったヒアリングをした中で、それぞれの関係職員が統計法違反という認識があるのかどうか、このことを聞いているんですか。

○根本国務大臣 それは報告書に、特別監察委員会の内容は報告書に書いてあります。そして、その報告書の中では、どういうつもりでこういうことをやったのか、それはそれぞれヒアリングをしておりますので。
 やはり、今回の特別監察委員会で明らかにしていただきたかったのは、事実と、やはりこれは担当した人間の目的、動機、認識ですから、そこは監察委員会の中で、それぞれの、部長クラス、課長クラス等々について、どうしてこういう判断をしたのか、どういう認識であったのか、それは聞いていただいている、報告書に私はそれぞれ書かれていると思います。

○塩川委員 報告書を読む限り、そういう問いがあるというのはわからないわけですよ。要するに、ヒアリングの記録の中に、統計法違反ということについてきちんと認識をただしているのかということを聞きたいんです。
 というのも、厚生労働委員会の閉会中審査のやりとりを見ていたら、厚労省の答弁として、こういう不正事案については、課長級職員の間では、全て知りながら、漫然と従前の方法を踏襲したという話なんですが、部局長職員については、一部報告を受けた者もいたが、基本的には不正事案の把握を怠っていた、つまり知らなかったと。課長級は漫然とやって知っていたかもしれないけれども、部局長級については大半の人が知らなかった、こういう答弁なんですけれども、本当にそうなのか。これはちゃんと調べたのか。
 つまり、ヒアリング記録の中に、統計法違反という認識があったのかなかったのか、こういったことについて聞いているんですか。

○根本国務大臣 それは、特別監察委員会で原因あるいは事実、それは検証していただきたいということで、特別監察委員会に我々お願いしていますから。
 あとは、特別委員会がそれぞれの職員に対して、そして、今先生おっしゃられたように、確かに、部長級で、やっていたことを知らなかった者もいたと報告書にも書いてある。そこは漫然と過ごしていたということもあった。だから、その意味では、そこの判断、どうして彼らがそういう判断をしたのかということは報告書の中で明らかにされておりますので。
 そこは、統計法違反かどうかというところまで、そこの個別の職員の認識、これは明らかに統計法違反だったのかはヒアリングの中身にもよりますが、これは、やっている人間は統計法違反であるという認識が薄かったから、だから法令を遵守する意識に欠けている、私は、報告書でそう言われているのは、そういう点だと思います。

○塩川委員 結局、調査報告が真相究明のためじゃないんですよ。処分者を決めるための調査で、これで一件落着にしようということが調査目的ということになるんじゃないですか。だからこそ真相究明できないんですよ。
 国会としてしっかりと明らかにする必要がある。関係資料を出してもらう、関係者に国会に来ていただく、このことを強く求めて、質問を終わります。

【予算委員会】参考人招致拒否/根拠崩す/統計不正/与党を批判

 厚生労働省の毎月勤労統計調査の不正についてただしました。「キーパーソン」である同省の特別監察委員会の樋口美雄委員長、政策統括官だった大西康之氏の参考人出席を拒む与党の主張が崩れるものとなりました。

 監察委が「第三者委員会」と言えるのかと追及。4日の同予算委で「第三者性を強調しすぎたのではないかと反省している」と述べた根本匠厚労相は、「中立性、客観性を高めるため有識者だけで判断・検証してもらう。第三者的な委員会だ」と答弁。

 私は、『有識者だけで判断・検証する』なら、特別監察委員会がまとめた報告書について、説明は厚労省でなく樋口委員長に答えてもらうしかない、と強調。

 報告書では、当時の大西政策統括官が2018年12月13日に初めて部下から不正について報告されたと記述。厚労相が報告を受けたのは同月20日。

 大西氏はこのとき統計法違反という認識があったなら、なぜ大臣に報告しなかったのか、とただすと、根本氏は報告書を読むだけで答えられませんでした。

 「組織的隠ぺいはなかった」と結論づけた報告書だけでは真相究明ができない。“お手盛り”の内部調査に任せておくことはできず、国会での徹底解明が必要で、樋口、大西両氏の参考人招致は不可欠だ。それを拒む与党側を強く批判しました。

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論戦ハイライト/統計不正/背景に職員減/塩川氏の質問

「しんぶん赤旗」2月6日付・2面より

 5日の衆院予算委員会で厚生労働省の毎月勤労統計不正について追及した日本共産党の塩川鉄也議員。徹底的な真相解明のために、与党側が拒否している関係者の参考人招致を重ねて要求しました。

 特別監察委員会は報告書に「第三者委員会として設置された」とあります。一方で根本匠厚労相は、前日の予算委員会で「第三者性を強調しすぎた」と答弁しています。

 塩川氏が「第三者委員会なのか」とただすと、根本厚労相は、監察委を「中立性、客観性を高めるために有識者だけで判断・検証してもらう第三者的委員会だ」と説明。塩川氏は「有識者で判断、検証したのなら報告書の内容を答弁するのは樋口美雄監察委員長が答えるのが筋だと、今の答弁で大臣が認めたということだ」と強調しました。

 監察委は報告書の追加調査を行っています。塩川氏は「組織的な隠ぺいはない」とした報告書の結論が変わりうるのかと追及。根本厚労相は「今あらためて調査しているので、結論を申し上げるのは控える」と答えませんでした。塩川氏は「大臣は会見でさらなる補強を行うと述べた。結論は同じで若干ヒアリングをしようというのが追加調査の実態ではないか」と批判しました。

 報告書によると大西康之政策統括官(当時)は、18年12月13日に、初めて不正の報告を受けたといいます。塩川氏は「このとき、(大西)前政策統括官に統計法違反の認識はあったのか」と迫りました。根本厚労相は報告書を読むだけで質問に答えませんでした。

 塩川氏は「統計担当の政策統括官が、統計法違反という重大問題をなぜ大臣に報告しないのか。全く説明になっていない」と批判。

 塩川氏は、野党側が要求している参考人招致が理事会で拒否されている問題を指摘。与野党は国対委員長会談で、勤労統計不正の真相究明に取り組むことを確認しています。

 塩川 理事会で誰が反対しているのか。

 野田聖子予算委員長 理事会で熱心に協議している。今後も後刻、協議する。

 塩川 野党は一致して要求している。拒んでいるのは与党だ。その姿勢が問われている。

 塩川氏は「関係者に国会に出てきてもらって議論する必要がある」と強調し、樋口監察委員長や大西前政策統括官らの参考人招致をあらためて要求しました。

 さらに塩川氏は、相次ぐ統計不正の背景に統計職員のリストラがあると告発しました。

 04~18年に、国の統計職員は6241人から1940人へと3分の1に激減。人件費が国庫負担の都道府県の統計専任職員定数は2242人から1671人へと4分の3に減少しています。合わせて6割の減少です。

 塩川 統計職員の削減が不正の背景にあるのではないか。

 安倍晋三首相 業務のICT化や外部委託、出先機関の組織再編に伴うものだ。今後も統計改革をすすめていく。

 塩川 背景に統計職員の削減があるという認識が欠けていることは重大だ。

 「昨年度以降は増員している」とする安倍首相に塩川氏は、「骨太方針2017」が「統計改革の推進」として「官民の統計コストを3年間で2割削減する」と述べていると指摘。「さらなる人員削減を行おうとしているのではないか」と糾弾し、統計コスト削減方針の撤回と、統計職員の増員を求めました。


“塩川質問で政府の言い分崩壊”/衆院本会議で社保・井出議員

「しんぶん赤旗」2月7日付・2面より

 衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の井出庸生議員は5日の衆院本会議の討論で、日本共産党の塩川鉄也衆院議員の質問によって、特別監察委員会が第三者委員会であるという政府の言い分が「崩壊しつつある」と主張し、議場からは「えー」という驚きの声が上がりました。

 井出氏は「(特別監察委員会が)第三者委員会なのかそうでないのかという(塩川議員の)問いに対して、とうとう、(根本厚労相は)『第三者的な委員会だけれども』と言ってしまいました」と述べ、塩川議員の質問を紹介しています。

 塩川氏の質問は、根本厚労相に毎月勤労統計不正問題に関する特別監察委員会の報告書についての認識を聞いたものでした。


「議事録」

<第198通常国会 2018年02月05日 予算委員会 3号>

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 今、大問題となっております毎月勤労統計の不正問題について質問をいたします。
 非常に大きな問題、学術研究団体からも危惧の声が上がっております。
 日本経済学会は、理事会声明で、毎月勤労統計は、「毎月の経済指標の一つとして、景気判断や国及び地方の各種政策決定に際しての指針となっています。また雇用保険や労災保険の給付額を改訂する際の資料としてだけでなく、民間企業等における給与改正や、人事院勧告の資料にも用いられるなど国民生活にも深く関わる統計です。こうした経済判断だけでなく国民生活にも影響を及ぼす政府統計に関する不適切な調査・作成は言語道断です。」と述べております。
 毎月勤労統計とは、景気判断や経済政策判断の指針であり、国民生活にも影響を及ぼす重要な統計であります。この統計不正問題について、徹底解明が必要であります。
 そのために、私、当委員会に大西前政策統括官、樋口特別監察委員会の委員長の参考人要求を出しましたけれども、理事会で拒否をされました。これでどうして真相解明ができるんでしょうか。まともに答弁できるのかどうかが問われている、厚労省の対応をいっても、この参考人招致の要求はしっかりと応えてもらわなければいけない。
 出てこないのですから、それを前提に質問せざるを得ませんが、まず最初にお尋ねしたいのが、きょうの委員会の冒頭、西村委員も質問をされました、大臣の毎月勤労統計不正問題に関する特別監察委員会の報告書についての認識の問題ですけれども、昨日の予算委員会で根本大臣は、現在の特別監察委員会は、より中立性、客観性を高めるために、有識者でやってもらおうという思いでつくったが、第三者性を強調し過ぎたのではないかということは反省していると述べました。
 特別監察委員会は第三者委員会じゃないんでしょうか。第三者委員会なのかそうでないのか、お答えいただけますか。

○根本国務大臣 第三者とは何か。特別監察委員会は、それまで厚労省と、それから有識者は既に五人いました、そこの監察チームでこういう問題があったときは特別監察をする、そういうことでやってきましたが、やはりこれはより客観性、中立性を高める必要がある、そういう判断で、有識者だけで、しかも、樋口先生、大変有能な、高名な統計学者で、統計の専門家ですから、これはやはり、統計の専門家も入れて有識者を構成して、そして有識者だけで判断して、検証してもらう。要は、より中立的、客観的、より中立性、客観性を高めるために、まさしく、厚労省の人間ではない、有識者で構成する特別監察委員会、こういうものをつくりました。
 その意味では第三者的な委員会だけれども、でも、第三者、第三者ということを強調し過ぎたのではないかというきのうの小泉進次郎議員の話があって、私は、思いは中立性、客観性をより高めるということで、有識者だけで構成する特別監察委員会にいたしましたが、強調し過ぎたのではないかというお話があったものだから、強調し過ぎたということであれば、そしてしかも、この私の思いが事務方に徹底されなかったということを含めて私は反省をしている、こういうことであります。

○塩川委員 大臣が、客観性、中立性を高めるということで有識者だけで判断、検証するんだというのであれば、これは何で厚労省が答弁に立つんですか。調査報告書の中身を有識者だけで判断、検証するということであれば、答えてもらうのは特別監察委員会の皆さんじゃないでしょうか。樋口さんに答えてもらうのが一番筋が通っているということを今大臣がお答えになったということじゃありませんか。

○根本国務大臣 私は、特別監察委員で原因や事実関係あるいはその責任、そういうことも含めて御報告をいただきました。そして今、経緯でいえば、更に特別監察委員会で、例えば厚労省の官房長が立ち会っていたということもあったものですから、疑念を持たれることがないように、特別監察委員会で委員の皆様から直接聞き取りをしていただいて、さらなる調査をしていただいているという、今その段階にあります。

○塩川委員 いや、答えていないんですよ。大臣自身が、客観性、中立性を高めるために有識者だけで判断してもらう、検証すると言っているんですから、答えてもらうのは、この有識者の会議、第三者委員会の委員長ということになるのははっきりしているんじゃないですか。
 更に追加調査という話で、疑念を持たれないように、持たれることのないようにということでの話が出ましたけれども、大臣にお聞きしますが、特別監察委員会の委員によるヒアリングなどの追加調査を行うということですけれども、そもそも、このもとの報告書、組織的な隠蔽ではない、この報告書の結論というのは変わる場合もあるんでしょうか。

○根本国務大臣 特別監察委員会の報告書においては、現在のですよ、組織的隠蔽があったのではないかと指摘されている個別の事例があることは承知しているが、個々の事案について隠蔽しようとするまでの意図は認められなかったとされています。そして今、特別監察委員会で改めてさらなる調査をしております。
 その意味で、これから、今、さらなる調査をしているところですから、要は、私から結論を申し上げるということは、私は控えたいと思います。今調査中ですから。

○塩川委員 そもそも、追加調査をやるときの記者会見で大臣は何と言ったかというと、国会等で第三者性についての懸念を示されたので、いささかも疑念が生じることのないようにするために、ヒアリングの調査等を更に行う、さらなる補強をすると言っているんですよ。これは、つまり結論は同じで、若干ヒアリングを有識者でやりましょう、これが追加調査の実態じゃないですか。結論が変わらないことを前提の追加調査というのが、大臣が指示したという中身じゃないですか。違いますか。

○根本国務大臣 大臣が指示したのかというお話でありますが、私は指示はしておりません。
 特別監察委員会で、やはりそういう、いささかも疑念が生じることのないように、委員会の委員が直接ヒアリングをするということで、今、さらなる調査をしているということであります。

○塩川委員 いや、第三者委員会でないという疑念が生じたからの追加調査なんでしょう。そこのところについて曖昧なままで、何だか違う結論が出るような話であるかのようにごまかすというのは筋が通らないと言わざるを得ません。
 そもそも、この樋口委員長のもとで有識者会議をやっているんだから、第三者委員会をやっているんだから、この経過について、あるいはさらなる結論が出るのかもしれないけれども、これはしっかりと樋口委員長にお答えいただきたい。何で出てこれないのかが全く理解ができないんです。
 与野党の国対委員長会談で、この不正問題について真相究明をやるというのは確認している話なんですよ。誰が反対しているんだ。
 委員長、誰が反対しているんですか。

○野田委員長 参考人招致につきましては、理事会で、与野党、協議を熱心にしていただいております。
 この件につきましては、後刻、理事会にて協議をいたします。

○塩川委員 野党は一致して要求しているんです。四野党は一致して要求しているんですよ。こういった問題について、与党の方からこれを拒むような話になっているわけで、こういう真相究明、これにさお差しているのが与党ということじゃないですか。この姿勢こそ問われているわけです。
 更に聞きますけれども、報告書では、二〇一八年十二月の十三日、統計委員長に説明する機会に、政策統括官のJ、これは、ですから大西さん、東京都の規模五百人以上の事業所は抽出調査であり、二〇一七年以前の調査については復元処理をしていないこと及び抽出調査の対象府県を拡大する予定であることを初めて知ったといいます。
 この政策統括官のJは、このような、復元処理していないこと、抽出調査の対象を神奈川や愛知や大阪に広げる、こういう予定であることを知ったというんですが、このとき、こういう行為が統計法違反という認識はあったのか、なかったのか。

○根本国務大臣 統計法違反とは何か。統計法違反というのは、総務省に、つまり、計画を出すわけですよ、こういう形で調査をしますと。そして、そこに全数調査と書いてあって、それが三分の一でやられたということであれば、そこは、その判明した段階で、それは少なくとも総務省に出している計画と実際やっていることがそごがある、それは統計法九条、十一条の違反になります。

○塩川委員 だから、統計法の九条、十一条に違反をするということがわかっていたんですよ。統計担当の政策統括官が統計法違反の事実を知ったのに、何で直後に、こんな大事な、重大な法令違反を大臣に報告しないんですか。
 法令違反、はっきりしているのに、こういう重大な事案について、何で大臣に報告しなかったんですか。そのことは何を報告書で解明しているんですか。

○根本国務大臣 この件については、十二月十三日に統計委員会に説明したときに、そこが明らかになった。そして、そこを説明して、委員長が、いや、それはおかしいと言って、ここが、十二月十三日が発端です。そして、私には十二月二十日に、五百人以上の事業所について全数調査をしていない、しかも三分の一しかしていない、しかもそれを復元していなかったという報告を受けました。

○塩川委員 だから、統計担当の政策統括官が統計法違反を認識したはずでしょう。もっと前に知っていたのかもしれないけれども、少なくとも、十二月十三日の時点で知ったと報告書にあるんですから。
 担当の政策統括官が統計法違反だとわかったのに、何でこんな重大な問題を大臣に報告しなかったのか、こういう経緯について全くこの報告書は説明をしていないんです。こういう問題について、関係者にしっかり国会にも出てきてもらって議論をする必要があるんじゃないですか。
 大体、報告書そのものが、結局はお手盛りの報告書の内部調査になっている、こういう批判が出てくるわけですし、第三者委員会の特別監察委員会が結局は見かけだけのお飾りなのか、こういうことが問われるときですから、だとしたら、国会でしっかりと議論をしてもらう、大西さんや樋口さんにしっかりと参考人として国会においでいただきたい。改めて求めます。

○野田委員長 参考人の件につきましては、後刻、理事会にて協議をいたします。

○塩川委員 この統計法違反の問題というのが大きな信頼を損なっているということについて、次にお伺いします。
 公的統計というのは、国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報であります。その統計が損なわれることは、国民にとって政府の施策を判断する材料が損なわれることであり、国の進路を危うくするものです。徹底的に究明することが必要です。
 その際に検証が求められることの一つが、統計業務に従事する職員のリストラの問題であります。
 職員が不正を行うことは許されないのは当然のことです。同時に、不正を生じさせない環境整備が必要です。このような統計業務を担う国と地方の職員数はどうなっているか。パネルをごらんいただきたい。
 二〇〇四年と二〇一八年の国の統計職員数を見ると、六千二百四十一人から千九百四十人へと三分の一に減少。そのうち厚労省の統計職員は、三百五十一人から二百三十三人へと三分の二に減っています。国庫負担で人件費を出している都道府県の統計専任職員定数は、二千二百四十二人から千六百七十一人へと四分の三に減少。合わせて六割減であります。
 このような統計職員の削減が統計業務にしわ寄せされ、結果として不正を生じさせたのではないのか、まさに、この問題というのが大きな統計不正の背景にあるんじゃないのか、このことが問われていることについて、総理、しっかりとお答えください。総理、総理。

○野田委員長 まず総務大臣に。(塩川委員「いやいや、時間がないんだから、総理」と呼ぶ)統計のことですから、まず総務大臣に事実確認。
 総務大臣石田真敏さん。

○石田国務大臣 塩川委員にお答えをさせていただきます。
 国の統計職員につきましては、この十年程度で見ると減少傾向にございますが、これは業務のICT化や外部委託、出先機関の組織再編などに伴うものと承知をいたしておりまして、昨年度以降は、統計改革を推進するため、増員しているところであります。
 また、統計事業予算につきましては、この十年程度で見ると、大規模周期調査の有無による増減はあるものの、全体として横ばいであり、必要な予算を確保はされていると考えております。
 このように、人員予算の確保に努めてきたところでございますけれども、今回の問題を受けまして、統計委員会の点検検証部会で各省の統計調査について検証を行うことといたしておりまして、その検証結果を踏まえ、総合的な対策を講じてまいる所存でございます。

○塩川委員 総理の認識を伺います。

○安倍内閣総理大臣 ただいま総務大臣から答弁をさせていただいたとおりでございますが、業務のICT化や外部委託、あるいは出先機関の組織再編などに伴うものであった、今までの減少は。しかし、昨年度以降は統計改革を推進するため増員をしているということでございまして、統計職員についても適切な配置を進めてきたところでございますが、今回のこの問題を受けまして、統計委員会に設置した点検検証部会で、これら不適切な処置にどのような背景があったかについて、職員の業務の実態、予算、人員等のリソースの配分の状況等、また調査対象、調査方法等の統計業務のあり方を含めて検証を行い、そうした結果も踏まえて総合的な対策を講じていく考えでございます。

○塩川委員 今回のいろいろな統計の不正の問題、基幹統計でも二十四のところで重大な不正や不適切な行為があった。そういう背景のところに統計職員が大幅に削られているという問題がある、そういう認識に欠けている点が重大だと言わざるを得ません。
 賃金構造基本統計でも、調査員による調査が必要なのに、実際には配付、回収とも、ほぼ全ての事業所について郵送調査が行われていた。もうずっとさかのぼるような話でありますけれども、それ自身がけしからぬ話でありますが、やはり背景にこういう大幅な人員削減があるからなんですよ。
 だから、日本統計学会は声明を出して、「毎月勤労統計における不適切な調査・公表状況の発覚は公的統計の信頼性に深刻な打撃を与えた。過去には信頼性が国際的にも評価されていたわが国の公的統計ではあるが、近年の行政改革の過程で予算および人員が削減される中で品質の維持が懸念されていた。」こういう声が上がっていたということなんです。去年以降ちょこっとふやしたからいいという話じゃないんですよ。
 大体、この先どうするのか。骨太方針の二〇一七に何と書いてあるか。統計改革の推進として、効率化の徹底により官民の統計コストを三年間で二割削減すると。より一層のコストダウンを要求しているんですよ。さらなる人員削減を行おうとしているということじゃないですか。

○石田国務大臣 塩川委員にお答えをさせていただきます。
 先ほど答弁申し上げましたように、適切に対応していると思いますけれども、今回の事案を受けて、統計委員会で、点検検証部会でいろいろな議論がなされるわけでございまして、それを受けて適切な対応をしてまいりたいと思っております。

○塩川委員 三年間で二割削減という方針について何らの説明もしない。極めて不見識な話だと言わざるを得ません。
 統計コストの削減方針を撤回すること、統計への信頼を取り戻すために統計職員の増員を図ること、このことを求めて、質問を終わります。

【衆院議院運営委員会理事会】統計不正/真相究明に背/予算委の審議、採決すすめる政府与党

 衆院議院運営委員会理事会。

 予算委員会理事会は、委員長の職権で明日の補正予算案採決を決めました。これを受け高市議運委員長は、補正予算案の採決のための本会議について、野党4会派の反対を押し切り、職権でセットしました。

 予算委員会では統計不正問題の質疑が行われています。真相解明のために要となる勤労統計調査特別監察委員会の樋口委員長や組織的隠ぺいに関与したのではないかという大西前政策統括官の参考人招致を与党が拒否しています。

 特別監察委員会の委員長に来てもらわなければ調査報告書の中身を質すことができません。大西氏は根本大臣が指示すればすぐにでも国会で答弁できます。

 与野党国対委員長会談では、真相究明について確認しています。与党は真相究明に背を向けていると言わざるを得ません。

 最低限の要求さえ拒否して、審議、採決をすすめる政府与党の姿勢は、国民の理解は得られません。

埼玉・越生町/党と後援会の新春のつどい

 埼玉県越生町で党と後援会の新春のつどい。

 7月の参院選と同時期に越生町議選が行われます。故・かんべ町議の遺志を継いで高橋一正さんが議席に挑戦します。

 参院比例で梅村さえこさんはじめ7人の議席獲得、埼玉選挙区で伊藤岳さんの議席を実現しよう!

 国政と町政で、安倍政権退陣の審判を下そう!


安倍政権退陣ヘ一丸/埼玉・越生町で共産党演説会/地方選・参院選/塩川氏ら訴え

2月5日付・首都圏版より

 埼玉県越生町で3日、日本共産党演脱会が開かれ、塩川鉄也衆院議員らが訴えました。参加者は統一地方選と参院選勝利への決意を固め合いました。

 越生町の新春のつどい(演説会)では、塩川氏と、夏の町議選(定数11)で党議員の死去により失った議席の回復をめざす高橋一正予定候補=新=が訴えました。

 塩川氏は、毎月勤労統計の不正や消費税増税、改憲、沖縄・辺野古の新基地建設問題などで安倍政権を批判。「共産党を大きく伸ばし、市民と野党の共闘をさらに前進させていくことが、安倍政権を退陣に追い込む一番の力です。参院選と町議選で何としても躍進させてください」と呼びかけました。

党と後援会の新春のつどい/埼玉・嵐山町

 埼玉県嵐山町で党と後援会の新春のつどい。

 消費税増税対策のポイント5%還元は、富裕層に利便性があり、企業間取引もOK、消費税増税分を原資とする予算は上限なし。

 結局、庶民から消費税を取り立てて、富裕層と企業に還元する仕組みに。消費税の逆進性をいっそうひどくするだけ。

埼玉・小川町/党後援会の新春のつどい

 埼玉県小川町で党後援会の新春のつどい。

 統計不正問題は、政府が自らの政策の正統性を損なうものであり、何よりも国民が政府の政策を判断する情報を持ち得ないということです。

 消費税増税判断やアベノミクス評価に関わる重大問題。

 明日から予算委員会の論戦が始まります。安倍政権を徹底追及していきたい。

大問題/賃金偽装、アベノミクス偽装か/統計不正問題野党合同ヒアリング12回目

 統計不正問題野党合同ヒアリングに参加。今回で12回目。

 消費税8%増税が国民の消費を落ち込ませました。その消費回復のためには賃金アップが欠かせません。安倍政権にとって、消費税10%増税のためには賃金が上がってほしい。それを統計操作で見せようとしていたのではないか。賃金偽装、アベノミクス偽装が問われる大問題です。

統計不正問題野党合同ヒアリング/厚労省検討会の議事録公表を

 統計不正問題野党合同ヒアリングに参加。

 勤労統計の賃金データが大幅に伸びるきっかけとなったのが、2015年10月の経済財政諮問会議の麻生発言でした。当時、アベノミクスが掲げてきた賃上げ効果を疑わせる統計データが出たことが背景にあります。

 それまで厚労省で行っていた勤労統計見直しの議論が中断され、経済財政諮問会議主導で方針が決められたのです。

 今日のヒアリングでは、厚労省の検討会の4回目から6回目の議事録が公表されていないことが問題になりました。麻生発言の直前の厚労省の検討会の議事録の作成が済んでいないというのです。4年も前の会議の議事録が出ていないのは異常です。議事録の提出を強く求めました。


紛失資料は一部のみ/勤労統計/野党合同ヒアリング

「しんぶん赤旗」2月1日付・2面より

 毎月勤労統計不正「賃金偽装」に関わり31日に開かれた野党合同ヒアリングで、厚生労働省が紛失したとしている2004~11年の調査資料で見つからないのは一部のみだったことが分かりました。厚労省はこれまで、調査資料を廃棄・紛失したため「04~11年の再集計は困難」としてきました。

 立憲民主党の長妻昭代表代行が、30日の総務省統計委員会の会合での厚労省の説明を指摘しました。それによると、勤労統計は当時、調査対象企業を2~3年に1度、総入れ替えしていましたが、入れ替えの際、新旧の調査対象が重なる期間が1カ月あり、紛失したのはこの1カ月間のものだといいます。

 こうした長妻氏の指摘を、総務省の担当者は「おっしゃる通り」と認めました。

 野党側はさらに、18年に企業の抽出方法が変更された経緯に関わり、15年の「毎月勤労統計の改善に関する検討会」の議事録の提出を求めました。厚労省の担当者は、4年前の議事録が案のまま、いまだ公表されていないと発言。野党側は、案のまま提出するよう求めました。

【衆院議院運営委員会理事会】厚労委の再審議、予算委の集中審議、関係者の国会招致を/統計不正問題

 衆院議院運営委員会理事会。統計不正問題について意見表明。

 厚労省報告書の問題点を指摘、実質賃金の伸び率のデータなど基礎資料の提出を要求、厚労委員会での再度の審議、補正予算審議前の予算委員会の集中審議、関係者の国会招致による真相究明を求めました。

統計不正問題の野党合同ヒアリング/処分者の役職・処分理由を明らかにせよ

 統計不正問題の野党合同ヒアリングに参加。

 厚労省の特別監察委員会の報告は、職員の処分の発表と同時でした。真相解明の報告というより、事件を終わらせるために処分者を早々に決めることを目的にした報告というのが実態です。それなのに、処分者の処分理由も明らかにしていません。処分された関係者の氏名(役職・在任期間)及び処分理由を明らかにするよう求めました。

 官僚に責任を押し付けて一件落着というわけにはいきません。大臣はじめ政治家に対する責任こそ問われなければならない。不正を知りながら、間違ったデータをそのまま公表し、給付の不足が生じることを承知しながら、予算案閣議決定に異を唱えなかった根本厚労大臣の責任は免れません。もちろん安倍首相の責任も。


実質賃金/マイナスも/野党合同ヒアリング/厚労省認める

「しんぶん赤旗」1月31日付・2面より

 毎月勤労統計不正「賃金偽装」に関わる野党合同ヒアリングが30日、国会内で開かれ、厚生労働省の担当者は、2018年の実質賃金伸び率がマイナスになる可能性を認めました。

 厚労省は勤労統計で実質賃金を、名目賃金指数を基に算出しています。野党側は、18年に調査企業が変えられており一部で異なる企業を比べることになるため、名目賃金を基にするのは不適切と指摘。17、18年に共通する企業のデータのみを基にした「参考値」で比べるべきだと主張しています。厚労省も「景気指標としての賃金変化率は参考値を重視する」としています。参考値で算出すると、18年の実質賃金はマイナスになります。

 参考値を使った野党側の試算について厚労省の屋敷次郎大臣官房参事官は、厳密に計算しても「同じような数値が出ると予想される」と答えました。

 日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は「厚労省自身が前年と比べるしかないと言っている」と強調。厚労省が実質賃金を算出し直すよう求めました。

 野党側は、18年に抽出方法を変更したのは「麻生太郎財務相の発言がきっかけだったのではないか」と追及。抽出方法の変更で、数値を高く見せる狙いがあった疑いがあります。厚労省担当者は明確に答えませんでした。

 勤労統計は17年まで「30人以上の事業所」の抽出企業を2、3年に1度、総入れ替えしていました。15年10月の経済財政諮問会議で麻生財務相が抽出方法の変更を要求。18年に、総入れ替えから部分入れ替えに変更しました。

統計不正・賃金偽装/真相究明を/野党合同院内集会

 「統計不正・賃金偽装 真相究明 野党合同院内集会」に出席。野党6会派の国対委員長があいさつ。一致結束してこの問題に取り組んでいくことを決意し合いました。

 昨年の通常国会最初の野党合同院内集会(裁量労働制問題)は、開会から1ヶ月経った2月23日でした。今年は開会日の翌日。安倍政権のひどさが極まっていることと、昨年にも増して野党共闘の結束が強まっていることを示しています。


統計不正、真相究明を/6野党・会派/集会開き結束

「しんぶん赤旗」1月30日付・2面より

 日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社会保障を立て直す国民会議、自由党、社民党は29日、「統計不正・賃金偽装真相究明」合同院内集会を開き、政府のウソを徹底的に暴くために結束を固めあいました。

 日本共産党の穀田恵二国対委員長は、「統計の真実性の確保は国民を無謀な侵略戦争に駆り立てた戦前の反省から生まれた」と指摘。国会が行政監視機能を発揮し、「真相究明をおこなうことは与野党を超えた責務だ」と強調しました。また、不正の温床には、統計職員をリストラし、ウソや隠ぺいによって政治モラルを崩壊させてきた安倍政権の姿勢があるとして、「安倍政権打倒の狼煙(のろし)をあげるためにがんばろう」と訴えました。

 立民の辻元清美国対委員長は「公文書は改ざん、統計も不正。これでは政治の土台が壊れる」と指摘。森友・加計疑惑や裁量労働制の労働時間データねつ造など、野党の結束が真相解明へ大きな成果をあげた昨年の国会での共闘を振り返り、「今国会も6野党・会派はしっかりと力をあわせていきたい」と述べました。

 国民の原口一博国対委員長は「賃金は伸びていない。実質賃金はマイナスだ」と強調し、社保の広田一国対委員長は「安倍政権による大本営発表はもうやめにしてほしい」と主張しました。自由の日吉雄太国対委員長は「誰が何のために不正をおこなったのか。状況証拠は整っている。なんとしても解明していこう」と訴え、社民の照屋寛徳国対委員長は「特別監察委員会は中立性、公平性、専門性に欠けるデタラメな報告書を出している。断じて許せない」と力を込めました。

統計不正問題野党合同ヒアリング/トカゲの尻尾切りは許せない

 統計不正問題野党合同ヒアリングに参加。

 特別監察委員会が行った厚労省幹部へのヒアリングについて、先日の厚労委員会では有識者が37人中、20人実施したと根本大臣が答弁したのは間違いで、実際にはわずか12人だけだったことが明らかになりました。第三者機関による調査などとはとても言えません。

 実際、ヒアリングには厚労省ナンバー2の厚労審議官や官房長が同席していたのでは、正直に語ることは困難です。このヒアリングとは、真相究明の場ではなく、この事件を早く店じまいするために関係者の処分を決める場だったというのが実態です。トカゲの尻尾切りでお茶を濁すわけにはいきません。


実質賃金/マイナスの可能性も/統計不正/野党合同ヒアリング

「しんぶん赤旗」1月30日付・2面より

 毎月勤労統計不正に関する野党合同ヒアリングが29日、国会内で開かれました。厚生労働省の担当者は、昨年の実質賃金が実際はマイナスになる可能性があることを否定しませんでした。

 勤労統計は2004年に不正な方法での調査を開始。18年1月には、実態に近づけるデータ補正をひそかに始めた上、企業の抽出方法など調査方法を変更しました。

 抽出企業を変更すると数値に変化が生じるため、変更しなかった「共通事業所」だけで「参考値」を算出しています。総務省の統計委員会や厚労省は「景気指標としての賃金変化率は、『共通事業所』による前年同月比(参考値)を重視していく」としています。18年の参考値はこれまで公表していた値を下回ります。公表値が2・8%と異例の高水準だった6月でも1・4%です。

 野党側は、参考値を基に実質賃金を試算すると、1~11月のうち9カ月がマイナスで、通年でもマイナスになる可能性が高いと指摘。厚労省の担当者は「公表値は指数化していて、そのまま比較はできない」などとしつつ、マイナスになる可能性を否定しませんでした。

 野党側からは、事実であれば「ちょっとぶれたどころじゃない」(国民民主党・山井和則衆院議員)などの厳しい指摘が相次ぎました。

 厚労省は、特別監察委員会の調査についても資料を提出。有識者がヒアリングした厚労省幹部の人数を、24日の閉会中審査で答弁した20人から12人に訂正しました。大半は厚生労働審議官や官房長が同席。委員によるヒアリングとされている場合も、職員がメモを取るなどで同席しており、厚労省による内部調査だったことがあらためて浮き彫りになりました。