【政治改革に関する特別委員会】企業・団体献金禁止に踏み出すべき/自民維新案「政党収入のあり方の検討」としながら政党助成制度を除く 

 政治資金関連3法案について、参考人質疑を行いました。

 私は、企業・団体献金に対する規制の歴史的経緯について「戦後、調的・質的規制が繰り返し行われてきたが、企業・団体献金そのものに問題があるからではないか」と質問。

 参考人の谷口将紀・東大教授は、企業・団体は国民と同様に献金の自由があるとした八幡製鉄事件の最高裁判決(1970年)は「学会において、とんだ勇み足だというのが定着している」とし、判決自体でも企業・団体献金の弊害防止までは否定していないと述べました。

 私は「企業・団体献金の未然防止を図ることによって、国民の権利を保障していく立場での法改正はありうる」とのべ、全面禁止に踏み出すことが今の課題だと強調しました。

 また、私は、本来なら国民からの寄附で支えられる政党の財政が政党助成金に依存することで「国営政党化」との批判があると指摘。自民・維新提出の法案は「政党収入のあり方を検討」としながら、多くの政党の収入の大半を占める政党助成金を除いていることを批判しました。

 参考人の中北浩爾・中央大教授は、政党財政について「政党助成金に依存しすぎるのは、政党の社会的基礎をもつ観点から問題だ」と述べました。

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塩川氏 企業・団体献金禁止こそ/与野党提出法案で参考人質疑

「しんぶん赤旗」6月23日・2面より

 衆院政治改革特別委員会は22日、企業・団体献金の禁止・規制を巡って与野党が提出した3法案について、参考人質疑を行いました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は、企業・団体献金の規制の歴史的経緯について「戦後、量的・質的規制が繰り返し行われてきた。企業・団体献金そのものに問題があるからではないか」と指摘。参考人の谷口将紀東京大学教授は、「会社も政治的行為をなす自由を有する」として企業・団体は国民と同様に献金の自由があるとした八幡製鉄事件の最高裁判決(1970年)について「とんだ勇み足だというのが学会では定着している」と指摘し、判決自体も企業・団体献金の弊害防止までは否定していないと強調しました。

 塩川氏は「企業・団体献金の未然防止をはかることで国民の権利を保障していくという立場での法改正はありえる」と述べ、全面禁止に踏み出すことが今の課題だと強調しました。

 塩川氏は、本来ならば国民からの寄付で支えられる政党財政が、助成金に依存するのは「国営政党」だとの批判があると指摘。自民・維新の法案は「政党収入のあり方の検討」としながら、多くの政党で収入の大半を占める政党助成制度を除外していることを批判しました。

 参考人の中北浩爾中央大学教授は、政党財政について「政党助成金に依存しすぎるのは、政党の社会的基礎という点から問題だ」と述べました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月22日(月曜日)政治改革に関する特別委員会 第6号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 お二方には本当に、毎回のように御出席をいただき、ありがとうございます。

 最初に、中北参考人と谷口参考人、お二方にお聞きいたします。

 企業・団体献金の規制についてですけれども、立法事実のあるなしのお話がございました。戦後の歴史をたどってきたときに、やはり企業・団体献金の量的規制、質的規制ということが繰り返されてきた。補助金受給企業や赤字会社、外国人からの献金禁止もありましたし、献金額の上限規制も行われ、政党、政治資金団体以外への企業・団体献金を禁止する受領者規制なども行われてきたわけであります。

 こういう歴史的経緯を見たときに、企業・団体献金そのものにやはり問題点があるからこその規制措置も行われてきたのではないのか。そういう経緯も含めて、お考えをそれぞれお聞かせください。

○中北参考人 お答え申し上げます。

 今、塩川委員が御指摘いただいたように、様々な規制が既に企業・団体献金にはかかっております。その結果として、先ほど御紹介させていただいたように、一九九四年に比べると七分の一ぐらいにまで企業・団体献金は減少しているというのが現実であります。

 確かに、企業・団体献金に関わる様々な事件が生じていますけれども、これは職務権限に関われば贈収賄事件として立件され、処罰を受けるということになっていますので、こうした職務権限と関わるものではなくて、そうではなくて、政策がゆがむとか、ゆがむおそれがあるというところで更なる規制を加えることが適切なのかどうかというところが問われるわけだと思います。

 そうした中では、私は、やはり一層の公開強化、透明化という方向がまずは現段階では探られるべきではないか、このように考えている次第であります。

○谷口参考人 お答えをいたします。

 当委員会の審議においても何回か言及もされたところでございます八幡製鉄事件の最高裁判決におきましては、「会社は、自然人たる国民と同様、国や政党の特定の政策を支持、推進しまたは反対するなどの政治的行為をなす自由を有する」というふうにされたわけではございますが、これは、学界の通説としては、とんだ勇み足、とんだというところも含めてそういう表現をされているんですが、とんだ勇み足という理解が定着をしておりまして、判決自体も、企業・団体献金の弊害防止というものについては否定をしていないというふうに理解をされておるところと承知をいたしております。

○塩川委員 企業・団体献金、この未然防止を図ることによって国民の権利を保障していく、こういう立場での改正というのは当然あり得るわけで、私どもも、企業・団体献金禁止に踏み出すことこそ今の課題だ、自民党の裏金問題を契機にこの立場で臨むことが求められていると思います。

 次に、中北参考人にお尋ねいたします。

 今、公開、透明性のお話をされました。今国会に自民党が法案を出されないのは残念ということでしたけれども、去年の議論なんかにしても、さんざん、禁止より公開とあれほど言っていた自民党さんなんですが、何でその法案を出さないのかというのが自民党の立場に立っても疑問に思うところでありまして、私も理事会でお聞きしましたら、未定、検討中という話で、確たるお話はありませんでした。

 こういった、今国会に提出していない自民党の透明化の法案について、そういう提出していない自民党の政治姿勢について、中北参考人はどのように受け止めておられるでしょうか。

○中北参考人 お答え申し上げます。

 私は、自民党の事情に通じているわけではございませんので、なぜ今回出さなかったのかということについては少し分かりかねますけれども、個人的には残念であるということを言わざるを得ません。

 他方、自民党としては、党内のガバナンスにおいてきちっと公開をしていくということのようですので、その推移についてはしっかり見守っていきたいというところでございます。

○塩川委員 谷口参考人にお尋ねをいたします。

 中北参考人が、国営政党という批判をしておられます。この点について、政党交付金の依存が六割とか八割とか、そういう政党があるといった現状について、谷口参考人としては、そういった政党交付金依存の政党の活動についてどのように考えておられるのかについて御見解をお聞かせください。

○谷口参考人 御質問ありがとうございます。

 二〇二四年の我が国の政党交付金は総額三百十五億円でございまして、これは、人口規模も勘案いたしますと、ドイツと比べて少額となっております。また、平成の政治改革以降の企業・団体献金の減少とも相関が見られるところでございますので、私は、いわゆる政党助成金廃止論にくみするものではございません。

 ただし、ドイツの公的助成制度におきましては、委員も御案内のとおり、得票数以外に、党費、個人献金の収入実績等も配分の基準とされており、この点は我が国の政党助成制度の見直しにおいては一つの参考になるものというふうに考えております。

○塩川委員 ありがとうございます。

 中北参考人、谷口参考人にお尋ねいたします。

 自民、維新の政治資金プログラム法案ですけれども、政党収入の制度の在り方の検討としながらも、政党助成制度については直接触れるものになっておりません。やはり、国営政党という批判もありますし、今の運営の在り方として、政党の収入といった際に、政党助成制度を除いての検討というのはいかがなものかといった点、こういった自民、維新の政治資金プログラム法案が政党助成制度に触れていないという姿勢についてどのようにお考えか、お二方から御意見を伺いたいと思います。

○中北参考人 お答え申し上げます。

 私も、政党交付金制度を廃止すべきだとか違憲であるという考えに立つものではございませんが、余りにも政党交付金に依存し過ぎるということは、やはり政党の社会的基礎をしっかり持っていく、こうした観点からすれば問題があるというふうに考えておりますので、当然、政党の収入の大きな部分を占めるに至っている政党交付金についても検討の範囲に入れていくべきであると。

 特に、先ほどお話をしたように、議員数割の一部に女性議員数割を入れるといったような工夫もあり得ますので、この点についても是非、法案を修正するのか附帯決議になるか分かりませんけれども、しっかりと入れ込んでいただきたいな、このように考えております。

○谷口参考人 提案者において御指摘の点が入っていないということの理由については、私はつまびらかではございませんけれども、このようなところが広く国民の間に問題として共有されるのであれば、さきに設置されることが決まった政治資金監視委員会の所掌の中に政治資金制度に関して必要なことを提言する権能が与えられておりますので、必要と認められる場合にはそのような提言を行うことも可能だというふうに理解をしておるところでございます。

○塩川委員 終わります。ありがとうございました。

埼玉県党会議であいさつ

 衆院4議席があるからこそ、予算委で高市首相を追及し、憲法審査会で改憲反対の論陣を張り、内閣委で国家情報局法案に反対を貫き、厚労委で健康保険法改悪反対の論戦を行うことができる。

 国民の声を届け、悪政追及の貴重な議席。

 この党を強く大きく!集中期間の成功を!

【内閣委員会】国立大学の基礎研究予算の削減転換を/基礎研究なしには技術もイノベーションも進まない

 私は、政府のグローバル・スタートアップ・キャンパス構想(GSC構想)の運営法人を設立する科学技術・イノベーション活性化法改正案について、基礎研究の経費が削減されてきた深刻な実態を告発し「基礎研究なしには、技術やイノベーションは進まない」と主張しました。

 私は、GSC運営法人が「先端技術の研究開発や事業化を支援」するとしていることについて「事業化を念頭に置かない基礎研究への支援は行わないのか」と質しました。内閣府は「事業化の将来性、可能性を見極めながら判断する」として、事業化を念頭に置かない基礎研究への支援は行わないと認めました。

 私は同法に基づくイノベーション支援の特定新技術補助金は、2010年度の1710億円から25年度は4653億円に急増する一方で、基礎研究の経費となる国立大学法人運営費交付金は、04年の法人化後20年間で1400億円以上削減され、物価が上昇する中でさらに実質目減りしていると追及。文部科学省は「実質的に目減りしている。国立大学からは、大変苦労しているという声を聞いている」と認めつつ「昨年比で188億円増額した」と答弁。私は「伸びはわずか1.7%だ。物価や人件費の上昇に追い付いていない」と指摘。歴代ノーベル賞受賞者が「基礎研究への支援が必要だ」と口々に強調していることを紹介して、財界の要求で実用化など産業界の目先の利益に役立つ研究への支援を重視する政府の科学技術政策が、自由ですそ野が広い基礎研究を阻害してきたと指摘。GSC構想もその一つだと批判し、基礎研究の経費の抜本的な拡充こそ行うようと求めました。

 小野田内閣府担当大臣は「非常に重要だ。拡充していかなければならない」と答えたのに対し、私は「これまでの政策に対する反省はあるのか」と追及。小野田大臣は「反省のもとに、研究費を確保していこうという思いだ」と答弁。私は経団連が「大学改革」を前提に研究経費の増額を提言していることを紹介し、大学の権限を制約し、自由ですそ野の広い研究を制限してきた「大学改革」を見直すべきだと強調しました。

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基礎研究費拡充が必要/衆院内閣委/塩川氏、科学技術法改定案で主張

「しんぶん赤旗」6月23日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は19日の衆院内閣委員会で、政府の「グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構想」の運営法人を設立する科学技術・イノベーション活性化法改定案を巡り、基礎研究経費の削減による深刻な実態を告発し、「基礎研究なしには、技術やイノベーション(革新)は進まない」と主張しました。

 塩川氏は、改定案はGSC運営法人が「先端技術の実用化研究開発や事業化を支援」するとしているが、「事業化しない基礎研究への支援は対象外か」と質問。内閣府の木村聡審議官は「事業化の将来性、可能性を見極めながら判断する」として、事業化が念頭にない基礎研究は支援の対象外だと事実上認めました。

 塩川氏は同改定案に基づくイノベーション支援のための特定新技術補助金は2010年度の1710億円から25年度の4653億円へと急増する一方、基礎研究の経費となる国立大学法人運営費交付金は、法人化後20年間で1400億円以上減り、物価高騰の中、実質的にさらに目減りしていると追及。文部科学省の先崎卓歩審議官も目減りしていると認めました。

 塩川氏は歴代ノーベル賞受賞者が「基礎研究への支援が必要だ」と口々に強調していると指摘。財界要求で実用化など産業界に役立つ研究のみを支援してきた政府の科学技術政策が、自由ですそ野が広い基礎研究を阻害してきたとして、GSC構想もその一つだと批判。基礎研究経費こそ抜本的に拡充すべきだと求めました。

 小野田紀美科学技術政策担当相が「非常に重要だ。拡充していかなければならない」と答えたのに対し、塩川氏は「これまでの政策への反省はあるのか」と追及。小野田担当相は「反省のもとに、研究費を確保していこうという思いだ」と答弁しました。

 塩川氏は大学の自由ですそ野の広い研究を制限してきた「大学改革」を是正せよと主張しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月19日(金曜日)内閣委員会 第21号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 科技イノベ法案について質問をいたします。

 スタートアップに関連をするイノベーション推進に係る予算の推移を確認したいと思います。

 科技イノベ活性化法に基づくSBIR制度として、特定新技術補助金があります。国等の特定新技術補助金等について、二〇一〇年度以降、五年ごとの交付額を明らかにしていただけますか。

○井上政府参考人 お答え申し上げます。

 今御指摘の特定新技術補助金の支出額でございます。

 二〇一〇年度から五年ごとでまいりますが、二〇一〇年度に千七百十・四億円、二〇一五年度に千七百二十四・〇億円、二〇二〇年度に千八百九・〇億円、二〇二五年度に四千六百五十三・七億円となってございます。

○塩川委員 二〇二〇年度千八百九億、それが二〇二五年度ですと四千六百五十四億円と、急増しているわけであります。イノベーションとなれば大盤振る舞いということであります。

 GSC運営法人は、ディープテック分野において、国内外の大学等の成果を基にした先端技術の実用化研究開発や事業化を支援をするということです。そうしますと、事業化を対象としない基礎研究への支援というのは、この運営法人の対象外ということでしょうか。

○木村政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいまの御質問であります基礎研究の支援でございます。

 長期的な国家の礎となる基礎研究は、実用化により大きな経済的、社会的インパクトの創出が見込まれることから、長期的かつ集中的に支援することが重要なものと認識しております。

 こうした研究につきましても、グローバルな研究開発及び事業化の経験を有し目利き力のある人材がベンチャーディレクターとして、事業化の将来性そして可能性を見極めながら、適切に研究テーマの設定あるいはそのプロジェクトマネジメント上必要な判断を行っていくというふうに考えてございます。

○塩川委員 GSC運営法人は、事業化を念頭に置かない基礎研究への支援は行わないということですね。

○木村政府参考人 一気通貫の流れの中で必要とあれば、基礎的な研究、その中には実用化を当初は対象としていないものもあるかもしれませんが、成果として大きなインパクトが見込まれる、そんな判断ができれば支援の対象にもなる可能性があると考えております。

○塩川委員 事業化は念頭に置かない基礎研究だけというようなことであれば支援の対象にはならないということであります。

 ノーベル物理学賞受賞者で元学術会議会長である梶田隆章東大卓越教授は、基礎研究なくして技術やイノベーションは進まないことを政府は理解してほしいと述べておられます。

 そこで、基礎研究の経費について確認をいたします。

 基礎研究の経費となる国立大学法人運営費交付金の推移についてですが、文科省の「運営費交付金を取り巻く現状について」の資料の「国立大学法人運営費交付金減少による影響」が指摘をしているように、消費者物価指数が上昇する一方、交付金予算額は横ばいであり、実質目減りしている。これが実態ではありませんか。

○先崎政府参考人 お答え申し上げます。

 消費者物価指数、令和四年度以降の四年間で約一〇%上昇する一方で、国立大学法人運営費交付金は横ばいとなっておりまして、実質的に目減りが生じていると。各国立大学からは、大変苦労されながら運用しているという声も聞いているところでございます。

 国立大学における教育研究活動の充実等を図るため、国立大学運営費交付金の拡充をしっかりと図っていく必要があると考えております。

○塩川委員 目減りが生じているということであります。お手元の配付しております資料にも、真ん中の部分にそういうことも記載をされております。

 その下の部分ですけれども、文科省の「運営費交付金を取り巻く現状について」における教員一人当たりの研究費の減少の事例の紹介をしてもらえますか。

○先崎政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の事例でございます。

 B大学の事例は、国立大学が法人化した平成十六年度と令和七年度を比較したものでございますが、主に理工系の実験系では年額五十八万円から十八万円、主に人文社会系の非実験系では年額三十五万円から十万円に減少しておりまして、法人化時から見ますと七割の減少ということでございます。

 また、C大学の事例でございます。令和五年度と令和六年度の、調査ができる直近の一年間を比較したものでございますが、実験系では四十二万から二十七万、非実験系では二十二万から十四万の減少ということでございまして、三五%の減少ということでございます。

 令和八年度予算におきましては、平成二十九年度以来の九年ぶりで実質的に過去最大の増額となります対前年度比百八十八億円増額の一兆九百七十一億円を計上し、また、令和七年度補正予算においても、運営費交付金四百二十一億円を含む四百八十六億円を計上して、物価上昇等を踏まえて、当初予算と補正予算を合わせた必要な予算を確保しているところでございます。

 さらに、本年三月に閣議決定されました第七期科学技術・イノベーション基本計画におきましては、国立大学運営費交付金の大幅な拡充を図るという文言が盛り込まれたところでございまして、文科省としても、それを踏まえて、今後ともしっかりとその拡充に取り組んでいきたいというふうに考えております。

○塩川委員 基礎研究の経費の削減は深刻な事態ということが、ここでも浮き彫りです。

 今、運営費交付金の経費について、今年度は昨年度に比べて百八十八億円の増と。増そのものは結構ですけれども、伸びは一・七%ですから、人件費上昇、また物価上昇を考えたら、とても足りないということが実態であります。

 あわせて、科研費の推移についてもお聞きします。

 二〇一三年の値を一〇〇として、為替レートと消費者物価指数を用いた科研費一課題当たりの平均配分額について、直近では幾つになっているのか、この点についてお答えください。

○生田政府参考人 お答え申し上げます。

 国際通貨基金、IMFが公表している為替やアメリカの消費者物価指数を適用した科研費一課題当たりの平均配分額については、為替の年平均については、二〇一三年が一ドル約九十八円に対し二〇二四年が一ドル約百五十一円、アメリカの消費者物価指数の年平均については、二〇一三年を一としたとき、二〇二四年が約一・四であり、ドルに換算した科研費一課題当たりの平均配分実質額は、二〇一三年度を一〇〇としたとき、二〇二四年度は約四三となります。

○塩川委員 二〇一三年を一〇〇とした場合に二〇二四年度は四三ということで、半分以下ということで、このような科研費の配分額が大きく後退しているというのも深刻な事態であります。

 この間、ノーベル賞受賞者の皆さんは口々に基礎研究を強調しておられます。ノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文大阪大特任教授は、ノーベル賞選考委員会は基礎研究を高く評価した、基礎研究への支援が必要だと訴えたい、このように述べ、同じく、ノーベル化学賞を受賞した北川進京都大特別教授も、研究成果の社会への実装化には二十五年はかかり、長期の支援が必要だ、政府には、より基礎的な研究への支援を増やすよう何度も勧めてきたと述べております。

 大臣にお尋ねします。

 イノベーション推進ということを掲げておりますけれども、基礎研究の予算が細っている。幾らイノベーションの予算を増やしても、基礎研究なくして技術やイノベーションは進まない。その点で、これまで基礎研究の経費を削ってきたことへの反省はありますか。

○小野田国務大臣 基礎研究の重要さというのは、本当に、ノーベル賞を取られた先生方も、おっしゃるとおり口々にされておりますし、我々としても非常に認識しております。

 これをやはり減らしてきたことが研究力の低下につながったのではないかという反省を基に、第七期科学技術・イノベーション基本計画においても、こういった基礎研究に資する運営費交付金だとか科研費をしっかり確保していこうというところは私たちの思いとして出ているところなので、まだちょっとしか増えていないじゃないかという御指摘ではあったんですけれども、ここが非常に重要だということは我々も強く認識しています。

○塩川委員 基礎研究を削ってきた、特に、その中心となるような国立大学法人の運営費交付金、これを大幅に削減をしてきたということは間違いだったということでよろしいですか。

○小野田国務大臣 済みません、交付金担当大臣ではないので、私がどこまで言えるかというところではあるんですが、ただ、これが非常に重要なもので、今後拡充していかなくてはいけないという思いは先生と同じです。

○塩川委員 これまでの削減について反省があったのかどうかというのは、率直に、今のお話では受け止め切れないということがあるところであります。

 そういう意味では、やはり、イノベーション推進というお立場ではありますけれども、でも、基礎研究は重要だ、増やしていかなくちゃいけないというふうにおっしゃっております。でも、国立大学の運営費交付金が、法人化後の二十年間で一三%減少しております。

 この点でも、運営費交付金こそ大幅に増やしていく、倍増ぐらいが必要なんじゃないかと率直に思いますが、いかがでしょうか。

○小野田国務大臣 基礎研究に係る運営費交付金を増やしていくことは非常に重要だという認識はもちろんございます。

 ただ、基礎研究の予算を削ってイノベーションにやるわけでもなく、イノベーションの予算を削って基礎研究というわけでもなく、どっちも大切なので、せっかく基礎研究の結果生まれたすばらしいものが、種のまま、そのまま眠ってしまうのももったいないですし、それぞれに必要なところにしっかり投資をしていくということで、研究者の皆様のわくわくも支えていきたいし、経済的な発展も支えていきたいと思っております。

○塩川委員 高市総理が経団連からの提言を受けた際に、このような研究費について実質的に倍増することを目指すとかと言っているんですが、本当にそういうふうにする、なるということなんでしょうか。

○小野田国務大臣 済みません、たしか、ちょっと今確認できないんですけれども、実質倍増するというふうに言っていたというふうに記憶をしておりまして、ただ、今のままではいけなくて、これを倍増というぐらい増やしていくんだという意気込みは、政府一丸となっての思いだというふうに思っております。

○塩川委員 高市総理の研究費の実質倍増表明というのは、経団連の科学技術立国戦略の提言を受けての発言であります。率直に言って、経団連など財界の目先の要求に基づく、応用とか実用化とか産業化に役立つ研究のみを支援してきたという政府の科学技術政策が、自由で裾野が広い基礎研究を阻害をしてきたのではないのか。今回のGSC構想というのも、その一つということになるのではないでしょうか。

 経団連の提言では、前提として大学改革が必要だと言っています。この間、自民党政権は、国立大学の法人化、教授会権限の剥奪、運営費交付金の削減、外部資金の獲得競争を強いるなど、大学の自由な研究を阻害する予算削減や権限制約を行ってきました。これでは自由で豊かな基礎研究ができるはずがない。イノベーションということを強調されるのであれば、まさに基礎研究を担う大学の自由な研究を阻害してきた大学改革そのものも是正することが必要ではありませんか。

○小野田国務大臣 済みません、なかなか大学改革についても私がどこまで答えられるかというところではあるんですが、産業につながるもの、もちろん事業化につながるものが大切というのも分かりますが、そうではなくて、研究者の方々の、何でこうなるんだろうとか、面白いとか、興味から始まるわくわく、これによる研究等というのもとても価値があるもので、大切なものだというふうに思っておりますし、自由な基礎研究が大事というのも先生と同じ認識でございますので、しっかりと支えていけるように、政府全体となって取り組んでいきたいと思います。

○塩川委員 高市総理の発言というのも、本当に基礎研究を増やすのかという趣旨に読み取れないところも多々あるところでもあります。

 自由で裾野の広い基礎研究なくして技術やイノベーションは進まないということを改めて申し上げて、質問を終わります。

【政治改革に関する特別委員会】各党の企業・団体献金禁止の認識をただす

 政治資金を巡る各党の法案について、質疑を行いました。

 私は、国会における企業・団体献金禁止の議論の積み重ねも踏まえ、法案を提出している各党の姿勢をただしました。

 自民党は、「平成の政治改革」でも企業・団体献金を存続することを前提としていたとし「立法府での議論は完全な禁止を目指す、とは言えない」と強弁しました。

 昨年まで禁止法案を提出していた維新の会は、自民党とともに政党収入の制度の検討を第三者機関に委任する法案を提出しています。「企業・団体献金を受け取らない姿勢は維持する」と述べつつ、制度改革が必要だが合意が得られていないとして、自民との「法案提出が、これまでの考え方と矛盾するものではない」と開き直りました。

 これまで禁止法案を提出していた立憲民主党は、今年、中道改革連合となり、国民民主とともに企業・団体献金の受け皿規制法案を提出しています。現在も、企業・団体献金に「依存しない目標を掲げている」と述べつつ、「一歩前進させるため」として禁止法案ではなく、禁止法案を提出したと説明しました。

 また、禁止法案を提出した参政党は「多額の献金ができる企業・団体ほど政治への影響力を持つ。禁止する必要がある」とし、チーム未来は「企業・団体献金は政治を歪める。透明化では解決できず、全面禁止を求める」と述べました。

 私は、「今国会の最優先課題は、企業・団体献金の全面禁止の実現だ」と強調しました。

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企業・団体献金禁止が優先/衆院政治改革特委/政治資金巡る法案/塩川氏がただす

「しんぶん赤旗」6月21日・2面より

 衆院政治改革特別委員会は18日、政治資金を巡る与野党の法案について質疑を行いました。日本共産党の塩川鉄也議員は国会での企業・団体献金規制・禁止の議論の積み重ねを踏まえ、同法案を提出した各党の姿勢をただしました。

 自民党の勝目康議員は「平成の政治改革」でも企業・団体献金の存続を前提としていたとし「立法府での議論は完全禁止を目指すものとは到底いえない」と居直りました。

 昨年まで禁止法案を提出し、今回は自民とともに政党の政治資金収入のあり方を検討する第三者機関を国会に設置する法案を提出した日本維新の会の萩原佳議員は「企業・団体献金を受け取らない姿勢は維持している」とする一方、各党さまざまな意見があり、結論が得られていないため、第三者機関での検討が適当だとして、「これまでの考え方と矛盾するものではない」と開き直りました。

 これまで禁止法案を提出していた立憲民主党出身で中道改革連合所属の落合貴之議員は、同党が国民民主とともに提出した企業・団体献金の受け皿規制法案について、中道も「将来的に企業・団体献金に依存しない政治を実現する目標を掲げている」とし、「一歩前進させるため」に、禁止ではなく規制する法案を提出したと説明しました。

 禁止法案を提出した参政党の石川勝議員は「企業・団体と政党との癒着を断ち、政策実現の透明性を高める必要がある」とし、チームみらいの高山聡史議員は「企業・団体献金は政治をゆがめる。透明化では解決できない」と述べました。

 塩川氏は「今国会の最優先課題は企業・団体献金の全面禁止の実現だ」と強調しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月18日(木曜日)政治改革に関する特別委員会 第5号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 政治資金規正法関連三法案について質問をさせていただきます。

 企業・団体献金の規制の歴史について、昨年三月の通常国会でも議論をいたしました。そのときの議論を是非思い起こしていただければと思います。

 戦後、黒い霧事件やロッキード事件、リクルート事件など、自民党は企業との癒着による汚職事件を繰り返してまいりました。国会では、特別な関係を維持、強固にすることを目的とする寄附を防止するため、巨額の政治資金が政治の腐敗、癒着に結びつきやすいためなどの理由から、企業・団体献金を制限する法改正を重ねてきました。政府の審議会も繰り返し、企業・団体献金の禁止、資金は個人に限るという答申を行ってまいりました。ロッキード事件やリクルート事件があり、九〇年の第八次審でも、将来の姿としては政党の政治資金も個人の拠出により支えられるようになることが望ましいと答申をしておりました。

 近年における政治と金をめぐる国民世論の動向などに鑑み、政党中心の政治資金制度に改めようという立場で、九四年の法改正で政党、政治資金団体、資金管理団体以外への企業・団体献金を禁止し、九九年の法改定で資金管理団体への企業・団体献金を禁止をしたところであります。

 そこで、自民党、維新、それから中道の提出者の方に、このように金による特別な関係を絶つ、疑惑を未然に防止をするという観点で企業・団体献金の規制を行ってきた、こういう企業・団体献金規制の歴史、立法府における、企業・団体献金禁止の議論の積み重ねをどう考えるのか、お答えください。

○勝目議員 今ほど言及のありました幾つかの事件につきまして、刑法でもって処罰されるようなもの、あるいは闇献金、あっせん利得等々、そういうものと、この政治資金収支報告書においてしっかり公開をされ、公表される企業・団体献金とを同一視して議論をすべきものではないんじゃないかということをまず申し上げたいと思います。

 その上で、平成の政治改革において、企業・団体献金の全面的な禁止で合意をしていたということでありますが、まず、そのような事実はないということを申し上げたいと思います。

 当時の細川連立内閣でありますが、当時の社会党さんは、五年後の政党等への企業・団体献金の禁止を主張されたのに対して、当時の連立与党内の他の党派、新生党さん、さきがけさん、日本新党さん、民社党さん、これが難色を示したということで、与党内ですら企業・団体献金の全面的な禁止の合意には至らなかったということであります。マル、バツ、三角でいえば、三角ということであります。そして、当時野党でありました私ども自民党でありますが、企業・団体献金はマルだったということで、三角とマルが合わさってバツになるということはあり得ないわけでございます。

 昨年三月の参考人質疑においても、中北参考人及び谷口参考人から、この認識を共有をするという旨の御発言があったということでもあります。

 加えて、平成六年改正法附則第十条の見直し規定の対応につきましても、当時の自民、自由、公明提出の法案だけではなくて、当時の民主党を含めて、共産党さん以外の野党が提出した法案においても、その存続を前提とした法案が提出をされたということでございます。

 このように、立法府における企業・団体献金に関する議論の積み重ねを見てみますと、企業・団体献金の完全な禁止を目指すということは到底言えないというふうに思っております。

 我が党としては、改めて、禁止よりも公開、この精神に立って、企業・団体献金の一層の透明化を図るべきと考えております。

○萩原議員 お尋ねの件、平成の政治改革以降、立法府で重ねられてきた企業・団体献金規制、これをめぐる議論に関しては深く敬意を表したいと思います。その上で、リクルート事件等を契機として、当時の細川総理、河野洋平自民党総裁を始めとした諸先輩議員が懸命に取り組まれた平成の政治改革の積み重ねが今日のルールの基礎にあると考えております。

 我が党としても、この議論の蓄積を踏まえつつ、合議制の組織における検討を通じて更に議論を積み重ねて、国民の信頼に応えるよりよい制度をつくっていきたいと考えております。

○中野(洋)議員 お答え申し上げます。

 これまでも多額の企業・団体献金が腐敗あるいは癒着の構造の温床となってまいりました。

 平成の政治改革では、一九九四年に成立をした政治資金規正法の改正で政治家個人に対する企業・団体献金が禁止をされまして、二〇〇〇年には政治家の資金管理団体に対するものも禁止となりましたが、政党への献金は引き続き認められているという状況であります。

 自民党の派閥パーティーの裏金事件によりまして、国民の政治に対する信頼というのは地に落ちました。

 政治への信頼を取り戻すために、一昨年末には、衆議院政治改革特別委員会において精力的に議論を行い、令和六年度末までに結論を得るという申合せがなされたところでありますが、企業・団体献金の規制をめぐる議論は、与野党の見解が対立をいたしまして、抜本的な改正に至ることなくここまで来てしまったものだと考えております。

 今回の私どもの案は、与野党が分かれていた大きな溝を埋めるためのたたき台であるというふうに考えております。この委員会での議論を通じまして、共通点を見出し、幅広い世論を包み込む一定の結論を導きたいと思っておりまして、我々の案がその第一歩になるというふうに確信をしております。

 政治への信頼がなければ、この国を守ることも、国民の生活をよくするための施策を有効に打つこともできません。そのために、目の前の党利党略や私利私欲を超えて、是非力を合わせて、政治と金の問題を前進をさせてまいりたいと思っておりますし、そのための修正協議にも積極的に応じてまいりたいというふうに考えております。

○塩川委員 金によるこういった癒着を断ち切る、特別な関係を断ち切る、また、疑惑を未然に防止するという立場で、企業・団体献金の規制が積み重ねられてきたわけであります。自民党提出者の方の答弁では、過去の汚職事件は刑事事件化したと。そもそも、こういった政治と金の問題を繰り返してきた、これを断ち切るためにも、疑惑を未然に防止するという観点での企業・団体献金の規制、何よりも禁止が求められてきたというのが戦後の歴史だということを言わなければなりません。

 自民党は、禁止より公開と言いますけれども、その公開の法案さえ今回出さないということは、一体どういうことなのかということがありますし、公開と言いながら、この間の法改定の中で、政治資金の公開を後退させる、政治資金収支報告書の要旨、こういったものについて取り除くような、公開を後退をさせるといった対応を行ってきたことを見ても、まやかしでしかないということを言わざるを得ません。

 次に、自民党提出者にお聞きしますが、この前の意見表明で、政治資金が民主主義の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることに鑑みと述べておりますが、この国民には、企業、団体が含まれているのか、この点についてお答えください。

○勝目議員 お答えいたします。

 憲法は政治活動の自由を保障しております。二十一条一項でございます。国民が、自己の信念に基づき、その支持する政党その他の政治団体に政治資金を拠出をするということは、政治活動の自由の態様の一つと位置づけられているところでございます。

 現代社会において社会的実態を有し、社会を構成する一個の主体として重要な活動を行っている企業、団体は、自然人たる国民と同様に、政治活動の自由、政治資金の寄附の自由を有するものと考えておりまして、国民に含まれると考えております。

○塩川委員 政治資金規正法などでの政治資金の拠出は国民の政治参加の一つの手段で、参政権に結びついた国民の権利、こういったことをベースにしてというお話だと思いますが。

 国民の代表を選ぶ選挙権、投票権といった参政権は、憲法十五条で国民固有の権利と述べているとおりであり、この国民というのはいわゆる自然人を指しておって、その中にはいわゆる法人は含まれないと、かつて内閣法制局も答弁をしているところであります。企業は含まれていない。

 一方で、自民党提出者は、企業、団体が政党に寄附を行うことは憲法二十一条に基づく政治活動の自由の一環として認められているものでありますと答弁をしてきました。

 我々も、企業、団体が政治に関して発言をすることはあり得ることで、その表現の自由は認められるという立場であります。しかしながら、発言をするということと金を出すということは別物であります。営利を目的とする企業が、個人をはるかに超える巨額の金の力で政治に影響を与え、自己の利益を図れば、政治は大企業、財界に向けたものになってしまうことは明らかであります。選挙権を持たない企業の献金は国民主権と相入れず、国民の参政権を侵害するものと言わなければなりません。

 自民党は八幡製鉄最高裁判決を用いて企業・団体献金を正当化しておりますが、昨年の参考人質疑でも、八幡製鉄最高裁判決で企業献金を合憲としているから企業・団体献金の禁止はできない、そういった発言をした参考人の方は一人もいらっしゃいませんでした。

 政治のゆがみを正し、国民主権を貫くためにも、企業・団体献金の禁止がどうしても必要だということを言わなければなりません。

 その上で、二〇二四年の総選挙の結果を受けて企業・団体献金の禁止が国会で審議の俎上に上ってきたことは大きな変化だったわけですが、今年の総選挙を前にして、その主張を変えた政党があることは残念であります。

 日本維新の会は、これまで、選挙公約に企業・団体献金の禁止を掲げ、禁止法案を提出をし、国民の政治への信頼を回復するため、企業・団体献金の禁止は避けて通れない道だと主張しておりましたが、自民党との連立にいわば邪魔になるこの主張を棚上げをし、そのことを覆い隠すために定数削減を改革のセンターピンに押し出してきたということで、自民党の責任逃れに手をかし、国民の審判に逆行する姿勢だと言わざるを得ません。

 また、立憲民主党も、企業・団体献金の禁止を公約に掲げ、禁止法案を提出をしてまいりました。しかしながら、今年の総選挙の直前に公明党とともにつくった中道改革連合の綱領、基本政策では、「政治資金の透明化を断行」、「企業・団体献金の受け手制限規制の強化」としております。二十六年間自民党を支え続けてきた公明党の考え方をベースにし、企業・団体献金を温存する方向へと後退していると言わなければなりません。

 そこで、維新の会の提出者と、本来、立憲出身の方の中道の方にお答えをいただきたいところでありましたので、昨年までは企業・団体献金禁止法案を提出をしていたのに今国会で提出していないのはなぜなのか、パーティー券購入を含む企業・団体献金禁止の主張を変えたことを国民、有権者にどう説明するのかについてお聞きします。

○萩原議員 お尋ねの件ですけれども、まず前提として、これも繰り返しにはなるんですけれども、我が党は結党以来、企業・団体献金を受け取らないという方針、これを貫いており、内規にもありますけれども、今後も企業・団体献金を受け取らないという姿勢は維持していきます。

 そして、多額の献金が政策の意思決定をゆがめるのではないかという懸念を払拭し、国民に信頼される政治資金の在り方を追求して、そのための制度改革が必要であるとの課題認識は共通しながらも、企業・団体献金に関し、各党各会派の中に、禁止よりも公開から、規制強化、全面禁止に至るまで様々な意見があり、現時点でも最終結論を得るまでには至っていないものと考えております。

 このような状況下において、政治資金の在り方に関して合意を得るためには、国会に置かれる公正中立な第三者により構成される合議制の組織において検討することが適当であると考えております。

 このように、この法律案を提出させていただきましたが、令和七年通常国会以降の各党各会派の意見を受けて、日本維新の会としてあるべき政治改革の姿を具体化したものであって、これまでの日本維新の会の考え方と矛盾するものではないと考えております。

○落合議員 今、中道としても、将来的に企業・団体献金に依存しない政治を実現するという明確な目標を掲げております。この依存しないとは、特定の企業や団体と癒着せず、政治判断をゆがめられないクリーンな政治をつくるということであり、そうした主張を変えたものではありません。

 この国会の議論で、禁止と公開の対立で膠着し、何も進まない状況を打破し、政治資金の透明性と公正性を確実に、そして直ちに一歩前進させるための現実的かつ実効性のあるアプローチとして、企業・団体献金規制強化法案を提案しております。

 国民の政治への信頼を回復するためにも、まずは、献金の透明化や制限の強化などのルールを早急に構築していきたいというふうに現在考えております。

○塩川委員 冒頭で、それぞれ中道や維新の方の答弁にもありましたけれども、やはり、企業・団体献金の害悪というのが明らかになってきた、これを是正するということが、この間、九〇年代以降の大きな宿題があった、こういう立場でいたからこそ、これまで、禁止法案を共同で出してきたという経緯があるわけであります。

 今まで禁止法案を出してきたのに取り下げたというのは明らかであるわけで、この点でいえば、企業・団体献金の害悪、この是正を求める国民、有権者の声に応えるものとはなっていないということもまた明らかで、解決は企業・団体献金の禁止しかない、この点こそ改めて強調しなければなりません。

 そこで、参政党とチームみらいが禁止法案を出しております。昨年、立憲、維新、有志の会、参政党で提出した企業・団体献金禁止法案を基に禁止法案を出しておられるわけですが、企業・団体献金禁止の法案を提出したのはなぜか、企業・団体献金禁止の必要をどう考えるのかについて、それぞれお答えください。

○石川(勝)議員 政治団体に対して多額の資金を寄附できる企業、団体ほど、政治への影響力を持つということは明らかだと思います。また、政治は国民全体の利益のために行われるべきでありまして、そのためには、一部の企業や団体の資金力によって政党政治が支えられるのではなくて、多くの国民の支援によって支えられるのが望ましいと考えます。

 また、さらに、企業・団体献金は平成十一年には見直されているはずのものでありまして、政党助成制度の導入も企業・団体献金の禁止を前提としたものであったと認識しております。

 今回、企業・団体献金を禁止することで、企業、団体と政党との間の癒着を断って、政策決定の透明性を高める必要があると考えておるところでございます。

 以上でございます。

○高山議員 お答えいたします。

 まず、企業・団体献金を禁止すべきという立場においては、参政党さんもチームみらいも、塩川先生も、同じ立場であるというふうに思います。

 その上で、チームみらいとしては、結党以来、透明化とルールの設定、両方必要だということを訴えてまいりました。だからこそ、政治資金の流れを見える化するツールも作るし、こうやって法案も出すということでございます。

 企業・団体献金というのは、献金を受けることで利害関係をどうしても意識せざるを得ず、正しい政策決定をゆがめる点に問題があると考えており、これは透明化だけでは解決できない問題です。この政治と金の問題に終止符を打つためには、企業・団体献金の禁止というルール変更に取り組むことが本質的な対応策だと考えます。

○塩川委員 我が党としても、一貫して企業・団体献金の全面禁止法案を出してまいりました。こういった企業・団体献金の全面禁止に当たって、罰則の強化や、あるいは、個人による寄附の上限の引下げなどを含めた我が党としての独自の案が一番求められていると思っております。

 同時に、企業・団体献金の全面禁止という立場の法案ということでいえば、昨年出された禁止法案についても、私どもとしても賛成の立場ということは明らかにしているところであります。改めて、企業・団体献金の全面禁止を図る、このことを強く求めておくものであります。

 今国会の最優先課題が、裏金の原資となったパーティー券購入を含む企業・団体献金の全面禁止の実現で、先送りを許してはならないということを改めて強調し、自民、維新提案の法案の内容について一点お聞きします。

 第三者機関に検討を委任することで立法府の責任を放棄することにならないか、この点、お答えください。

○勝目議員 企業・団体献金の在り方につきましては、禁止よりも公開というものを主張してきております。

 企業・団体献金についての各党各会派の見方というものは幅広くありまして、合意を得るまでには至っていないということでございます。

 今回、第三者機関に検討をお願いするとしておりますのは、政党の多様な成り立ち、あるいはその運営といったもの、これを支える政治資金というものも、これに併せて多様なわけでございまして、企業・団体献金だけではなくて、政党交付金への依存の是非、これは御党の御主張とも関わるところであろうかと思いますし、労働組合が母体となった政治団体の資金の集め方であるとか、政党機関紙等の事業収入の在り方、個人寄附の拡充の方策等々、様々な議論をこの間も重ねられておりますけれども、結論を得るには至っていないところでございます。

 こうしたところで、この第三者機関、まさに、各党各会派がそれぞれの立場を前提として協議をするのではなく、中立公正な第三者における議論、検討を経て、コンセンサスを得た上で、必要に応じて法改正を行っていきたい、そういう趣旨でございますので、立法府の責任を放棄するということには当たらないというふうに考えております。

○塩川委員 この政治資金の在り方について、げたを預けるようにこの第三者機関で行うといった際に、方向性などをどうするのか、こういった点についての枠組みそのものも問われてくるわけでありますし、やはり、有識者の声をしっかり聞くのであれば当委員会でやればいい話であって、当然、法案として実現をするということになれば、各党間の協議にならざるを得ないわけですから、そういう点でも、この国会の審議を通じて、有識者の議論も積み重ねることによって結論を得る、こういう立場でこそ審議が求められているということを述べて、今日は終わります。

【内閣委員会】科学技術イノベ活性化法改正案/軍事偏重の研究開発の危険

 私は、科学技術・イノベーション活性化法改正案の質疑に立ちました。法案は、政府が進める「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」(GSC構想)を実施する認可法人として「先端技術研究成果活用推進機構」(以下、機構)を設立しようというものです。

 GSC構想とは、大学や研究機関等が保有するAIや量子技術等の先端技術(いわゆるディープテック)に関する研究成果の事業化を狙って、国が支援して、研究者やスタートアップ、投資家などの繋がり(いわゆるエコシステム)を作ろうとするもの。特徴は、研究開発から事業化までを支援する拠点を、目黒・渋谷区にまたがる東京ドーム半分ほどの国有地に整備することです。

 私は、軍民両用のデュアルユースや軍事優先のイノベーションで軍事偏重の技術開発が進む危険を追及しました。

 私は政府の今年5月の「スタートアップ(新興企業)総力創出パッケージ」は「防衛力の強化」や防衛省の関与を強調していると指摘。政府の分科会で有識者が「防衛需要が技術開発を生む」などと述べていることも示し、スタートアップの推進に「防衛力の強化」を持ち出した背景には、5年間で2倍の11兆円となった大軍拡予算があるのではないかと質問。内閣官房は(スタートアップの)スケールアップのためのものだ、と答弁したのに対し私は「研究開発が軍事依存になる」と批判しました。

 私はGSC構想の基本方針が「隣接する防衛省の研究所等とも連携」と明記し、連携先に、兵器開発の抜本的強化のための「防衛イノベーション科学技術研究所」などを想定していることを確認。政府がGSC構想の運営法人のガバナンスイメージとして例示している米国のDARPAは、米国防総省内部の資金配分や、革新的軍事技術に対する研究支援を行う組織であり、「ここに運営法人の性格が表れている」と追及しました。

 内閣府はGSC構想の支援対象には、デュアルユース技術も含まれうると認めたのに対し、私は、軍事力強化のDARPAをモデルに科学技術の軍事化を進めることになり「軍事偏重の技術開発となる」と強調しました。

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研究開発 軍事偏重の危険/衆院内閣委/科学技術イノベ法改定案/塩川氏追及

「しんぶん赤旗」6月19日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は17日の衆院内閣委員会で、政府の「グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構想」の運営法人を設立する科学技術・イノベーション活性化法改定案について、デュアルユース(軍民両用)や軍事優先のイノベーション(革新)で軍事偏重の技術開発が進む危険を追及しました。

 塩川氏は、政府が5月に打ち出した「スタートアップ総力創出パッケージ」は「防衛力の強化」や防衛省の関与を強調し、政府の分科会でも有識者が「防衛需要が技術開発を生む」などと述べていると指摘。スタートアップの推進に「防衛力の強化」を持ち出した背景には5年間で2倍の11兆円となった大軍拡予算があるのではと質問しました。

 内閣官房の鈴木恭人日本成長戦略本部事務局次長は、スタートアップのスケールアップ(規模拡大)のためだと答弁。塩川氏は「研究開発が軍事依存になる」と批判しました。

 質疑を通じて、GSC構想の基本方針に「隣接する防衛省の研究所等とも連携」すると明記し、連携先には、兵器開発の抜本的強化のための「防衛イノベーション科学技術研究所」などを想定していることが明らかになりました。

 塩川氏は、政府が同構想の運営法人のガバナンスイメージとして例示している米国の国防高等研究計画局(DARPA)は、米国防総省内部の資金配分や革新的軍事技術に対する研究支援を行う組織で、「ここに運営法人の性格が表れている」と追及。内閣府の木村直人審議官は、同構想の支援対象にはデュアルユース技術が含まれる場合も「あり得る」と認めました。

 塩川氏は、軍事力強化のDARPAをモデルに科学技術の軍事化を進めることになり「軍事偏重の技術開発となる」と厳しく批判しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月17日(水曜日)内閣委員会 第20号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 科技イノベ法案について質問をいたします。

 まず、スタートアップ支援に関してですけれども、二〇二二年十一月のスタートアップ育成五か年計画には防衛省に関する記述はありませんでした。一方、今年五月のスタートアップ総力創出パッケージでは、「防衛力強化とスタートアップによるイノベーション創出の好循環を生み出すため、防衛省と経産省が連携して研究開発から調達まで一貫した支援を開始する。」と、防衛力の強化や防衛省の関与を強調しております。

 スタートアップ推進に関して、防衛力の強化や防衛省の関与を強調するようになったのはなぜでしょうか。

○鈴木政府参考人 お答えいたします。

 今委員御指摘いただきましたスタートアップ総力創出パッケージにつきましては、先月、日本成長戦略会議の下で設置されましたスタートアップ政策推進分科会において取りまとめたところでございますが、このパッケージの中では、スタートアップのスケールアップ、それからディープテックスタートアップの支援、そして地域経済社会を担うスタートアップの創出、育成という三本の柱から、スタートアップの育成の五か年計画につきまして抜本強化する施策を示したというところでございます。

 このパッケージを取りまとめる過程で、分科会での議論におきまして、構成員の委員の皆様方から、米国等で防衛分野を始めとした公共需要から先端技術が開発され、大きく成長するスタートアップの創出につながったという多くの事例、あるいはそういう傾向について御指摘があったというところでございます。

 こうした御指摘を踏まえまして、スタートアップ総力創出パッケージにおきまして、SBIR制度を抜本強化し、防衛分野を含めたディープテックスタートアップの研究開発支援、そして政府調達を強化する支援策を盛り込んだというところでございます。

○塩川委員 分科会の構成員の意見を踏まえてという話でした。

 今年二月からの日本成長戦略会議の政策推進分科会の有識者会議の意見を見ると、防衛需要、それから防衛に対する危機感というものが技術開発を生み、その結果としてスタートアップが生まれていって、それを政府が株式の保有等で支えているのがアメリカの実態だが、日本でもそういうスタートアップ推進政策をやる必要がある、このように述べる方や、また、タイミングを合わせて防衛予算が非常に大きくなるということで、それがスタートアップに適正に投資がなされ、新しい研究開発、技術が出てくると述べております。

 防衛需要、つまり軍拡予算がスタートアップ推進に役立つという意見であり、スタートアップ推進に関して防衛力の強化や防衛省の関与を強調するようになったのは、この五か年間で軍事費を二倍の十一兆円にした、こういう大軍拡予算があったからではありませんか。

○鈴木政府参考人 私ども、委員の先生方がどういう意図、背景を基にそのような発言をされたかというところについてまではお答えすることができませんけれども、私どもとしては、先ほど申し上げましたとおり、スタートアップ育成五か年計画を改正して、それを抜本強化する、このためにまずは日本成長戦略本部で委員会を立ち上げたというところで、その過程の中で、まさにディープテックの創出、それから支援、そしてスケールアップをするためにどうすることが適切かということについて委員の皆様方にお諮りしたところ、そのような御意見をいただいたというところでございます。

○塩川委員 五か年計画のときには防衛省の関与の話はありませんでした。その直後から、GDP比二%という防衛費、軍事費にしていく、そういう大軍拡があるので、いわばそれに便乗すると言うのもあれですけれども、こういった軍拡予算をてこにスタートアップ推進を図るんだということが今回のこのパッケージの中に盛り込まれているということであります。

 軍拡予算を使ってスタートアップ推進を図る、このこと自身、研究開発が軍事依存になりかねないのではないのかといった危惧を強く覚えるものであります。

 次に、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想についてですが、その基本方針において、このGSCの事業展開に当たって、文科省、経産省、防衛省等関係省庁の協力と、防衛省を特記しております。

 文科省、経産省が出てくるのは分かるんですけれども、防衛省を三つ目の役所として取り上げている。その後の記述にも、「隣接する防衛省の研究所等とも連携。」とわざわざ書いてあります。

 この隣接する防衛省の研究所等とは、どのような機関を指すのか、艦艇装備研究所や防衛イノベーション科学技術研究所などを指すのか、どのような連携を行うのか、お答えください。

○木村政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の基本方針におきましては、周辺コミュニティーとの連携という観点から、隣接する防衛省の研究所等とも連携するという記載がございます。

 これは、周辺に所在する艦艇装備研究所、防衛イノベーション科学技術研究所のほか、近隣の大学なども念頭に置いているところでございます。そして、御指摘の周辺コミュニティーとの連携に関しましては、例えば、拠点整備の工事における、隣接する艦艇装備研究所への影響の局限化のための調整、あるいは周辺住環境への配慮などを行うことを想定してございます。

 このように、拠点の整備に当たっては、周辺コミュニティーとの連携を図ってまいりたいと考えてございます。

○塩川委員 周辺コミュニティー、大学の話がありましたけれども、ここの記述のところには出てこないので、まさに具体的には防衛省の研究所等との連携ということの記述になっているわけであります。

 恵比寿にあります防衛イノベーション科学技術研究所とも連携をということです。スタートアップ総力創出パッケージには、「防衛イノベーション科学技術研究所を通じた防衛イノベーションや画期的な装備品等を生み出す取組も推進する。」とあります。

 防衛省にお尋ねします。

 この防衛イノベーション科学技術研究所とはどのような組織か。そこには、DARPAの取組を参考とするとしていますが、DARPAとはどのような組織か、このDARPAを参考にするのはなぜなのか、この点についてお答えください。

○嶺政府参考人 お答え申し上げます。

 防衛イノベーション科学技術研究所は、防衛イノベーションや画期的な装備品を生み出す機能を抜本的に強化するために、変化の速い様々な技術から防衛力の強化又は社会の変革につながる機能、技術をスピード重視で創出するため、令和六年十月に新設された研究所でございます。

 お尋ねのありました米国のDARPAでございますけれども、これにつきましては、任期つきのプログラムマネジャーが責任者として研究を推進、管理する手法等によりまして、インターネットやGPSのような防衛分野にとどまらない、社会をも変革するような革新的な研究成果を生み出している、そういう研究開発機関であると承知しておるところでございます。

 防衛イノベーション科学技術研究所におきましても、防衛イノベーションや画期的な防衛装備品を生み出す機能を抜本的に強化するために、こうした取組を参考として、外部からプログラムマネジャーを採用することで、プログラムマネジャーが持つ防衛用途に必ずしも限らない民生分野の科学技術に関する豊富な知見や経験を、自由な発想の下、最大限活用するということとしておるところでございます。

○塩川委員 DARPAを参考にするということですが、DARPAについて余り詳しい説明をいただけなかったんですけれども。

 確認ですけれども、このDARPAというのは、国防総省内部の資金配分機関であって、国家安全保障のための革新的技術に対する研究支援を行う、基礎研究と応用研究のギャップを埋める、ハイリスク・ハイペイオフ研究への支援に特化をしている、そういう組織と承知しておりますが、それでよろしいでしょうか。

○嶺政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおりでございます。

○塩川委員 内閣府にお聞きしますが、「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想の概要について」でも、運営法人のガバナンスイメージとしてDARPAを例示をしております。このようなアメリカの国防総省内部の資金配分機関を例示をしているのは、なぜでしょうか。

○木村政府参考人 お答え申し上げます。

 新たに設立する運営法人の組織体制につきましては、ディープテック分野の研究開発から事業化支援、国際展開まで一気通貫の支援を担うに当たり、迅速な意思決定を柔軟かつ機動的に行うことができるような体制を構築することが重要であると認識しております。

 そこで、米国の国防省国防高等研究計画局、DARPAや、エネルギー高等研究計画局、ARPA―Eなどのイノベーションを担う海外組織におきましては、比較的コンパクトな組織の下で、プログラムマネジャーやプログラムディレクターに大きな裁量と責任を付与し、迅速かつ柔軟な意思決定を行う体制が取られているというふうに承知しておりまして、今回設立する運営法人の組織体制の参照事例として例示をしたものでございます。

○塩川委員 この国防総省内部の資金配分機関、あくまでも米軍、軍事のための組織、機関をいわばモデルにしているといったところに、今回の法人の持っている性格も表れてくるのではないかと言わざるを得ません。

 スタートアップ総力創出パッケージの防衛分野におけるデュアルユース、スタートアップエコシステム形成には、スタートアップ研究拠点の設置とありますが、この拠点というのはどこでしょうか。今日議論をしているフラッグシップ拠点というのも対象となるんでしょうか。

○嶺政府参考人 お答え申し上げます。

 スタートアップ企業が有する優れた技術や製品を防衛装備品に活用することは、新しい戦い方に対応するための技術的優越の確保、我が国の防衛生産・技術基盤の維持強化といった観点から極めて重要であると考えております。このような認識の下、防衛省としましては、スタートアップ活用促進のための様々な取組を進めているところでございます。

 このスタートアップ研究拠点は、スタートアップにセキュアな研究環境を提供することによりましてスタートアップ企業の参入促進及び迅速な事業立ち上げに資するものとして、既存施設の活用も含め検討を行っているところですが、現時点におきましては、場所も含め、具体的な計画はございません。

○塩川委員 内閣府にお聞きしますが、こういった、防衛省が言っているようなスタートアップ研究拠点の設置ということで、この新しいフラッグシップ拠点においても、入り得る、排除されていないという点はどうでしょうか。

○木村政府参考人 お答え申し上げます。

 GSC構想におきましては、ディープテック分野の研究開発や事業化を支援すること、これを目的としてございます。そして、その対象とする分野でございますけれども、特定の分野に限られるものではございませんで、研究成果の性質によっては防衛分野にも応用可能なデュアルユースの技術が含まれる場合もあり得るとは考えてございます。

 このフラッグシップ拠点におけるセキュリティーの確保でございますが、ディープテック分野の研究開発や事業化の促進の観点から非常に重要であると認識しております。このため、現在、拠点整備の基本的な方針である基本計画の策定に向けて、エリアの区分も含めて有識者会議で議論をしておりますけれども、利用目的やセキュリティー水準に応じた空間設計そして運用を行うことが必要であると考えております。

○塩川委員 防衛省のスタートアップ研究拠点の設置、置くということもあり得るという話です。

 最後に、大臣にお尋ねします。

 スタートアップ推進に関して、防衛力の強化や防衛省の関与を掲げ、そしてまた米国防総省のDARPAを参考にする、こういった機関、運営法人というのは、軍事偏重のイノベーションということになるのではありませんか。

○小野田国務大臣 先ほど参考人も、ディープテック分野の研究開発や事業化を支援することを目的としており、特定の分野に限定するものではなく、研究成果の性質によっては防衛分野にも応用可能なデュアルユース技術等が含まれる場合もあり得るというふうに御説明したかと思いますが、本構想は、防衛分野の研究開発を直接の目的とするものではなく、科学技術の研究成果を活用した新たな事業の創出、成長発展を促進する観点から取り組むものでありまして、研究セキュリティー・インテグリティー、輸出管理等の関係法令、制度を踏まえながら適切に対応していくことが重要であると考えております。

○塩川委員 防衛力の強化のDARPAをモデルにといった点でも、軍事優先のイノベーションで、軍事偏重の技術開発になる危惧が拭えないということを申し上げて、質問を終わります。

自民・維新の衆院比例定数削減法案、選挙制度協議会ないがしろに 野党各党が一致して反対を表明

 衆院選挙制度協議会の幹事会が開かれ、自民党と日本維新の会が準備している衆院議員の定数削減法案について、中道改革連合・国民民主党・参政党・チームみらい・日本共産党の全野党が、協議会で行ってきた選挙制度改革の議論を蔑ろにするものだと批判し、定数削減法案に一致して反対しました。

 私は「定数削減は、民意を切り捨て排除するもの。現行定数は歴史的にも国際的にみても少ない」と厳しく反対しました。

 自民・維新は、協議会での議論が大前提と言いながら、仮に何も結論を得られない場合、1年後に「比例代表45議席を削減する」法案を検討していると発言しました。

 野党各党は幹事会後に記者会見し、私は、「選挙制度に関する各党の意見がようやく出揃い、これから丁寧に議論しようという時に、横やりを入れて枠をはめようとする法案であり、認められない」と述べました。

 中道の中野洋昌議員は「秋に国勢調査の確定地が出るまでに選挙制度の在り方について結論を得ようと議論するのがこの協議会だ。仮に定数削減法案が提出され、今国会成立を目指し動き出すことになれば、前提が覆り、協議会での議論が意味をなさなくなる」と述べました。

 国民民主の古川元久議員は「協議会で結論を得られないことを前提とした法案を審議することは意味がない」と断じました。

 参政の和田政宗議員は「協議会の議論のベースを壊すようなことに懸念を持っている」と発言。

 みらいの峰島侑也議員は「比例定数を45議席削減する法案を議論すること自体がおかしい」と強調しました。


比例定数削減法案に反対/衆院選挙制度協議会幹事会/野党一致

「しんぶん赤旗」6月17日・4面より

 衆院選挙制度協議会の幹事会が16日に行われ、自民党と日本維新の会が準備しする衆院議員比例定数削減法案について、日本共産党、中道改革連合、国民民主党、参政党、チームみらいの野党各党は協議会ですすめてきた選挙制度改革の議論をないがしろにするものだと批判し、定数削減法案に一致して反対しました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は「定数削減は民意を切り捨て排除するもの。現行定数は歴史的・国際的にも少ない」と厳しく追及しました。自民・維新は協議会での議論を大前提としつつ、仮に何も結論をえられない場合、1年後に比例45議席を削減する法案を検討していると発言しました。

 野党各党は幹事会後に記者会見し、塩川氏は「選挙制度に関する各党の意見が出そろい、これから丁寧に議論しようという時に、横やりを入れて枠をはめようとする法案であり、認められない」と述べました。

 中道の中野洋昌議員は「秋に国政調査の確定値が出るまでに選挙制度のあり方について結論を得ようと議論するのがこの協議会だ。仮に定数削減法案が提出され、今国会成立を目指し動き出すことになれば、前提が覆り協議会での議論が意味をなさなくなる」と述べました。

 国民民主の古川元久議員は「協議会で結論が出ないことを前提とした法案を審議することは意味がない」と断じました。参政の和田政宗議員は「協議会の議論のベースを壊すようなことに懸念を持っている」と述べ、チームみらいの峰島侑也議員は「比例定数を45議席削減する法案を議論すること自体がおかしい」と強調しました。

【政治改革に関する特別委員会】意見表明「金権腐敗政治の根絶には企業・団体献金の全面禁止と政党助成金の廃止を一体にで行うこと不可欠」

 政治資金規正法改正について、各党が意見表明しました。

 私は、多くの国民が求めているのは金権腐敗政治の根絶だとして、企業・団体献金の全面禁止と政党助成金の廃止の必要性を強調しました。

 私は、企業の献金は本質的に政治を買収する賄賂と指摘。国民が自ら支持する政党へ寄附することは主権者として政治に参加する権利そのものであり、選挙権がない企業が献金することは、国民主権と相いれず、国民の参政権を侵害するものだと批判。「営利を目的とする企業が強大な財力で政治に影響を与え自己利益をはかれば、政治は大企業・財界に向けたものになる」とし、「政治の歪みをただし、国民主権を貫くためにも、企業・団体献金の全面禁止が必要だ」と主張しました。

 さらに、私は、今年の総選挙を前にして、企業・団体献金禁止の主張を変えた政党があると指摘。

 維新は、自民との連立の邪魔になる主張を棚上げ、定数削減に論点すり替え。立憲は、自民党を支え続けた公明とともにつくった中道改革連合の基本っ政策が、公明の考え方をベースにし、温存する方向になった、と述べました。

 自民・維新が提出した、政党の収入について議論する第三者機関を設置する法案は、問題を先送りするだけでなく、丸投げして立法府の責務を放棄するものだと批判。

 中道・国民民主が提出した、企業・団体献金の受け皿を党本部と都道府県連に限定する法案は、企業・団体献金を温存するものだと批判しました。

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金権政治根絶訴え/衆院特別委/塩川氏「企業・団体献金禁止を」

「しんぶん赤旗」6月17日・2面より

 政治資金を巡り与野党が提出した3法案が実質審議入りした衆院政治改革特別委員会は16日、政治資金規制法改正などについて各党が意見表明しました。日本共産党の塩川鉄也議員は多くの国民が求めているのは金権腐敗政治の根絶だとして、企業・団体献金全面禁止と政党助成金廃止を強調しました。

 塩川氏は、企業献金の本質が政治を買収するワイロであり、選挙権のない企業が献金することは国民主権と相いれず、国民の参政権を侵害すると批判。「営利を目的とする企業が強大な財力で政治に影響を与え、自己利益をはかれば、政治は大企業・財界に向けたものになる」とし、「政治のゆがみをただし国民主権を貫くためにも、企業・団体献金の全面禁止が必要だ」と主張しました。

 さらに、「今年の総選挙を前にして企業・団体献金禁止の姿勢を変えた政党がある」と指摘。日本維新の会は自民党との連立にじゃまとなる主張を棚上げし、議員定数削減に論点をすり替え。立憲民主党は、自民党政治を支えてきた公明党と共につくった中道改革連合の基本政策で、公明の考え方をベースに企業・団体献金を温存する方向となったと述べました。

 塩川氏は自民・維新提出の、政治資金のあり方を議論する第三者機関を設立する法案は、問題を先送りするだけでなく丸投げして立法府の責任を放棄するものだとし、企業・団体献金の受け皿を政党本部と都道府県連に限定する中道・国民民主党提出法案は、企業・団体献金を温存するものだと批判しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月16日(火曜日)政治改革に関する特別委員会 第4号

○塩川委員 日本共産党を代表して、意見表明を行います。

 自民党派閥のパーティー裏金問題を発端とした自民党政治の底知れない腐敗構造に、国民は厳しい批判の目を向けています。多くの国民が求めているのは、金権腐敗政治の根絶です。根絶するには、企業・団体献金の全面禁止と政党助成金の廃止を一体として行うことが不可欠の道です。

 同時に、日本共産党は、こうした方向を主張、法案提出するだけでなく、企業・団体献金も政党助成金も受け取らないことを自ら実行しています。

 一九九三年に発足した細川政権は、企業・団体献金については廃止の方向に踏み切ると言いながら、実際には、一九九四年成立の政治改革関連法は、政党支部への献金、政治資金パーティー券の購入という二つの抜け道をつくり、企業・団体献金を温存してきました。

 そもそも、企業による政治献金は、本質的に政治を買収する賄賂です。国民一人一人が自ら支持する政党に寄附することは、主権者として政治に参加する権利そのもの、国民固有の権利です。選挙権を持たない企業が献金することは、国民主権と相入れず、国民の参政権を侵害するものです。

 営利を目的とする企業が、個人をはるかに超える強大な財力で、金の力で政治に影響を与え、自己の利益を図れば、政治は大企業、財界に向けたものになってしまうことは明らかです。

 自民党と企業との癒着によって政治がゆがめられた事例は、枚挙にいとまがありません。自民党など企業献金を容認する人たちが今なお一九七〇年の八幡製鉄最高裁判決にしがみつくのは、国民の権利を侵害している実態から目をそらし、立法府が積み重ねた企業・団体献金禁止の議論を無視するものです。

 政治のゆがみを正し、国民主権を貫くためにも、企業・団体献金の禁止がどうしても必要です。今必要なのは、企業・団体献金の部分的な制限でなく、企業・団体献金の全面禁止です。

 二〇二四年総選挙の結果を受け、企業・団体献金の禁止が国会で審議の俎上に上ったことは大きな変化でした。ところが、今年の総選挙を前にして主張を変えた政党があることは残念です。

 日本維新の会は、これまで、選挙公約に企業・団体献金の禁止を掲げ、禁止法案を提出し、国民の政治への信頼を回復するため、企業・団体献金の禁止は避けて通れない道だと主張していました。ところが、自民党との連立に邪魔になる主張を棚上げし、そのことを覆い隠すため、定数削減を改革のセンターピンに押し出しました。自民党の責任逃れに手をかし、国民の審判に逆行する姿勢です。一片の誠実さもありません。

 また、立憲民主党も、企業・団体献金の禁止を公約に掲げ、禁止法案を提出してきました。しかし、今年の総選挙直前に公明党とともにつくった中道改革連合の綱領、基本政策では、「政治資金の透明化を断行」「企業・団体献金の受け手制限規制の強化」としています。二十六年間自民党を支え続けてきた公明党の考え方をベースにし、企業・団体献金を温存する方向へ後退をしています。

 今国会の最優先課題は、裏金の原資となったパーティー券購入を含む企業・団体献金の全面禁止の実現です。先送りを許してはなりません。

 自民・維新案は、企業・団体献金禁止を先送りするだけでなく、第三者機関に丸投げして、立法府の責務を投げ捨てるものです。政党の収入でいえば、政党助成制度そのものの見直しを行うべきです。また、中道・国民民主案は、企業・団体献金を温存するものです。

 さらに、政党法制定の検討も問題です。結社の自由を侵害し、国家による政党への介入を招くものです。政党法を持ち出す狙いは、企業・団体献金と政党助成金の二重取りの温存であり、認められません。

 最後に、自民、維新が準備をしている定数削減法案についてです。

 議員定数削減は、多様な民意を切り捨て、排除し、国会の行政監視機能も後退させます。現行の衆院総定数は、歴史的にも、国際的に見ても、少な過ぎます。定数削減に合理的根拠はありません。

 議員定数の削減は断じて認められないと申し述べ、意見表明とします。

【政治改革に関する特別委員会】短期間・真冬の総選挙/投票権制約があらわに

 私は、解散から投開票まで戦後最短となった今年2月の総選挙について「高市総理の解散により、国民の参政権を侵害したのではないか」と批判しました。

 私は「雪や短期間などにより、ポスター掲示場の削減や選挙公報の発送遅滞や未達などがあり、有権者に候補者・政党の政策が行きわたったのか」と質問。

 林芳正総務大臣は「公職選挙法では、特別な事情がある場合にはポスター掲示場を削減、選挙公報を他の手段での配付に代替できる」と答弁。

 私は「特別な事情をまねいたのは、短期間の選挙を行ったためだ」と指摘しました。

 また、私が、投票所数や閉鎖時間を繰り上げた投票所数を確認。

 総務省は、今年2月の総選挙の投票所総数が1996年と比べ8572か所減少し、前回2024年総選挙と比べても787カ所減少していることを明らかにしました。さらに、投票時間を繰り上げ時間短縮した投票所が全体の41.9%だったことを答弁。

 私は「投票所が遠くなった方が大勢いたということだ。投票人の投票機会を奪うことにつながっている」と政府の姿勢をただしました。

 林総務大臣は「地域の実情を検討した上で厳正に対応し、選挙人に対して丁寧に説明するよう周知する」と述べるにとどまりました。

 私は「周知すればよいという問題ではない」と投票権行使を制約していることを批判しました。

 さらに、私は、国際的にも稀である選挙運動ができる期間を定める制限について「そもそも選挙期間を設定していることに問題がある」と指摘し、「本来、選挙運動は政治活動の一部であり、日常的に行うものだ」とし、見直しが必要だと主張しました。

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2月選挙は参政権侵害/衆院特委/塩川氏が批判

「しんぶん赤旗」6月16日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は15日、衆院政治改革特別委員会で、解散から投票まで戦後最短となった2月の総選挙は、「高市早苗首相の国会解散により国民の参政権を侵害したのではないか」と批判しました。

 塩川氏は「雪や短期間の選挙によりポスター掲示場の削減や選挙公報の発送遅滞・未達があり、有権者に候補者・政党の政策が行き届かなかったのでは」と追及。林芳正総務相は「特別な事情がある場合には掲示場・選挙公報を削減・他手段で代替することができる」と答弁。塩川氏は「特別な事情をまねいたのは短期間の選挙を行ったためだ」と批判しました。

 塩川氏が投票所削減の実態を質問すると、総務省の長谷川孝自治行政局選挙部長は、2月の総選挙の投票所総数は1996年比で8572カ所減少し、前回比でも約800カ所減少したほか、閉鎖時間繰り上げで投票時間を短縮した投票所が全体の41・9%あったと答弁。塩川氏は「投票所が遠くなった人がいるということだ。投票人の機会を奪うことにつながっている」と政府の姿勢をただしました。

 「地域の実情を検討した上で厳正に対応し、選挙人に対して丁寧に説明するよう周知する」と述べるにとどめた林総務相に塩川氏は「周知すればよいという問題ではない」と投票権行使の制約を批判しました。

 塩川氏は1950年の公選法制定時は30日間だった選挙期間が現在は12日間にすぎず、「選挙運動は本来政治活動の一部で、日常的に行うもの」だとして見直すべきだと主張しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月15日(月曜日)政治改革に関する特別委員会 第3号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 今日は、国民の参政権の保障に関わる投票環境の整備の課題や、また選挙日数についてお尋ねをいたします。

 高市総理は、解散を考えている暇はないと繰り返し言明しながら、一転、今年に入り、衆議院の解散・総選挙を表明をし、一月二十三日の通常国会冒頭に解散をしました。国民不在の、いわば自分勝手な解散と言わざるを得ないものであります。

 施政方針演説も、代表質問も、予算委員会の審議も、一切放棄をし、国政の争点を明らかにしないまま解散をし、短期間で真冬の選挙、実務的にも極めて困難を伴う選挙となりました。これで国民の選挙権、参政権を保障できたのか。憲法を踏みにじり、国民主権、議会制民主主義の根幹を成す国民の選挙権、参政権を侵害するものではなかったのか、この点も問われているところであります。

 今年二月の総選挙は、解散から投開票まで十六日間と戦後最短で、三十六年ぶりの二月、真冬、受験シーズンの選挙となりました。短期間で雪の中での選挙では、各選管始め選挙執行の関係者に大変な苦労を強いるものとなりました。投開票所の場所の確保、寒さ対策、除雪作業、投票案内などの発送の遅れ、一部の自治体では、地方選などとの同時選挙による投票箱の不足、さらに人員不足などなど、準備が間に合わないとして、立候補予定者向けの説明会を開催しない県選管もありました。

 総務省にお尋ねしますが、今回の総選挙で特に対応が必要だったことは何か、総務省としてどのような対応を行ったのか、お聞きします。

○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。

 各選挙管理委員会におきましては、投票所の確保や選挙物資の調達など、選挙の管理執行に必要な準備を迅速に行っていただき、また、除排雪などの対応を含めまして、選挙の管理執行に万全を期していただいたものと承知をいたしております。

 特に、今回の総選挙におきましては降雪の時期に当たっていたことから、総務省においては選挙部に降積雪対策対応チームを設置をいたしまして、ポスター掲示場の設置、期日前投票所等における除雪、悪天候時の投票箱の送致といった課題に対しまして、関係省庁とも連携を図り、真摯に対応してきたところでございます。

 また、投票所入場券を持参しない場合におきましても、本人確認により投票できる旨の周知を、政府広報、SNS、ポスターなど各種媒体を用いて幅広く行うとともに、各選挙管理委員会に対しましても同様の周知を行っていただくよう要請を行いました。

 そのほか、選挙人の方々の投票の機会を幅広く確保するために、人の往来が多く利便性の高い商業施設等への期日前投票所の設置、巡回、送迎バスの運行などの移動支援や移動期日前投票所の開設などの施策につきまして、選挙の公正を確保しつつ積極的な対応を行うことなどの要請を行ったところでございます。

 様々ございますが、こういった内容を行ってまいりました。

○塩川委員 でも、実際にはなかなか困難があったという実態があります。

 ポスター掲示場は雪の影響で、札幌市では約四割となり、弘前市は六分の一以下に減りました。大阪市長と大阪知事の出直し選でトリプル選となった大阪市では、短期間で資材確保困難のため、約三分の一に減りました。ほかにも、短期間であることや雪を理由にポスター掲示板を削減した選管がかなりあったわけであります。

 また、選挙公報の発送が遅れたこと、特に点字版の選挙公報は投票日直前ぎりぎりとなり、視覚障害者の方は選挙情報を得ることの困難さが増したわけであります。

 今回の選挙では、投票所や期日前投票所の場所が変わったのに点字のお知らせがなかったとも聞いております。京都市では、昨年の参院選から選挙公報の配布方法について課題があったわけですが、今回の選挙日程が決まると、見つかっていた業者から辞退をされて新聞折り込みとなり、約三割の世帯にしか配布されなかった、こういったこともありました。

 大臣にお尋ねします。

 ポスター掲示場を減らしたとか、選挙公報が届かなかったという例もあり、このような短期間で選挙を行うことで、有権者に、候補者、政党の政策が行き渡ったと言えるのか、この点についてお答えください。

○林国務大臣 ポスター掲示場につきまして、公職選挙法及び同法施行令では、一投票区当たりのポスター掲示場について、選挙人名簿登録者数や面積に応じ、五か所から十か所設置するとされているところでございます。特別の事情がある場合には、市区町村の選挙管理委員会は、あらかじめ都道府県の選挙管理委員会と協議の上、その総数を減らすことができる、こういうふうになっております。

 また、選挙公報ですが、公職選挙法において、市町村の選挙管理委員会が、選挙期日の二日前までに、原則として各世帯に配布することなどが規定をされておりますが、各世帯への配布が困難であると認められる特別の事情があるときは、新聞折り込みその他これに準ずる方法による配布に代えることができ、その場合には、選挙公報の配布を補完する措置を講ずることとされております。

 また、選挙公報の配布について、業者等に委託する場合には、その配布を確実に行うことができる業者等の選定に十分留意するとともに、確実に配布が行われるよう指導することを各選挙管理委員会に対して要請をしているところでございます。

 今回の衆議院選におきましても、ポスター掲示場の設置、また選挙公報の配布につきまして、各市区町村の選挙管理委員会において、今申し上げました公職選挙法等の規定に基づき適切に対応いただいたものと承知をしております。

 総務省としては、法令の規定にのっとり、ポスター掲示場の設置や選挙公報の配布が適切に行われますように、引き続き各選挙管理委員会に対して要請をしてまいります。

○塩川委員 掲示板ができない、公報が届かないという特別な事情を招くようなこういう短期間の選挙をやったことこそが問題だということが問われなければなりません。これで有権者が十分に政策比較できるとは言えません。高市総理による解散権の濫用が、国民の選挙権、参政権を保障しないものになっている、この点が問われたところであります。

 その上で、日本は、選挙運動を行える期間が定められております。それぞれ定められた期間以外は選挙運動が禁止をされておりますが、国際的に見てもまれな制限であります。

 衆議院選挙では、一九五〇年、公選法制定時は三十日間でしたが、今では十二日間、選挙期間中の週末は一回しかありません。

 大臣にお聞きしますが、そもそも選挙期間を設定しているそのことに問題がありはしないのか。

○林国務大臣 公職選挙法第百二十九条におきまして、選挙運動は、公職の候補者の届出があった日から当該選挙の期日の前日まででなければ、することができないと規定をされております。

 選挙運動期間を定めて事前運動を禁止しておりますのは、選挙運動の開始の時期を特定することにより、各候補者等の選挙運動を可能な限り同時にスタートさせて無用の競争を避けるとともに、選挙運動費用の増加を抑制しようとするものと承知をしております。

 いずれにいたしましても、事前運動の禁止を含めた選挙運動の在り方につきましては、各党各会派において御議論いただくべき事柄である、そういうふうに考えております。

○塩川委員 選挙運動というのは政治活動の一環ですから、本来日常的に行われるものであります。見直しが必要だと考えます。期日前投票が始まって、そういう意味では、選挙期間に入ると毎日が投票日になっているわけですよ。そうすると、やはり有権者が選択をするという時間そのものが限られるような事態にもなっている。こういう点でも、選挙期間そのものの見直しが必要だということを言わなければなりません。

 次に、投票所についてお聞きします。

 一九九六年の総選挙、二〇二四年の総選挙、二〇二六年総選挙において、投票所の総数はそれぞれ幾つか。一九九六年時と比べて、二〇二四年時と比べて、それぞれ二〇二六年には何か所減少したかについて、御説明ください。

○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。

 平成八年、一九九六年の衆議院議員総選挙における投票所総数は五万三千二百十四か所、また、令和六年、二〇二四年の衆議院議員総選挙における投票所総数は四万五千四百二十九か所でございました。

 一方、令和八年、二〇二六年の衆議院議員総選挙における投票所総数は四万四千六百四十二か所であり、平成八年からは八千五百七十二か所、令和六年からは七百八十七か所、それぞれ減少しております。

○塩川委員 三十年間で約八千か所減少し、二年前と比べても八百か所近くも減少しているということであります。投票所がどんどん遠くなっているという実態があり、これが投票参加率の低下にもつながっていることは、アンケートなどを見ても明らかであります。

 一九九七年に投票時間が二十時までと延長されたにもかかわらず、投票期間を繰り上げる、投票時間を短縮する投票所が増加をしております。今回の総選挙では、この点はどうだったんでしょうか。

○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。

 令和八年、今年の衆議院議員総選挙におきまして、投票所の閉鎖時間を繰り上げている投票所は一万八千六百八十六か所でございまして、投票所総数に占める割合は約四一・九%となっております。

○塩川委員 九六年の総選挙で初めて二十時までの投票時間になりましたけれども、そのときの繰上げの投票所というのは五%程度でしたが、どんどん増えて今では四割ということで、閉鎖時間の繰上げが大幅に増えているところであります。やはり、国民の基本的な権利である投票権の行使を制約することになるということで、何度も指摘をしてきたところであります。

 林大臣にお尋ねしますが、投票時間の繰上げというのは、投票人の投票機会を奪うことにつながります。繰上げ投票所の増加を食い止め、投票権を制限しないためにどのような対策を行ったのか、この点についてお答えください。

○林国務大臣 投票所の開始時刻の繰下げ又は閉鎖時刻の繰上げにつきましては、公職選挙法第四十条第一項ただし書におきまして、各市町村の選挙管理委員会の判断で、選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情がある場合などに限り行うことができることになっております。

 こうした中、地域の実情により、大半の選挙人が早めに投票を済ませていることなどを理由に繰り上げることがあると承知をしております。

 今回の衆議院選においても、総務省では、投票所の閉鎖時刻の繰上げなどについては、地域の実情等を十分に検討した上で、厳正に対応していただくとともに、選挙人に対して丁寧に説明を行っていただくよう、各選挙管理委員会へ要請を行ったところでございます。

 引き続き、適切な周知に努めてまいります。

○塩川委員 周知の問題ではなくて、県庁所在地でも繰上げを行っているというところがあった場合に、若者などの行動を考えた場合には、やはり、夜間における投票環境を整えていく、そういう点でも、繰上げというのが投票環境を後退させるものとなる、こういう点での是正が求められているところであります。

 それから、選挙におけるミスの問題ですが、選挙は民主主義の根幹であり、主権者である国民の参政権の問題であり、不正があれば、選挙の公正性、正当性が失われることになるということで、極めて重大な問題であります。

 この間の管理執行上問題となった行為について、二〇二二年の参院選、二〇二四年の総選挙にどのくらいの件数があったのか、この間の推移について併せて御説明をいただきたい。

○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。

 総務省では、国政選挙や統一地方選挙の際に、各都道府県選挙管理委員会より、管理執行上問題となった事項につきまして報告をいただいているところでございます。令和四年、二〇二二年の参議院議員通常選挙及び令和六年、二〇二四年衆議院議員総選挙におきまして、管理執行上問題となった事項として報告のあった件数は、令和四年が二百二十五件、令和六年が二百四十三件でございました。

 また、報告事項として主なものを御紹介いたしますと、投票用紙の交付誤りが、令和四年が七十五件、令和六年が八十三件、本人確認誤りが、令和四年が二十七件、令和六年が三十八件といったような内容となっております。

○塩川委員 この間で急増しているということが明らかであります。選挙執行に当たって最も重要なのは公正であって、間違いがあってはなりません。

 この間、特に二〇一〇年代では、国政選挙における選管の開票不正が三回もありました。昨年の参院選でも、東京大田区で選管による無効票の水増しが発覚をしました。開票時間の短縮を求める、そういうプレッシャーが背景にあったことが問われております。

 選挙執行事務は膨大であり、選管の役割はますます大きくなっている中で、選管の人員や、また選挙の日を十分に確保することが必要だ、このことを求めて、質問を終わります。

【内閣委員会】電動キックボードの事故対策/レンタル事業者にヘルメット常備の義務を

 私は、電動キックボードの交通安全対策について取り上げました。電動キックボードは当初原動機付自転車(原付)同等の、免許必須、ヘルメット着用義務、歩道通行不可だったものを、23年の道交法改正(日本共産党は反対)で「特定小型原付」とされ、免許不要、ヘルメットは努力義務、一定の条件下で歩道通行可など、自転車と同程度まで交通ルールの規制が緩和された背景があります。

 私は特定小型原付の台数に対する事故の割合が、自転車の約5倍と極めて高いことを指摘。そのうえでヘルメットの着用率について質問、警察庁は2025年で自転車がそれぞれ21.2%、特定小型原付が6.9%(レンタル事業者団体調べ)と答弁。私は事故におけるけがの部位について、ヘルメットが保護する頭や顔のけががそれぞれ17%、41%と特定小型原付が優位に多いことを指摘し、「前方に転倒することが多い特定小型原付こそ着用が必要」と政府に迫りました。

 この背景には、事故の約9割を占めるレンタル使用の際、ヘルメットが常備されていないことなどがあります。私は「事業者に対しヘルメットの常備を義務付けるべき」と強く要求。あかま国家公安委員長は環境整備の重要性を認めつつも「事業者が取組も進めている」と答えるだけで安全対策から背を向けています。

 私は、レンタル事業者が自らの利益のためにヘルメットに関する規制緩和を主張し、政府がそれに応えて規制緩和を行ったという経緯を指摘。「今こそ安全対策を優先すべき」と再度強く要求しました。

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ヘルメット常備義務を/衆院内閣委/塩川氏/電動キックボード事業者に

「しんぶん赤旗」6月14日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は12日の衆院内閣委員会で、電動キックボードの交通安全対策について取り上げました。電動キックボードは当初、原動機付自転車(原付)と同等に、免許は必須で、ヘルメット着用は義務とし、歩道通行は不可としていたものを、2023年の道路交通法改定で「特定小型原付」とされ、免許は不要に、ヘルメットも努力義務とし、一定の条件下で歩道通行を可能とするなど、自転車と同程度にまで交通ルールの規制を緩和した経緯があります。

 塩川氏は、特定小型原付の総台数に対する事故件数の割合が、自転車の約5倍と極めて高いと指摘し、ヘルメット着用率について質問。警察庁は2025年で自転車がそれぞれ21・2%、特定小型原付が6・9%(レンタル事業者団体調べ)と答弁しました。

 塩川氏は、事故によるけがの部位では、ヘルメットが保護する頭や顔のけががそれぞれ17%と41%と特定小型原付が有意に多いと指摘し、「前方に転倒することが多い特定小型原付こそ着用が必要だ」と迫りました。

 この背景には、事故の約9割を占めるレンタル使用の際、ヘルメットが常備されていない問題などがあります。塩川氏は「事業者に対しヘルメットの常備を義務付けるべきだ」と強く要求。赤間二郎国家公安委員長は環境整備の重要性を認めながら「事業者が取り組みも進めている」と答えただけで安全対策強化の要求に背を向けました。

 塩川氏は、レンタル事業者が利益のためにヘルメットに関する規制緩和を主張し、政府がそれに応えて規制を緩和した経緯を指摘。「今こそ安全対策を優先すべきだ」と再度強く要求しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月12日(金曜日)内閣委員会 第19号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 今日は、電動キックボードの交通事故対策について、あかま委員長、警察庁にお尋ねをいたします。いわゆる電動キックボード、特定小型原動機付自転車、略して特定小型原付の交通事故についてお尋ねをいたします。

 二〇二三年七月に施行された改正道路交通法によって、電動キックボードに係る規制緩和が行われました。それまで電動キックボードは、原動機付自転車、原付の交通ルールを適用し、免許必要、ヘルメット着用義務、車道通行ということでした。この法改正で、性能上の最高速度や大きさが自転車と同程度のものを原付から切り離して、特定小型原動機付自転車として自転車と同様の交通ルールを適用し、免許不要、ヘルメット着用は努力義務、歩道通行可とするものでした。

 二〇二五年における自転車の保有台数の推計は、自転車産業振興協会によると五千二百五十万台であります。特定小型原付の登録台数は、二〇二五年四月一日時点で五万七千三百二十台と三桁違いますが、二〇二五年における自転車関連事故件数及び特定小型原付関連事故件数がそれぞれ何件か、警察庁にお尋ねします。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 令和七年中の自転車関連事故は、六万七千四百七十件発生しております。また、特定小型原動機付自転車関連事故は、同年中に三百八十六件発生しております。

○塩川委員 自転車保有台数に対する事故の割合を見ると〇・一三%、特定小型原付登録台数に対する事故の割合は〇・六七%。

 特定小型原付の交通ルールを自転車と同じにしましたが、事故の割合は自転車の五倍となっております。特定小型原付の事故の割合は自転車に比べても極めて高いのではありませんか。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 特定小型原動機付自転車の事故の多寡について一概に申し上げることは困難でございますが、総務省の統計によれば、特定小型原動機付自転車の登録台数は、令和六年四月一日現在で約二万二千三百二十一台であったものが、令和七年四月一日現在では五万七千三百二十台と二・六倍に増加している一方、特定小型原動機付自転車関連事故の発生件数については、令和六年中に三百三十八件であったものが、令和七年中は三百八十六件と一・一倍の増加となっているところでございます。

○塩川委員 自転車との比較の話を聞いたんですけれども、お答えがありませんでした。

 特定小型原付は自転車と同程度のルールの適用としましたが、自転車に比べて特定小型原付の方が事故の発生割合が五倍と極めて高いことは、重く受け止めるべきだと思います。

 警察庁に続けてお聞きしますが、自転車及び特定小型原付におけるヘルメットの着用率は幾つでしょうか。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 令和七年六月に四十七都道府県で警察職員が実施した街頭調査によりますと、自転車の乗車用ヘルメットの着用率については二一・二%となっております。

 他方、特定小型原動機付自転車の乗車用ヘルメット着用率については、シェアリング事業者が令和七年十二月に実施したアンケート調査によれば、回答者のうち六・九%が直近の特定小型原動機付自転車のシェアリングサービス利用時に乗車用ヘルメットを着用したと回答したとされております。

○塩川委員 ヘルメットの着用義務は努力義務でありますけれども、やはり着けることが求められているわけであります。

 特定小型原付のヘルメット着用率については、事業者団体の日本マイクロモビリティ協会のアンケート調査で、先ほど答弁がありましたように、ヘルメット着用率は六・九%。自転車の二一・二%と比べても余りにも低過ぎると言わなければなりません。

 もう一つ、関連して、自転車及び特定小型原付の死傷事故におけるヘルメット着用率というのはそれぞれ幾つでしょうか。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 令和七年中の自転車乗用中の死傷事故において、死傷した乗員の乗車用ヘルメットの着用率は一五・八%でございます。また、令和七年中の特定小型原動機付自転車乗用中の死傷事故において、死傷した乗員の乗車用ヘルメットの着用率は五・五%でございます。

○塩川委員 自転車が一五・八、特定小型原付が五・五ということで、亡くなったりけがをされた、そういう事故におけるヘルメット着用率は自転車に比べても三分の一と、余りにも少ないということであります。

 死傷事故における特定小型原付のヘルメット着用率も低いもので、補足すると、特定小型原付の事故によるけがの場所はどこかといった場合に、頭部と顔、これで合わせて四一%。一方、自転車の場合には頭部と顔が一七%。自転車は脇に倒れますから。だけれども、電動キックボードは前に倒れるということで、顔や頭部を損傷する場合が非常に多いというのがやはり電動キックボードの特徴だということであります。だからこそ、事故時に頭部や顔を保護するためにも、特定小型原付こそヘルメット着用が必要なのに、浸透しておりません。

 特定小型原付のヘルメット着用率が低いのはなぜでしょうか。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、自転車と比べて特定小型原動機付自転車の乗車用ヘルメットの着用率は低くなっております。その要因といたしましては、自転車利用者と比べると、特定小型原動機付自転車利用者には乗車用ヘルメット着用が自らを守るために効果的であることが十分に理解されていないことや、乗車用ヘルメットを容易に利用できる環境が整備されていないことなどが考えられます。

○塩川委員 ヘルメットを容易に利用できる環境がないというのはどういうことなんですか。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 例えば、シェアリングの場合に、いわゆる貸出しの仕組みがまだ十分に整えられていないようなところが挙げられると考えております。

○塩川委員 レンタル、シェアリング事業者が運用している電動キックボードが多いということですけれども。

 ちなみに、特定小型原付の事故に占める割合の八五・八%がレンタルだ、事故の九割近くがレンタルだということは、よろしいですかね。

○日下政府参考人 お答えいたします。

 令和七年中に発生したシェアリングを含むレンタルの特定小型原動機付自転車に関連する事故は三百三十一件で、全体の八五・八%となっているとおりでございます。

○塩川委員 個人保有とかも当然あるんですけれども、圧倒的多数はシェアリング事業者が運用しているレンタルでの運用であるわけであります。そういう点では、レンタルでの利用が九割と圧倒的に多く、貸出しの際にヘルメットが常備されていないような場合もあるんじゃないのか、着用率が低いということにつながっているのではないのか。

 そこで、あかま委員長にお尋ねいたしますが、このようなシェアリングサービス事業者に対して、特定小型原付にヘルメットを常備するように義務づけたらどうでしょうか。

○あかま国務大臣 先ほど委員の方から御指摘ありましたとおり、令和七年中に発生した特定小型原動機付自転車の事故について、運転者のいわゆる損傷部位で見ると、頭部が一七パー、顔の部分が一八パーとなっており、運転者を守るためにはいわゆるヘルメットの着用、これは非常に効果的であるというふうに理解しております。

 まず、自ら守るためには、乗用時、ヘルメットの着用が効果的であることについて、先ほどの何で低いんだというお話に対して、利用者にいわゆる周知がまだまだ十分じゃないということで、その意味では、周知すること。さらに、シェアリング事業者と事故実態等を共有して、利用者がヘルメットを着用することが可能となるように事業者が環境整備を行うこと、これが重要であるというふうに思っております。

 警察庁においては、シェアリング事業者に対して、令和七年の七月に、ヘルメットの着用促進のための実効的な取組の実施を含めた交通安全対策の強化について要請するなど、これまで事業者に対する働きかけを進めてきたところではございます。

 また、事業者においても、そうした要請を受けて、ヘルメットを着用した者への料金割引サービスであるとか、ヘルメット貸出しなどの様々な取組を進めていると承知をしておりますが、更に着用を促進するためには、シェアリング事業者において取組を一層推進すること、その必要があるというふうに思っておりますので、しっかりと働きかけを強めてまいりたいと思っております。

○塩川委員 そういうことをやっても着用率が低いままなんですよ。だから、改めて、シェアリングサービス事業者に対して、特定小型原付にヘルメットを常備するように義務づけたらどうかと聞いているんですが、改めて。(発言する者あり)

○山下委員長 静粛に。

○あかま国務大臣 乗車時のヘルメット着用促進、これに向けては、まずは、事業者が様々な安全対策を講じること、これが重要であると先ほど答弁させてもらいました。

 先ほど申し上げたとおり、現に事業者も様々な取組を通じながら、ヘルメットの着用が伸びるように取り組んでおるものと承知しております。我々においても、しっかりと強化するよう取組を推進してまいりたい、そう思います。

○塩川委員 いや、けがの割合が高い、頭部や顔の損傷が非常に強いといった電動キックボードに着目しても、ヘルメットについて、シェアリングが圧倒的多数なんですから、事業者側にしっかりとヘルメットの常備を求めるというのは、これは直ちにやる話じゃないかなと思います。

 振り返ってみると、法改正のときに事業者側からは、ヘルメットがあると需要が下がってしまう、特に衛生上の観点、事業の継続性の観点からも緩和を要望したいと、ヘルメットの着用義務緩和の要求があったわけであります。

 当時の議論でいいますと、ヘルメットを電動キックボードにくっつけても、雨にぬれるとヘルメットに水がたまって、それが利用にマイナスになるから常備するのは外してほしいなんという声もありましたし、当時コロナ禍でしたから、衛生上の観点からということで忌避する方もいるんだという話もありましたけれども、今はもう状況は違うわけですから、改めて、シェアリングのサービス事業者に対してこういったヘルメットの常備を求めていくということを強く求めまして、時間が参りましたので、終わります。

【内閣委員会】宇宙活動法改正案/宇宙の軍事利用には反対

 宇宙活動法改正案の採決を行い、自民、維新、中道などの賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。私は質疑で、宇宙の軍事利用が進む実態を追及しました。

 法案は、ロケット打ち上げの許可制度の対象を人工衛星を搭載しないロケットにも拡大するもの。私は民間の宇宙活動を規律するルールは必要だと指摘したうえで、宇宙の軍事利用には反対だと強調。本法にもとづいて打ち上げられた国が運用する人工衛星にはどのようなものがあるか質問しました。内閣府は、防衛省が使用するXバンド通信衛星や、米宇宙軍のセンサーを搭載した日本版GPS衛星などをあげました。私は、軍事目的の人工衛星は「平和の目的に限る」と掲げた国会決議に反するのではないか、と追及。小野田紀美内閣府担当大臣は「専守防衛の範囲内だ」と答弁しました。私は、防衛省がスタンドオフ防衛能力の実効性確保を目指して衛星コンステレーションPFI事業を実施していることを確認し、「長射程ミサイルであるスタンドオフミサイルは、敵基地攻撃能力の保有につながる」と指摘。安保3文書では、米国との協力の深化を謳い、米国による先制攻撃も辞さないIAMD構想の強化を掲げているとして、米軍の指揮統制下に組み込まれた自衛隊が、米国の無法な先制攻撃に参加することになると強調。「宇宙の軍事利用には反対だ」と主張しました。

以下、反対討論の全文です。
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 私は、日本共産党を代表して、宇宙活動法改正案に対し、反対の討論を行います。

 本案は、これまで地上から管制される人工衛星の打ち上げに限られていた許可制度の対象を、人工衛星を搭載しない多様なロケットの打ち上げに拡大するなど、ロケットの打ち上げに着眼した規制体系に変更するものです。

 民間企業が宇宙活動に参加するにあたって、その活動を規律するルールは必要です。しかし、2008年に成立した宇宙基本法に、宇宙開発利用は「安全保障に資するように行われなければならない」と盛り込まれ、軍事を目的とする宇宙の開発利用が推し進められてきました。

 2016年に成立した本法も、この宇宙基本法の基本理念に即したものであることとしており、軍事目的の打ち上げ、衛星管理を推進するものとなっています。実際に、本法に基づいて、この10年間で、自衛隊統合幕僚監部の下で統合運用を図る防衛省のXバンド通信衛星や、米宇宙軍が運用するセンサーを搭載し、米国のGPSと互換性を持つ日本版GPS衛星などが、軍事目的の人工衛星として打ち上げられてきました。情報収集衛星も民間の打ち上げであれば、その対象となりうるものです。

 さらに、2022年の安保三文書を受けて策定された第5次宇宙基本計画や宇宙安全保障構想では、民間の宇宙技術を我が国の防衛にも活用することで我が国の宇宙産業の発展を促していくとされ、民間事業者を組み込んだデュアルユース、軍民両用技術の一層の開発促進を掲げています。米国の軍事戦略と一体に、ますます軍事目的偏重の宇宙開発となるのは明らかです。
 平和憲法に反し、「平和の目的に限る」とした国会決議から逸脱するものです。宇宙開発の軍事利用の拡大につながる本案には、到底賛成することはできません。以上申し述べ、反対討論を終わります。 

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宇宙の軍事利用に反対/衆院内閣委で塩川氏

「しんぶん赤旗」6月12日・2面より

 宇宙活動法改定案が10日の衆院内閣委員会で、自民、維新、中道などの賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。塩川鉄也議員は質疑で、宇宙の軍事利用が進んでいる実態について追及しました。

 法案は、許可制度の対象を、人工衛星を搭載しないロケットにも拡大するもの。塩川氏は、民間の宇宙活動を規律するルールは必要だと指摘したうえで、宇宙の軍事利用には反対だと強調し、現行の同法に基づいて打ち上げられた人工衛星のうち、国が運用する衛星にはどのようなものがあるかと質問。内閣府は、防衛省が使用するXバンド通信衛星や米宇宙軍のセンサーを搭載した日本版GPS衛星などを挙げました。

 軍事目的の人工衛星は「平和の目的に限る」とした国会決議に反するのではとの塩川氏の追及に、小野田紀美宇宙政策担当相は「専守防衛の範囲内だ」と答弁しました。

 塩川氏は、防衛省がスタンド・オフ防衛能力の実効性確保を目指して衛星コンステレーションPFI(民間資金等活用)事業を実施しているが、「長射程ミサイルであるスタンド・オフ・ミサイルは、敵基地攻撃能力の保有につながる」と指摘。安保3文書は、米国との協力の深化をうたい、米国による先制攻撃も辞さない統合防空ミサイル防衛(IAMD)構想の強化を掲げており、米軍の指揮統制下に組み込まれた自衛隊が、米国の無法な先制攻撃に参加することになると強調し「宇宙の軍事利用には反対だ」と主張しました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月10日(水曜日)内閣委員会 第18号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 宇宙活動法の改正案について質問をいたします。

 宇宙活動法に基づき、政府は、ロケット打ち上げ実施者を相手方として政府補償に係る特定補償契約、超過補償契約を締結してきました。その中には、国が運用する人工衛星を搭載したロケットの打ち上げ実施者というのも含まれるということでよろしいでしょうか。

○風木政府参考人 政府補償制度は、ロケットの落下等に伴い第三者損害が生じた場合に、許可を受けて打ち上げを行う者が被害者への十分な賠償を行うことができるための資力を担保すること等の目的から、責任保険契約等によって埋めることができない損害に関して政府が補償する仕組みです。

 これまで、宇宙活動法に基づき、政府は、打ち上げ実施者を相手方として政府補償契約を締結しておりまして、委員御指摘のとおり、その中には国が運用する人工衛星を搭載したロケットの打ち上げ実施者も含まれております。

○塩川委員 国が運用する人工衛星を搭載したロケットの打ち上げ実施者も含まれているということであります。

 この政府補償の対象となったロケットに搭載された国が運用する人工衛星にはどのようなものがあるでしょうか。

○風木政府参考人 現行法施行後に政府補償の対象となったロケットに搭載された国が運用する人工衛星としては、準天頂衛星システム「みちびき」初号機後継機及び六号機、Xバンド防衛通信衛星「きらめき」三号、温室効果ガス・水循環観測技術衛星、GOSAT―GWがあります。

○塩川委員 情報収集衛星も含まれているということでよろしいですか。

○風木政府参考人 情報収集衛星につきましては、まず、打ち上げ事業者に打ち上げをお願いしているというケースがございまして、これは実際には、H2Aロケットにおきまして、宇宙活動法における打ち上げの許可を国の例外として取得しておりませんが、国が運用する人工衛星を搭載する形で打ち上げております。このケースは、国が打ち上げたという形で、かつ国が運用しているということでございます。

○塩川委員 そうすると、この宇宙活動法の政府補償の対象には直接はなっていないという例ということですか。

○風木政府参考人 内閣衛星情報センターの打ち上げにつきましては、自ら打ち上げを行うという事例がございまして、そのケースについては対象となりません。これは法の五十七条がございまして、そういうたてつけになっております。

○塩川委員 いずれにせよ、今お話がありましたように、準天頂衛星あるいはXバンド防衛通信衛星などを始めとして、防衛省などが運用する人工衛星の打ち上げについてもこの法律に基づいて政府補償が行われております。もちろん、国が打ち上げて国が運用するということは直接の対象外ですけれども、民間で打ち上げるような場合があれば当然政府補償の対象にはなってくるというのが、この法律のたてつけということであります。

 大臣にお尋ねいたします。

 こういった軍事用偵察衛星の性格も持つ情報収集衛星や自衛隊の通信衛星など、防衛省や内閣情報室が運用する人工衛星の打ち上げについても、この法律に基づき政府補償が行われ、また政府補償の対象となり得るということであります。軍事目的の人工衛星は、平和の目的に限るとして宇宙の平和利用を掲げた国会決議に反するものとなりはしないのか、この点についてお尋ねをいたします。

○小野田国務大臣 我が国の宇宙開発利用は、昭和四十四年の衆議院によるわが国における宇宙の開発及び利用の基本に関する決議において、平和の目的に限り行うものとされていると承知しております。

 また、宇宙基本法においては、宇宙開発利用は安全保障に資するよう行われるものと位置づけられておりまして、憲法の平和主義の理念にのっとり、非軍事に限らず、専守防衛の範囲内で我が国の防衛のために宇宙開発利用を行うことは、決議の文言及びその趣旨に反するものではないと考えております。

 引き続き、我が国の宇宙開発利用が、憲法の平和主義の理念にのっとり、専守防衛の範囲内で行われるよう適切に対応してまいりたいと考えます。

○塩川委員 専守防衛であればよいというのは、その後の宇宙基本法等々の改正、我々にとって改悪と言っていい、憲法の精神に反するような、宇宙の軍事利用を進めるという流れの中で今進められているという点でも、平和の目的に限るとした国会決議から逸脱していることは明らかであります。

 二〇二二年の安保三文書を受けて策定された第五次宇宙基本計画や宇宙安全保障構想では、民間の宇宙技術を我が国の防衛にも活用することで我が国の宇宙産業の発展を促していくとされ、民間事業者を組み込んだデュアルユースの一層の開発促進を掲げております。実際、専守防衛の範囲を超える宇宙の軍事利用が進んでいる実態があります。

 内閣府にお尋ねしますが、「みちびき」六号機に米国宇宙軍のセンサーを搭載をし、七号機にも搭載予定と承知をしております。このセンサーの使用目的は何でしょうか。

○風木政府参考人 御指摘の「みちびき」六号機と七号機には、米国の国防省が運用するセンサーを搭載しております。

 このセンサーでございますが、スペースデブリの増加を始めとする宇宙空間の混雑化による衛星衝突等のリスクに対応し、宇宙空間の安定利用を確保する観点から、スペースデブリ等の宇宙物体を宇宙空間から観測するためのものであります。

○塩川委員 デブリを観測するためのものという話ですけれども、米国防省、実際には米国の宇宙軍のセンサーとして搭載されるということなんですが、この米国宇宙軍のセンサーというのは、米軍の軍事目的に使用するということも排除されていないのではありませんか。

○風木政府参考人 この点につきましては、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づくホステッド・ペイロード協力に関する交換公文及び平和的目的のための宇宙の探査及び利用における協力のための損害賠償責任に係る相互放棄に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の附属書の修正に関する交換公文に基づいて実施されているものでございまして、個別の用途その他についてコメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○塩川委員 いや、実際に、今説明されたようなセンサーの使用目的なんですけれども、アメリカの軍事目的に使用するということは排除されているのかということについてははっきりお答えにならなかったのは、それは、平和利用の目的に限るといった趣旨からいっても逸脱するものになるんじゃないかと思うんですが、もう一回お願いします。

○風木政府参考人 その点につきましては、米国の運用でございますので、この交換公文に基づいた運用というふうに御理解いただければと存じます。

 それから、そもそもこの日米SSA協力取決めに基づきまして、米国政府からも日本政府に対して宇宙物体に関する軌道の情報は共有されているところでございます。

○塩川委員 米軍の運用に関わるということで具体的なコメントがないということであります。米軍がどのような軍事目的で使うかも分からないのに平和利用に反しないとどうして言えるのか、このことが問われていると思います。米軍の活動を補完をする、そういう役割を果たすものとも言わなければなりません。

 あわせて、防衛省にお尋ねします。

 防衛省の衛星コンステレーション、PFI事業についてですけれども、この事業は、スタンドオフ防衛能力の実効性確保に必要な画像情報の安定的な取得を目的に、民間企業が運営する衛星コンステレーションの構築を目指す事業だと承知をしておりますが、この事業の内容について説明をお願いします。

○吉野政府参考人 お答えいたします。

 防衛省としては、スタンドオフ防衛能力の実効性を確保するため、目標情報をより一層効果的に収集することを目的として、画像衛星コンステレーションを構築することとしております。

 本事業におきましては、PFI方式を採用いたしまして衛星コンステレーションを民間企業に保有させることとしておりまして、これによって、衛星の製造、打ち上げ、運用、地上施設の整備といった民間の優れた知見、技術を最大限活用することが可能であると考えてございます。

○塩川委員 長射程ミサイルであるスタンドオフミサイルは、反撃能力の保有につながる、敵基地攻撃能力の保有につながるものであります。安保三文書では、敵基地攻撃能力としてのスタンドオフ防衛能力を含むIAMDの強化を掲げ、米国との協力の深化をうたっております。

 宇宙空間を利用した情報収集は、アメリカが進めるIAMD構想に不可欠というものではないかと思いますが、その点について防衛省にお尋ねします。

○吉野政府参考人 お答えいたします。

 今回、御指摘ございましたPFI事業などを含めまして、スタンドオフミサイルの整備、また反撃能力の保有というものは、我が国の安全を全うする上で不可欠な取組であるというふうに考えてございます。そのような形で我が国の防衛力を強化するとともに、日米同盟の抑止力、対処力を強化して我が国の安全に万全を期すというふうな形で我が国の安全保障政策を進めておるところでございますが、具体的な日米の協力内容についてこの場で詳細に述べることは差し控えさせていただきます。

○塩川委員 このIAMDは、米国が同盟国を動員をして、地球規模で張り巡らせているシステムであります。相手国からのミサイルを撃ち落とすミサイル防衛と、相手国に対して攻撃を行う敵基地攻撃を組み合わせたもの、米国の軍事的覇権を打ち立てるために行われているものであります。

 極めて重大なのは、米国がIAMDの基本原則として先制攻撃を行うことを選択肢にしているということであります。米国の統合参謀本部が作成したIAMDの基本原則には、敵の航空機やミサイルの離陸、発射の前と後の双方で破壊すると書かれております。先制的にも対処的にもなると、いわば先制攻撃を宣言をしているものであります。このことが明らかに示しているのが、米国による国際法違反の無法な先制攻撃によるイラン攻撃だったと言わなければなりません。

 米軍の指揮統制下に組み込まれた自衛隊も米国の無法な先制攻撃に参加することになり得る、宇宙開発の軍事利用には反対だということを申し上げて、質問を終わります。


○塩川委員 私は、日本共産党を代表して、宇宙活動法改正案に対し、反対の討論を行います。

 本案は、これまで地上から管制される人工衛星の打ち上げに限られていた許可制度の対象を、人工衛星を搭載しない多様なロケットの打ち上げに拡大するなど、ロケットの打ち上げに着眼した規制体系に変更するものです。

 民間企業が宇宙活動に参加するに当たって、その活動を規律するルールは必要です。しかし、二〇〇八年に成立した宇宙基本法に、宇宙開発利用は安全保障に資するように行わなければならないと盛り込まれ、軍事を目的とする宇宙の開発利用が推し進められてきました。

 二〇一六年に成立した本法も、この宇宙基本法の基本理念に即したものであることとしており、軍事目的の打ち上げ、衛星管理を推進するものとなっています。実際に、本法に基づいて、この十年間で、自衛隊統合幕僚監部の下で統合運用を図る防衛省のXバンド通信衛星や、米宇宙軍が運用するセンサーを搭載し、米国のGPSと互換性を持つ日本版GPSが、軍事目的の人工衛星として打ち上げられてきました。情報収集衛星も、民間の打ち上げであればその対象となり得るというものであります。

 さらに、二〇二二年の安保三文書を受けて策定された第五次宇宙基本計画や宇宙安全保障構想では、民間の宇宙技術を我が国の防衛にも活用することで我が国の宇宙産業の発展を促していくとされ、民間事業者を組み込んだデュアルユース、軍民両用技術の一層の開発促進を掲げています。米国の軍事戦略と一体に、ますます軍事目的偏重の宇宙開発となるのは明らかです。

 平和憲法に反し、平和の目的に限るとした国会決議から逸脱するものです。宇宙開発の軍事利用の拡大につながる本案には、到底賛成することはできません。

 以上申し述べ、反対討論を終わります。

埼商連総会であいさつ

 「困っている業者を取り残さない」「仲間を増やして要求実現」「平和でこそ商売繁盛」と中小業者の暮らしと営業、権利を守って奮闘してきた民商・埼商連の皆さんの活動に敬意。

 消費税減税、インボイス廃止を!戦争させない!9条守れの運動を広げよう!

「立憲主義を取り戻す!戦争させない!9条こわすな!」オール埼玉総行動

 15回目の開催。

 埼玉弁護士会、連合埼玉、埼労連が後援。

 立憲民主党からメッセージ、日本共産党、社民党、新社会党が連帯あいさつ。

 「戦争反対」「9条守れ」の市民の行動が急速に広がっています。

 平和で希望ある未来を!

 

 


今こそ平和憲法生かそう/オール埼玉総行動 4800人参加

「しんぶん赤旗」6月8日・1面より

 「立憲主義を取り戻す!戦争させない!9条こわすな! 6・7オール埼玉総行動」が7日、さいたま市の北浦和公園で行われました。4800人の参加者は、あいさつした各野党や後援団体の埼玉弁護士会、連合埼玉、埼労連の代表とともに平和を守る決意を固め、集会後にパレードしました。

 小出重義実行委員長は、高市早苗政権が戦争する国に突き進もうとするなか「時は来た。今こそ、世界の宝である平和憲法を生かそう」と強調。ゲストスピーチした現代教育行政研究会の前川喜平代表は、高市政権のもとで軍事費は文教予算の2倍になっていると批判し「いよいよ高市政権に『ノー』と言うべき時だ。この集会に来ていない人たちにも私たちの声を届けよう」と呼びかけました。

 日本共産党の塩川鉄也国対委員長・衆院議員は「全国で広がる市民の運動と声が、憲法9条改悪を許さない一番の力だ。今こそ憲法を真ん中にすえた市民と野党の共闘を、大きく前に進めよう」と訴えました。

 社民党のラサール石井幹事長と新社会党県本部の村田文一委員長も、改憲や「スパイ防止法」反対へ共同する決意を表明。立憲民主党の熊谷裕人参院議員がメッセージを寄せました。

 「舞台上の悪役を愛でるオペラファンの会」と書かれたのぼりを持って参加した50代の女性は「オペラのほかにも、戦争に協力させられた重くて悲しい歴史のある宝塚や落語が好きです。そんなことを繰り返したら絶対だめ」と話しました。


戦争させない!9条こわすな!オール埼玉総行動に4800人/3野党 共産 社民 新社会 が登壇

新聞「新埼玉」7月より

 「立憲主義を取り戻す!戦争させない!9条こわすな6・7オール埼玉総行動」(同実行委員会主催)が6月7日、さいたま市浦和区の北浦和公園で行われ、全県から48OO人が参加しました。今回が15回目の開催です。

私たち主権者が声上げ戦争する国ストップを

 主催者を代表して小出重義実行委員長があいさつしました。小出氏は「高市首相は、国家情報会議の設置、殺傷武器の輸出解禁を強行し、現代の治安維持法ともいうべきスパイ防止法の制定など、日本を戦争する国へとまっしぐらにひた走っている。この状況を
ひっくり返すには私たち市民の声、運動しかない」と強調。埼玉から「戦争反対」「改憲反対」の大きな叫びをあげることをよびかけました。

 オール埼玉総行動の後援団体を代表して、埼玉弁護士会の菊地陽一会長、日本労働組合総連合会埼玉県連合会(連合埼玉)の大谷真誠一事務局長、埼玉県労働組合連合会(埼労連)の宍戸出事務局長があいさつしました。

 ゲストスピーカーとして元文部科学事務次官で現代教育行政研究会代表の前川喜平氏が登壇し、9条改憲をすすめる高市政権への危機感を語りました。

 前川氏は、安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定と安保法制強行によって自身も声を上げるようになった経験を紹介し、「いよいよ政冶がおかしくなってきた。高市首相は国家が一番とした大日本帝国に戻りたいと本気で思っている。でも、いまの憲法は個人の尊厳を一番大切にしている。戦前の日本社会に戻ることは絶対許さない」と表明。「高市政権はアメリカにもべったり。まさにトラの威を借るキツネ。本当に恥ずかしい。主権者の私たち国民がともに声をあげ、高市首相の戦争する国づくりを何としてもストップさせよう」と訴えました。

 今回の集会には、日本共産党、社会民主党、新社会党の各代表があいさつし、立憲民主党がメッセージを寄せました。

 共産党の塩川鉄也国対委員長・衆院議員は「高巾首 相は『戦争反対』『改憲反対』という市民の声を一番恐れている。今こそ市民の声を大きく集めて政冶を動かしていくとき。共産党は憲法を真ん中にすえた市民と野党の共闘を大きく広げるために全力をつくす」と語りました(別項で詳報)。

 社民党のラサール石井幹事長・参院議員は「自民党の改憲草案の内容が実現したら、地獄のようなひどい社会になってしまう。今ならまだ間に合う。みなさんが声をあげれば、高市政権の改憲は止めることができる」と述べました。
 
 新社会党の村田文一埼玉県本部委員長は「今年で結党30年。昨年12月から共産党と社民党と新社会党の3党で共同行動を始めた。全国でも広がっている・高市 政権を倒すために最後まで戦う決意だ。ともにがんばろう」とよびかけました。

 最後に医療生協さいたま、埼玉土建一般労働組合の代表がリレーアピール。「医療では働く人が一番の資本。『武器よりケアを』と政府に訴えていきたい」「いま、日本は戦後80年守ってきた平和を守れるかどうかの瀬戸際に立っている。大軍拡を許さないために団結してがんばろう」と話しました。
 その後、「立憲主義を取り戻す!戦争させない!9条こわすな6・7オール埼玉総行動アピール」を採択し、参加者は浦和駅まで「戦争反対。9条守れ」とコールしながらパレードしました。

憲法を真ん中にすえた市民と野党の共闘に全力

 高市首相が「日米同盟が基軸」と言ってトランプ米政権と一緒に大軍拡を推進していく。このアメリカいいなりの政治こそ一番危険ではないか。

 日米同盟が抑止力を発揮するなど言うが、大軍拡のもとでくらしが圧迫されている。その一方で継戦能力の強化といって武器や弾薬を山ほど買い込む。自衛隊基地が攻撃されても施設を守れるようにする。さらに戦争が始まったら、本土に避難できるように沖縄に「避難計画」をつくらせる。どれもこれも戦争を継続できるようにするもの。まさに抑止力が破綻していることを政府みずから認めている証にほかならない。

 「戦争反対」「大軍拡をやめてほしい」。この市民の声を一番恐れているのが高市首相だ。いまこそ市民の声を大きく集めて政冶を動かしていくとき。市民と野党の共闘であるオール埼玉総行動が大きな力を発揮しよう。この間、国会周辺を包囲するようなデモが行われている。こういう市民の大きなうねりが全国に広がっている。このうねりをさらに広げていくことが憲法9条改悪を許さない、安保法制を撤回させていく一番の力になる。いまこそ憲法を真ん中にすえた市民と野党の共闘を大きく広げていくために共産党として全力を尽くしていく。ともにがんばろう。

【内閣委員会】「建設資材不足で一人親方や工務店に休業と廃業の危機」「政府の責任で支援策を」

 私は、イラン情勢の悪化による建設資材不足で一人親方や工務店など地域の小規模建設業者に休業や廃業の危機が広がっているとして、政府の責任で資材調達確保のため納期の明確化や休業補償などの支援策を行うよう求めました。

 私は塗装や防水関係で深刻な営業が広がり、大工や設備、運送など幅広い業種に波及していると指摘。建設資材の流通について「実態をどのように把握するのか」とただしたのに対し、国土交通省の井崎信也審議官は「各地方整備局が全建総連等の地方組織と連携し情報や実態を把握し共有する」と答えました。

 私は全建総連傘下の埼玉土建の組合員の「納期未定ばかりで工程が組めない」「銀行から追加融資に慎重な対応をされた」「この状況が続けば廃業しかない」などの声を紹介。各地方整備局が行う業者へのアンケートについて「調達に支障が生じている建材メーカーを具体的に把握すべきだ」と求めました。井崎審議官は「確保できない建材のメーカー名も記載していただくことを考える」と答弁しました。

 私は「業者は資材がいつ入るかわからなければ、見積もりも書けず、契約もできない。政府の責任でメーカーに資材の納期を明確にさせるべきだ」と強調。「少なくとも都道府県単位で、不足や対応状況が見えるようにすべきだ」と求めました。経済産業省の畑田浩之審は「きめ細かい対応が必要というのは指摘の通り」と答えました。

 昨今災害が頻発し、当日は台風が直撃する中での審議でした。私は、地域の建設業者が「被災者支援や災害復旧でも奮闘している」とその重要性を強調。「そうした業者の皆さんがなくなっていいはずがない」と休業補償を行う制度などの実現を強く政府に求めました。  

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資材不足で建設業危機/イラン情勢悪化受け/塩川氏、支援訴え

「しんぶん赤旗」6月4日・2面より

 日本共産党の塩川鉄也議員は3日の衆院内閣委員会で、イラン情勢の悪化による建設資材不足で、一人親方や工務店など小規模業者に休業や廃業の危機が広がっているとして、政府の責任で資材調達確保のための納期の明確化や休業補償などの支援策を行うよう求めました。

 塩川氏は塗装や防水関係で深刻な影響が広がり、大工や設備、運送など幅広い業種に波及していると指摘。「実態をどのように把握するのか」とただしたのに対し、国土交通省の井崎信也審議官は「各地方整備局が全建総連等の地方組織と連携し、情報実態把握し共有する」と答えました。

 塩川氏は全建総連傘下の埼玉土建組合員からよせられた「納期未定ばかりで工程が組めない」「銀行から追加融資に慎重な対応をされた」「この状況が続けば廃業しかない」などの声を紹介。各地方整備局が行う業者へのアンケートについて「調達に支障が生じている建材メーカーを具体的に把握すべきだ」と求めました。

 井崎審議官は「確保できない建材のメーカー名も記載していただくことを考える」と答弁しました。

 塩川氏は「業者は資材がいつ入るかわからなければ、見積もりも書けず、契約もできない。政府の責任でメーカーに資材の納期を明確にさせるべきだ」と強調。「少なくとも都道府県単位で、不足や対応状況が見えるようにすべきだ」と求めました。

 経済産業省の畑田浩之審議官は「きめ細かい対応が必要というのは指摘の通り」と答えました。

 塩川氏は、被災者支援や災害復旧でも奮闘する地域の建設業者を守るためにも、「休業補償を行う制度も実現すべきだ」と求めました。


「議事録」

第221回特別国会 令和8年6月3日(水曜日)内閣委員会 第17号

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 中東情勢に関する関係閣僚会議議長の木原官房長官にお尋ねをいたします。

 建設業界から、シンナーや塗料、断熱材、アスファルト防水材、ユニットバス、接着剤、塩ビ管などの材料不足や入荷遅延を訴える声が多数寄せられております。特に、一人親方や工務店など、経営規模の小さい事業者が深刻な事態にある。こういう状況について、官房長官はどのように御認識でしょうか。

○木原国務大臣 昨日、関係閣僚会議を夕方開催をいたしまして、各省庁、閣僚から現況について報告を受けたところであります。

 そういった中で、建設、住宅資材については、今御指摘の一人親方であったり工務店、いわば取引先との交渉力が十分でないような方が多いと考えられます川下の事業者が目詰まりを感じている、そのように認識をしているところであります。

○塩川委員 川下、一人親方やまた工務店の皆さんにおいて、物がないといった状況があるということであります。

 現在、特に塗装や防水関係で深刻な影響が広がっているというのを聞いておりますが、既に大工や設備、板金、電工、サイディング、また内装や運送など、幅広い業種にも波及をしております。

 国交省にお尋ねしますが、今後、政府として、一人親方、工務店における建材不足の実態をどのように把握をしていくつもりなのか、この点についてお答えください。

○井崎政府参考人 お答えいたします。

 今般の中東情勢によるナフサ由来の建設資材への影響につきましては、国土交通省において情報提供窓口を設置するとともに、住宅建材・設備需給情報連絡会議を随時開催し、住宅関係団体や関係省庁との連携により、需給情報等の収集、発信を強化してまいりました。

 また、これまでの本省と関係団体とのやり取りに加えまして、特に地域の中小工務店や一人親方などの実情が届きにくいとの声があったことから、現場に近い地方整備局等において全建総連等の地方組織と連携をし、積極的なヒアリングを行い、丁寧に調達状況を把握するとともに、建設資材の流通に係る情報を共有する仕組みを新たに立ち上げたところでございます。

 今御指摘のございました建材不足の実態の把握につきましては、これらの仕組みを活用し、様々な方々から現場の声を伺い、実態把握に努め、経済産業省等と連携をしまして、建設資材における供給の偏りや流通の目詰まりの解消に向けて取り組んでまいります。

○塩川委員 各地方整備局において、全建総連等の地方組織と連携をして情報共有、現場の実態把握をしていくという話でありました。

 このような全建総連傘下の都道府県単位組織において、埼玉土建の組合員の方の声などをお聞きしてまいりました。雨どいが入らないために足場を解体できない、そのために次の現場に行くことができないというお話ですとか、納期未定ばかりで工程が組めないとか、銀行から追加融資に慎重な対応をされている、こういった状況が続けば廃業しかない。このように、コロナ禍では仕事そのものは動いていたわけですけれども、今回は資材不足で、工事そのものが止まり始めているといった状況を訴えておられました。

 国交省にお尋ねしますが、各地方整備局が関係団体へのヒアリング、アンケートを行うと聞いておりますけれども、そのアンケートの内容はどのようなものか。要するに、個別の卸、小売事業者からこういうものが入ってこないとか、建設資材、設備メーカーからこういった建設資材の入手が困難になっているとか、そういった個別に困っている資材不足の実態、こういったことをしっかりと把握をすることが必要ではありませんか。

○井崎政府参考人 お答えいたします。

 先ほど申し上げました地方ごとの情報収集、提供の仕組みを活用して、地域の中小の建設会社、工務店ですとか一人親方の皆様を対象に、今委員御指摘ございましたように、アンケート形式で調達状況等を確認することを予定しております。

 具体的には、現在実施中の工事について必要な建材、設備の数量が確保できているか、また納期はどれくらいか、それによって、実施中や将来の工事についてどのような影響が生じているかなど、調達の状況についてアンケート形式でお尋ねすることとしております。さらに、同じアンケートでは、ふだんから取引のある卸、また小売事業者から入手できている建材、設備の量や納期についてもお伺いしたいと考えておりまして、地域における流通の状況やメーカーからの供給状況などを一定程度把握できるものと考えております。

 このアンケート結果を基に、更に関係団体の皆様から丁寧にヒアリングをさせていただきまして、地域における個々の建材、設備の流通の実態を把握するとともに、建設資材等の供給の偏りや流通の目詰まりの解消につなげてまいりたいと考えております。

○塩川委員 調達に支障が生じているような建設資材、そのメーカーを、具体的な建材とメーカー名で把握をするということも含まれているということでよろしいでしょうか。

○井崎政府参考人 お答え申し上げます。

 このアンケートでは、ふだんから取引のある卸、小売事業者のお名前も可能な範囲で記載いただければというふうに考えております。

○塩川委員 こういった建材が入らないというメーカーについての把握というのは入っていないんですか。

○井崎政府参考人 今申し上げましたように、中小の工務店ですとか一人親方の方にアンケート形式でお伺いするということにしておりますので、取引がある卸とか小売事業者のお名前は把握できるかと考えております。

○塩川委員 ですから、卸、小売に聞く際に、このメーカーのこういった建材が入らない、入っていない、そういったことも含めて聞くということでよろしいですか。

○井崎政府参考人 お答えいたします。

 ふだん取引のある建材店等のお名前もお伺いしますけれども、必要な数量を確保できていない建材ですとか設備のメーカー名についても、御記載いただけるようであれば御記載いただくことを考えていきたいと考えております。

○塩川委員 具体的にこれがないといった際に、メーカーの対応がどうなのかというのをやはり聞きたいわけであります。特に納期の問題というのが基本ですけれども。

 リフォームなど民間の施主さんに見積りを出すようなときに、いつ資材が入ってくるか分からないとなると、いや、そういう業者だったらいいよと外されてしまうというのも出ているわけです。資材調達の見通しがあるようなところに仕事が集まることになる。要は、大手のハウスメーカーなどの系列に入っているような、そういった工務店に仕事がどんどん集まるような形で、町場の工務店の仕事がますますなくなり、苦しくなっていく、こういう状況も生まれているという話も聞きました。

 経産省にお尋ねします。

 地方整備局と地方経産局も連携をしてということで実態把握をするということでありますが、こういった建設業者の側は、資材の納期がどうなるのかが一番知りたいわけであります。資材がいつ入るか分からなければ、見積りも書けませんし、また契約もできません。政府の責任で、メーカーに対し、建設資材の納期を明確にさせてもらいたいと思いますが、お答えください。

○畑田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど国土交通省からも言及がありましたが、我々と国土交通省、林野庁、それから、住宅の生産ですとか建材、設備の製造業に関わるそうした業界団体とともに、住宅建材・設備需給情報連絡会議というものを設けておりまして、この中で、足下の需給状況ですとか全体としての供給の見通しなどの情報共有は定期的に図っております。

 また、加えまして、建材などを行う事業者に対しては、経済産業省からですけれども、発注元への丁寧な情報共有を含めて適切にコミュニケーションを行うように、またその上で安定供給を図るようにという要請をしているわけでございますが、それでもなお、建材等について、個別の、例えば自分のところへの納期が、あるいは自分のところに物が入らないというようなことがあれば、その取引状況に関するお困りの声は当省や関係省庁の情報提供窓口にいただいているということでございまして、寄せられた情報については、個別に供給の偏りや流通の目詰まりを、一つ一つ解消に取り組んでいるという状況でございます。

○塩川委員 要するに、メーカーの側が、建材について、その建材をいつ提供できるのかというのは明らかにしていくということでいいんですか。

○畑田政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、全体として、一番上流から見たときにそれぞれの品目が供給できているかということは、全体の数字として取りまとめて我々として発信するということを、昨日の関係閣僚会議を含めて行っておりますけれども、それでも、個別に、自分のところにこれは届かない、これはいつになったら届くのかというものがあれば、それは我々で一つ一つたどって、それはどこの卸からふだんは買っているのですか、もし卸がないということだとすると、その卸の一つ上の人の状況はどうなっているのかということをたどりながら、なぜ届かないのか、いつになったら届くのかということを一つ一つ解消している、そういうチームを設けてやっております。

○塩川委員 物がないというのはたどっていくという話なんですけれども、全国レベルでというのは、もちろんそれはやるんですけれども、少なくとも都道府県単位で、どういった建材が足りなくて、それについての対応が見えるような、都道府県単位で見える化を図るような、そういうことというのは具体化していただければと思うんですが。

○畑田政府参考人 お答え申し上げます。

 きめ細かい対応が必要だという点は御指摘のとおりだと思っておりまして、個別の製品の状況は、需要家のニーズですとか必要な時期など状況は様々ですが、個別の供給の偏りあるいは流通の目詰まりは解消すべく、先ほど申し上げたとおり、お寄せいただいた情報で対応はしていますけれども、そうしたプル型に加えてプッシュ型でも情報を発信していく、しかも御指摘のとおりきめ細かくということで、これは国土交通省と連携をしまして、情報の届きにくい一人親方ですとか中小工務店、こうした方々への対策あるいは情報提供を強化をしております。

 具体的には、国土交通省、経済産業省の地方部局、また住宅生産関係団体の地方組織などが連携をして、地域ごとにプッシュ型で調達や供給の状況を把握するとともに情報を提供していく、この仕組みを新たに構築したところでございます。より具体的には、全国建設労働組合総連合、全建総連などの地方組織を通じまして、建材等の調達状況を確認するとともに、メーカーからの供給状況などの情報提供を行う、こういうことを始めたものでございます。

 こうした新たな取組も活用しながら、川中から川下の状況を丁寧に把握をし、供給の見通しを含む情報提供ですとか迅速な目詰まり解消に取り組みたいと思っております。また同時に、川上の製造事業者の供給状況や業界団体からの発信など、きめ細かく情報提供も行ってまいりたいというふうに考えております。

○塩川委員 時間が参りましたので終わりますけれども、今日は台風六号、災害も心配です。そういった際に、災害時に、被災者支援また災害復旧で、地元の建設業者の方が大変奮闘していただいている。そういった事業者がなくなっていいわけがありませんので、そういった倒産、廃業に追い込まないように、休業に追い込むことがないように、しっかりとした支援を行っていく。そういう点では、やはり持続化給付金を含めた、休業補償を行うような制度も是非とも実現をする、そのことも改めて求めて、質問を終わります。

埼玉の福祉保育労の皆さんと懇談

 保育士不足、事務職員や栄養士等の処遇改善、乳児保育料無償化、さいたま市の個別健診の問題、埼玉県の障害児保育事業補助金の廃止など切実な要望を受けました。

 抜本的な公定価格の引き上げ、配置基準の改善とともに、自治体の支援制度拡充に力を合わせていきたい。