さいたま市長選告示、日本共産党の加川よしみつ候補の応援に!

 暮らしが大変な市民に、国保税9年連続値上げ、介護保険料も値上げ。

 隠れ待機児童1300人なのに、公立保育所60園を30園に削減する計画や介護施設廃止の一方で、大型開発に多額の税金投入する市政から市民の暮らし応援の市政に変えよう!


さいたま市長選/加川氏第一声

「しんぶん赤旗」5月13日・4面より

 さいたま市長選が11日告示(25日投票)され、日本共産党公認の加川よしみつ氏(75)=新=が立候補しました。加川氏と現職の清水勇人氏(63)、元維新衆院議員の沢田良氏(45)、ミュージシャンの小袋成彬氏(34)ら現新5人が立候補しています。

 加川氏は第一声で、大型開発に多額の税金を投入する一方、市民の声を聞かずに市営レジャープールの削減などを進める清水市政を批判。「住民が主人公の、憲法を生かした市政をつくります」と訴えました。

 塩川鉄也国対委員長・衆院議員が応援に駆け付けました。


ハコモノ行政を転換/さいたま市長選/加川氏が第一声

「しんぶん赤旗」5月13日・11面より

 11日告示(25日投票)された、さいたま市長選(立候補5人)に立候補した日本共産党公認の加川よしみつ候補(75)は第一声で、市政転換へ決意を語りました。

 加川氏は、5選をめざす清水勇人市長(63)が、浦和駅西口の再開発や中央区の与野中央公園への大型アリーナ建設などの大型開発に多額の予算をつぎ込む一方、市民の声を聞かずに大規模校解消に逆行する3000人以上の義務教育学校建設や、市営レジャープールの削減などを進めていると批判。大型開発を見直し、水道料金の引き下げ、補聴器購入助成制度や住宅リフォーム助成制度の創設などを実現すると語り「住民が主人公の、憲法を生かした市政の実現へ、みなさんと一緒に頑張ります」と訴えました。

 塩川鉄也国対委員長・衆院議員や松村敏夫市議団長・党さいたま地区委員長、子育て中の母親が応援。塩川氏は「憲法違反の政治を改め、暮らしが大変な時に消費税減税を求めるなど、国に対して堂々とものが言える市長こそ必要です。何としても勝たせてほしい」と呼びかけました。

 訴えを聞いた女性(81)は「プールを減らすのではなく、もっと子どもたちにお金を使って」、男性(53)は「開発優先のハコモノ行政から、暮らし第一の市政に転換してほしい」と加川氏に期待を寄せました。

【内閣委員会】学術会議法案採決強行/政府の意向に沿う組織に変質/廃案要求

 日本学術会議を解体する法案の採決が9日の衆院内閣委員会で強行され、自民党、公明党、日本維新の会の賛成で可決されました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党、れいわ新選組、有志の会は反対しました。私は「学術会議を政府の意向に沿う組織へと変質させるもので、断じて容認できない」と述べ、廃案を要求。国会前では、学者や市民らが「人間の鎖」行動で廃案を訴えました。

 法案は、現行の日本学術会議法を廃止し、国の特別の機関である学術会議を特殊法人化。首相が任命する監事や評価委員会、外部者でつくる会員選定助言委員会などを新設します。内閣委で反対討論に立った塩川議員は、採決の強行に「断固抗議する」と表明し現行法に記されている学術会議の設立趣旨や基本理念の意義を強調しました。

 現行法の前文は、戦前、学術が政治に従属し、戦争遂行に加担した痛苦の反省にたち「科学者の総意の下にわが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献」と明記しています。

 私は、前文には同会議の歴史的出発点が記され「その下で独立性や自律性を確保する理念や制度が作られた」と指摘。法案は「学術会議の合意もないまま現行法を廃止し、政府が理念や会員選考方法、組織のあり方を一方的に定めて別組織を設立する」ものだと批判しました。

 学術会議は政府の監督下に置かれ、活動や会員選考における独立性などナショナル・アカデミーが備えるべき要件は充足されないと強調。法案の目的は「科学の成果を軍事に利用し、目先の経済的利益追求に貢献させるため、学術会議から独立性・自主性・自律性を奪う」ことだと指摘しました。

 国会前の「人間の鎖」行動では、菅義偉首相(2020年当時)に任命拒否された会員候補者の一人である岡田正則早稲田大学教授がスピーチに立ち「学術会議を解体して日本の学術を破壊し、さらに軍事研究に役立つよう変える非常に危険な法案だ」と指摘し、廃案を求めました。

【反対討論要旨】

 私は、日本共産党を代表して、日本学術会議法案に対し、反対の討論を行います。

 政府は4回も答弁を誤り、まともな資料も出してきません。ただすべき点が多々あるにもかかわらず、審議を打ち切り、採決することに断固反対するものです。

 現行の日本学術会議法は、その前文で「科学が文化国家の基礎であるという確信に立つて、科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命」とするという設立趣旨をうたっています。これは、戦前の日本が学術を政治に従属させ、また学術の側も戦争遂行に加担する役割を果たしたとの痛苦の反省のうえに、「学問の自由」を保障する日本国憲法を具体化するという日本学術会議法の歴史的な出発点を記したものです。そのもとで、独立性や自律性を確保するものとして基本理念や制度が作られました。

 また、各国のナショナルアカデミーは、「①学術的に国を代表する機関としての地位、②そのための公的資格の付与、③国家財政⽀出による安定した財政基盤、④活動⾯での政府からの独⽴、⑤会員選考における⾃主性・独⽴性」の5つの要件を確保しています。

 ところが本案は、日本学術会議の合意もないまま現行法を廃止するものです。前文はまるごと削除され、政府が基本理念や会員選考方法、組織のあり方などを一方的に定めたうえで、新たに法人としての別組織を設立します。さらに学術会議の運営・財務、会員選考にまで政府が介入できる仕組みをさまざま設け、現行法における「独立して職務を行う」との規定も削除します。日本学術会議の組織及び運営に関する事務が内閣府の所掌事務に位置づけられるなど、政府の監督の下に置かれる組織へと変質させるもので、5つの要件を充足しているとは到底言えません。

 本案は、科学の成果を軍事に利用し、目先の経済的利益追求に貢献させるため、学術会議から独立性・自主性・自律性を奪い、政府の意向に従う組織へと変質させるもので、断じて容認できません。

 先の参考人質疑において、梶田隆章前会長が「学術会議との真摯な協議を欠き、同意を得ないまま、組織・選考などの変更を法定化すること自体、ナショナルアカデミーの独立性・自律性を脅かす懸念がある」と述べている通りです。

 本案提出の契機となった6名の任命拒否の撤回、そして現行の日本学術会議を解体する本案の廃案を求め、討論を終わります。

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学術会議法案 採決強行/政府の意向沿う組織に変質/衆院内閣委/塩川議員が廃案要求

「しんぶん赤旗」5月10日・1面より

 日本学術会議を解体する法案の採決が9日の衆院内閣委員会で強行され、自民党、公明党、日本維新の会の賛成で可決されました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党、れいわ新選組、有志の会は反対しました。日本共産党の塩川鉄也議員は「学術会議を政府の意向に沿う組織へと変質させるもので断じて容認できない」と述べ、廃案を要求。国会前では、学者や市民らが「人間の鎖」行動で廃案を訴えました。(関連2面)

 法案は、現行の日本学術会議法を廃止し、国の特別の機関である学術会議を特殊法人化。首相が任命する監事や評価委員会、外部者でつくる会員選定助言委員会などを新設します。

 内閣委で反対討論に立った塩川氏は、採決の強行に「断固抗議する」と表明し、現行法に記されている学術会議の設立趣旨や基本理念の意義を強調しました。

 現行法の前文は、戦前、学術が政治に従属し戦争遂行に加担した痛苦の反省にたち「科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し」と明記しています。

 塩川氏は、前文には同会議の歴史的出発点が記され、「その下で独立性や自律性を確保する理念や制度がつくられた」と指摘。法案は「学術会議の合意もないまま現行法を廃止し、政府が理念や会員選考方法、組織のあり方を一方的に定めて別組織を設立する」ものだと批判しました。

 塩川氏は、学術会議は政府の監督下に置かれ、活動や会員選考における独立性などナショナル・アカデミーが備えるべき要件は充足されないと強調。法案の目的は「科学の成果を軍事に利用し、目先の経済的利益追求に貢献させるため、学術会議から独立性・自主性・自律性を奪う」ことだと指摘しました。

 国会前の「人間の鎖」行動では、菅義偉首相(2020年当時)に任命拒否された会員候補者の一人である岡田正則早稲田大学教授がスピーチに立ち「学術会議を解体して日本の学術を破壊し、さらに軍事研究に役立つよう変える、非常に危険な法案だ」と指摘し、廃案を求めました。


採決強行された学術会議解体法案/本質は軍事動員批判の排除

「しんぶん赤旗」5月10日・2面より

 9日の衆院内閣委員会で、自民、公明、日本維新の各党は学術会議解体法案の採決を強行しました。実質審議入りからわずか3日、20時間にみたない審議での採決強行です。少数与党に維新が協力する中で、数を頼みにしての専制採決です。

「障害」として敵視

 法案の最大の狙いは、学術の軍事動員を強める動きに対し、一貫してこれを拒否し慎重姿勢を示してきた学術会議を「障害」として敵視し解体することです。

 衆院本会議で法案が審議入りした4月15日、維新の三木圭恵議員は「(学術会議は)防衛に関する研究を拒否し続けている」「かたくなな軍学共同反対のスローガンは改めろ」と壇上から叫んだのです。法案の本質を代弁したものです。

 三木氏は採決に先立つ9日の質疑で、2017年に学術会議が発出した「軍事的安全保障研究に関する声明」の影響で「多くの大学が軍事的安全保障研究にしり込みするようになった」などとして学術会議の姿勢を改めて敵視。一方、「声明」から5、6年後に北海道大学で「防衛装備庁への応募が解禁された。喜ばしい」などと述べました。

 17年の学術会議の声明とは、1950年の「戦争を目的とする研究は絶対にこれを行わない」声明、67年の「軍事目的のための研究を行わない」声明を引用し、防衛装備庁からの有償委託研究に応じることに慎重姿勢を呼びかけたものです。

党派所属の会員も

 一方で三木氏は、軍事研究に反対する学者・研究者に対し驚くべき「反共レッテル」攻撃を展開。「反共は戦争の前夜」の言葉を想起させる異様な主張を繰り広げました。

 広渡清吾元学術会議会長が「赤旗」に見解を示したことがあることや市民連合の活動をしたことがあるとして、同氏が元会長として名前を連ねている「日本学術会議法案(仮称)の撤回を求める声明」が「政治的に中立と言えるのか」などと“追及”。これに対し坂井学内閣府特命担当相は「特定の勢力に沿った活動は望まれない。特定のイデオロギーや主張を繰り返す会員は今度の法案では解任できる」と答弁したのです。

 恐るべき発言です。社会科学的研究に基づく見解は、本来、研究者の立場によってさまざまであることは当然です。特に時の政治権力に対し、批判的見解を持つことも当然あり得ます。広渡氏の行動は、学者個人としての学識に基づくもので、思想信条の自由、政治活動の自由で保障されるものです。三木氏と坂井担当相のやりとりによれば、「中立」の名のもとに、体制批判・軍事動員批判をする人は、学術会議から締め出されることになりかねません。法案の極めて危険な本質を露呈した瞬間です。

 一方で、学術会議の運営そのものが政治的中立を欠いてはならないのは当然です。運営の中立性と個人の思想的「中立」とは全く別の事柄です。

 他方、明確に党派に所属していても学術会議会員になる例はこれまでもありました。自民党の猪口邦子参院議員は、政治学者の立場で2005年から学術会議会員を歴任していました。三木氏の発言は支離滅裂でもあります。(中祖寅一)


「議事録」

第217回通常国会 令和7年5月9日(金曜日)内閣委員会 第19号

 ○塩川委員 私は、日本共産党を代表して、日本学術会議法案に反対の討論を行います。

 政府は四回も答弁を誤り、まともな資料も出してこない。ただすべき点が多々あるにもかかわらず質疑を打ち切り採決をすることに、断固抗議をするものであります。

 現行の日本学術会議法は、その前文で、「科学が文化国家の基礎であるという確信に立つて、科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命」とするという設立趣旨をうたっています。これは、戦前の日本が学術を政治に従属させ、また学術の側も戦争遂行に加担する役割を果たしたとの痛苦の反省の上に、学問の自由を保障する日本国憲法を具体化するという日本学術会議法の歴史的な出発点を記したものです。その下で、独立性や自律性を確保するものとして基本理念や制度がつくられました。

 また、各国のナショナルアカデミーは、学術的に国を代表する機関としての地位、そのための公的資格の付与、国家財政支出による安定した財政基盤、活動面での政府からの独立、会員選考における自主性、独立性の五つの要件を確保しています。

 ところが、本案は、日本学術会議の合意もないまま現行法を廃止するものです。前文は丸ごと削除され、政府が基本理念や会員選考方法、組織の在り方などを一方的に定めた上で、新たに法人としての別組織を設立します。さらに、学術会議の運営、財務、会員選考にまで政府が介入できる仕組みを様々設け、現行法における、独立して職務を行うとの規定も削除します。日本学術会議の組織及び運営に関する事務が内閣府の所掌事務に位置づけられるなど、政府の監督の下に置かれる組織へと変質させるもので、五つの要件を充足するものとは到底言えません。

 本案は、科学の成果を軍事に利用し、目先の経済的利益追求に貢献させるため、学術会議から独立性、自主性、自律性を奪い、政府の意向に従う組織へと変質させるもので、断じて容認できません。

 さきの参考人質疑において、梶田隆章前会長が、学術会議との真摯な協議を欠き、同意を得ないまま、組織、選考などの変更を法定化すること自体、ナショナルアカデミーの独立性、自律性を脅かす懸念があると述べているとおりです。

 本案提出の契機となった六名の任命拒否は撤回を、そして、現行の日本学術会議を解体する本法案の廃案を求め、討論を終わります。(拍手)

【内閣委員会】学術会議法/会長人事にも政府が深く関与/会員を委縮させる罰則規定も

 私は、学術会議解体法案をめぐり、同法案による最初の会長人事にも「政府が深く関与する」法案であることや、新たに秘密保持義務違反への罰則規定を設けており、公開を原則とする学術に関する法案になっていないと批判しました。

 同法案では、会長が選任されるまでは、首相が指名する「会長職務代行者」が、総会に向けて議案を提出し、新しい学術会議に必要なルールづくりにかかわります。

 私は、「会長職務代行者が新たな会長の選任方法のルール作りにも深く関与する。会長職務代行者は、首相が会員予定者のうちから指名をする。事実上、会長職務代行者が新法人の学長職術会議の初代会長となる」と指摘。これに対し笹川武内閣府総合政策推進室室長は「会長職務代行者が会長になれるかということについては、これは排除する規定はございません」と述べました。私は「政府の深い関与のもとで、『新しい学術会議』がスタートする」と批判しました。

 私は、現行法の学術会議法案にはない、会員に対する罰則規定が同法案にあり、秘密保特義務違反への罰則規定もあることを指摘。「秘密保持義務をかけることは、公開を原則とする学術会議の性格にそぐわない。公開を通じて真理を探究することが、学術の大本だ」と強調しました。そのうえで、「政府の情報が学術会議に提供される」から守秘義務をかけるという政府の答弁を示し、「どういう情報が提供されるのか」と質問。坂井学内閣府特命担当相は「具体的な想定はない」とまともに答えませんでした。私は「何が秘密かもわからないのに、罰則を設けることは会員の活動を委縮させる」と断じました。

 私は、同日の答弁も含め、政府が4度も答弁を誤ったことを「国会を愚弄するものだ」と批判、大岡委員長も「政府に厳重に注意する」と発言しました。私は、「審議の前提を欠いている」と質疑終局、採決に反対しました。 

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会長人事も政府関与/学術会議解体法案/塩川氏が批判/衆院内閣委

「しんぶん赤旗」5月10日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は9日、衆院内閣委員会で、学術会議解体法案をめぐり、同法案による最初の会長人事にも「政府が深く関与する」法案であることや、新たに秘密保持義務違反への罰則規定を設けており公開を原則とする学術に関する法案になっていないと批判しました。

 同法案では、会長が選任されるまでは、首相が指名する「会長職務代行者」が、総会に議案を提出し、新しい学術会議に必要なルールづくりにかかわります。

 塩川氏は、「会長職務代行者が新たな会長の選任方法のルール作りにも深く関与する。会長職務代行者は、首相が会員予定者のうちから指名をする。事実上、会長職務代行者が新法人の学術会議の初代会長となる」と指摘。これに対し、笹川武内閣府総合政策推進室室長は「会長職務代行者が会長になれるかということについては、これは排除する規定はございません」と述べました。塩川氏は「政府の深い関与のもとで、『新しい学術会議』がスタートする」と批判しました。

 塩川氏は、同法案には現行法にはない罰則規定があり、秘密保持義務違反への罰則規定があると指摘。「秘密保持義務をかけることは、公開を原則とする学術会議の性格にそぐわない。公開を通じて真理を探究することが学術の大本だ」と強調しました。そのうえで「政府の情報が学術会議に提供される」から守秘義務をかけるという政府の答弁を示し、「どういう情報が提供されるのか」と質問。坂井学内閣府特命担当相は「具体的に想定していない」とまともに答えませんでした。

 塩川氏は「何が秘密かもわからないのに罰則を設けることは会員の活動を萎縮させる」と断じました。

 塩川氏は同日の政府の答弁も含めて、4度も答弁を誤ったことを「国会をぐろうするもの」と批判し「審議の前提を欠いている」と採決に反対しました。


「議事録」

第217回通常国会 令和7年5月9日(金曜日)内閣委員会 第19号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 日本学術会議法案について質問いたします。

 まず最初に、先ほどの日本維新の会の三木委員の発言ですけれども、この間の学術会議に対する不当な発言、我が党に対する不当な攻撃に対して強く抗議するものであります。

 ましてや、市民の発言を抑圧するようなことは許されるものではありません。さらには、大臣が、特別な発言を繰り返すような会員には解任を持ち出すかのような答弁というのは、断じて認められるものではないということも申し上げておきます。

 我が党が学術会議に不当に介入、干渉をした事実は全くありません。

 三木議員は、本会議で、「日本共産党の七十年」の本には、同党が日本学術会議の設立に一定の役割を果たしたと書かれていると述べておりましたけれども、しかし、実際に、党の七十年の歴史の本の中では、同党が、日本共産党が、が主語ではなくて、民主主義科学者協会が日本学術会議の設立に一定の役割を果たしたと書いてあるんです。まさに、七十年の党史の記述を改ざんをして本会議で質問の材料にする、とんでもない話であります。

 こんな我が党への攻撃、同じようなことをやっているような団体があるなと思いましたら、そういう団体というのが、あの統一協会系の団体の国際勝共連合や世界日報であります。解散命令の対象となるような統一協会系の世界日報の社説では、「日本学術会議 共産党の影響力を排除せよ」などと中傷する社説が書かれているところであります。

 結局、三木委員のやっていることは反社会的集団の統一協会系団体と同じものでありまして、統一協会と一体と見られても仕方がない。恥ずかしくて本人もいなくなってしまった。軍拡推進で政府・与党と気脈を通じているということが大本にあるということを厳しく批判をし、質問に入ります。

 ただ、質問に入る上でも、この間の答弁の誤りは余りにもひどいということを言わざるを得ません。

 本会議において、大臣が、候補者選考委員と候補者選定委員を言い間違える。その修正の答弁についても誤りがあった。また、笹川室長の答弁においては、会長職務代行者を会長予定者と繰り返し述べるようなことがありました。さらには、今日明らかになりましたように、会長の選任方法を、総会の決議による選任と言うべきところを現行法と同じ互選と述べるという。私も長年国会議員をやっておりますけれども、こんなに政府の答弁が一つの質問で繰り返されるようなことは経験したことがありません。これは国会の審議を愚弄するものじゃないでしょうか。

 これは、委員長として、はっきりと政府に対して、そういう旨、強く伝えるべきではありませんか。

○大岡委員長 私にも発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 いずれも、塩川先生の御指摘で明らかになったミスだと思っております。

 政府に対しましては、法案説明それから答弁においては正確な言葉を使うように、私からも強く、厳重に注意をさせていただきたいと思います。

○塩川委員 余りにもひどいと。

 大臣、こんなに、四回も答弁を誤るような政府の対応というのは看過し難いと思っております。こういう問題について、大臣として率直に発言をいただきたい。

○坂井国務大臣 私なりに一生懸命やってきたわけでありますし、笹川室長も懸命にやっていただいていると思いますが、このような結果になりましたことは申し訳なく思いますけれども、誠心誠意努めてまいりたいと思います。

○塩川委員 大体、質問をしても、答弁が間違っているかどうかをチェックしなくちゃいけない、そんなところから始めるという、まともな議論にならないのは当然のことではないでしょうか。

 丁寧な議論が必要だ。まさに現行法を廃止をして新法を作るわけですから、まさに新法を逐条的に議論することこそ、当委員会が行うべきことであって、今日で質疑終局、採決のようなことを与党が提案しているのは断じて認めることはできません。徹底審議を是非とも求めていくものであります。

 その上で、この答弁間違いに関連して、幾つかお尋ねします。

 今日、笹川室長が間違えた会長の選任方法の件ですけれども、この新法において、「総会が、その決議により選任する。」という会長職ですけれども、この新法において、会長の選任方法というのは誰がどのように決めるものでしょうか。

○笹川政府参考人 総会で選任するところまでの流れというような意味合いでしょうか。

 いずれにしても、どういったプロセスで議決するかとか、説明の段取りを進めていくかといったようなことは、基本的には、学術会議の中において決められることだと思っています。

 内部の選考、選任手続ということであれば、そういう答弁をさせていただきます。

○塩川委員 新法における会長の選任方法なんですけれども、これは、新法人の総会の議長ともなる会長職務代行者が関わって、こういったルール作り、会長そのものの選任方法についての下部、下位規定を定める、そういうことになるんですか。

○笹川政府参考人 基本的には、会長の職務代行者が議案を準備するということですので、その方がどういった方に相談というか、していくかということだと思っております。

○塩川委員 議案を用意する会長職務代行者がそれを担うということであります。

 現行の法律にあります会長の選任方法は互選ということですけれども、これは日本学術会議の細則で、細かい規定が求められているものであります。

 こういった、それこそ、今のコンクラーベと同じように、会員が互選をする、過半数を得るまで繰り返すと。三回やっても成らないときには、上位二名の決選投票という形で、細かく規定をしているわけですよね。

 今回の、総会における、総会の決議により選任されるというのは、こういうのを、念頭にあるんでしょうか、全く別物ということになるんでしょうか。

○笹川政府参考人 委員会に諮問するとか、諮問というか意見を聞くといった、そういったプロセスは当然委員会がないからできないんですけれども、塩川先生がおっしゃっているような意味合いであれば、基本的には、その後の通常のプロセスと同じような丁寧なやり方を考えていただくということだというふうに思っております。

○塩川委員 いや、答えになっていない話で、結局は、会長職務代行者が議案を提出する、それに当たって必要なルール作りに深く関わっていくということになるわけですけれども、この会長職務代行者が新たな会長の選任方法のルール作りに深く関与するということで、その会長職務代行者は、総理が会員予定者のうちから指名をするということになるわけであります。

 こうなると、事実上、会長職務代行者が新法人の学術会議の初代会長となる、そういう人がルールも決めるということに取られるんじゃないでしょうか。

○笹川政府参考人 会長職務代行者自体は、元々の仕事としては、設立時総会の招集とか、先生おっしゃった、議事の進行を務め、議案を作る、そういったことでございます。非常に重要な役割の方なので、ここは会員の予定者から選ぶという、当たり前ですけれども、外部から取ってこないということにしております。

 そして、会長職務代行者というのは、会長が選任されるまでの間代行するということでございまして、会長が選任されれば職務に従事しなくなるということでございます。

 それで、会長職務代行者が会長になれるかということについては、たしか先ほど申し上げたかもしれませんが、これは排除する規定はございませんが、それを想定してやるという条文でもございませんで、あくまでも総会で選任していただくということでございます。

○塩川委員 総理が指名するという、いわばお墨つきがあり、会長の選任方法についてのルール作りにも深く会長職務代行者が関わるということになれば、二重の意味で、やはり新会長に当たる、そういうのに大きな力を発揮をする。それは、自らなるということも含めてそういうことが行われるようになれば、これはやはり政府の深い関与の下で新しい学術会議がスタートすることになる。会長人事にも政府が深く関与して、いわばその手のひらの上に乗せるということを担保するような法案と言わざるを得ないということを申し上げておくものであります。

 それと、この間、私は、現行法と新法と、政府は、この新法について、現行の学術会議の機能を強化するために行うんだということですから、では、機能強化をするというのであれば、その対照表、比較対照表を出してくれというのも最初のときからずっと要求をしてまいりました。私が求めていたものは、現在になっても出ておりません。そういう点でも、附則の部分も含めて、会員選考の方法、部分も組み込んだような対照表というのは是非とも出していただきたい。

 その上で、今日、理事会で罰則の話の議論がありました。現行法の学術会議法には罰則の規定がありません。新法には罰則の規定がたくさん盛り込まれております。その際に、理事会のやり取りの中で、政府の方からの説明では、国家公務員法における罰則の関連もあってというので、現行の会員に対して何らかの罰則がかかるという話の説明があったんですけれども、この件についてはどういうふうな整理がされたところなんでしょうか。

○笹川政府参考人 お答え申し上げます。

 会員に適用される罰則ということでしたので、急ぎ確認いたしました。

 結果として、特別職公務員である会員にかかる罰則はございません。

○塩川委員 ですから、理事会での説明がいいかげんだったということですかね。

○笹川政府参考人 そういうつもりではなくて、例えば、連携会員は一般職公務員ですので、これは、余り不正確なことは言えませんけれども、国家公務員法とか、違う体系になってきます。会員というふうに限定していただいたので、急ぎ確認して、結果を申し上げたということでございます。

○塩川委員 だから、理事会の、私は最初から、罰則についての対象ということを言ってきたにもかかわらず、やっと今日の私の質問開始の十分前に説明があったということで、これでまともな議論ができるのかと率直に言って言わざるを得ません。

 それで、結果として、会員にかかる罰則はないということでありますと、今回の新法によって、幾つもの罰則が会員にかけられることになる。それが、だから大きなおもしになるんじゃないのかということになってくるわけであります。

 第五十五条で、秘密保持義務に違反する場合についての罰則が設けられているわけであります。これは拘禁刑ですから、有期刑で、非常に重いものにもなるわけでありますけれども、こういった秘密保持義務をかける。私は、学術会議の性格からして、おかしいんじゃないのかと。

 そもそも、学術というのは公開が基本原則なんですよ。公開を通じてまさに真理を探求をする、ここにこそまさに学術の大本があるわけで、これに対して何で秘密保持義務で罰則までかけるのか。おかしいんじゃないですか。大臣。

○坂井国務大臣 特殊法人であります学術会議には、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律、公文書等の管理に関する法律などが適用されることから、情報公開等については、これらの法令の下で適切に対応されるべきものであり、総会の公開を含む法人化後の学術会議の適切な運営の具体的な在り方については、学術会議におきまして適切に検討されるものと承知しておりますが、学術会議にも政府の様々な情報が提供される場合もございます。そういう中に様々なものがあるということを想定をする中で、そういった場合においての守秘義務というものを要は今回つけているということでございます。

○塩川委員 現行の学術会議において、こういった秘密に関わるような情報というのは提供されてきたという経緯があるんですか。そもそも、そういうのがない中で、このような様々な貢献、成果を上げてきているのが学術会議だと思うんですけれども。

 政府の情報が提供される、それは現行だって、政府から情報は提供されているでしょう。何でそこに秘密保持義務をかける必要があるんですか。

○坂井国務大臣 罰則につきましては、基本的には、現行は政府の中の組織であるということであります。今回、外部の組織、法人化になって外部の組織に出るので、こういった形で担保しているということでございます。

○塩川委員 現行で問題となる事例がない。特別職国家公務員において、そもそも罰則をかけないでやってきているわけですから。そういう中での業務。その機能強化で、何で会員に秘密保持義務で違反すれば罰則をかける必要があるのかと聞いているんですよ。その際に、政府の情報が提供されるからだという話ですから、どんな情報が提供されるから罰則が必要だということなんですか。

○笹川政府参考人 済みません、先に事務局からお答えさせていただきます。

 この守秘義務規定は、一般的に、例えば独法なんかでも、その役員について置かれているものであって、特段、学術会議だけ今回罰則を置いている、守秘義務については、ということではございません。

 ということと、それから、どういう場合というのは、これはそういう意味では様々ですけれども、それほど機微にわたる情報がないのであれば、当然この規定は適用されませんので、それほど問題はなかろうと思います。(発言する者あり)

 ただ、これは前から申し上げているとおり、最後申し上げますと、国が設立して、それは国のお金で運営される法人でございますので、その法人が適正、適切に運営される責任を負っているというのは先ほど申し上げました。その一環として、やはり役員は守秘義務をかけておく必要があるということでございます。

○塩川委員 いや、大臣は、政府の情報が提供されるから、その場合に秘密保持義務が必要であり、それに違反するようだったら罰則が必要だと述べていたんですよ。ここの、政府の情報が提供されるという、その情報が、まさに秘密に関わるものだ、特定秘密とか特別防衛秘密とか経済安保保護情報、こういった秘密が提供されるということを念頭に、この罰則規定があるということですか。

○坂井国務大臣 最初からちょっと整理をさせていただきますと、現行の日本学術会議の会員には罰則規定はかかりません。これは逆に言うと、総理が任命をするということによって、それが外されているという意味合いがあるそうです。そして、その代わり、連携会員、連携会員は公務員でございますので、連携会員に関しては公務員の守秘義務がかかっているということでございます。

 それで、ですから、今回は法人で、外に出ますし、総理大臣の任命ではなくなりますので、そこで守秘義務がかかるということでございまして、その中身に関して様々な場合があるということが想定、想定というか可能性を示しておるわけで、具体的にどんな情報がどうだという話を私は想定をして申し上げたわけではありませんが、しかし、そういう可能性もあるということも含めてそこは申し上げたところでございます。

○塩川委員 いや、だから、具体的にどういう事例があるか示してもらわないと議論にならないじゃないですか。何で入れたんですか、いや、一般的にそうなんです、そんな話ではなくて、現行はないんですから。ないものに何でこういった秘密保持義務をかけて罰則をかけるのかといった点について、これはやはりきちっと説明してもらわないと。

○坂井国務大臣 一応そこは今説明させていただいたつもりなんですが、総理が指名に関わり、総理が任命をしたということで外させていただいている。そうではなくて、今回、総理の任命は一切関係がなくなりますので、その分かけさせていただいているということは申し上げたつもりでございます。

○塩川委員 それじゃ説明として納得いかないですね。

 この秘密保持義務と言っている秘密について、これは先ほども言いましたけれども、特定秘密だとか特別防衛秘密あるいは経済安保保護情報、こういった秘密に係る、そういった案件が、ここで言っているものに対象としては入っているということですか。

○坂井国務大臣 将来、いろいろな形といろいろな場面が出てくると思いますので、それは全てを排除するものではないとは思っております。

○塩川委員 だから、デュアルユースなんかも念頭に、こういうことをやるのかという疑念というのは当然出てくるわけであります。

 こういったことが、要するに、秘密と言われるものが何なのかが分からない、会員の皆さんについても、何が秘密かが秘密で分からないというときに、こういったこと自身が会員の活動に対しての様々な萎縮効果をもたらすことになりかねないということになると思いませんか。

○坂井国務大臣 基本というか、普通は萎縮されることはないと思います。これは全く通常とは違う扱いでありますので、そこは大丈夫だと思っております。

○塩川委員 それでは、何が秘密か分からない中で秘密保持義務と言われても、それはやはり、会員にしてみれば、様々遠慮せざるを得ないという効果にならざるを得ないというのは、もう明らかじゃないでしょうか。

 あわせて、罰則の五十七条の五号には、会議の業務、第三十七条に規定をする会議の業務以外の業務を行ったときに罰則をかけているわけであります。この三十七条では、一号から五号まで書かれておりますけれども、いわば学術会議の政策目的に沿った項目が会議の業務に掲げられているんですが、この限定列挙の会議の業務以外の業務を行ったときに罰則ということになると、これは誰がその判断を、つまり、会議の業務以外の業務をやっていたということはどういうふうに判断するものなんですか。

○笹川政府参考人 そこは、最後は罰則の話になりますので、司法判断なんだと思います。

 ただ、これは、業務以外の業務という意味合いは、学術会議の、おっしゃっている業務以外の全然関係ない業務を、あたかも学術会議がやっているようにとか会員の名前でやるとか、そういうことを防止しようとしているのであって、副業みたいなのが駄目だとか、そういうことを言っているわけじゃございません。

 それから、これも一般的に国が設置する法人において設けられている規定でございまして、ある意味、守秘義務と一緒で、法人のガバナンスを担保するためのもので、どういう場合か、それは、申し訳ないですけれども、ケース・バイ・ケースということになります。通常の場合、そんなにと思っています。済みません。

○塩川委員 学術会議というのは、通常の独立行政法人のような業務執行の法人、機関ではありません、審議機関ですから。そういったことについて、会議の業務の範囲を超えたらこれは罰則にするといったものというのが、やはり様々な審議に対しての萎縮効果にもつながりかねない。一体誰が外れていると判断するのかといったことなんかも問われてくるんじゃないですか。

○笹川政府参考人 先生、言葉尻を捉えるわけじゃないですけれども、ここで言っているのは、例えば人事とか会計みたいなやつもこれは入りますので、そこは、そういう意味では、例えば人事の秘密みたいなのも、何か狭い例で申し訳ないですけれども、入ってき得る話でございます、さっきの守秘義務ですね。

 同じように、法人の基本的に中でやっている分には、普通は業務外にはなりませんけれども、さっき言った、よそに行って何か学術会議の名前をかたってというふうなことであればなり得るということでございます。

○塩川委員 いや、だから、誰が業務から外れていることの問題について指摘をするのかという問題が出てくるわけですよ。

 ですから、三十七条の一号から四号までには、それぞれ事項が述べられています。五号には、こういった「前各号に掲げる業務に附帯する業務を行う」というのがあるんですよ。附帯の業務ですから、その範囲だって当然幅があるわけですよね。どこまでが業務の範囲であって、どこから先が業務外なのか、この線引きというのは誰がどういうふうにやるんですか。大臣。

○笹川政府参考人 それは、通常は法人の長ということだと思っております。

○塩川委員 これは、監事は全く関わらないということですか。

○笹川政府参考人 法人の長だけと言っているわけじゃないんですけれども、最終的に判断し、例えば懲戒処分みたいなのを打つとか、そういう形になっていくのは法人の長だということを申し上げました。

 もちろん、監事であっても、会長に見つけたという報告をするとか、そういったことはございます。

 それから、もっと言ったら、それ以外の方も、端緒があったら、しかるべき者に報告するということだと思いますけれども、やはり法人の中ですから、一義的には法人の長が判断されるというふうに思います。

○塩川委員 だから、会議の業務から外れていますよといったことを指摘するのは監事の仕事の範囲内ということですね。

○笹川政府参考人 まず、監事だけじゃなくて役員もそういうことはできますし、それから、監事は何でもできるかというと、基本的に法人の中ですので、どこか、その人の家で何か違法行為をやったというのを監事がやるということじゃありません。監事はあくまでも法人の業務に関する監査をするということでございます。

○塩川委員 だから、会議の業務、外れていますといったことをやれば罰則の対象ですよと。その外れていますよという判断を監事がするということですね。

○笹川政府参考人 ですから、ですからと失礼しました。

 会長が判断して、例えばその人を処分するとか注意するということで、監事はあくまでも、見つけたら会長に報告するということでございます。

○塩川委員 会長とともに総理大臣にも言うんですよね。

○笹川政府参考人 そうです。ただ、一義的と言ったら変ですね、法人の内部で違法あるいは不当な行為を是正する権限を持っているのは会長ですので、通常は会長に言いますし、同時に総理に言われても、総理はある意味何もすることがないです。

 総理が何をするかというと、是正の求めというのがございますので、どうしても法人の中で是正がされなかったようなときには、そういう求めをするというようなことはございますけれども、基本的には、会長、総理に報告して、会長がまず動く、そういうことでございます。

○塩川委員 総理に任命される監事が、非常に大きな権限があって、白か黒かといったことについて事細かに監視、監査をするというのが今回の法案にならざるを得ないんじゃないのかということを強く危惧するものであります。

 私が質問したかったのはこれからの話なんですけれども、光石会長に伺います。

 現行法の前文には、日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と連携して学術の進歩に寄与することを使命とし、ここに設立されるとあります。

 ここにあります「科学者の総意の下に、」の意味するところは何かについてお答えください。

○光石参考人 お答えします。

 現行の日本学術会議法の制定に際しては、全国各分野の研究者から選出された委員で構成する学術体制刷新委員会において審議、決定し、総理に報告された日本学術会議法要綱を基に法案が作られたと承知をしております。

 このような経緯を踏まえ、現行法の前文に、「科学者の総意の下に、」という文言が規定されているというふうに考えております。

○塩川委員 今、会長から御説明がありましたように、やはり、現行の日本学術会議法が、戦後の学術の新体制を検討するために国内の科学者の選挙によって選ばれた学術体制刷新委員会により起草され、そして総理に提出をされた。それが国会審議などを通じて現行の学術会議法になっているところであります。やはり、戦前の日本が学術を政治に従属をさせ、また学術の側も戦争遂行に加担する役割を果たしたとの痛苦の反省に立ったものが、この日本学術会議法の出発点にあるところであります。

 このような日本学術会議法は、科学者の総意の下に法の基本理念や制度がつくられ、政府による提案と国会による審議を経て成立したものであります。その後の改正でもこの基本理念は維持されてきました。

 ところが、本法案は、日本学術会議との合意もないまま、科学者の代表により起草された現行法を廃止をし、基本理念や会員選考方法、組織の在り方等を政府が一方的に定め、新たに法人としての別組織を設立するというものであり、科学者の総意の下に設立するという学術会議の在り方そのものを否定するものではないのか。大臣に伺います。

○坂井国務大臣 先ほどから申し上げておりますように、こういった理念の表現の仕方は現代風に変わってはおりますが、しかし、その大本でございます考え方というのは継続をしていると考えておりますし、先ほども触れましたけれども、四月十五日の学術会議の声明でしたか、発表した文書におきましてもそこは継続をしていると認識をしております。

○塩川委員 先日の参考人質疑で、梶田前会長は、各国アカデミーの連合体と言える国際学術会議から、日本政府は、日本学術会議の運営と会員選考の手続に干渉しようとする度重なる試みに対し深い懸念を表明するとのメッセージをいただいたと紹介をしておられました。政府による干渉を退けて、科学者の総意の下に運営、会員選考を行うのがいわば国際的なスタンダードだという立場からの厳しい批判が寄せられているということをしっかりと受け止めるべきであります。

 また、梶田参考人は、学術会議との真摯な協議を欠き、同意を得ないまま、組織や選考などの変更を法定化すること自体、ナショナルアカデミーの独立性、自律性を脅かす懸念があると述べているとおりであります。今回の法案は、現行の日本学術会議を解体する法案だと言わざるを得ません。

 その上で、法案における会員選考の仕組みについてお尋ねします。

 光石会長にお聞きします。

 日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会における意見交換の場で、五つの懸念を述べました。そのうち、会員選考に係る、次期以降の会員の選考に特別な方法を導入すること(コオプテーションの考え方の逸脱になる)、選定助言委員会の設置を法定することの二点について述べられている、この懸念の内容を御説明いただきたいと思います。

○光石参考人 お答えいたします。

 法人発足時及び三年後の会員選定につきましては、現行のコオプテーション方式とは異なり、現会員ではない外部の有識者を入れた候補者選考委員会により会員候補者を選考するとされております。これは日本学術会議の人的継続性を失わせることを念頭に規定されているのではないかとの懸念があります。

 政府の見解では平成十七年度改正時を参考にしたことを述べておりますが、学会における推薦制から現在のコオプテーションへと制度変更された当時と今回の改正は、コオプテーションの仕組み自体は変わらないことを考えると、果たしてこうした特別な仕組みが必要なのか、疑念は残るところでございます。

○塩川委員 まさにその人的な継続性を損なうという点での今回の措置に強い懸念の声が寄せられているところであります。

 こういった人的な継続性を損なうようなこういうやり方が、まさに現行の学術会議をなきものにして新しいものをつくるという形を目指すというのが今回の法案ということは極めて重大で、これで質疑が打切りではないと思っておりますし、是非この法案の問題点を更に深めていく。

 私が本体でやろうと思った質問はまだたくさん残されておりますので、こういった点でも引き続き審議を行っていくということを改めて求めて、今日の質疑は終わります。

【しんぶん赤旗掲載】学者・市民「人間の鎖」 国会前で連日/学術会議解体法案の廃案を/学問の独立守ろう

「しんぶん赤旗」5月9日・1面より

 政府が9日にも学術会議解体法案の衆院内閣委員会での採決を狙う中、学者と市民らが前日に続き8日も、国会前で「人間の鎖」をつくり、廃案を訴えました。高等教育予算拡充を求める同日の院内集会に集まった学生らも連帯してスピーチに立ち、政府の「稼げる大学」政策と学術会議法案はつながっていると指摘。「学問の独立性を守らなければならない」と主張しました。

 主催は「日本学術会議『特殊法人化』法案に反対する学者・市民の会」です。

 東大で近代史を専攻する大学院生は、国立大は法人化によって学外の役員が増え「政府に従属するようになった」と指摘。学術会議が法人化されれば、政府の意向に沿わない研究ができなくなるのではないかと危惧しました。

 九州大学で気象学を学ぶ大学院生は「学問の公共性の破壊を危惧し、学費値上げに反対する者として、市民として、学術会議の法人化に断固反対する」と強調。非常勤の高校教員で国際基督教大学の大学院生は「1000人の研究者がいれば研究テーマは1000通り以上ある」と述べ「それを政権の都合でたたきつぶすことは度し難い損失だ」と述べました。

 隠岐さや香・東大教授は、戦前の歴史をたどり「アカデミーの御用化はだんだんと静かに起きる」と警告。「本当に100年に1度の危機で、今が正念場。国会議員、国民のみなさん、声をあげてください」と呼び掛けました。

 日本共産党の山添拓政策委員長、私、堀川あきこ衆院議員、立憲民主党、れいわ新選組、社民党の国会議員が、廃案に追い込む決意を語りました。「人間の鎖」は9日(正午~午後1時)も議員会館前で行われる予定です。

【しんぶん赤旗掲載】学術会議法案修正を/会員有志ら国会内で集会

「しんぶん赤旗」5月9日・4面より

 日本学術会議の会員と連携会員の有志が8日、国会内で「日本学術会議法案の修正を求める院内集会」を開きました。

 学術会議法学委員会委員長の川嶋四郎同志社大教授は、学術会議総会が示した同法案に対する考え方を説明。活動面での政府からの独立や会員選考での自主性・独立性などナショナル・アカデミーの5要件を満たすための修正を求めました。

 法案の問題点について、6氏が発言。広渡清吾学術会議元会長は「最も致命的な問題点は、(現行の学術会議法前文を削除し)『科学者の総意の下に』を削除することだ。『科学者の総意の下に』という言葉が、日本学術会議の自律性と自主性を根本から支えている」と主張しました。

 藤田祐子日本弁護士連合会副会長は「日弁連は日本最大の人権団体だ」として、「法案は、憲法の『学問の自由』に反する恐れ、ひいては人権を損なう恐れがある。非常に懸念を持っており、反対している」と述べました。

 青木美希日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長は、日本で原子力発電を始めたとき、学術会議が原発に慎重な考えを示していたにもかかわらず、「それを無視した政治主導の結果、福島第1原発事故が起きた。科学が独立していることは、人々の命を守ることにつながる」と主張。「法案を何としても、現状のまま通すことがないように声を上げていきたい」と述べました。

 私や立憲民主党の杉尾秀哉参院議員らが集会に出席し、あいさつしました。

【内閣委員会】学術会議法案参考人質疑/梶田前会長/学術会議の同意なく独立性脅かす

 日本学術会議を解体する法案の参考人質疑を行いました。学術会議前会長の梶田隆章氏は法案に強い懸念を表明。「学術会議との真摯な協議を欠き、同意を得ないまま、組織・会員選考などの変更を法定化すること自体、ナショナルアカデミーの独立性・自律性を脅かす懸念がある」と述べ、再検討を強く求めました。

 法案は、国の特別の機関である学術会議を特殊法人化。首相任命の監事や外部者でつくる会員の選定助言委員会などを新設します。

 梶田氏は、学術会議は自律的に改革の方策を議論し実行してきたと述べ「新たな学術会議法を求めたことはない」と強調。「科学者の総意の下に」設立されると明記した現行法の前文を法案は削除していると批判し「科学者の総意の下と言えない組織が学術的に国を代表する機関なのか」と述べました。

 梶田氏は、法案は国が幾重にも学術会議を監督する仕組みになっていると指摘。補助金は政府の裁量によるので不安定だと懸念し、法人発足時に特別な方法で会員を選考するのも「極めて不自然」だと強調しました。

 私は、会員の選考は、ナショナルアカデミーの独立性、自律性の根幹だと指摘。法案の会員選考は学術会議の自主性、独立性を損なうのではないかと質問。梶田氏は主要国のアカデミーはいずれも現会員が次期会員を自律的に選考していると答弁しました。

 日本弁護士連合会憲法問題対策本部副部長の福田護氏は、政府が法案の目的としている「独立性の徹底」との説明は成り立たないと主張しました。菅義偉首相による会員任命拒否に対し理由の説明と任命を求め続けていることなどから分かるように「学術会議は十分に独立して活動している」と指摘。「学術会議の独立性を違法に侵害した任命拒否について政府自身の責任を放置したまま、逆に学術会議を廃止して新たな法人にしようとする本法案は本末転倒であり、法的正義に反する」と主張しました。

 私は憲法23条が保障する学問の自由について質問。福田氏は、法案は学術会議への制約が非常に大きいとして「学術会議の中で学問の自由が貫かれるかは、大変大きな危惧を持たざるを得ない」と述べました。

 筑波大学長・国立大学協会長の永田恭介氏、元文部科学省科学技術・学術政策局長の有本建男氏は、法案に賛成の立場を表明しました。

 内閣委員会は、委員会散会後に理事会を再開し、自民党が法案の委員会採決を9日に行うことを提案しました。私は「参考人質疑で、法案の問題点が改めて明らかになった。十分な審議が必要だ」と審議の継続を求め、引き続き協議を行うことになりました。

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学術会議同意なく独立性脅かす/衆院委参考人質疑/梶田前会長ら解体法案批判/塩川議員が質問

「しんぶん赤旗」5月8日・1面より

 衆院内閣委員会は7日、日本学術会議を解体する法案の参考人質疑を行いました。前学術会議会長の梶田隆章氏は法案に強い懸念を表明。「学術会議との真摯(しんし)な協議を欠き、同意を得ないまま、組織・(会員)選考などの変更を法定化すること自体、ナショナルアカデミーの独立性・自律性を脅かす懸念がある」と述べ、再検討を強く求めました。(参考人の陳述要旨4面)

 法案は、国の特別の機関である学術会議を特殊法人化し、首相任命の監事や外部者でつくる会員の選定助言委員会などを新設します。

 梶田氏は、学術会議は自律的に改革の方策を議論し実行してきたと述べ「新たな学術会議法を求めたことはない」と強調。「科学者の総意の下に」設立されると明記した現行法の前文を法案は削除していると批判し「科学者の総意の下と言えない組織が学術的に国を代表する機関なのか」と述べました。

 梶田氏は、法案では国が幾重にも学術会議を監督する仕組みになっていると指摘。補助金は政府の裁量によるので不安定だと懸念し、法人発足時に特別な方法で会員を選考するのも「極めて不自然」だと強調しました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は、法案の会員選考は学術会議の自主性・独立性を損なうのではないかと質問。梶田氏は主要国のアカデミーはいずれも現会員が自律的に選考していると答弁しました。

 日本弁護士連合会憲法問題対策本部副本部長の福田護氏は、政府が法案の目的としている「独立性の徹底」との説明は成り立たないと主張しました。菅義偉首相(2020年当時)による会員任命拒否に対し理由の説明と任命を求め続けていることなどから分かるように「学術会議は十分に独立して活動している」と指摘。「学術会議の独立性を違法に侵害した任命拒否について政府自身の責任を放置したまま、逆に学術会議を廃止して新たな法人にしようとする本法案は本末転倒であり、法的正義に反する」と主張しました。

 塩川氏は憲法23条が保障する学問の自由について質問。福田氏は、法案は学術会議への制約が非常に大きいとして「学術会議の中で学問の自由が貫かれるかは、大変大きな危惧を持たざるを得ない」と述べました。

学術会議解体法案で参考人質疑/衆院内閣委/意見陳述の要旨/前日本学術会議会長 梶田隆章氏

「しんぶん赤旗」5月8日・4面より

 衆院内閣委員会が7日行った学術会議解体法案についての参考人質疑での梶田隆章・前日本学術会議会長と福田護・日弁連憲法問題対策本部副本部長が行った意見陳述の要旨は次の通りです。

 日本学術会議は2021年4月22日の総会で「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」を決定しました。現行の日本学術会議の設置形態はナショナルアカデミーの5要件を満たしており、変更する積極的理由を見いだすことは困難と結論しています。

 日本学術会議は新しい日本学術会議法を求めたことはありません。現行の日本学術会議法の前文は、法案からなくなり、「科学者の総意の下」の文字も消えています。「科学者の総意の下」と言えない組織が科学者の賛同を得て学術的に国を代表する機関なのか懸念があります。

 日本学術会議との真摯(しんし)な協議を欠き同意を得ないまま、独立性や自律性に多大な影響を与えうる組織選考などを変更し法定化すること自体がナショナルアカデミーの独立性、自律性を脅かす懸念があります。

 現在の日本学術会議法は、独立してその職務を行うとして「独立」が明記されていますが、法案では「独立」の文字は消えています。運営における自主性、自律性は配慮義務にとどまっており、独立性への懸念があります。

 昨日、国際学術会議から、日本政府による日本学術会議の運営と会員選考の手続きに干渉しようとする度重なる試みに対し深い懸念を表明するとのメッセージを受け取りました。

 第25期学術会議では、会員選考方針を自律的に定め、新会員の選考対象者をより広くから求めました。選考には年齢、ジェンダー、地域などの多様性にも配慮するなど、改革を進めながら行いました。

 法案では、新たな法人発足時の会員選考に特別な選考方式が法定されています。発足時に特別な選考を行わなければならない理由はなく、極めて不自然な選考方式で懸念があります。通常時の会員選考では、会員以外から構成される選定助言委員会が選定方針のみならず、候補者選定についても意見を述べることができるとされています。候補者選定は特定の外部の影響を受ける懸念があります。

 法案は、日本学術会議が求めているナショナルアカデミーの5要件と、日本学術会議の機能強化に資するものかどうかの点で懸念が拭えません。

 日本学術会議がより良く役割機能を果たす観点から法案の再検討を強く求めます。性急な改革が学術に大きな混乱をもたらす懸念は、他国の例でも明らかになりつつあると思います。


「議事録」

第217回通常国会 令和7年5月7日(水曜日)内閣委員会 第18号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 今日は、参考人の皆様には貴重な御意見を賜り、ありがとうございます。

 それでは、梶田参考人にお尋ねをいたします。

 二〇二〇年に六人の会員候補者の方の任命がされなかった件につきましてですが、その理由の説明もないこと、また、速やかな任命を求めたにもかかわらず、任命されないままであることについてはどのように受け止めておられるんでしょうか。

○梶田参考人 御質問ありがとうございます。

 第二十五期が始まった初日に、六人の任命がされなかったということを我々は知りまして、大変に驚きました。そして、その総会の最中に緊急に文書をまとめて、任命しなかった理由を教えてほしい、そして速やかに任命してほしいという文書を提出させていただきました。

 残念ながら、それ以降、我々には何も理由も教えていただけませんし、任命もされていない、そういう状況かと思っております。

○塩川委員 説明を求めたにもかかわらず、説明がない、速やかな任命を求めたにもかかわらず、任命されないままであった。

 そういう下で今回のこのような法案が出されたことについてはどのようにお考えでしょうか。

○梶田参考人 ありがとうございます。

 これはちまたで言われていることなので、必ずしも私はこの場でどうこうということはございませんけれども、私たちとしましては、日本学術会議がやはり日本のナショナルアカデミーとしてよりよいものになっていくんだという、そういう不断の努力がまず必要なんだというふうに思っております。

 そのような中で、内閣府が有識者懇談会を設置して、今回法案として出てきたわけですけれども、そのようなプロセスにおいて、日本学術会議がよりよいものになっていくような法案なのか、あるいは、より機能が発揮できるような法案なのか、そして、もちろん、アカデミーとしてきちんとした独立性、自律性がある、そういう法案になっているのかということにつきまして、国会できちんとした御議論をお願いしたいと思っております。

○塩川委員 ありがとうございます。

 続けて梶田参考人にお尋ねしますが、現行の学術会議法の前文に、日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と協力して学術の進歩に寄与することを使命とし、ここに設立されると学術会議の使命について書かれているところであります。

 法案では、この前文が削除されます。この学術会議の使命の部分が削除されることについての受け止めはいかがでしょうか。

○梶田参考人 ありがとうございます。

 本日、最初の私の十分の話の中でも一部申しましたが、現行法の学術会議の使命を記した前文というのは私たちにとって非常に重要なもので、まさにこの使命を読んで、私たちは日本学術会議の会員として、私の場合は会長として、仕事をしてまいりました。

 そして、先ほども申しましたけれども、科学者の総意の下という言葉がありますが、それが今の法案では完全に消えており、恐らくこれは科学者の総意の下ではないということでそういうことになっているんだと思いますが、やはり私たちは、科学者の総意の下にある学術会議として発展をしていってほしいと思っております。

○塩川委員 非常に重要な規定であるというお話と、この科学者の総意の下にという部分でありますけれども、やはり科学者自らの自主的な団体として科学者の総意の下に設立されたのが日本学術会議だということであります。

 今回の新法の提出に当たっては、学術会議との真摯な協議を欠いたまま、学術会議からの懸念も法案に反映されていないということについてはどのようにお考えでしょうか。

○梶田参考人 ありがとうございます。

 私が会長のときに、本日も度々出ておりますナショナルアカデミーの五要件、これは我々が言っているというよりも、世界のナショナルアカデミー、先進国のナショナルアカデミーをレビューしたときに、この五要件がどの国もしっかりと担保されている、そういうことに基づいて私たちは発言しております。

 ということで、まず、このナショナルアカデミーの五要件がしっかり担保されていること、そして、それとともに、やはり私たちは、学術が日本社会あるいは世界人類の将来のために重要であるというふうに思っておりまして、そのような観点から、日本学術会議が機能強化ができるように、具体的に四点今朝申しましたが、そのようなことがしっかりと新しい法律を作る際に意識されて、しっかりと議論された上で法律ができていく、そういうことを望んでおります。

○塩川委員 五要件の担保の話をいただきました。

 新法におきましては、中期的な活動計画、年度計画の策定や、また総理任命の評価委員会による評価、総理任命の監事による監督、こういう組合せによる組織運営の仕組みを定めています。

 私は、事業実施機関ではない学術会議、つまり、審議機関としての学術会議において過重な関与の仕組みではないのか、その点でも独立性、自律性の観点から不適切ではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

○梶田参考人 ありがとうございます。

 私たちもまさにそのように考えておりまして、基本的に、やはり学術会議というものは独立して審議をする、そういう観点が非常に重要であり、今回の法案を見させていただく限り、過重な、言葉は悪いんですけれども、上からの機関が見ていくような、そういうようなものになっており、これで本当に独立してしっかりと学術会議が審議ができるのかということについて懸念を持ちます。

○塩川委員 このような国の関与の仕組みというのは、主要な国々のナショナルアカデミーにおいては例がないというお話をお聞きしますが、具体的にどういう違いがあるのかということについて、もし御見識がありましたら、教えていただけないでしょうか。

○梶田参考人 ありがとうございます。

 これについて、もちろん、私は各国のナショナルアカデミーについての専門家ではないので、ちゃんとしたことは言えないということを言った上でなんですけれども、私たちが調べた限りでは、先ほどから申しましたような多重の監督のような、このような仕組みで運営されているナショナルアカデミーはないと思います。

 先ほど来申し上げていますように、ナショナルアカデミーの独立性、自律性、そのようなことが各国でしっかりと認識された上で、各国なりにナショナルアカデミーが運営されていると思っております。

○塩川委員 同様に、会員選考についてですけれども、やはりナショナルアカデミーの独立性、自律性の根幹だと考えます。新法における会員選考の仕組みというのが学術会議の自主性、独立性を損なうのではないのかということを危惧するものであります。

 こういった点で、外国のアカデミーにおいて、こういった会員選考に関して政府が関与する、そういう仕組み、事例というのはあるのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。

○梶田参考人 ありがとうございます。

 外国一般についてということでは、正直なところ、全ての国を調べているわけではないので、G7参加国レベルでの調査の結果ですけれども、会員選考については、どこの国のアカデミーであっても、コオプテーション方式で自律的に選考が行われていると承知しております。

○塩川委員 ありがとうございます。

 永田参考人、有本参考人、福田参考人にお尋ねいたします。

 梶田参考人の質問の冒頭でもお聞きしたんですけれども、二〇二〇年の会員候補者の方の任命がされなかった問題について、学術会議として、任命をしない理由について明らかにしていただきたい、速やかに任命をしてもらいたい、それが果たされていないといった六人の方が任命されなかった経緯について、政府の対応等についてのお考えをそれぞれお聞かせいただけないでしょうか。

○永田参考人 任命拒否の案件ですかね。それに関しましては、人事でその内容をつまびらかにするという事例がほかにあれば、例えば、特に会社等で採用しない、それがあれば、当然ながら開示をされるものだろうと思います。

 それから、どうやって選ばれたか、過去の事例は分かりませんけれども、それなりの判定基準があって行われてきたことなんだろうと思います。それがある数を超えてきていれば、当然、ある一定の判断は働くであろう。

 皆さんも人事をおやりになったときに、採用されない人に採用されない理由を開示すべきだと思われるかどうかということです。

 以上です。

○有本参考人 ありがとうございます。

 今日の参考人の範囲を超えているような気がいたしますけれども、私は、やはり政府側から本当にハイレベルで盛んに答弁をされているわけですから、それはそれで、もう私がここであえてコメントすることではないというふうに思っております。

 それとは、いろいろつながりはあるか分かりませんけれども、これは学術会議の法案ですからしっかり議論をして、ゴールは同じだと思うんですよ、いい学術会議を、世界に冠たるものをつくるという観点から是非御議論をいただきたいと思います。

 以上です。

○福田参考人 御質問ありがとうございます。

 冒頭に私の方から参考人意見として申し上げたところに、基本的には申し述べたとおりなのですが、二〇二〇年の会員任命拒否の問題、これは政府として、やはりそれまでと違った取扱いをするその理由は何なのか、そして、なぜこの六人なのかということについての少なくとも説明責任が果たされていないだろうというふうに私ども日弁連としても指摘をさせていただいております。

 そして、もう一つ申し上げておくと、私もこの任命拒否問題についての情報公開訴訟に関与をしている弁護士の一人でありますが、政府側の答弁として、情報公開について、その理由、経過が分かる書面は不存在だ、存在しない、そういう回答なんですよね。これは情報公開諮問委員会の方も指摘をしているんですが、存在しないというのは妥当性を欠く、そういう指摘がございます。

 つまり、公文書管理法に基づいて、きちんとそのしかるべき経過が分かる、そういう文書を作成をし、保存しなければならない。それがされていないということも含めてですが、この問題については、やはり行政としての公正、透明性の原則と、それから説明責任の原則に背反をする。

 それをそのまま放置をしながら、学術会議の方に問題があるかのようにして今回の日本学術会議法案が提出をされていることについては、やはり本末転倒ではないかというふうに考えます。

 以上です。

○塩川委員 福田参考人に、もう一問、最後にお聞きいたします。

 やはり今回の法案は、憲法二十三条の学問の自由との関係で極めて危惧するものであります。この学問の自由との関係で今回の法案をどのように評価をしておられるか、この点についてお教えください。

○福田参考人 学問の自由については、先ほどちょっと申し上げましたけれども、やはり科学者集団として、そこの規律に従って議論が進められる、その自由というのが根幹になければならないだろうと思います。そして、今回の法案については、やはりそういう学術会議としての自由な判断やその判断の枠組み、これも含めてですが、非常に制約が大きい。

 そういう制約の下で、学問の自由というのが、今申し上げたような意味での学術会議という科学者集団で貫かれるのかどうなのかということについては大変大きな危惧を持たざるを得ないと思います。

 以上です。

○塩川委員 終わります。ありがとうございました。

 

憲法記念日の宣伝行動

 伊藤岳参院議員、加川よしみつさいたま市長予定候補と。

 生存権保障のために消費税5%減税、大幅賃上げ、医療介護の抜本的拡充を!

 国民の参政権を侵害する企業・団体献金は禁止を!

 選択的夫婦別姓、同性婚の実現を!米国言いなりの大軍拡やめて、9条活かした対話と包摂の外交を!


5・3憲法記念日 各地で行動/改憲勢力には審判を@埼玉

「しんぶん赤旗」5月4日・5面より

 日本共産党の塩川鉄也国対委員長・衆院議員と伊藤岳参院議員・埼玉選挙区候補は憲法記念日の3日、埼玉県川口、さいたま両市で市議らとともに宣伝し「憲法を生かす政治の実現へ、参院選で共産党を伸ばしてください」と訴えました。

 伊藤氏は、戸籍上同性のカップルの結婚を認めないのは「違憲」だとする裁判の判決が相次いでいるとして「憲法13条は、国民誰もが幸せを追求する権利を保障している」と強調。「同性婚の法制化に踏み出さず、大軍拡で憲法を壊す自民党に、参院選で審判を」と呼びかけました。

 塩川氏は、金の力で政治がゆがめられるもとで、消費税増税と大企業の法人税減税が繰り返され、アメリカ言いなりに大軍拡が進められるなど、政治に憲法が生かされていないと指摘。「憲法が花開く政治の実現へ、力をあわせて頑張ります」と訴えました。

 さいたま市では、加川よしみつ市長予定候補=共産党公認=も訴えました。

 宣伝に足を止め、「今の政治は良くない。自民党はアメリカにペコペコしすぎ」と話した若い男性も。「共産党に頑張ってもらわないと」と激励していく女性もいました。

「ゾーン30プラス」の視察

 住宅街や通学路の交通安全のため、最高速度30km/hのエリアを指定する「ゾーン30」に、速度抑制を図る物理的デバイス(ハンプ・狭さく等)をプラスして、生活道路の人優先の通行空間の整備を図るものです。

 全国で一番整備が進んでいる埼玉県警、さいたま市からヒアリング。

埼玉県中央メーデー

 物価上昇を上回る大幅賃上げを!

 全国一律最賃、今すぐ時給1500円以上に!

 公務員を増やして公務・公共サービスの拡充を!

 ケア労働者の抜本的な処遇改善を!

 消費税減税、インボイス廃止!

 人権守れ、差別をなくせ!

 防衛予算削減、暮らしに回せ!

 企業・団体献金と政党助成金廃止!

 

 


各地のメーデー/埼玉/「声上げれば政治動く」

「しんぶん赤旗」5月2日・5面より

 第96回埼玉県中央メーデーが、さいたま市の北浦和公園で開かれ、1100人が参加しました。参加者は「憲法守ろう」「最賃上げろ」と声を上げて集会とパレードを行いました。

 あいさつした藤田省吾実行委員長(埼労連議長)は「高額療養費負担上限額の引き上げ凍結、埼玉県議会の『インボイス制度廃止』の意見書可決など、国民が声を上げ、行動することで政治が動いた」と強調。参院選で、新自由主義を転換する政治の実現を呼びかけました。

 日本共産党から、塩川鉄也国対委員長・衆院議員、伊藤岳参院議員・埼玉選挙区予定候補、柴岡祐真県委員長らが参加。伊藤氏は、物価高騰や「トランプ関税」への不安が広がる中、「消費税廃止をめざして5%に減税し、1世帯当たり手取りを12万円増やそう」と訴えました。

 参加した、医療機関で働く山口晶乃さんは「医療・介護の現場はどこも厳しく、給料は上がらない。長く働き続けたいと思える職場へ、声を上げたい」と話しました。

 

北浦和駅前で、メーデー参加者激励の日本共産党街頭宣伝

 伊藤岳参議院議員、加川よしみつさいたま市長選予定候補と訴え!

 大幅賃上げ、消費税5%への減税とインボイス廃止、医療介護の抜本的拡充を!

 市民負担増、市民サービス切り下げ、大規模開発推進のさいたま市政の転換で市民の暮らしを守ろう!

埼玉県民大運動実行委員会の院内集会

 伊藤岳参議院議員とともに国会報告。

 伊藤議員は街頭での対話で「雇い止めされた」「就活で内定取れない」「アルバイト先が見つからない」と企業が採用抑制をしていることを実感。

 物価高騰対策に無策、トランプ関税にルール守れと言えない石破政権の転換を!

久喜市で党を語るつどい

 学術会議法案、医療介護の危機、保育士の賃上げ、消費税減税のアピールの工夫、中小企業の賃上げ支援策、コメ不足と農産物輸入自由化、トランプ関税問題、消費税減税や企業・団体献金禁止での党の値打ちなど、質問やご意見をいただきました。

 国会論戦に活かしていきます。

【内閣委員会】学術会議の原点を否定する法案

 日本学術会議を解体する法案の質疑が始まりました。私は法案の撤回を要求。現行の学術会議は、学術が政治に従属し戦争に協力した戦前の反省の上に立ち、科学者の総意によって設立されたと述べ、法案はその原点を否定するものだと批判しました。

 法案は、現行法を廃止し、国の「特別の機関」である学術会議を特殊法人化。首相任命の「監事」や、外部者による「助言委員会」などを設け、政府が介入できる仕組みになっています。これを坂井学内閣府特命担当相は、「国から補助金を入れるということで最低限の説明責任等に関する仕組みをいれたうえでできるかぎり独立をした組織に変えるものを目指した。」と答弁しました。

 私は、国の機関でありつつ法律上の独立性を担保され、政府への勧告権も持つ現行の制度を変える積極的理由は見いせだせないとした内閣府の有識者会議の報告(2015年)に言及。なぜ現行法のもとで独立性を高める措置をとらず、新法を定める必要があるのかと追及しました。

 法案は、日本の平和的復興と人類社会の福祉への貢献を使命とすると明記した現行法の前文を削除しています。塩川議員は、現行法は日本国憲法23条「学問の自由」を具体化したものであり「憲法に立脚する学術会議の原点を真っ向から否定するものだ」と強調しました。

 さらに、1949年の同会議発会式で吉田茂首相が、科学者の総意による設立と、政治的干渉を受けないための「高度の自主性」に言及していたと指摘。法案は、この学術会議の立脚点を否定し、現行法にはある独立性の保障規定を削除していると批判しました。

 学術会議は2017年に、防衛装備庁の軍事研究委託制度に対し「問題が多い」とする声明を発表しています。私はその後の20年に菅義偉首相が学術会議会員の任命を拒否した経過に触れ「学問研究の軍事利用推進の立場から、学問の自由を掲げ、科学者の自主性・自律性を尊重してきた学術会議に干渉・介入しようとしている」と、法案の狙いを批判。坂井大臣は「指摘は違っている」と開き直りました。私は任命拒否と法案の撤回を強く求めました。

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学問軍事化へ政府介入/学術会議解体法案/塩川議員が狙い告発/衆院委で審議入り

「しんぶん赤旗」4月26日・1面より

 日本学術会議を解体する法案の質疑が25日、衆院内閣委員会で始まりました。日本共産党の塩川鉄也議員は法案の撤回を要求。現行の学術会議は、学術が政治に従属し戦争に協力した戦前の反省の上に立ち、科学者の総意によって設立されたと述べ、法案はその原点の否定だと批判しました。

 法案は現行法を廃止し、国の「特別の機関」である学術会議を特殊法人化。首相任命の「監事」や、外部者による「助言委員会」などを設け、政府が介入できる仕組みになっています。坂井学内閣府特命担当相は「国から補助金を入れるということで最低限の説明責任に関する仕組みを入れた上で、できる限り独立した組織に変えるものを目指した」と答弁しました。

 塩川氏は、国の機関でありつつ法律上独立性を担保され、政府への勧告権も持つ現行の制度を変える積極的理由は見いだしにくいとした内閣府の有識者会議の報告(2015年)に言及。なぜ現行法のもとで独立性を高める措置をとらず、新法を定める必要があるのかと追及しました。

 法案は、日本の平和的復興と人類社会の福祉への貢献を使命とすると明記した現行法の前文を削除しています。塩川氏は、現行法は日本国憲法23条「学問の自由」の具体化であり、法案は「憲法に立脚する学術会議の原点を真っ向から否定する」と強調しました。

 さらに、1949年の同会議発会式で吉田茂首相が、科学者の総意による設立と、政治的干渉を受けないための「高度の自主性」に言及していたと指摘。法案は、この学術会議の立脚点を否定し、現行法にはある独立性の保障規定を削除していると批判しました。

 学術会議は2017年、防衛装備庁の軍事研究委託制度には「問題が多い」とする声明を発表。塩川氏はその後20年に菅義偉首相が学術会議会員の任命を拒否した経過に触れ「学問研究の軍事利用推進の立場から、学問の自由を掲げ、科学者の自主性・自律性を尊重してきた学術会議に干渉・介入しようとしている」と法案の狙いを批判。坂井氏はまともに反論できませんでした。塩川氏は、任命拒否と法案いずれも撤回を強く求めました。


「議事録」

第217回通常国会 令和7年4月25日(金曜日)内閣委員会 第17号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 日本学術会議法案について質問をいたします。

 最初に、今日の委員会の冒頭で、大臣の方から答弁の訂正がありました。四月十八日の衆議院本会議の答弁において、候補者選考委員会と申し上げるべきところを候補者選定委員会と間違えたという点、それぞれの機能、役割が違うものを間違えているという点は極めて重大であります。

 ただ、大臣の答弁で、候補者選定委員会と言っている場所が全部で四か所あるんですよ。市來議員のところで二か所と、三木議員のところで一か所と、私のところで一か所なんですけれども、これを全部訂正するということなのか。

○坂井国務大臣 申し訳ありません。まだそこを全部当たっておりませんので。御指摘をいただいたところだけ。

○塩川委員 要するに、そういう格好で、精査していないという話だと思いますよ。

 ということについて、私は、改めて、理事会でしっかり対応を議論する必要があると思いますので、この件について、理事会での協議を求めたいと思います。

○大岡委員長 この件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。

○塩川委員 そういう点でも、この法案の準備が本当にいいのか、こういうことも、こういった一つの事例でも極めて問われていると思っております。

 その上で、今日の質疑を聞いておりまして、やはり、現行の日本学術会議法が廃止をされるというような今回の法案のたてつけになっているわけであります。附則の第二十八条で、日本学術会議法を廃止をすると。

 率直に思うんですけれども、なぜ現行の学術会議法を廃止をし、現行の学術会議を廃止しなければならないのか、この点についてお答えいただけますか。

○笹川政府参考人 済みません、法制的な話になりますので、お答えさせていただきます。

 独立行政法人とか特殊法人、国の組織を外の法人にするときには、元々国の中にあった組織について書いている法律を廃止して新法でやるという形、国立大学もそうでございました、それに倣ったところでございます。

 全く、学術会議をここで断ち切ってということではなくて、理念が拡大、深化しているということは我々も申し上げておりますので、そういうつもりはございません。法制的な理由です。

○塩川委員 外の組織にするときには新法で行うというだけの話であって、だったら、現行の組織の下で独立性や自律性を高めればいいんじゃありませんか。大臣、いかがですか。

○坂井国務大臣 懇談会の報告書でもありましたように、今、時代の流れ等の中で、学術会議に対していろいろな役割を求められているという状況の中で、今の組織ではそれに十分に応えることができないということを受けて、今回は特殊法人化ということで法案を作成をして、提出をさせていただいたということでございます。

○塩川委員 現行の組織の下で独立性、自律性を高める措置を取ればいいんじゃないのかと聞いているんですが、もう一度。

○笹川政府参考人 いろいろな理由がございましたけれども、分かりやすく二つ申し上げますと、法人になることによって、国の外、国とは別の組織になるということでございます。二つ目は、これによって、会員の選考、選任が完全に自由になって、国の関与がなくなる。

 この二つで、海外のアカデミーと同様な自律性の高い組織になるというふうに思っております。

○塩川委員 いや、それは説明になっていません。

 元々、だって、二〇一五年の有識者の報告の中で、「国の機関でありつつ法律上独立性が担保されており、かつ、政府に対して勧告を行う権限を有している現在の制度は、日本学術会議に期待される機能に照らして相応しいものであり、これを変える積極的な理由は見出しにくい。」と言っていた。それを覆すような説明にまるでなっていないわけでありますよ。

 これは、科学者の総意として、科学者自身によって立法された学術会議の七十六年の歴史を否定する、そういうものじゃありませんか、大臣。

○坂井国務大臣 設立以来七十六年余りの学術の進歩と社会の変化を踏まえると、学術会議には拡大、深化する役割に実効的に対応していくことが求められるという懇談会の報告書を踏まえて今回の法案が作成されたものでありますが、この拡大、深化する使命、目的を現代の視点から捉え直し、法制的な観点から適切な用語を用いて記述して作ったのがこの新法でありまして、学術会議の継続性が失われることはないと考えております。ですから、否定をするものでもないということかと思います。

 「科学が文化国家の基礎」「わが国の平和的復興」という理念は、「学術に関する知見が人類共有の知的資源」「経済社会の健全な発展」という表現に包含されているものと考えております。

○塩川委員 学術会議の廃止は、やはり学術会議の原点を否定するものだと言わなければなりません。

 是非、この問題についてしっかりと議論を深めていく上でも、大臣も、学術会議の継続性が失われるものではない、継続するんだと言うわけですけれども、法律上は新法なんですよ。だから、現行法と新法との対比をしっかり行っていくことがこの委員会での議論を深めることになる。そういう意味では、新旧対照表のようなものが必要なんですよ。

 これは要望したんだけれども、作っていないと言うんだけれども、それを作ってもらえませんか。現行法と新法との対照表、どこが変わってどこが同じなのかと異同が分かるような。そういうことによって当委員会での審議を深めていく。こういう、現行法と新法の対照表、是非作って、委員会に出してもらえませんか。

○坂井国務大臣 新法において、新旧というのが、今まで、新法の場合はやはり作ってこなかったということがあろうかと思います。旧はないということで、新旧、なかなかこれは難しいかと思います。

○塩川委員 だから、比較対照表でいいんですよ。別に新旧でなくていいから。比較対照表、作ってもらえませんか。

○坂井国務大臣 いや、申し訳ありませんが、今ここで拙速にちょっと私が決められる話ではないと思いますので。

 今の法案は、とにかく新法ではございます。おっしゃるような、学術会議を継続をするという意味合いで我々臨んではおりますが、新法は新法でございますので、そういった立場を考えながら、ちょっとこれは考えさせていただきたいと思います。

○塩川委員 是非作っていただきたい。過去に例もあるんですよ。この委員会でも議論した、経済安保情報保護法。これは特定秘密保護法を念頭に置いて作っているわけですよ。私が要望しましたら、特定秘密保護法と経済安保情報保護法の比較対照表を作って持ってきましたよ。ちゃんと仕事していますよね。

 議論を深めるのであれば、経済安保情報保護法と特定秘密保護法の対照表を作ったのと同様に現行法と新法の比較対照表を出すというのは、議論を本当に深めていく、政府が本当にいいと思うのであれば、そういう比較対照表を出すということが審議の大前提として必要じゃありませんか。

○坂井国務大臣 私も、法制局的にはなかなか難しいということですが、今御指摘をされた案件も含めて検討させてもらいたいと思います。

○塩川委員 是非、連休明けには出していただきたいと思います。理事会としても要望するということについて、是非求めたいと思いますが。

○大岡委員長 この件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。

○塩川委員 是非、こういった対応で審議を深めていくことをお願いしたいと思っております。

 大臣にお尋ねします。

 現行の日本学術会議法は、その前文で、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と協力して技術の進歩に寄与することを使命とするという設立趣旨をうたっております。

 これは、戦前の日本が学術を政治に従属させ、また学術の側も戦争遂行に加担する役割を果たしたとの痛苦の反省の上に、学問の自由を保障する日本国憲法を具体化した日本学術会議法の歴史的な出発点を記したものであります。

 ところが、本法案は、この前文を削除し、文化、平和の文言は消え、社会課題の解決に寄与することを目的とし、学術を経済社会の健全な発展の基礎と置き換えております。これは、憲法に立脚する学術会議の理念を真っ向から否定するものではありませんか。

○坂井国務大臣 この法案における学術会議の目的及び基本理念は、学術会議の拡大、深化する使命、目的を現代の視点から捉え直し、適切な用語を用いて記述したものであり、この現行法の基本理念は新法に引き継がれていき、学術会議の継続性が失われることではないと思います。

 国が設立する法人に対して国民が負託する使命、目的を表現する用語は、より恒久的、普遍的なものとすることが適切であり、法制的な観点からこのような表現としたと考えております。

○塩川委員 学術会議の使命というのが削除されているということが極めて重大だということであります。

 一九四九年一月の日本学術会議第一回総会において、発足に当たっての決意表明ということが行われております。「われわれは、これまでわが国の科学者がとりきたつた態度について強く反省し、今後は、科学が文化国家ないし平和国家の基礎であるという確信の下に、わが国の平和的復興と人類の福祉増進のために貢献せんことを誓うものである。」と述べております。

 このように、戦前、戦中に科学者が戦争に協力した、その反省に立っての決意が、日本国憲法に基づく日本学術会議の原点であります。前文の削除によってこの原点を投げ捨てることになるんじゃありませんか。

○坂井国務大臣 繰り返しになりますが、この理念は、用語を変えてはございますが、引き継いでいるということをまずは認識をしております。

 学術会議の在り方については、まず、令和三年四月に、学術会議において、検討すべき課題があるという認識の下、「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」を取りまとめ、改革に向けての取組を開始したと承知しております。

 これを受けて、政府としても、学術会議を国から独立した法人とする案と国の機関のままとする案の両方を俎上にのせて議論することとし、令和五年八月から有識者懇談会を開催し、学術会議に求められる機能及びそれにふさわしい組織形態の在り方について検討を重ねたものでございます。この有識者懇談会も三十三回真剣な議論をいただいて、現在の出した報告書が取りまとめられております。

 先ほども申し上げましたが、国の機関のままの改革では限界があるということから今回の法案につながっているということでございますが、学術会議からの意見も踏まえて修正を行ったり、配慮してこの法案を作成したものと考えております。

 学術会議に対しては、この法案に関して示された懸念事項に対して内閣府から詳細な見解を示すなど、丁寧な説明をしてきたものと承知しており、また学術会議も、この法案や法人化をすること自体に反対するものではない旨表明されていると承知しております。

 学術会議においては、会員選考の透明性の向上に努めるとともに、アクションプランを作成し、社会の課題の解決に向けての取組などに努めていただいているものと承知しており、独立性、自律性の強化や会員選考の透明性向上などの改革の方向性はこの法案と同じであると考えております。そういうことです。

○塩川委員 いや、学術会議の原点の話をしているわけで、やはり戦前、戦中に戦争に協力した、そういう科学者が取り来った態度について強く反省する、これが前文に盛り込まれている、科学者の総意の下における決意であった。ここのところが削除しているということに、その原点を投げ捨てることになる、このことについて、まともにお答えすることがありませんでした。

 現行の学術会議法の審議における政府答弁においては、「科学者の総意の下に、我が国科学者の代表機関として、このような組織が確立されて、初めて科学による我が国の再建と、科学による世界文化への寄与とが期し得られるのであります。この法案制定の理由は、右のような役割を果し得る新組織、即ち科学者みずからの自主的団体たる日本学術会議を設立するにあるのであります。」と述べています。科学者自らの自主的団体として、科学者の総意の下に設立されたのが日本学術会議でした。

 しかし、今回、日本学術会議の意見も聞かず、押し切るように提出をされた本法案というのは、科学者の総意による設立を否定をして、国の都合による新法人の設立を図る、こういうものになっているというのが実態ではありませんか。

○笹川政府参考人 お答え申し上げます。

 私ども、繰り返しですけれども、学術会議の連続性について、継続性、大切なことだと思います。それが拡大、深化していくものに合わせて、時代にフィットした組織になっていただきたいということで、設立時の思い、理念、それは大事なものだと我々も思っておりますけれども、それを更に我が国のよい未来、歴史につなげていく、それは多分共通の思いだろうと思います。

 私どもは、前文が基本理念、第二条に移ったことによって、そういった思いの重さが軽くなるというふうには思っておりません。あくまでも法制的な理由でそうなりましたけれども、きちんと今後も独立性、自律性を尊重しながら対応していきたいと思います。

○塩川委員 今の答弁はその前の質問の答弁で、それ自身もなっていませんけれども、科学者の総意の下にということが立脚点としてある、そのことが問われているということで、一九四九年の日本学術会議の発会式におきまして、吉田茂総理は、本会議の組織運営の構想は、全国科学者の総意に基づいたものであると祝辞を述べておりましたように、科学者の総意による設立というのが学術会議の立脚点であります。今回の法案は、この立脚点を否定するものと言わなければなりません。

 さらに、吉田総理のこの祝辞では、日本学術会議はもちろん国の機関ではありますが、その使命達成のためには、時々の政治的便宜のための制肘を受けることのないよう、高度の自主性が与えられていると述べていました。第三条の、日本学術会議は独立して職務を行うという独立性の保障を指すものであります。

 しかしながら、本法案ではこの規定を削除しました。大臣、独立性の保障という学術会議の根幹を否定するものではありませんか。

○坂井国務大臣 この法案は、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と説明責任の担保を図るものであり、独立を阻害をするというか、そういったものではないと考えております。

 現行法では、行政機関で学術会議がございますから、関係府省庁との調整等によって自由な意思表出等ができなくなることを避けるために、独立して職務を行うという規定が置いてございますが、既にこの法案によって法人化ということをすれば、当然、組織的な面からも独立性が明確になるということでございますので、もう分かり切って、見たからに分かる独立しているという状況に際して、独立といった文言が、これは必要がなくなっているということかと思っております。

○塩川委員 独立性という言葉がなくなる。その一方で、いろいろな仕組みで新法人の独立性や自律性を侵害するような仕組みがある。これから議論していくわけですけれども、監事や評価委員会や中期的な計画、また、コオプテーションの考え方の逸脱や選定助言委員会の問題などがあるわけであります。

 だから、新法ではなく、よりよくするのであれば、現行法でしっかりやればいいだけの話であって、しっかりとした独立性の保障ということを掲げた学術会議の活動のより発展につながる、そういう議論こそ行うことが求められていると思います。

 日本学術会議は、二〇一七年三月に、軍事的安全保障研究に関する声明を発表しました。学術会議が一九五〇年に発した、戦争を目的とする研究はこれを行わないとする声明と、六七年発表の、軍事目的のための研究を行わない声明を継承すると明記をし、学問の公開性と軍事的安全保障研究の秘密性との緊張関係について注意喚起をし、二〇一五年に発足した防衛装備庁の軍事研究である安全保障技術研究推進制度に対して、適切な審査による自主的な対応を求めておりました。

 そのことなどを受けて、二〇一七年十一月末の日本防衛研究大会では、元三菱重工航空宇宙事業本部顧問の西山氏が、学術会議の議論は全然論理的じゃないと批判を行いました。防衛装備庁の初代長官だった渡辺秀明氏が若干時間がかかると述べていたと、しんぶん赤旗が取材をしております。

 その一年後の一八年十一月、内閣府が、学術会議の推薦と内閣総理大臣の任命との関係について、これまでの形式的な任命という立場を投げ捨て、推薦のとおりに任命すべき義務があるとまで言えないという内部文書を取りまとめました。これが二〇二〇年の任命拒否につながっているわけであります。

 学問研究の軍事利用を推進する、そういう立場から、学問の自由を掲げ、科学者の自主性、自律性を尊重してきた学術会議に干渉、介入しようとする、これがこの法案の中身ということではありませんか。

○坂井国務大臣 この法案は、国の機関から学術会議を独立をさせ特殊法人化をし、そして独立性も機能も強化をする中で、様々社会の期待に応えられる、そして世界のナショナルアカデミーとして冠たる地位をまた築くといったことを期待をして、また求めて、独立をするということで特殊法人化、そして、その後も国からお金を入れるという、補助として入れるということから、最低限の説明責任等々に関する仕組みを入れて、できる限り独立をした、いわば学術会議自らが決める、運営をしていく、こういった組織に変えることを目指してこの法案化をしたものであり、委員御指摘の点を考えてというのは違っております。

○塩川委員 歴史的経緯を考えれば私が申し上げたとおりで、防衛省の軍事研究の推進の背景には、安倍政権の下での集団的自衛権行使容認の安保法制があるわけであります。軍学共同を進める安倍官邸が学術会議の会員選考に介入をしたというのが出発点です。

 この六人の任命拒否、そして本法案の撤回を求めて、質問を終わります。

【しんぶん赤旗掲載】秘密保全に国会組み込む/証言法改定案を批判

「しんぶん赤旗」4月28日・2面より

 2024年に成立した経済秘密保護法を受け、国会が重要経済安保情報の提供を受ける際の手続きなどを定める国会法・議院証言法改定案が24日の衆院本会議で、自民、公明、立民、維新、国民民主などの賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。

 現行国会法・議院証言法は、国会が内閣・官公署に証言・報告・記録の提出を求めたときは「応じなければならない」と義務づけています。法案は、政府や省庁が重要経済安保情報が含まれているとすれば拒否できると規定。提供された重要経済安保情報を知り得た議員が院外で情報を漏らせば刑罰を科し、委員会の質問でとりあげれば懲罰の対象とし、議員の除名処分までとれるようにします。

 同日の衆院議院運営委員会で私は「改定案は、秘密保護法の規定に準じて国会の委員会や議員が秘密情報を漏らさない厳格な仕組みをつくり、政府が拡大した秘密保全体制に国会を組み込むものだ」と批判。「憲法が保障する国会の国政調査権を制約し、国会議員の発言・質問の自由を奪うものであり、断じて認められない」と表明しました。

 【内閣委員会】学校の校庭が知らぬ間に不時着場に/野球場や陸上競技場も/自衛隊機低空飛行問題

 私は、学校の校庭などが管理者に連絡もなく自衛隊機の不時着場とされている実態を暴露しました。

 最低安全高度以下の低空飛行をする際、人や物件などの安全を守るため不時着地点を設定するなど国交省の許可が必要です。

 昨年11月に朝霞駐屯地で総理出席のもと行われた自衛隊観閲式の展示飛行とその訓練でも、自衛隊が近隣の学校の校庭や朝霞市の野球場、陸上競技場などを不時着場として設定しました。

 「管理者に事前了解を得ているか」と私がただしたのに対し、防衛省の中西礎之大臣官房審議官は得ていないことを認めました。

 私が観閲式当日、これらの施設では学校公開と保護者引き渡し訓練、野球やサッカーの大会などが行われていたことを指摘したことに、防衛省は「承知していない」と答弁。

 私は「市民の安全に配慮しないことを続けることは断じて認められない」と政府に中止を迫りました。

 それに対し林芳正官房長官は「法令を遵守し安全確保に万全を期す」と繰り返すのみで、背を向けています。

 さらにこのような展示飛行は、観閲式だけではなく各地の基地航空祭でも同様であり、私は危険な低空飛行の中止を求めました。

衆議院TV・ビデオライブラリから見る


校庭も不時着場とは/塩川氏 自衛隊機飛行で抗議/衆院内閣委

「しんぶん赤旗」4月29日・2面より

 塩川鉄也議員は23日の衆院内閣委員会で、学校の校庭などが管理者に連絡もなく自衛隊機の不時着場に設定されている実態を暴露しました。

 航空機の最低安全高度以下の低空飛行には、人や物件などの安全を守るため不時着地点を設定するなどして、国土交通省の許可を得ることが義務づけられています。昨年11月に陸自朝霞駐屯地(東京都、埼玉県)で石破茂首相出席のもと行われた自衛隊観閲式の展示飛行や飛行訓練でも、自衛隊が近隣の学校の校庭や埼玉県朝霞市の野球場、陸上競技場などを不時着場に設定しました。

 「管理者に事前了解を得ているか」との塩川氏の追及に、防衛省の中西礎之審議官は得ていないと認めました。塩川氏が観閲式当日、各施設では学校公開と保護者引き渡し訓練、野球やサッカーの大会などが行われていたと指摘すると、防衛省は「承知していない」と答弁。塩川氏は「市民の安全に配慮しないことを続けることは断じて認められない」と中止を迫りました。林芳正官房長官は「法令を順守し安全確保に万全を期す」などと繰り返し、中止要求に背を向けました。

 塩川氏は、同様の危険な低空飛行は各地の基地航空祭でも行われているとして中止を求めました。


「議事録」

第217回通常国会 令和7年4月23日(水曜日)内閣委員会 第16号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 今日は、自衛隊観閲式、また自衛隊基地の航空祭における自衛隊機の低空飛行問題について質問いたします。

 昨年十一月の九日、陸自の朝霞駐屯地におきまして、石破総理出席の下、防衛省・自衛隊七十周年自衛隊観閲式が行われました。その際、朝霞駐屯地周辺において自衛隊機の観閲飛行が実施をされ、航空法で禁止をされている集団飛行及び最低安全高度以下の高度での飛行が行われました。人口密集地域における最低安全高度三百メートルを下回る低空飛行、編隊飛行が行われたわけであります。

 資料をお配りさせていただきました。

 一枚目にありますとおり、自衛隊から国交省に対して、最低安全高度以下の高度の飛行許可申請書が出されております。赤い線を引いてあるところですけれども、「低空飛行実施経路周辺の障害物等及び回転翼航空機における不時着地点 付図第三のとおり。」となっておりますが、その一枚を資料の二枚目につけておきました。

 国交省にお聞きします。

 航空法において、最低安全高度以下の飛行についてどのように規定をされているか、許可に当たって、緊急時の不時着陸地点を定めることが要件となっているのはなぜか、お答えください。

○北澤政府参考人 お答え申し上げます。

 航空法第八十一条の規定により、地上又は水上の人又は物件の安全及び航空機の安全を確保するため、離陸又は着陸を行う場合を除いて、最低安全高度以下での航空機の低空飛行を原則として禁止しており、最低安全高度以下での飛行を行う場合は国土交通大臣の許可を受ける必要があります。

 最低安全高度以下の飛行の許可に当たっては、通常よりも低い高度で飛行するため、万一の際に不時着陸が可能となる地点を探す時間的猶予が短いことから、申請の際に、あらかじめ不時着陸地点を定めることを求めているものでございます。

○塩川委員 基本、禁止をされている措置ですけれども、しかし、それを認めるような場合については、あらかじめ不時着陸地点を定めておくということが必要だということであります。

 最低安全高度以下の飛行許可基準には、緊急時の不時着陸を確保することが要件となっております。

 防衛省にお尋ねいたします。

 朝霞駐屯地の観閲式観閲飛行において、配付資料の二枚目にありますように、黄色い線で囲っているところが、回転翼航空機、ヘリコプターの不時着地点となっております。吹き出しをつけたのは、うちの事務所の方ですけれども。

 改めて、この黄色い枠で囲まれた不時着地点となっている場所がどのような施設なのかについて御説明ください。

○中西政府参考人 お答え申し上げます。

 令和六年度に実施した観閲式の観閲飛行においては、国土交通省令で定める高度以下の高度で飛行する必要があったことから、航空法第八十一条ただし書の規定による許可を得るため、陸上自衛隊から国土交通省に申請をいたしました。

 委員御指摘の資料は、当該申請におきまして添付した、緊急の際に利用可能な不時着陸地点を図示した書面であり、当該申請の十四ページ目、配付資料の二枚目になりますけれども、こちらの黄色い線で囲った場所は、朝霞中央公園の競技場及び野球場、また、埼玉県立朝霞西高校など、各学校のグラウンドになるというところと認識しております。

○塩川委員 小中学校のグラウンドですとか、朝霞中央公園にあります野球場や陸上競技場というのが対象で。

 今答弁にもありましたけれども、緊急時に利用可能な場所ということでヘリの不時着地点としているわけですけれども、この不時着地点となっている施設の管理者に、ここを不時着地点にしますよということを事前に連絡をし、またその了解を取ったということなんですか。

○中西政府参考人 お答え申し上げます。

 航空法第八十一条ただし書の規定による許可を得るために必要な申請におきまして、緊急の際に利用可能な不時着陸地点を図示した書面を添付することとされておりますが、当該地点について施設管理者の了解を得る必要があるとは承知しておりません。

 したがって、不時着地点となっている施設の管理者に事前に連絡し了解を取っていることはいたしておりませんけれども、航空法第八十一条ただし書の規定にのっとって適切な手続を行っており、手続に問題があったとは考えておりません。

○塩川委員 緊急の際に利用可能な場所ということで、何かあったときにはそこに不時着するというふうに決めている場所だということです。ただ、その施設の管理者には事前に連絡もしていないし、了解も取っていないということです。

 この観閲式の当日に、これらのグラウンドや校庭というのが、様々な行事が行われていたんですけれども、それは御存じでしたか。

○中西政府参考人 お答え申し上げます。

 観閲式を実施するに当たりまして、観閲式当日の十一月九日のみならず、十月下旬から訓練及び予行等を開始するため航空機の飛行等を行うことを埼玉県や朝霞市などの周辺自治体に対して事前に周知を行っております。また、朝霞訓練場周辺の学校に対しても同様に、飛行訓練実施予定日など飛行予定をお知らせをしているところであります。

 観閲式の当日に御指摘の場所においてどのような行事が行われていたのか、具体的に承知はしておりませんが、観閲式当日を含め、航空機の飛行等、周辺自治体に事前に幅広く周知を行った上で飛行しているというところでございます。

○塩川委員 航空機の飛行については事前に案内をしていますよ、学校関係にもその旨の通知とかがあったという話ですけれども、この学校の校庭やグラウンドを何かあったときのヘリの不時着の場所にしますよ、そういう連絡はしていないし、当然、了解も取っていなかったという話であります。

 去年の十一月の九日、自衛隊の観閲式の当日は土曜日であります。学校はお休みかと思いましたら、例えば、第八小学校では学校公開の日になっておりまして、全児童の引渡訓練を行う日だったんですよ。ですから、グラウンドに広く児童だけじゃなくて保護者も集まるような、そういう場所だったんですよね。また、第九小学校では、学校開放で団体による野球とサッカーの活動も行われておりました。野球場では中学生の野球大会が行われておりましたし、陸上競技場ではサッカー大会が行われていたわけであります。

 こういうように、ヘリの何かあったときの緊急の着陸場所にしているところに、多くの児童生徒や市民の方々が利用されておられる。そういった方々に何の事前の周知もしないで、何か危ないときにはヘリが行きますよと。こんなの、通る話じゃないじゃないですか。おかしいと思いませんか。

○中西政府参考人 ただいま申し上げましたとおり、御指摘の場所においての行事が行われたか、具体的に承知をしておりませんが、観閲式当日を含め、航空機の飛行については周辺自治体に事前に幅広く周知を行った上で飛行しておりまして、いずれにしましても、航空機の安全、飛行の安全については万全の留意をいたしまして飛行を行っているところでございます。

○塩川委員 何かあったときに航空機の安全を確保するための不時着地点があるわけですけれども、しかし、そこを利用している市民の安全ということについて、事前に何らの配慮もしていないということじゃありませんか。

○中西政府参考人 お答え申し上げます。

 予定された離着陸場所というところがございまして、こちらはあくまでも緊急時において緊急着陸をする際の地点というところを、最低高度で飛行する場合においては時間が十分にないという観点から指定しているところでございます。

 その観点から申しますと、実際に緊急時におきましては、当然、地上の状況というところも確認しながら緊急着陸というところを行っているところでありまして、そういう万全の配慮を行って飛行を行っているというところでございます。

○塩川委員 グラウンドを市民や子供たちが利用しているようなところに、行きますよなんというのをどうやって伝わるのか。そういう点でも、こういう対応は極めておかしい。

 官房長官にお尋ねします。

 総理が出席をした観閲式で、緊急時の自衛隊機の不時着場所を管理者の了解もなく勝手に指定するようなやり方を容認するんですか。

○林国務大臣 今事務方からも答弁がありましたように、お尋ねいただいておりますこの観閲飛行につきましては、航空法第八十一条ただし書の規定に基づきまして、陸上自衛隊が国土交通省に対し申請するなど適切に手続を実施したもの、そういうふうに承知をいたしております。

 政府といたしましては、引き続き、関係法令等を遵守して安全に万全を期してまいりたいと考えております。

○塩川委員 航空機が不時着をするような場所を市民が利用している、こういった事態を放置したままこんな観閲式を続けるのかということが問われているわけで、こういうことに対して、市民の安全を担保できないようなやり方であれば、観閲式を、こういう形で観閲飛行をやるというのは、これはもうきっぱりと中止すべきじゃありませんか。安全対策の対応を含めて、改めてお答えください。

○林国務大臣 自衛隊が航空機を運航するに当たっては、関係法令等を遵守いたしまして安全に万全を期していく、これは当然のことであろうというふうに思っております。

 今後とも、引き続き、国土交通省令で定める高度以下の高度で飛行する場合には国土交通大臣の許可を受けるなど、関係法令等を遵守いたしまして安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。

○塩川委員 今までどおりこんな市民の安全に配慮しないようなことを続けるということは認められない、こんな観閲飛行は中止をすべきだと強く申し上げます。

 自衛隊機の低空飛行は観閲式だけではありません。各地の自衛隊基地の航空祭でも、ブルーインパルスなどの展示飛行が行われております。

 資料の三枚目、四枚目ですけれども、三枚目が百里基地の航空祭、四枚目が入間基地の航空祭における航空機の不時着場所の地図であります。

 三ページの方の百里基地の航空祭の場合の不時着場所というのは、ピンクになっていますけれども、霞ケ浦や北浦や涸沼、そして太平洋と、大きな湖沼と海が示されております。しかし、内陸の入間基地の不時着区域は、入間基地の滑走路だけなんです。

 安全面で、入間基地の航空祭は大丈夫なのか。人口密集地域でのブルーインパルスの飛行、中止こそするべきなんじゃありませんか。

○中西政府参考人 お答え申し上げます。

 ブルーインパルスの飛行は広報活動の一環として行っているものでございます。我が国の平和と安全を守る自衛隊の活動は国民一人一人の理解と支持があって始めて成立するものだという観点で、広報活動を積極的に行い、国民の信頼と協力を得ることが重要と考えております。

 このような取組の一環として、ブルーインパルスは、ただいま御指摘のありました航空祭などで展示飛行を行っておりまして、多くの皆様に当該飛行を御覧いただくことは、自衛隊に対する認識と理解を深めていただく重要な機会と認識しております。

 国民の理解を深める上では、安全な飛行というところは当然の前提でございまして、関係法令を遵守して航空機の安全な運航に十分に配慮しながら、ブルーインパルスの展示飛行、今後も続けてまいりたいと考えております。

○塩川委員 不時着の場所が滑走路だけでいいのか。

○中西政府参考人 お答え申し上げます。

 ブルーインパルスの展示飛行の実施に当たりましては、あらかじめ指定した不時着陸地点に緊急の際に安全に着陸できるように飛行の高度及び範囲を設定しているというところでございます。このようなことから、防衛省・自衛隊としては、不時着地点の数によって危険性が変化するとは考えておりません。

 いずれにしましても、ブルーインパルスの展示飛行に当たっては、安全な運航に十分配慮しながら行ってまいりたいと考えております。

○塩川委員 この百里基地との対比を見てほしいんですよ。要するに、水面が一定確保できるといったところと、内陸の場合についてはそういう場所がないということですから、万が一何かあったときに本当に安全に対応できるのかというのが問われているわけであります。

 かつて、一九九九年に入間基地の航空機が墜落事故を起こして二人の隊員が亡くなるという痛ましい事故がありました。あの際にも、やはり人口密集地域でのこういった訓練飛行というのはなかなか大きな障害を持っているということが、その事故を取っても改めて問われているところであります。

 ブルーインパルスも、過去、訓練中に僚機が接触をすることによって水平尾翼の大半が欠損するようなことなどもありましたし、こういった実態も踏まえて、少なくとも首都圏など陸上部分での自衛隊機の低空飛行というのは、これはやはり中止をすべきだということを改めて求めて、質問を終わります。